清湯スープ

清湯スープとは濁りのない透明なスープのこと。沸騰させない温度でガラ等の具材を煮込んで作る。

清湯スープとは?

ラーメンのスープには清湯、白湯という大きな区分があります。どちらも中華料理で使われている言葉が起源です。簡単に言うと清湯は澄んだスープ、白湯は白く濁ったスープのことを言います。
清湯スープの読み方は「ちんたんスープ」、白湯スープの読み方は「ぱいたんスープ」になります。

清湯スープと白湯スープの違い

清湯スープはガラを沸騰させない温度でコトコト煮込むので、スープが乳化せず、透明なまま仕上がります。そのため、スッキリした味わいになります。西洋の料理で言えばコンソメのようなタイプです。

つくる楽しみ
出典:鶏清湯スープの作り方 – つくる楽しみ

白湯スープはガラを沸騰させて長時間、煮込むので、ガラの骨髄のコラーゲンが乳化して白くなります。そのため、トロみある濃厚で旨みが強いスープになります。西洋料理では白湯スープに近いタイプはあまり見かけませんね。

白湯スープ
出典:クックパッド

清湯スープをひき肉で透明にする裏技

清湯スープはガラを沸騰させない低温度で煮込むため、旨味を出すためには膨大な時間がかかるのが弱点です。しかも、ガラを沸騰させて煮込んだ方が味わいにもコクが出ます。少し、肉片が混ざっていたり、白濁していているぐらいの方が旨味は強いものなのです。
その代わり、見た目が透明ではなくなるので、見た目も重視するラーメンを作る場合は、濁ったスープだと困りますね・・・。

そこで、一旦、弱火と中火ぐらいの温度で煮込んだ少し濁ったスープを作って、そのスープを後から透明にする方法がオススメです。この裏技調理ならばコクのある清湯スープが楽に作れます。

この裏技のための秘密兵器になるのが実は挽肉なんですね。
挽肉を使って透明な清湯スープを作るレシピを紹介します。

1.豚ひき肉、または、鶏ひき肉を水に入れて混ぜます。

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出典:みんなのごはん

2.次に少し濁ったスープが入っている鍋に、挽肉入りの水を注ぎます。

3.火にかけてスープが沸いたら少し濁ったスープが透明なスープに!

クックパッド
出典:クックパッド</p>

なぜ、こんなにスピーディーに透き通ったスープになるのでしょうか?
その秘密は、肉ならではの蛋白質の凝固作用を利用しているからです。
肉に火が通っていく際は、蛋白質が凝固していくのですが、その際、濁りの原因になっている小さな肉片や気泡まで一緒に吸着して固まっていく性質があるのです。

この蛋白質の凝固作用のおかげで、濁ったスープが短時間で澄んだスープになるわけです。
ちなみに、念のためですが、豚を主体としたスープの場合は、豚挽き肉、鶏を主体としたスープの場合は、鶏挽き肉を使うのが基本です。もちろん、あえて、鶏スープに豚拭き肉を使って透明にして、ダブルスープっぽい仕上げにすることも可能ですが、スープは単体素材で作っておき、後からブレンドする方が応用が効くと思います。

清湯スープのラーメン@東京

最後に、清湯スープのラーメンで東京で食べられる美味しいラーメンを食べログのランキングで紹介しておきます。
https://tabelog.com/keywords/%E6%B8%85%E6%B9%AF%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%97/tokyo/kwdLst/MC/?SrtT=rt&srchTg=2&Srt=D&sort_mode=1

食べログ順位で上位3店を紹介しておきます。

中華そば しば田
2019年6月現在、食べログのラーメンのランキングで全国1位の名店。
◆中華そば
スープは鴨ガラ主体に蛤からもダシを取って深みを追加。タレは生醤油・再仕込み醤油・たまり醤油をブレンドしたこだわりの強いもの。麺は全粒粉を配合した歯切れのよい細目の低加水麺。
◆煮干しそば
スープは大量の煮干しから取ったものに昆布、鶏ガラを追加したもの。
タレは薄口醤油と白醤油を合わせたタイプ。煮干しの旨味を邪魔しないタレ。
麺は全粒粉を配合して、ややパツパツした細目の低加水麺を使用しています。

麺帯

麺帯とは麺を1本1本に切り分けていく前に小麦粉を練りあげて帯状にしたもの。

ラーメンの麺は、麺帯という平べったい小麦粉が帯状になったものを切って作ります。この切り方は、簡単に言えば、シュレッダーが紙を切り分けていくのに似た原理で作られています。

シュレッダーは薄い紙を細長く切り分けていくものです。

出典:まっつんの私的人生日記

製麺機は平べったい帯状の麺帯を細長く切り分ける機械です。

出典:大人の社会見学!成美製麺

こういった一連の製麺工程の中で、小麦粉を練った塊(麺塊と言います)を平べったい紙のように、帯状加工した状態を麺帯と呼んでいます。

麺を作る工程

麺塊を平べったい長い帯状の麺帯に加工してから、1本1本に切り分けていくことでラーメンの麺ができます。
麺帯がどの工程に位置づけられるのか、整理するため簡単にまとめておきます。

【1】小麦粉・水・かん水等の麺の材料をよくこねる(ミキシング)
ミキシングは、小麦粉・水・かん水を均一に混ぜる、混ぜたものを捏ねる2つの役割があります。この2つを合わせてミキシングといいます。
小麦粉・水・かん水・食塩等の麺の材料を巨大ミキサーに入れて混ぜてこねます。専用ミキサーの内部では芯棒が力強く回転しながら、麺の材料が混ぜられる構造になっています。ミキシングで麺塊に網目構造が形成され、デンプン粒子が抱き込まれて、適度に弾粘性をもった麺生地になる仕組みです。
十分にこね終わったら、そぼろ状になった大きな麺塊ができあがります。

ミキサー
出典:ムロフシ製麺所

【2】麺帯加工
ミキサーで練られた麺塊を麺帯複合機と呼ばれるローラーが並んだ機械に送り込んで、2枚の帯状の麺帯に加工していきます。さらに機械で上下から圧力をかけて1枚の麺帯に複合します。複合によってキメ細かな麺ができます。
この工程でできるのが麺帯です。

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出典:麺帯加工(喜多方らーめん本舗)

【3】熟成
麺帯ができたら、一旦、ビニール袋などに入れて麺帯を熟成させます。
一定時間、しっかりと麺帯を熟成させることで、麺の生地全体に弾力が出てきます。この熟成の工程によって、噛んだ感じが心地よい美味しい麺になります。

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出典:熟成(喜多方らーめん本舗)

【4】麺を伸ばす(圧延)
麺の熟成工程が終わると麺帯を最適なサイズ(麺の高さ)にするため引き伸ばします。直径が異なる4~5種類のローラーで段階ごとに最適な圧力をかけて徐々に引き伸ばしていきます。この工程を圧延と呼びます。
いくつものローラーを通していき、少しずつ麺帯が薄く延ばされていきます。

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出典:圧延(喜多方らーめん本舗)

【5】麺を切る(切り出し)
最適な高さに延ばされた麺帯を製麺機で切って麺にしていきます。機械で丁寧に切ります。以前はちぢれ麺は切り出した後、手で揉んで作っていましたが、最近ではちぢれ麺も機械で加工して作れるようになっています。

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出典:切り出し(喜多方らーめん本舗)

背脂チャッチャ

背脂チャッチャ系とはスープを力強くするため、ラーメン丼の上に豚の背脂をチャッチャッと振りかけたラーメンのこと


出典:Travel Note

背脂チャッチャ系は、スープに豚の脂のインパクトを強めるため、煮込まれて粒サイズ状になった豚の背脂を網に乗せてチャッチャッと振ってラーメン丼に振りかけたものです。白い背脂がラーメン丼上に降り注がれると、丼上に雪が乗ったようなビジュアルになりますね。
ラーメンでは、あげ網で麺を湯切りする際もチャッチャという音が出ますが、背脂を丼に振りかける際はそこまで大きな音は出ません。むしろ、丼上に背脂が拡散していく見た目をチャッチャと表現したように思います。
それでも、言葉にとって語感は非常に重要で、おもちゃのチャチャチャ同様、背脂チャッチャという響きはリズミカルだったので、ここまで人口に膾炙するようになったのでしょうね。

背脂チャッチャ系の歴史

背脂チャッチャ系のラーメン店は、今ではマスコミで見かける頻度こそ下がりましたが、人気そのものは根強いものがあります。実際、背脂チャッチャの有名店には現在でも長い行列ができていることが多いものです。
ラーメンでは脂の旨味がいかに重要なのか、実感できますね。

そんな背脂チャッチャ系の歴史を詳しく調べてみるとルーツは吉祥寺ホープ軒になるようですね。ホープ軒といえば千駄ヶ谷の店の方が知名度は高い気もしますが、ルーツとしては吉祥寺ホープ軒ということになります。

その吉祥寺ホープ軒本舗は、創業者の難波二三夫さんが戦前の1934年に貧乏軒という屋台をを出したのがルーツになるそうです。その後、難波さんは、戦後の昭和23年に阿佐ヶ谷で成華公司という店を開業。中国人が営業しているかのような本格派っぽい名前の演出が茶目っ気のある難波さんらしいセンスですね。
さらに、難波さんは、今のホープ軒につながるホームラン軒を開業し、さらにホープ軒本舗を開業。
このホープ軒本舗も最初は屋台でしたが、商売上手な難波さんは、ホープ軒という屋号の屋台を貸し出すビジネスを展開します。その当時、ホープ軒という名前の屋台は100台以上もあったそうです。
屋台での営業を終えた後、いよいよ今の吉祥寺でホープ軒の店舗で営業することになるわけです。

さて、100台以上あったホープ軒の屋台の店主の1人に、後に千駄ヶ谷ホープ軒を開店する牛久保英昭さんがいました。この屋台は今のようなチェーンではなく、屋台の店主が自分の好きなようにラーメンを作っていたようです。あくまで屋台を借りてるだけの対等な関係で弟子と⇔店子ではなく、お互いに助け合う関係だったそうです。牛久保さんは、最初は内幸町で開業した後、昭和50年に千駄ヶ谷で店舗として開店して今に至ります。
恵比寿にあったらーめん香月、浅草・堀切菖蒲園の弁慶、常盤台の環七沿いにあった土佐っ子などの創業者は、牛久保の屋台時代の弟子。千石自慢は千駄ヶ谷ホープ軒になってからの弟子だそうです。

なお、白い背脂がラーメン丼上にチャッチャと降り注がれるようにしたのは千駄ヶ谷ホープ軒が最初。やはり背脂チャッチャ系のビジュアルの元祖は千駄ヶ谷の牛久保さんなんですね。

背脂チャッチャ系 元祖

背脂チャッチャ系ラーメンの元祖と呼ばれる店は、以下の3店があげられると思います。

まずは、背脂チャッチャを始めた千駄ヶ谷のホープ軒です。開店以来、千駄ヶ谷で営業していて、歴史も古い店です。創業30年という老舗ラーメン店で最初は屋台から始まりました。味も安定していて美味しい1軒です。

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出典:メシ通

次は環七土佐っ子ラーメン。一度、閉店してしまいましたが、今は池袋で復活しています。背脂の量の多さから一世を風靡しましたね。

出典:環七土佐っ子ラーメン (トリップアドバイザー提供)

3店目は恵比寿にあったらーめん香月(今は五反田で営業中)でしょうか?
ここは、バブル時代には大行列ができた店ですが、、2013年には支店も含めて全店が閉店。今は六本木で「らーめん香月が復活して営業しています。比較的、薄味で、恵比寿や六本木の雰囲気には合っていると思います。


出典:ネタとぴ

切刃番手

切り刃番手の切手とは麺を切る刃のことで番手とは30mm幅の麺帯を何本に切るのか示す番号。

切刃番手は切り刃の規格を示すもの

切り刃番手はJIS(日本工業規格)で決められている規格です。幅30mmの麺帯から麺を切って何本の麺にするかを決めているものになります。
切り刃番手の数字は1~30まであって、数字が小さいほど太麺に、数字が大きいほど細麺になります。

ちなみに、切刃番手の切り刃とは、文字どおり製麺所で麺を切るために製麺機にセットされる刃のことです。
以下の写真のように、麺帯から麺を切り分けていくための刃が並んでいます。

シュレッダーも大きな紙を切り分けていくための刃が並んでいますが、構造としては類似性がありますね。

3切刃【番手5】製麺専用
3 切刃 【番手5】 製麺専用
出典:オークファン

細麺にするためには、番手の大きい数字の刃を使います。
例えば、30ミリ(3cm)幅の麺帯を30等分して1ミリ幅にする場合は、30番の切刃を使います。
1ミリ幅と言えばかなりの極細麺ですね。皆さんが夏によく食べる素麺は30番の切刃を使ったものです。

太麺にするためには、番手の小さい数字の刃を使います。
例えば、30ミリ(3cm)幅の麺帯を2等分して15ミリ幅にする場合は、2番の刃を使います。
ただし、2番の刃で切った1.5cm幅は太すぎますね。実際には2番の刃で切った麺は存在しないようです。あまりにも麺として食べにくいサイズですからね。

このように、30ミリ(3cm)÷番手で麺の幅が分かるようになっていますが、ラーメンでは太すぎる1~9番、細すぎる29~30番は、まず使われないと思います。実際のラーメンで使われるサイズの切り刃番手だけを表でまとめると以下のようになります。

切り刃 麺の幅 麺の太さ
10番 3.0mm 極太
例)東北のラーメン
12番 2.5mm
14番 2.2mm
16番 1.875mm
例)北海道のラーメン
18番 1.7mm
20番 1.5mm 通常
22番 1.4mm

例)関西のラーメン
24番 1.25mm
26番 1.15mm
28番 1.1mm 極細
例)博多のラーメン

麺の高さは?

麺の幅はわかったが、麺の高さはどうなる・・・と思われた方もいらっしゃるでしょうね。
麺は立体なので、幅×高さ×長さでサイズが決まります。

麺の高さ(麺帯厚と呼びます)は切刃の幅の3/4が標準となります。
計算式としては、麺幅×0.75になります。

人間の口は横長なので、麺は完全な丸型や四角型では食べにくいんでしょうね。
基本はやや横長の平べったい麺に加工するということですね。

実際、きしめんは極端に平べったい麺ですが、普通のラーメンも僅かながらに平べったく、高さは幅の3/4サイズになっているというわけです。

切刃にもいろいろ種類がある

切刃は麺の幅や高さを決めるだけではなく、形状も切り刃によって決まります。
麺の切り方次第で、麺の縮れ方、麺を茹でる際の煮こまれ方、麺の口触り・食感、スープとの絡み具合などが変わってくるものなのです。もちろん、麺の茹でる前の見た目も麺の切り方で大きく変わります。

角切(四角切り)
断面を完全に長方形に切る刃。麺の四隅が直角に近い角度になります。ラーメン向けによく使われています。
出典:うれっこ

薄切
刃先を少し鋭角に面取りするための切刃。やや口ざわりが滑らかな食感になります。
出典:うれっこ

丸刃
断面を丸型に成形するもの。うどんや素麺などで使われます。
出典:うれっこ

加水率

麺の加水率は麺を作る際に小麦粉に加えられる水の割合のこと。

加水率とは?

麺の加水率は小麦粉に対する水分の率を表すものです。
麺を作る際は、水分の他、かん水や若干のアルコールを加えることもありますが、加水率の基準となるのは水だけです。
加えられる水は、普通の水もあれば、塩分を少しだけ加えた水もあります。通常は普通の水を使います。
なお、加水率は麺の伸びやすさに関わっている値でもあります。低加水ほど麺が伸びやすく、高加水ほど麺が伸びにくくなります。

低加水麺と多加水麺

加水率が低い麺を低加水麺と言い、加水率が高い麺のことを多加水麺と言います。
低加水麺と多加水麺では、かなり麺の特徴が違ってきますので、それぞれの特徴を詳しく説明していきますね。

低加水麺

文字通り加水率の低い麺のことです。
低加水麺の具体的な加水率は30%以下とされています。

低加水麺の特徴は以下のとおりです。
●小麦粉の配合率が高いので小麦粉の味がストレートに麺に反映される。
●水分が少ない麺のため、水分を吸収しやすい。つまり伸びやすい。
●完成した麺は固めに仕上がることが多い。
●麺が固いため噛み切りやすくした細麺が多い。
●表面がザラザラした仕上がりになり、薄いスープでも麺が絡みやすい。
そのため、薄味スープでも美味しく食べられる。
●水分が少ない分、劣化しにくいので保存期間が長め。

低加水のストレート麺が美味しい圓のラーメン
煮干し鰮ラーメン圓
出典:ラーメンデータベース

低加水麺で代表的なものは、博多ラーメンの細麺ですね。
伸びやすく大盛りが難しいため、替え玉に向いている麺です。
最近では博多ラーメンほどで低加水ではありませんが、パツパツのストレート低加水麺がラーメンのランキング上位店で採用が増えています。

多加水麺

文字通り加水率の多い麺のことです。
多加水麺の具体的な加水率は40%以上とされています。

多加水麺の特徴は以下のとおりです。
●小麦粉の配合率が低いので雑味が少ないクセのない麺になる。
●水分が多い麺のため、水分を吸収しにくい。つまり伸びにくい。
●完成した麺は柔らかめに仕上がることが多い。
●麺が柔らかいので適度に歯ごたえがある太麺が多い。
●表面がツルツルした仕上がりになり、濃いスープでも麺が適度に絡む。
そのため、濃味スープでも美味しく食べられる。
●水分が多い分、劣化しやすいので保存期間が短め。

55%という超高加水で有名なののくらのラーメン

出典:尾瀬のラーメン手帳

多加水麺で代表的なものは、つけ麺の太麺とか、大盛りの麺ですね。
伸びにくいので、長時間、器に置いておけるのでつけ麺にピッタリ。
食べるのに時間がかかって伸びやすくなりがちな大盛りにも最適な麺です。

低加水麺、多加水麺の地域別の状況

ラーメンの麺は地域ごとに違うタイプの麺が流通しています。

九州が最も加水率が低い麺を作っています。上の図には記載がありませんが、中国・四国地方、関西地方も、どちらかと言えば低加水麺が主流です。

東海地方は中間のイメージです。加水率は関西よりは高いと思います。
静岡だと関東に近くなります。

関東から東北は多加水麺になります。特に東北は、とら食堂に代表されるように多加水麺が多いと思います。

ちなみに、麺の形状は、九州・中国・四国・関西の低加水麺はストレート麺がほとんどです。関東・東北の多加水麺の地域には手もみ麺がありますが、前述のように最近では有名店を中心に低加水のストレート麺が増えつつあります。

穂先メンマ

穂先メンマとは柔らかな口当たりの筍の穂先(先端)を使用したメンマのこと

穂先メンマは麻竹のタケノコの穂先部分のみ使って作られているメンマです。食感は一般のメンマに比べて柔らかいのが特徴です。ただし、タケノコ1本から穂先メンマに加工できる量は少なく、価格も高めなので、主に大都市の有名ラーメン店で多く使われています。

穂先メンマの素材

穂先メンマは、主にこだわりの淡麗系ラーメン店で、ラーメンの丼上を飾る意味合いも含めて使われている具材です。淡麗系スープに合わせることが多いため、スープの邪魔をしないように通常のメンマより味付けも薄めになっています。
穂先メンマは、原材料となる麻竹(マチク)の筍(タケノコ)の中でも、特に柔らかい穂先(先端)の部分のみを作って作られています。

丼上をアーチ状に飾っている成城学園の碇
出典:ラーメン大好き本島莉々果

穂先メンマの作り方(製造方法)

穂先メンマは、麻竹の筍の柔らかな穂先のみ丁寧に長い時間をかけて乳酸発酵させて熟成させます。この熟成の工程でメンマらしい独特な風味が生まれるのです。その後、塩蔵・乾燥・水煮・・・、このいずれかの方法で長期保存するための加工が施されてから、主にラーメン店に渡っていきます。

穂先メンマ
出典:業務用メンマ卸問屋(通販店)

ラーメン店では、塩蔵・乾燥の穂先メンマの場合、まずは最適な柔らかさになるように水で戻します。水で戻す際、穂先メンマの塩味も抜けるため、清湯スープ等で旨みがある状態に仕上げてからラーメンの具として使われます。

穂先メンマを使った有名ラーメン店

中華そば 四つ葉

Yotsuba_20141109_19出典:らーめん喰倒記

比内地鶏から取ったスープと3種類の醤油をブレンドしたタレを合わせたを中華そばは、完成度が極めて高いもの。穂先メンマはスープと麺の邪魔にならないように淡い味付けの状態で添えられています。中華そばの他、蛤そばもというメニューもあり、こちらも蛤の風味が「これでもか!」と押し寄せてくる絶品です。
店の隣には店主のご両親が経営している寿司屋があり、ラーメン屋なのに店内でお寿司も食べられます。

麦と麺助

麦と麺助
出典:麦と麺助twitter

麦と麺助の看板メニューは中華そば。京地鶏ベースのスープに鰹節の出汁を合わせたダブルスープのラーメンです。昆布や椎茸の旨みも加えてあり、淡麗で上品な味わいに仕上がっています。細麺は小麦の香りがしっかりとしたタイプです。

もう一品の看板メニューのイリコそばは、透明なスープが美しいラーメン。最高級の伊吹イリコ(煮干し)で丁寧に出汁を取っているので、口中に雑味が全くなく旨味だけが広がるスープです。チャーシューは存在感あるレアチャーシューともも焼豚。特にもも焼豚が香ばしくて柔らかい絶品です。麺は中細麺でコシもある美味しいものです。

メンマ

メンマとは主にラーメンの具として使われるタケノコを発酵させた食材のこと。

メンマとは

メンマは中華料理の食材ですが、日本ではラーメンのトッピングとして麺の上に乗っていることが多いと思います。ラーメン店では、ラーメンの具に使われる以外にでも酒のつまみとしても出されます。メンマをキムチに和えるつまみもあります。
家庭では桃屋のメンマなどメンマを水で戻して味つけした製品が使われていますね。ちなみにメンマの本場の台湾ではメンマは炒め物の具の1つとして用いられています。メンマを炒めてゴマを振りかけたメニューがあるそうです。

メンマが大量に乗ったラーメン
メンマ
出典:ラーメンスープ・タレ.com

ラーメン界のトレンドは穂先メンマ

最新のラーメン界では穂先メンマがトレンドです。ビジュアルが美しく柔らかな食感なので人気があります。

穂先メンマ
出典:BtoBプラットフォーム

ただし、穂先メンマは麻竹タケノコの穂先部分のみ使用するため1本から取れるのはどうしても少量になってしまいます。そのため、出回る量には限界があり、原価も上がっていますが、大都市で創作意欲の高いラーメン店では使われていることが多いものです。
穂先メンマの食感は一般のメンマに比べて柔らかですが、それなりにシャキっとした歯ごたえも残っているのがポイントですね。

穂先メンマの詳しい内容はコチラ

メンマという名前の由来

メンマという呼び方は、ラーメン(メン)の上に麻筍 (マチク)を乗せたものだから、麺麻(メンマ)と呼ばれるようになったという説が一般的です。
この他、中華料理の「碼」を起源とするいう説もあります。中国語では「碼」とは料理の具材を表す一般用語です。そのため麺の具材なら麺碼になるということです。ただし、中国の麺料理で麺の上にタケノコを乗せるケースは珍しいそうなので、この説は以前よりも下火になってきているようです。

なお、メンマは過去には支那竹(シナチク)とも呼ばれていました。支那(中国)のタケノコというシンプルなネーミングなのですが、これは昭和初期の古い呼び方なんですね。支那竹の支那は清から派生した言葉で現在の中国を意味しますが、日本では歴史的な問題もあって、今の時代では支那という言葉は使いにくいわけです。だから支那竹(シナチク)という呼び名も変更を余儀なくされたようですね。

メンマの製造方法

メンマは麻竹(まちく)の筍(たけのこ)を茹でる、または、蒸すことでアクを抜いて、塩漬けにしてから甕に入れて土中で乳酸発酵させた後、天日で乾燥させて作りあげます。結構、手間がかかっている食材なんですね。
食材としてラーメン店などに出荷される際は、乾燥タイプ、塩蔵タイプや、水で煮て塩抜きしてから出荷されるタイプの製品のどれかになると思います。
ラーメン店では、固めを出したいなら乾燥タイプで戻し時間を調整すれば固い食感にしやすいと思います。柔らかめで出したいなら水煮タイプで作るのが最適です。

メンマの材料

メンマの材料はメンマのマの由来となったと言われる中国南部・台湾の麻竹 (マチク)です。マチクは亜熱帯の竹なので成長が早く、収穫時は鎌で切り取れるくらい柔らかいものなので食材として使いやすいのです。
一方、日本など温帯の竹は真竹(マダケ)が多く、これは戦国時代には武器に使われたぐらい固い材質なので食材にするには不向きです。日本国内産の竹を使ったメンマも少量製造されていますが国内消費量の1%程度しかありません。やはり日本の真竹(マダケ)は固すぎて食材にするのには向かないようですね。

焦がしネギ(揚げ葱)

焦がしねぎとは油で揚げたねぎのこと。揚げネギともいう。ラーメンのスープの香ばしさと食感が増す。

焦がしネギ(揚げねぎ)は葱を大量の油(サラダ油など)で揚げたもの。調味料でもありトッピングでもある食材です。
焦がし葱は、葱1本をそのまま揚げてから切るのではなく、葱の欠片1つ1つがカラっと揚がるように細かく切ってから揚げます。切り方は、微塵(みじん)切りか、白髪切りか、大体、このどちらかになります。一般的には、みじん切りにしてから揚げることが多いです。


出典:古樹軒

焦がしねぎを入れたラーメン

こがし葱は、台湾から日本に来られた方が始めた店で出されるラーメンで定番になっています。
有名なのは、東京は大井町の永楽渋谷の喜楽ですね。

永楽

出典:GOTRIP

焦がしネギとネギ油がたっぷりと入った中華そばがウリ。スープは上品な薄味で、麺は柔らかな食感の平打ち麺。もやしの量も多めですが、やはりポイントは焦がし葱。スープの上に大量に乗ります。チャーシューは肩ロースを使ったオーソドックスなタイプ。この店の初代店主は台湾から来た方だそうで、中華料理の影響を感じます。
また、揚げ葱が黒く、ラーメンの表面にゴミが浮かんでいるように見えるため、常連はゴミラーメンと呼ぶという都市伝説がありますが、実際に「ゴミラーメン1つ」のように注文している客は見たことがありません。面白おかしく伝えられているだけのようです。

喜楽

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出典:Mealthy [メルシー]

1952年創業の渋谷の老舗。中華麺ともやし麺が人気。老舗ながら最新のラーメン店と互角の高評価を維持している名店です。中華麺は、スープは鶏ガラ、豚ガラから取ったさっぱりタイプで、台湾直輸入の焦がしネギが浮かんでいます。麺は平打ちの太麺。具は茹でモヤシ、チャーシュー、味付け玉子半分。喜楽最大の魅力は、やはり焦し葱の香ばしさが効いた美味しいスープだと思います。

焦がしねぎを入手する方法

まず、通常のスーパーでは売っていないので、中華食材の専門店、または、中華やエスニック食材の通販で手に入れることが一般的です。ただし、市販の焦がしネギは、赤ネギやエシャロットを揚げたものが多く、長ネギを揚げて作ったものと比べると、キリっとした風味が弱い傾向があると思います。ちなみに赤ねぎは玉ねぎとエシャロットを足して2で割ったような風味を持つ食材で、揚げると独特の甘みが生まれる食材です。

焦がし葱の作り方・レシピ

焦がし葱油の作り方を紹介します。簡単に作れるレシピです。

■材料
サラダ油 200ml
長ねぎ 1本

■作り方
【1】長ねぎの根元は切り落としてから、3mm幅を目安に輪切りにします。
【2】フライパンに、サラダ油を入れて、輪切りにしたネギ、薄く切ったニンニクを入れて弱火にして焦がさないように約30分ぐらい揚げます。とにかく限りなく弱火で揚げることが重要です。長ねぎを焦がしてしまうと、揚げねぎとして使えませんし、ネギ油も苦くなってしまいます。
【3】長ねぎがキツネ色になるぐらいコンガリとした焼き色がついたら火を止めます。
【4】網で濾して長ねぎと油を分離させます。揚げたネギが揚げねぎに、油はネギ油になります。

白湯(パイタン)

白湯(ぱいたん)とは鶏ガラ・豚骨などを強火で煮込み、脂肪とゼラチン質が乳化した白濁スープのこと

白湯(パイタン)は文字通り白く濁ったスープ

白湯では、白は白濁、湯はスープを意味しています。まさに漢字そのままで白く濁ったスープというわけです。ちなみに、白湯の本場の中国では「白湯スープ」とは言いません。湯がスープで、タンもスープなので、スープという意味の言葉が2重に使われてしまうからです。
ちなみに、白湯という漢字は、ラーメン業界では「ぱいたん」と読まれ、医療現場では「さゆ」と読まれますが、今回はラーメンとは関係ない「さゆ」の方は割愛しますね。

白湯(パイタン)スープ出典:Nobby のサーフ&グルメ

白湯ラーメンと豚骨ラーメンの違い

一般的には、白湯ラーメンという際は、鶏ガラスープで作った鶏白湯ラーメンのことを示すすことが多いと思います。一方、豚骨スープで作った白湯ラーメンも白湯ラーメンと呼んでもいいのですが、実際には、豚骨ラーメンと呼ばれることが多いですね。

白湯ラーメン、白湯というキーワードが一般的になる前から、博多豚骨ラーメンなどで豚骨ラーメンという言葉がラーメン界では定着していたからだと思います。

白湯(パイタン)の作り方

さて、実際に白湯を自分で作って食べてみたいとお思いの方にコラーゲンたっぷりの白湯スープのレシピを公開します。

白湯スープは鶏ガラor豚骨を長時間煮込んで作りますが、豚骨は一般のスーパーでは手に入りにくい上、鶏ガラの5~10倍も煮込む時間がかかるので家庭では鶏ガラを素材として使うのが一般的です。鶏ガラを煮込んで作る白湯スープも完成までにはそれなりの時間はかかりますが、豚骨と比べれば、圧力鍋も使わずに済む、下処理(下ゆで)も簡単・・・など、豚骨スープを作るよりも遥かに手間が少ないのが魅力です。

■スープの材料(2杯分、1杯450ml)
鶏ガラ 約400g
ネギ(青い部分) 100g
野菜(玉ねぎ、キャベツ等) 100g
ニンニク 2片
生姜 100g
酒 100cc
昆布 5cm×5cm
水 6リットル

■作り方(手順)
1.大きい鍋に鶏ガラが隠れるぐらいまでを目安に水を入れて沸騰させます。

2.沸騰したら鶏ガラを入れます。血抜きするために3~5分くらい下茹でします。

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出典:そうだ!自分でラーメンを作ろう!

3.生姜は半分、玉ねぎは1/4ぐらいに切っておきます。

4.下茹でしたお湯を捨てて鍋を空にしてから、下茹でした鶏ガラと
切っておいた野菜、ニンニク、生姜、酒、水4リットルを鍋に入れて、
そのまま蓋を閉めて強火で2時間ぐらい煮込みます。

5.2時間ぐらい煮込めばスープが白濁してきます。ずっと強火で煮ているため
水が少なくなっているので、2リットルの水を鍋に追加します。


出典:完全図解!どこよりも詳しい!濃厚鶏白湯スープの作り方

6.引き続き強火で2時間ぐらい、さらに煮込みます。

7.煮込み終わる30分前ぐらいに弱火にして昆布を入れます。

8.煮込み終わったら、目の細かい網などで濾せば白湯スープが完成します。


出典:完全図解!どこよりも詳しい!濃厚鶏白湯スープの作り方

かえし(返し)

かえし(返し)とは煮かえしの略語でスープで割る前のタレのこと。

ラーメンの本・ブログ等を読んでいると、かえしという言葉が出てくることがあります。日常生活では滅多に使わないキーワードなので「何これ?」と思われる方も多いかもしれませんが、ラーメンでかえしという場合、ほぼ醤油ダレを意味します。

タレ専用のホーローの容器に入れられたかえしかえし
出典:CooNelNel

本来は「かえし」は蕎麦用語

かえしとは「煮かえし」という言葉の後側だけ使ったもので、もともとは蕎麦業界で使われている専門用語です。簡単に言えば蕎麦つゆのタレのことです。このかえしを出汁で割ったスープが蕎麦汁になります。ラーメンもタレをスープで割って作るので、スープで割る前のベースとなるタレのことをカエシと呼ぶわけです。

    • かえし+出汁=蕎麦つゆ
    • かえし+スープ=ラーメンのスープ

今では、蕎麦とラーメンのかえしは別々のものになっていることが多くなっていますが、ラーメンが登場した時代は、蕎麦もラーメンも同じかえしを使っていたケースが多かったと考えられます。同じものだからこそ、蕎麦のタレ、ラーメンのタレ、どちらも「かえし」と呼んでいたと考えられています。

実際、蕎麦・ラーメンとも長い歴史がある山形では、蕎麦で使っているかえしに、ラーメンの鶏ガラスープを注いで仕上げた「鶏中華」というラーメンが今でも残っています。
また、歴史ある商店街にはラーメンが食べられる蕎麦屋が残っていることがありますが、今でも蕎麦屋で食べられるラーメンでは、蕎麦のかえしにラーメンのスープを注いで作っていることが多いようです。
かえしは、蕎麦屋のあらゆるメニューに使われる万能タレなので、ラーメンに使うことは当然の発想だったのでしょうね。

また、ラーメンの神様と言われた山岸一雄さんも、蕎麦で有名な長野県の出身なのですが、山岸さんが発明したつけ麺も「冷たい麺をかえしを薄めて酢を入れたタレにつけて食べる麺料理」ということで、まさにざる蕎麦と同じ発想で作られたラーメンですね。このように、かえしは元々は蕎麦のレシピからラーメンに受け継がれたものなのです。

ラーメンならではかえしの作り方

基本的なかえしは、醤油+砂糖+みりんを混ぜたものに火を入れて作ります。
家庭で作るなら醤油400ミリリットル、本みりん40-80ミリリットル、砂糖50-80gが適量だと思います。以下の手順で作れます。
1)鍋に醤油を入れて、中火で温める。煮立たせてるのは絶対にNG。
2)アクのような膜が鍋の上に広がってきたら砂糖を入れる。
3)砂糖が溶けたら鍋にみりんを入れてかき混ぜる。
4)弱火にして表面がアクのような膜で覆われてきたら火を止める

ただし、蕎麦とラーメンでは「素材に豚を使うかどうか」が大きな違いになっています。かえしに限らず、蕎麦を使う料理で豚を使うケースは滅多にありませんが、コクを求めるラーメンの場合、豚の使用は非常に重要です。
そのため、昔はチャーシュー(煮豚)の煮汁を煮詰めたものをタレ(かえし)として使う店が非常に多かったのです。一昔前のラーメンのレシピ本を読むとタレ(かえし)はチャーシューの煮汁で作ると書いてあるケースがほとんどです。

チャーシューは、醤油+砂糖+みりんを混ぜたかえしで煮るので、できあがったラーメン用のかえしには豚エキスと脂が入っていて、コクが強くなっています。

もちろん、現在はラーメンの美味しさを追求するため、かえしを専用工程で作る店が増え、製法も店ごとに違うものになってきています。また、ラーメンの場合、カエシに頼らず、香味油で風味を増すことも増えています。それでも、今もなお、ラーメンの味のコントラーはかえしです。返しの重要性は根強く残っています。

今のラーメンのかえしは醤油ベース以外もある

ラーメンは蕎麦と違って伝統にとらわれずに作られるため、タレのバリエーションも醤油以外にも拡大しています。
味噌ラーメン、塩ラーメンも、ラーメンの重要なメニューになっています。そのため、今では、味噌ラーメンのタレ、塩ラーメンのタレなども含めた、タレ全体の総称としてもかえしという言葉が使われることもあります。