ラーメン二郎

FZ(エフゼット)醤油

FZ(エフゼット)醤油は二郎の専用醤油調味料

FZ(エフゼット)醤油はFZ社が一元管理して二郎各店に配送している二郎専用の醤油調味料

FZ醤油は二郎専用の調味料(アミノ酸)入りの醤油のことです。


出典:ラーメン二郎~全店制覇をめざして~

FZ醤油という名称は販売業者である株式会社FZ(エフゼット)に由来しているらしいです。
二郎のタレの主役としてなくてはならない醤油調味料の位置づけです。

カネシからFZへ

二郎直営店では、2012年頃まではカネシ商事が扱っていたカネシ醤油を使用していたのは有名な話です。
千葉県の柴崎味噌醤油店が製造を担当。カネシ商事が販売を担当。ラーメン二郎専用醤油と紫色のラベルが表示されていた醤油調味料がカネシ醤油と呼ばれていました。

カネシ醤油
出典:ピエロVer.パセラブログ

これが2012年頃には、現在のFZの醤油調味料に切り替えられたようです。
FZの製造工程や成分がカネシ時代と同じものなのかどうか詳細は不明ですが、恐らくカネシもFZも製造工程や成分はほとんど変わらないものだと考えられます。
カネシからFZに切り替えて、もしも二郎の味が大きく変わってしまったら、常連マニアが多い二郎では客離れにつながりかねません。FZに変えても二郎としての醤油調味料の味は、極力、変えないように努力しているものと想像できますね。

FZ醤油は二郎の直営店以外では購入できません

FZ醤油を入手して自宅で二郎のタレの味≒二郎のラーメンの味を再現したいと思っている二郎マニアもかなり多いと思います。
でも、残念ながらFZ醤油はあくまでも二郎直営店にだけ卸される二郎専用の醤油です。ですから、一般人はもちろんのこと、二郎インスパイア系の店舗でもFZ醤油は入手できません。

FZ醤油がインスパイア系の店舗に出まわったら、二郎の亜流が大量にできてしまいます。この事態を総帥の山田拓美さんは恐れているようです。株式会社エフゼット自体が総帥の山田拓美さんの娘が経営している二郎(三田本店)の関連企業ではないか・・・とも言われていますが、それだけタレが出回ることを防ぐ体制を作っていることだとも理解できます。

ちなみに、二郎本店に、弟子の二郎直営店が上納金を払う際は、直接徴収ではなくFZ醤油の価格にマージンを上乗せする形で関節徴収しているという説も出ています。真偽のほどは不明ですが、これもありえる話ですね。
もともと製麺業者の永福町大勝軒の場合、中華製麺草村商店が経営母体で草村商店の麺を購入しない限り、大勝軒とは名乗れないようにするシステムになっていますが、これに近いシステムなのかもしれません。

カネシ 二郎

カネシとはかつて二郎で使われていた二郎専用の醤油の名前

現在、二郎ではカネシ醤油を使っていません

カネシ醤油は2012年以前、ラーメン二郎でタレの主要な原料として使われていたものです。
正確に言えば、醤油ではなく二郎専用の混合醤油(醤油調味料)でした。
純粋な醸造醤油ではなく調味料を混ぜた混合醤油のことをカネシ醤油と呼んでいたということなんですね。

このカネシ醤油は、カネシ商事という会社が販売していたのですが、当時から原則としてカネシ醤油はラーメン二郎専用の業務用商品の位置づけでした。
一般人はもちろん、二郎以外のラーメン店でも手に入らない門外不出のラーメン二郎専用の醤油だったのです。

実は、カネシ醤油というネーミングも曖昧なものです。正式名じゃありません。
二郎専用醤油の販売元の商社がカネシ商事だったことから、二郎マニアの間で勝手にカネシ醤油と呼ばれるようになったというのが真相に近いようですね。

カネシ醤油
出典:ピエロVer.パセラブログ

実際には、カネシ商事が二郎に卸していた当時の専用調味醤油が入ったポリタンクには、上の写真のような紫ラベルが貼られていました。このラベルを見てください。「ラーメン二郎専用醤油」と記載されています。どこにもカネシ醤油とは書いてありませんでした。

・・・ということは、二郎マニアがカネシ商事が二郎に卸していたことだけで、勝手に「カネシ醤油」というネーミングをつけて呼んでいただけという可能性が高そうです。

なお、現在、二郎ではカネシ醤油を使っていません。すでにカネシ醤油の利用を取りやめています。あくまで噂レベルなのですが、販売元のカネシ商事が二郎専用醤油を二郎インスパイア系にも卸していた事態が発覚し、2010年代のどこかの時期で、カネシ商事との契約は打ち切りになったとも言われています。

打ち切りになった本当の理由は不明なままです。少なくとも現在のラーメン二郎でカネシ醤油の採用を取りやめたのは事実だということです。

カネシ醤油の後の調味醤油はFZ(エフゼット)に

当時の販売者だったカネシ商事の名前からカネシ醤油と呼ばれていた調味醤油は、時期によって販売者がカネシ商事だったり濱寅商店になったり、いろいろ変遷もあったようです。最終的に、2012年初頭あたりから二郎専用醤油は、現在のFZ(エフゼット)に切り替わっています。


出典:横浜 かめろぐ

FZ(エフゼット)名称の由来も販売業者の株式会社エフゼットだそうです。
このFZ(エフゼット)は完全に二郎専用なのでインスパイア系では使用できません。
中身がカネシ時代と同じものなのかどうかは不明な状態ですが、二郎の味を変えるわけにはいかないので、ほとんど同じ成分なのではないかと思います。

また、真偽は不明なのですが、株式会社FZ(エフゼット)は、三田本店の総帥、山田拓未さんの娘さんが経営している二郎(三田本店)の関連企業だそうです。このため、二郎への上納金は直接徴収ではなく「二郎専用醤油FZ」の価格に上乗せする形で徴収されているのではないか、という説まであるようですね。

なお、このFZ(エフゼット)を製造している業者さんも謎のままですね。メーカーがわかれば、FZ(エフゼット)に近い醤油製品が入手できてしまう可能性があるので、公になることはないんでしょうね。

二郎 カロリー

二郎のカロリーは小1,400kcal、大2,200kcal

二郎のカロリー(スープ+麺+具)

二郎のラーメンのカロリーは、麺の量(大or小)と豚[チャーシュー]の量(デフォorダブル)で概ねのカロリー量がわかります。
ただし、店によって麺量、豚(チャーシュー)量とも変わるので、±200kcalぐらいは誤差があるとは思いますが、二郎のメニューごとにカロリー量の一覧を作ってみました。

見た目からしてカロリー量の多さがわかる大豚W(ダブル)大豚ダブル
出典:とみーのTwitter

    1. 大豚W → 2,700kcal
      大豚  → 2,400kcal
      大   → 2,200kcal
      小豚W → 2,000kcal
      小豚  → 1,600kcal
      小   → 1,400kcal

もちろん、二郎では麺と豚以外に、無料トッピングでヤサイ・アブラ・カラメもトッピングできる(つまり増量できる)ので、無料トッピングを追加した場合、さらにカロリーが増えます。

さらに、一般的なラーメン店の看板メニューのカロリーを大盛りで調べたところ、以下のようになっています。これを見る限り二郎は抜群にカロリーが高いことがわかりますね。

    1. 天下一品(こってり大)  → 1,125kcal
      一風堂(赤丸特製)    → 948kcal
      幸楽苑(味噌)      → 888kcal

二郎 カロリー スタバ

二郎  カロリー  のキーワードで検索すると、なぜかスタバと二郎ラーメンは「ほぼ同じカロリー」というツイートなどが上位表示されていますね。でも、これはさすがにこれはデマに近いらしい模様です。


出典:https://pbs.twimg.com

出典:https://pbs.twimg.com

    1. スタバ チョコレート クランチ フラペチーノ → 1,125kcal
      二郎 小                 → 1,400kcal

    まあ、デマと言えばデマですが、それなりに接戦とも言えるカロリー量です。
    二郎が高カロリーなのはもちろんんことですが、スタバでのカロリー取り過ぎにも注意した方がいいレベルですね。

二郎 ロット

ロットとは

絶えず行列ができている人気ラーメン店の二郎では、鍋二郎とか、ロットとか、さまざまな専門用語が使われます。二郎の店舗側が作った用語よりも、ジロリアンと呼ばれるマニアが勝手に作って広めた用語の方が圧倒的に多いと思います。

二郎のロットに当惑する初心者
出典:ラーメン二郎 幻想郷店

二郎 ロットの意味

そもそも二郎のロットってどういう意味なのでしょうか?
一般のラーメン店とは異なり、ほとんどの二郎では5~7人分ぐらいの麺を大釜で一斉に茹でます。大行列になることが多い二郎では、2人分、3人分・・・といった一般的なラーメン店のような小規模の麺茹ではオペレーションが回らないので、一斉に5~7人分ぐらいの麺を茹でて、5~7人分ぐらいのラーメンを素早く一斉に作っていくシステムにしているのです。

このように、大人数の麺を一斉に一度に茹でてからイッキに人数分の調理をするオペレーション単位のことをロットと呼びます。一度に5人分を茹でるなら1ロット5杯、6人分を茹でるなら1ロット6杯ということになります。
このロットのシステムのため、ラーメン二郎では、早めに着席できたとしても、後から着席した人と同時にラーメンが出てくることは普通にあります。

二郎 ロット乱し

このようなロットオペレーションでは、店員は注文を受ける前から麺を茹で始めるのが前提になります。そのため、1回に6人前の麺を茹でる1ロット6杯の場合、「麺少なめ」「麺硬め」をリクエストする客がいると麺に余りが生まれたり、提供する時間にブレが発生するリスクが生じます。こういう状況をジロリアンは「ロット乱し」「ロット崩れ」などと呼ぶケースがありますが、これは間違った使い方だと断言できます。
そもそも「麺半分」「麺硬め」を認めている店舗では「麺半分」「麺硬め」に対応できるオペレーションを事前に想定しておくべきです。まあ、実際のところ、「麺半分」「麺硬め」を認めている店舗では、オペレーションに影響を与えず、客の注文に対応できるようにしている店がほとんどだと思いますが・・・。

ただし、1つのロットの客の中に、ラーメンを食べる速度が極端に遅い客が1人でもいると、次のロットの麺を茹でるペースとタイミングが狂います。これは店側ではコントロールできないので、ジロリアンの間でロット乱しという用語が使われるわけです。
二郎では食べ終えるタイミングを最初から計算に入れながら注文前に麺を茹でるのは普通のことなので、客側もダラダラとラーメンを食べていると、店側が麺が茹で終わっても次の客にラーメンを提供できないため、麺を廃棄するリスクがあることは理解しておいた方がいいように思います。店(店員)によっては、ラーメンの提供後、10分程度で退店を促す場合もあるようです。

もちろん、実際に二郎の大量の麺が食べきれないなら残した方がいいでしょう。その方が自分のためですし、店のためにもなります。ただし、明らかに食べきれない大ラーメンを注文して残すのは迷惑なので、最初から食べきれる分のメニューを注文することが大切です。

二郎の麺の量は、メニューになっているので、以下から選びましょう。
 小ラーメン半分 小ラーメン少なめ 小ラーメン 大ラーメン 大ラーメン麺増し
ただし、券売機のメニューには、小・大しかない店も多いので、注文時に半分・少なめ、麺増しが可能か確認してみてください。

山田拓美 息子

山田拓美さんの息子は三田本店の夜の部の店長

ラーメン二郎の三田本店は、二郎の創業者かつ総帥である山田拓美さんが高齢につき、1日中ずっと店頭に立ち続けてラーメンを作るのはかなり厳しくなっているようです。そのため、2019年8月現在、夜の部は息子さんが三田本店の店長の役割を担っていらっしゃいます。

なお、山田拓美さんは、今でも昼の部については、引き続き店長として仕切られていらっしゃいます。
ただし、昼の部だけ・・・とは言っても、二郎三田本店の昼の部は8:30~15:00という超長時間営業です。
一般的ラーメン店の昼の部の時間と比べれば、ほぼ倍以上の営業時間、現場に立って仕事をされていらっしゃるので、総帥の身体へのご負担は相当なものになると思われます。

そんなわけで、夜の部は、総帥自身が厨房に立つのがかなり難しいため、息子さんが三田本店の店長を担われています。ちなみに、息子さんは二郎のコアなマニアからは、Jrと呼ばれているようですね。
Jrは三田本店の現場に立つ前に二郎各店で修業されていて、実際に荻窪店の厨房に立っていたのを確認されています。
昼の部よりは人出が落ち着く夜の部とはいえ、本店の厨房に立ち、オペレーション全ての指揮を任されているJrのプレッシャーはかなり大きそうですね。

特に、二郎はスープは乳化するまで煮込むので、結構、スープの状態管理が大変なはずです。
二郎は具も大量なので、マシのコールがあった場合、崩さないように山型にして盛り付けるのが大変であることは明白です。

なかなかJrには厳しい環境ですね。期待をこめて、ご成長を見守りたいと思います。

山田拓美 慶応の特選塾員

二郎のオヤジが特選塾員に!

2019年(平成31年)、ラーメン二郎の創業者である山田拓美さんは、ラーメン二郎によって、長い間、慶應義塾大学の食文化に貢献され続けてきたということで、慶應義塾大学の「慶應義塾特選塾員」に選出されました。

2018年度後期の慶應義塾特選塾員

出典:近藤雄介氏のTwitter

特選塾員として表彰されたことにより、山田さんは慶応大学のOBになられたという位置づけになるのだそうです。卒業年度は平成31年で、この年度に卒業した扱いになるため、卒業同期になった20代の学生が羨ましがられているそうです。

多くの卒業生の推薦により「慶應義塾特選塾員」に選出されたということなので、山田さんも凄いですが、多くの学生の心意気も、山田さんを特選塾員に選ぶ慶應義塾大学の心意気も素晴らしいですね。

山田拓美さんは特別授業まで実施されたことも

山田拓美さんは特選塾員になられる前に「二郎と慶應」というテーマで、慶應の教壇に立って特別授業まで実施されたことがあります。

特別授業の詳細はこちら

二郎の味の誕生秘話や、1972年に三田の地へ移転してから慶應塾生と共に歩んできた歴史を山田拓美氏自身が語られた特別授業で大盛況だったそうですね。今や系列店は全国に広がり、ラーメン業界屈指の人気店となったラーメン二郎と慶應の絆を感じられる特別授業だったそうです。

山田拓美 年齢

山田拓美さんは2019年度8月現在76歳

総帥は2020年に喜寿を迎えられる

2019年現在、今なおラーメン二郎三田本店の総帥として厨房に立ち続けていて、年齢を感じさせずにラーメンを作っている山田拓美さん。
おいくつなのか調べてみたら、2020年に喜寿(77歳)になられるようです。
つまり、2019年現在、山田拓美さんは76歳ということになりますね。

山田拓美さんは2019年現在で御年76歳

出典:食べログ

山田拓美さんの喜寿をお祝いするイベントが!

2018年2月、慶應義塾大学の食文化への多大なる貢献が評価されて特選塾員に選ばれています。
そこで、慶應大学のOBが集まって、山田さんの喜寿を盛大にお祝いしたいという趣旨で、「塾員から二郎への恩返し」というコンセプトのイベントを企画しているようです。

ただし、慶應大学から二郎への恩返しというイベントになるので、塾員(慶應義塾大学卒業生)限定イベントとなるそうです。一般の二郎マニアは参加できません。
ですからイベント詳細を書いても、実際には一般人は参加できないのですが、参加できないからこそどんなイベントなのか調べた範囲の情報を書いておきます。

【日時】
2020/2/15(土)17:00~19:00

【場所】
渋谷セルリアンタワー東急ホテル ボールルーム
※実際にココで行われたパーティに参加したことがありますが、かなり豪華で大きな会場です。

【料金】
(第一期分)1名/10,000円・・2019年内に山田拓美さん喜寿パーティー公式サイト申込の場合
(第二期分)1名/12,000円・・2020年1月以降に申込の場合

【パーティ概要】
・ビュッフェ形式、飲み放題の立食パーティ形式。
・参加者にはもれなく記念品として限定グッズを配布
※どう考えても二郎関連の何かのグッズになるでしょうね。
・その他当日限定販売グッズ、企画多数
・本イベントの剰余金はすべてラーメン二郎三田本店に寄付
※詳細情報はイベントフェイスブックページで随時公開される予定。

【パーティ主催者】
山田拓美喜寿祝実行委員会責任者
若林克哉さん
※この主催者は目黒二郎の店主さんですね。慶應OBで二郎の店主になられた異色の経歴の方です。
※86年商学部・応援指導部卒だそうです。

山田拓美さんの喜寿お祝いのTシャツまで!

ラーメン二郎公認のオフィシャルTシャツが発売されています(ただし現在は在庫切れのようです)。
ラーメン二郎総帥の山田拓美翁77歳(喜寿)記念のお祝いTシャツです。
グッズまで販売されるとは、山田拓美さんは最早アイドル並みの人気ですね。

実際に売り出されたTシャツ。しかも在庫切れ!

出典:Yahoo!ショッピング

山田拓美 年収

山田拓美さんの年収は推測で約4000万円か?

山田拓美さんの年収は?

二郎の三田本店の店長としての山田拓美さんの収入を推測しているブログがあります。

このブログの記事によると、かつて2ちゃんねるにはラーメン二郎の店長の年収の話題が出ていたそうです。
山田拓美さんは、ラーメン二郎全体の総帥でもあり、三田本店の店長でもありますので、
店舗の売り上げから山田さんの年収を推測しようというものです。

2ちゃんねる掲示板に書かれた店長の年収に関する推測や情報によると、二郎の人気店では700万円超え? マジレスすると2000万円を超える?・・・こういった主旨の情報が出ていますね。
このブログの情報がどこまで正しいのかわからないので、実際に自分で二郎三田本店の売上の計算をして年収を推測してみました。
まずは、大前提として、ラーメン店の年間売上は、1杯の単価×1日の売上杯数×年間の営業日数で決まります。

◆二郎三田本店の1杯の単価

ラーメン1杯の平均単価は650円で計算することにします。
単価の情報は、食べログのメニュー・コースの情報を参考に算出しました。
恐らく三田本店では最もベーシックな「ラーメン600円」が最も良く売れているメニューだと想像できますが、常連やマニアは、さらに価格帯の高いぶたWラーメン、ぶた入り大ラーメンなど、ボリューミーなリッチメニューを中心に食べていると思われるので、1杯の平均単価を650円で設定しました。

◆二郎三田本店の1日の売上杯数

1日に出る売上杯数は約400杯で計算することにします。

厨房でスタッフが麺を茹でてラーメンの盛り付けをしている時間に、客席で客はラーメンを食べ続けているので、問題は客席の回転数です。三田本店の座席数は13なので「この13座席が1時間で何回転するか?」が計算の胆になります。
つまり、客1人が「着丼から退出までに何分かかるか?」という計算をすることになります。

そこで、二郎の「着丼~退出」の時間の目安を調べてみたら、荻窪店の情報を書いたブログを見る限り、着丼から15分で食べ終えて退出することを推奨していることがわかったので、15分で設定してみます。
つまり、60分では4回転する計算になり、60分で出る杯数は52杯になります。

さらに、二郎の三田本店の営業時間は、8:30~15:00(6.5時間)+17:00~20:00(3時間)の昼夜合計で9.5時間(570分)です。
1日の杯数を計算すると、570/60*13=494杯になります。
ただし、これは極限数なので、10%ぐらいロスが出ると見ても450杯は出ます。
実際、繁盛している二郎では1日300杯は出るらしいです。
三田本店は二郎の聖地として集客力は凄まじいですので、朝から営業している営業時間の長さを考えると450杯は妥当だと思います。

◆二郎三田本店の年間営業日数

年間営業日数は280日で計算します。二郎三田本店の休日は、日曜・祝日・臨休が基本です。
1年365日から、年間日曜日52日、年間祝日20日、年末年始6日、お盆休み3日、臨休4日で計算すると280日になります。

こうやって、二郎三田本店の年間売上を、1杯の単価×1日の売上杯数×年間の営業日数で計算すると、650円*450杯*280日=81,900,000(8190万円)になります。

ここから経費を引きます。仕入れ原価・光熱費・家賃などの経費が40%かかり、従業員の給与に約900万円程度の経費を使っているとしても、約4000万円が山田拓美さんの年収になると計算できます。

山田拓美

山田拓美はラーメン二郎の創業者で本店(三田店)の店長。慶應義塾の特選塾員でもある。

山田拓美の年齢。来年は喜寿

まずは山田さんのお目出たいニュースから。ラーメン二郎の総帥の山田拓美さんは2020年に喜寿(77歳)になります。2018年2月、慶應義塾の食文化への貢献が評価され、特選塾員に選ばれた山田さんに対して、喜寿を盛大にお祝いするイベントが企画されている模様です。いかに、山田さんが慶応大生、慶応OBの方々に愛されているのかが伝わってくるエピソードですね。

なお、とんでもない話なのですが、ネットで検索すると、山田拓美 死亡 という検索キーワードがあることがわかります。もちろん嘘です。総帥はご高齢なのでそういうデマが出るのでしょうが、実際にはお元気で頑張っていらっしゃいます。

山田拓美さん ラーメン二郎の総帥

出典:食べログ

山田拓美とラーメン二郎の歴史

山田拓美さんがラーメン二郎を創業したのは1968年(昭和43年)のこと。今から50年以上も前のことです。
二郎創業の地は、現在の三田ではなく東横線の都立大学駅の近くでした。創業当時の店名はラーメン二郎ではなくラーメン次郎でした。

都立大にあった次郎の店舗の跡地sirabee161016Zi (6)_compressed
出典:ニュースサイトしらべぇ

なぜ、開業当時の店名が次郎だったのか? 山田さんが創業した当時、エースコック社から発売されていたインスタントラーメンに太郎という人気商品があったのですが、そのネーミングにインスパイアされて付けた店名・・・というエピソードが有名です。
まあ、インスパイアと言えば聞こえはいいのですが、要するに太郎だとエースコック社の名前そのままでマズイと思って、次郎にしたというのが真相だと言われています。

エースコック社の太郎のパッケージエースコックの太郎
出典:Mr.NAOのコミュニケーションシアター

さて、ラーメン店を開業したことはしたのですが、当時の山田さんは和食料理の経験しかなく、ラーメン調理の経験は完全にゼロでした。それでも「ラーメンぐらいなら何とかなるだろう・・・」と楽観的にラーメン店を開業してしまったようです。

その結果、開業当初の半年間の売り上げは1日たった20杯以下という少なさ。1日18杯とかザラだったそうです。スタートは大失敗でした。そのため、創業当時、あまりに流行っていない次郎を見ていた近所の中華料理の店長が、自分の中華料理店で修業するようにアドバイスしてくれたそうです。

1日でわずか18杯じゃ潰れる危険性が高かったので、山田さんはこの中華料理の店長のアドバイスを素直に受け入れて、3か月間、その中華料理店でしっかり修行されたそうです。ここでラーメン作りの基本を学ばれたんですね。

さらに、次郎に来ていた北海道出身の客から受けた助言を参考にして、今の二郎につながる独自の味に変えていったようです。確かに、今の二郎のスープの脂の多さ、麺の太さは、北海道のラーメンに通じるものがあるように思います。もしも、二郎のラーメンを味噌ダレで食べたら、純連などの札幌の味噌ラーメンに通じる部分があるような気もします。
このように改良されていった次郎のラーメンは、次第に客に受け入れられて繁盛していきました。

しかし、1970年代前半、目黒区による呑川の河川改修(暗渠・緑道化)工事のため、残念ながら都立大学の次郎の店舗は閉めることになってしまいます。
このとき、常連客だった慶應義塾大学の学生から港区三田・三田通りの元洋食屋の空き店舗があることを知って、三田で次郎の営業を再開することに決めたということです。この場所は、慶応大学三田キャンパス東南で慶應仲通りに通じている交差点の脇にあって、最寄りの駅(田町とや三田)と三田キャンパス正門との導線上にあって、人通りも多い好立地だったんですね。

さて、いよいよ三田への店舗移転を準備していた最中に、次郎が二郎に変わる事件が起きます。
山田さんが看板製作を依頼したペンキ屋さんが新店舗の看板に、正しい店名の「次郎」を書くべきところ、誤った店名の「二郎」と書いてしまったのです。

次郎という都立大学の旧店舗名は三田では無名だったこともあったんでしょうね。
山田さんは書き間違えた二郎を旧店舗名の次郎に書き直すこともなく、そのまま「ラーメン二郎」という新表記で、三田でラーメン店を再開することになりました。つまり、今のラーメン二郎という表記はこのペンキ屋が決めた決めたということになります(笑)

現在のラーメン二郎三田本店の看板

出典:ラーメン二郎の看板について考察する

三田に移転後、ラーメンのボリュームと脂っこく塩辛い独特な味付け、山田さんの人柄が学生に受け入れられたことから店は爆発的に繁盛しました。繁盛というかブームになったと言った方がいいかもしれませんね。
筆者も1982年には三田の二郎本店に食べに行きました。強力なインパクトがありましたね。当時から他にはない独特なラーメンでした。

この1980~1990年代、まだグルメがメディアのネタになるのが少なかったタイミングで、二郎は書籍にも取り上げられています。1986年4月発売の山本益博『東京味のグランプリ〈1986〉』に掲載されたのです。
東京味のグランプリといえば、寿司で有名な数寄屋橋の次郎を掲載したり、グルメガイドとしては当時は最高の評価を得ていた本だと思います。そこに掲載されただけでも当時からラーメン二郎の人気・実力がいかに凄かったのか、わかりますね。

また、同じ1986年には週刊少年マガジンに掲載中の[ミスター味っ子]の扉絵には、二郎のメニューのぶたダブルが描かれています。[ミスター味っ子]作者の寺沢大介さんは慶應大学出身でラーメンの帝王というフレーズを使った紹介文を添えています。さらに、1996年4月20日発売の[島耕作の優雅な1日]では、作者の弘兼憲史がラーメン二郎について取材した内容をイラスト入りでレポートしています。

三田への移転後、長い年月を重ねつつ、二郎は日本を代表するラーメン店になっていったのです。

ところが、1990年代に三田通りの拡幅計画に伴い、二郎は立ち退きの対象になることがわかります。このときばかりは山田さんも落胆してしまったんでしょうか?
このタイミングで、二郎の三田本店を閉じることを真剣に考えられたようですね。

しかし、膨大な人数を誇る慶応の学生を始めとする常連客は二郎の継続を望み、地元の慶應義塾大学の学生有志は当時改装が予定されていた慶應義塾大学西校舎学生食堂へ誘致の署名活動を1990年代前半に行ったほど、二郎の継続を支持していました。さすがに、「慶応義塾大学の中にある食堂に、塾生以外の外部の客で長蛇の行列ができることは許可できない」という大学側の判断で学生食堂にはならず、三田通りの店舗は1996年2月末に閉店してしまいます。ラーメン界では結構、大きなニュースになりました。

それでも、熱狂的なマニアからの支持が強いため、1996年6月から桜田通り沿い(慶應義塾大学正門近く)に移転し、営業を再開しました。これが今も営業中の二郎の三田本店です。

ラーメン二郎は、その後もファンの数を増やし、弟子の店も増えていきました。
そこで、2003年にはラーメン二郎のブランドをしっかり守るため、遂に商標登録がなされました。権利者はもちろん山田拓美さんご本人。区分は「ラーメンを主とする飲食物の提供」です。
その後、2009年には、イギリスの高級紙ガーディアンで「世界で食べるべき50の料理」に選ばれています。今でも、ラーメン二郎は、他のラーメン店とは別格の人気とブランドがあり、日本のラーメンシーンを語る際は絶対に外せない存在になっています。

PP

ラーメン用語のPPとはポールポジションの略で開店前の行列待ちで一番乗りした状態のこと

PPとは?

PPとはポールポジションを意味します。ポールポジションとは、もともとF1等のレースで使われる用語で、レース予選で最もタイムが速かったドライバーが先頭でスタートできる位置を確保したときに使われる言葉です。


出典:F1ドイツGP決勝

そこから転じて、ラーメンの世界では、ラーメン店の開店前から並んでいる列の先頭に立つことを意味します。特に行列ができやすい二郎などの人気店ではPP(ポールポジション)の価値が高いとされています。

開店前の状態で行列の先頭が取れればPPゲットと言えます!
出典:今日はどこに行く?

同じような場面で使われる言葉にシャッターというラーメン用語があります。
これは、まだシャッターが閉まっている開店前に、ラーメン店の行列に並ぶことを示す用語ですが、この用語には先頭という意味は含まれません。
あくまで、開店前の行列の先頭に並ぶことでPPという称号が得られるのです。

仮に、人気ラーメン店で行列がなくなったタイミングで、たまたま先頭に立てたとしてもPPとは言いません。単なる偶然で獲得した先頭であり、開店前から並んで先頭を獲得した勇者に与えられるPPとは全く重みが違います。

PPの使い方

「今日は二郎でシャッター、PPゲット!」という感じでTwitterやラーメンのブログで使うのが最も適切な使い方だと思われます。日常会話では滅多に使われません。一種の文語だと思います(笑)

KK

ラーメン用語KKとは完飲・完食のこと

ラーメン用語KKとは

主として大食い系のラーメン、中でも二郎マニア(ジロリアン)は、 完飲 完食 のそれぞれの漢字冒頭をアルファベットにした頭文字を並べてKKと呼んでいます。


出典:【初小岩でダブルKK】ラーメン二郎小岩店

KKフィニッシュとは?

ラーメンkkから進んで、KKフィニッシュと言えば、ラーメンを完飲完食で食べ終えたことを示す表現になります。
さらに進んで、究極段階まで到達したのがKKフィニッシュムーブです。これは、食べ終えた後の作法まで含まれた言い方になります。

KKフィニッシュムーブを作法まで正確に表せばこんな感じになります。
「提供されたラーメンの麺と具を食べ終える」→「ドンブリをもってスープを啜る」→「スープまで完飲完食した後、そのままカウンターにドンブリを置く」→「コップもカンウターに戻す」→「カウンター下テーブルの汚れを布巾で拭く」→「店員に会釈して帰る」という一連の動作を指します。
特に、二郎では、ファースト・セカンドぐらいまで気合が入ったロット(開店直後に来店するような猛者集団)では、鍛錬を積んできた熟達ロッターが多いため、まるで軍隊のような一糸乱れぬkkフィニッシュムーブを魅せてくれることが多いようです。こういうロットに間違えて入ってしまうと、周囲の空気が求めるマナーのレベルが高すぎるので注意が必要です。

ラーメン用語 KK はあくまでもラヲタ用語

「KKラーメン」という表現を、自分のブログやTwitterで使ってしまうと、ムカツくラヲタ用語として、5ちゃんねる等で叩かれる可能性があります。そこはご注意の上、ご使用ください。

スモジ(すもじ)相模大野二郎

スモジ(すもじ)とはラーメン二郎相模大野店のこと。

出典:食べログ

相模大野(さがみおおの)の二郎は、なぜ、サガジ(さがじ)ではなく、スモジ(すもじ)と呼ばれるのでしょうか?

1つは、神奈川県出身の人のあるあるなんですが、相模という字はちゃんと(さがみ)と読まれず、よく似た漢字の相撲(すもう)と読まれてしまうことが結構、多いから。

もう1つは、スモジ店長の前職です。ラーメン二郎相模大野店の店長は力士出身の方だから。

つまり、相模の誤読+元力士の店長という2つの要素によって、ラーメン二郎相模大野店はスモジと呼ばれているわけです。

スモジ(すもじ)のラーメン

スモジで提供されるのは二郎ならではのガッツリ系で、ヤサイ、アブラなどのトッピングがリクエストできます。
また、通常のラーメンの他にも、つけ麺、カレー味、お茶漬け、すき焼き風生たまごなど、様々なメニューに挑戦している革新的な二郎でもあります。
なお、麺の量は他の二郎と比べてもやや多めなので、自信がない場合は少なめの食券を買うことをオススメしておきます。

スモジ(すもじ)のルール

二郎相模大野(さがみおおの)店は二郎の中でもルールが厳しい店として有名です。
スモジ店長は公式Webサイトで「当店は少しややこしいお店です。よろしいですか?」って書いているほど。ルールの厳しさんには定評がありますね。
スモジに行く前には公式Webサイトはしっかり読んでおくことをオススメしておきますが、以下に主なルールを書いておきますね。
・行列を待つ際の待ち合わせ合流(横入り行為)は絶対に禁止
・1人で食事できない子どもは入店NG
 ※子どもの完食困難な量で1人1杯制のため事実上の子ども出禁
・店内待ち時に食券の確認が入るので店内に入ったら食券を購入する
・男同士の連席NG
・麺の固さ/脂抜き/ブタなし/野菜抜き/麺マシ等の対応NG

特に重要なのがマシのルールです。コールは「ニンニク、ヤサイ、アブラ、カラメ、そのまま(ニンニク不要のデフォルト)」を単純に伝えれば問題ないのですが、マシ(マシマシ・全増し)のコールがNGになっているところが独特です。

例)ニンニクを入れずヤサイのみ増やすコールをする場合
ヤサイ

あくまでシンプルにコールします。わざわざニンニク不要とか余計なことを言ってはいけません。

ちなみにコールの際、言ってはいけないのが「普通」というキーワードです。確かに、この言い方だとニンシクを入れるのか入れないのか、曖昧になりますね。どうしてもノーマルな二郎を希望するなら「そのまま」というのがスモジでの正解コールになります。

また、コールのタイミングでかけられる言葉も独特です。通常の二郎では「ニンニク入れますか?」と声をかけられたタイミングでコールするのですが、スモジでは「ラーメンの方、いきましょう」「つけ麺の方、いきましょう」と声をかけられるので、このタイミングでコールをしてください。

グルエース 二郎

グルエースとは二郎で使われている化学調味料のこと

Lグルタミン酸ナトリウムが主成分になっている化学調味料は、製品名も種類も複雑で、実に多くの製品が販売されている状況になっています。その中で、ラーメン二郎で使用されている化学調味料はグルエースという製品であることが確実視されています。
グルエースはキリン協和フーズから発売されている業務用うま味調味料です。通販で手頃な価格で手に入るので一般人が入手するのも簡単ですが、1kgとかとんでもない量で販売されているので、買おうとするには躊躇してしまいますね。

グルエース
出典:グルエース1KG調味料|フードバリュープロ

グルエースの麻薬性

二郎を食べ続けると病み付きになる(中毒になる)と言われる理由の1つが今回、紹介する化学調味料のグルエースだと言われています。

グルエースは、スープの旨味強化と乳化に作用する旨味調味料なのですが、ある医師は一種の麻薬類似の作用があると指摘しています。
実は、グルエースの主成分は、純度の高いLグルタミン酸ナトリウムで、このグルタミン酸という成分は脳内で分泌されるホルモンの一つなんですね。
グルエースは脳内のシナプスで情報伝達を介在する神経伝達物質(Lグルタミン酸ナトリウム)を多く含んでいるので、大量に摂取すると脳にダイレクトに快感を伝えてしまいます。

つまり、グルエースを摂取する(食べる)と「脳内で美味しいと快く感じる→また欲しくなる」といったサイクルで、病みつき症状になってしまいがちなのです。

二郎を3回以上、食べると二郎依存症になる・・・と言われるのもあながち科学的な根拠がないわけではありません。

二郎の旨さの謎

二郎は好き嫌いが0か100かに大きく分別されてしまうタイプの極端なラーメンなので、ダメな人はいくら頑張ってもダメなラーメンに思えるのでしょうが、旨いと思える人の場合、限りなく旨いと思えるものです。

その二郎の旨さがすごいと思えるポイントの1つに、明らかに大量の化学調味料(Lグルタミン酸ナトリウム)が入っているのに、ガツガツ食べられるということがあります。
一般的なラーメン店の清湯スープにあれほど大量の化学調味料を入れたら、化学調味料の後味がずっと口に残り続けるほどしつこくなってしまいます。正直にわかりやすく言えば美味しく食べられないほど後味が悪いラーメンになります。
・・・ですが、二郎の場合、カエシも強く、麺も太く、アブラも多いラーメンなので、むしろ強者同士の連合でバランスが取れて、しっかり美味しく食べられるということなんでしょうね。

塩分も風味も強いカネシ醤油を使ったカエシに、化学調味料をたっぷり加えた上で、ワイルドに豚肉や豚骨を煮込んだアブラっぽい多いスープで割ると、化学調味料のくどさを感じさせなくする力強さに満ち満ちた強力なスープになってしまうというわけです。

この強者連合のスープの中では、グルエースのLグルタミン酸ナトリウムの純度の高さもプラスに働いているようです。二郎を家庭で自作した人のブログによると、グルエース有と無の両方を作って食べ比べると、やはりグルエース有の方がインパクトが強くなるということです。

メグジ(めぐじ)めぐ二郎

メグジ(めぐじ)とは目黒二郎の略称のこと

どこの世界でも、コアなマニアは自分がお気に入りのアイテムを略称で呼ぶ傾向があります。
ラーメンの中でも、最もコア層が多いとされる二郎の場合、店名を略称で呼ぶことがあります。

都心にあり、味の評価も高い目黒二郎は、二郎通の間ではメグジ(めぐじ)と略されて呼ばれています。
メグジ店主は慶応大学応援団のOBだそうです。めぐ二郎オープン当時は二郎の看板を付けた店の中でも4軒目の古参。今のように大ブームになる前からずっと継続して営業している二郎の老舗ですね。

メグジ(めぐじ)のラーメンメグジ(めぐじ)目黒二郎
出典:mystypic.com

スープはカエシが強い非乳化タイプで、表面は大量ラードで覆われています。麺はオーション小麦粉で作られたゴワゴワした歯応えのある太麺。柔らかい豚(チャーシュー)、大量のヤサイがトッピングとして乗っています。
また、いまどき基本となる小ラーメンは1杯500円というワンコイン価格で営業を続けている心意気も素晴らしい。

ただし、アクセスはやや不便。JR目黒西口を出て、権之助坂を下りきったらローソンを見たら右折。しばらく進んだ道路の左手で、目黒駅からは徒歩15分くらいです。

目黒二郎のルールは他の二郎とほぼ同じですが、以下のようになっています。
1.連日、待ち時間が長い行列ができるので、店の前の地面に書かれた矢印に沿ってUの字型に並びます。
2.行列の先頭から5~6番目ぐらいになったら、一旦、行列を離れて店内へ入って食券を購入します。
3.店に入ると店員に大、小ラーメンの確認をされるので買った食券のとおりに答えます。
大でも小でも麺少な目が希望できます。
4.店内に入って着席したら食券をカウンターに置いて待ちます。水はセルフサービスになっています。
5.ラーメンができあがる直前のタイミングで、店員からトッピングのコール確認があります。
「ヤサイ」「ニンニク」「アブラ」「カラメ」を選択して、伝えてください。
6.食べ終わったら器をカウンター上に置いて、テーブルを拭いて退店します。

他の二郎でも人気店には略称がある

目黒二郎に限らず、二郎の人気店には略称がありますね。調べてみたところ、
スモジ(相模大野二郎)、ミタジ(三田二郎)、ヤエジ(野猿二郎)、カブジ(歌舞伎町二郎)、センジ(仙川二郎)、ヒバジ(ひばりが丘二郎)、バネジ(赤羽二郎)、ババジ(高田馬場二郎)、ナカジ(中山二郎)、コガジ(小金井二郎=閉店)などが使われています。

アブラ 二郎

二郎のアブラとは背脂のトッピングのこと

アブラは二郎の4つのトッピングの中の1つ。ちなみに、他の3つのトッピングはヤサイ、カラメ(タレの増量)、ニンニクです。

じゃあ、二郎のアブラってどんなものなのか? 初心者の方はアブラというキーワードだけだと純粋にラード等の液体油脂を想像しますよね? 何を隠そう、私自身も二郎で初めてアブラとコールしたときは、ラーメンの丼の表面に浮かぶラードの量が増えるものだとばかり思っていました。丼を覆うラードが増量されたギトギトなラーメンになるんだろうな・・・と思っていました。
実際には、二郎のアブラは、液体の油脂ではなく、一種の具として丼上に乗せられる背脂の具になります。


出典:ラーメン二郎裏メニュー

写真は超大量にアブラが追加された一杯。このように液体ではなく背脂のトッピングが乗ることになります。

アブラの種類

二郎の店によっては、アブラの出され方も変わります。主に2つのバリエーションがあります。
1つは、文字通り背脂を煮ただけで味付けされていないもの。背脂チャッチャ系のように細かくは拡散されない状態で、味付けがない普通の白い背脂になります。塩分がないので無味です。ラーメンの味を活かすタイプとも言えますね。
もう1つは、醤油やタレで味付けされた脂身の具になっているタイプ。味付けされているので、食べて美味しい具になります。ただし、肉の部分がほとんどないので猛烈に脂っこい具ではあります。
個人的には、味が濃いのが二郎ならではの特徴の1つなので、味付けされているタイプの方が好みです。

アブラのリクエスト方法

アブラは好みが分かれるトッピングなので標準で提供される二郎のラーメンには入っていません。そこでアブラを具として食べたい場合はコール(リクエスト)が必要になります。
「ニンニク入れますか?」と店員からコールの確認が来たタイミングで、「アブラ」とリクエストすれば、丼上に背脂がトッピングとしてドーンと追加されます。
さらに、アブラをたくさん入れたい場合は「アブラ多めで」とコールすれば大量の背脂が入ってきます。
前述のように、デフォルトだとほとんど入っていないので、アブラを食べたいは必ずコールするようにお願いします。

アブラの食べ方

実際にアブラをリクエストすればわかりますが、豚肉の塊から削り取った脂身を煮込んで作ったアブラが大量に丼上に乗っています。煮込まれているため、かなり柔らかく箸ではつかみにくいレベルになっています。
ですから、スープと一緒にレンゲで掬って飲んだり、麺に絡めて食べたりする方法がよいと思います。

さらに、アブラだけを食べるのもシンプルな味わいで格別なものです。「こんなに大量に脂身だけ食べてしまっては身体によくないかも・・」と一瞬、頭をよぎりながらも、目の前の誘惑に負けて食べてしまうところが背徳感があって中毒的な美味しさなんですよね。

呪文 二郎

呪文とは二郎のコールの中でも特に長い場合に限定して使われるマニア用語

ラーメン二郎にはコールと呼ばれている独自のトッピング注文方法があります。トッピングの野菜(ヤサイ)、豚の背脂(アブラ)の量をどうするか、刻みニンニク(ニンニク)は入れるのか、スープのタレは濃いめ(カラメ)にするのか、こういったトッピングの希望を伝えるリクエスト方法がコールまたは呪文と呼ばれます。


出典:うれっこ

なぜ、トッピングの希望のオーダー用語が呪文と呼ばれるのか?

アブラナシヤサイカラメマシニンニクスクナメ(背脂なし、野菜多め、スープのタレ多め、刻みニンニク少なめ)、
ヤサイマシマシカラメマシアブラスクナメニンニク(野菜はかなり多め、スープのタレ多め、背脂少なめ、刻みニンニク多め)など、二郎では、トッピングの細かいリクエストまで丁寧に伝えようとすると、どうしても呪文というか、お経というか、長い連続した言葉になるので、呪文という言葉で呼ばれているわけなんですね。

まあ、初めて二郎でコールを聞く人から見ればラーメン屋で、なぜ、謎の呪文を唱えてるの? おかしな人達なのかな・・・というようにしか見えませんよね(笑)

実際い呪文(コール)はどう言えばいいのか

呪文は、二郎で、ヤサイ、、アブラ、タレ、ニンニクの量を決めるためのものなので、
少ない順から、ヌキ(ナシでもOKなケースが多い)、スクナメ、マシ、マシマシと言えばOKです。

ヌキは、文字通り入れない、スクナメは通常より少なめ、マシは通常より多め、マシマシは通常の2倍です。
ちなみに、一部の二郎やインスパイアでは、チョモランマという通常の3倍以上も受け付けてくれますが、受け付けていない店も多いのでご注意ください。
通常の量でいい場合は「ヤサイ、ニンニク、アブラ、カラメ」のように、トッピングしたいものを並べて言えばOKです。

このように、二郎の店員に呪文を伝えることで、自分好みの二郎のラーメンにカスタマイズできるので、呪文は意味不明ながら、もともとは客のためのサービスなんですね。謎の呪文はもちろん、二郎には暗黙のルール多いので
すが、それらに負けず、ぜひ、二郎で楽しんでラーメンを食べてみてください。

コール 二郎

コールとは二郎でトッピングの野菜や背脂の量をどうするか、タレは辛めか、ニンニクを入れるかを伝える注文方法のこと

コールはシンプルに言えば二郎の店員にトッピングをリクエストすることです。決して難しい話ではありません。ただし、トッピングをオーダーするためのタイミング用語(言い方)が二郎独特のものなので、やや敷居が高いイメージがあります。
そこで、この記事では二郎でどうコールすればいいのか、タイミングと用語(言い方)を中心に解説していきますね。

二郎でのコールまとめ
出典:イラストでわかる! 常連が語るラーメン二郎「攻略法」

コールのタイミング

まずはコールするタイミングについて。
コールが怖いという二郎初心者&未経験者は、いつ、コールすればいいのか、わからないため不安になるケースが多いと思います。コールのタイミングを知らなければ、いきなり店員からコールを要求されることになり、どうしてもアタフタしてしまいがちです。

実は、二郎のコールのタイミングは、店員が客にラーメンを出す直前なのです。二郎インスパイアでも同じタイミングです。ラーメンが出される直前に、店員は「次のラーメン小の方、ニンニク入れますか?」というような言い方でトッピングの詳細を確認してきます。
ポイントは、客からコールを言い出すのではなく「店員がコールを確認しに来るまで待つべし!」ということ。

あくまでも、客側はラーメンが出される直前まで待っていればいいということでもあります。

店内にコールのタイミングが掲示されている店もある
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出典:食べログ

逆に言うと、店員からトッピングの確認が来る前にコールするのはNGということでもあります。

なぜ、ラーメンが出される直前にコールするのか?

二郎でラーメンが作られる工程を考えてみてください。トッピングはラーメンの上に最後に乗せるものなので、ラーメンを出す直前に客に確認して盛り付けるのが最も効率的な作業工程なんです。

これより前のタイミング、例えば麺を茹でている最中にコールされても、店員は麺は茹で終わるタイミングまで、そのロット全員分のコールを覚え続けておく必要があり、至難の業(無理ゲー)になってしまいます。

・・・とは言っても、二郎初心者の場合、ラーメンを出す直前のタイミング自体がわかりにくいと思います。やはり、おおよそのタイミングがわかっていないと、結局、店員から唐突に尋ねられてしまうことになるので不安ですよね?
そのため、自分がコールを求められるタイミングで慌てないように、自分の席でラーメンが出てくるのを待っている時間は、自分より先に座っている客(前ロットの客)が、店員がどういう動作をしている段階で、コールを要請してくるのか確認しておきましょう。そうすれば、イザ自分の番になった際、慌てずに済むと思います。

コールの言い方(コールの用語)

コールを店員から聞かれる際は、通常は「ニンニク入れますか?」と聞かれる店が多いと思います。この理由はカンタンでニンニク以外のトッピングはコールしなくてもデフォルトの量がラーメンに乗ってくるからです。例えばわざわざヤサイとコールしなくてもデフォルトの量のヤサイは自動的にラーメンの上に乗ってきます。

あくまでも、二郎ではニンニクのリクエスト有無を聞くタイミングで、ヤサイ、アブラ、カラメの希望量も同時に確認する仕組みになっているのです。だから「トッピングどうしますか?」とは言わず「ニンニク入れますか?」と聞いてくる店が多いようです。

確かにランチで二郎を食べた後、ゴゴイチで得意先との会議が入っている場合、強烈なニンニク臭は論外ですよね? だからニンニクだけは「入れるか、入れないか」を確実に確認できる聞き方になっているのだと思います。

それでは、コールのタイミングや聞かれ方まではわかった、でも、具体的に何て言っていのかまでは、まだ、わからないですよね?
二郎のコールはお経・呪文のような言い方で、確かに決してわかりやすいものではないので、
初心者の方にとっては少し敷居が高い注文方法にとなっているのは否めません。
でも、そんなに難しいものでもないので安心してください。

まず、コールできるトッピングの対象は、、ヤサイ(モヤシとキャベツ)、アブラ(豚の背脂)、カラメ(たれ)、ニンニク(切り刻んだニンニク)の4つだけです。
この4つの具(トッピング)についての増減を定員に伝えるのがコールということになります。

ちなみに、肉(チャーシュー)は、トッピングの中でもダントツで原価が最も高いので、増やせません。
また、麺も、コールのタイミングでは、既に茹で終わっているので増やしたり、減らしたりすることはできません。

コールの方法

ニンニク、ヤサイ、アブラ、カラメの4つのトッピングは量を増やしたり、減らしたりできますが、その言い方はマシ(通常より多め)、マシマシ(通常の約2倍)、スクナメ(少し減らす)、ヌキ(入れない)の4種類を組み合わせる方式になります。

【例】
ニンニク ヤサイ マシ
アブラ カラメ オオメ
ニンニク ヤサイ マシマシ

となります。
ただし、この通りに言わなければいけないというルールまではありませんのでご安心を!

初めて聞いた方は、何だかわからないですし、自分もこんな風に言わなければいけないのかと思って緊張してしまいますが、店員の質問に対して、普通に答えるだけで大丈夫です。

コールは「トッピングはどうしますか?」と聞かれていることになるので「野菜と油を多めで。あと味はカラメでにんにく入れてください」のように答えても受けてもらえるはずです!

コールより前に麺へのリクエストができる

最後に、コールではありませんが、二郎では麺についても好みがリクエストできるので紹介しておきます。
タイミングとしては食券を店員に渡す時です。
このタイミングで、麺の量と茹で方が店員に伝えられます。麺は食券を渡してから茹で始めるので、麺についてのリクエストはこのタイミング以外にはできません。

まずは、麺の量ですね。
そもそも二郎での麺の量は、食券を買う際に小か大かを選ぶことで概ね決まります。普通のラーメン店の麺量で言えば、小が大盛で、大が超大盛りです。小の大盛りでも一般のラーメン店の大盛よりも多いぐらいなので、二郎の初心者ならば小の食券を買っておく方がよいと思います。

さらに細かい注文として、店員に食券を渡す際に「麺少なめ」がリクエストできます。二郎の場合、女性や子どもでは小でも食べきれないほどの量なので「麺少なめ」をリクエストするといいと思います。
なお、麺多めのリクエストは聞いたことがありません。食券で買った金額より多くの麺を店に要求することになるので応じてもらえない気もします。

次に、麺の茹で方です。
具体的には麺固めがリクエストできます。二郎の麺はオーションという小麦粉で、フランスパンでも使われるものなので、デフォルトでも固めなのですが、さらに麺を固く茹でてもらえます。
なお、麺柔らかめは、あまり一般的ではないのですが、麺の茹で時間をやや増やすだけななのでリクエストすれば応じてもらえるかもしれません。

麺についてのリクエストをまとめます。食券を店員に渡す際、「麺少なめ、固め」という感じの言い方でオーダーすれば応じてもらえます。麺の量、茹で方に希望があるなら、ぜひ、リクエストしてみませんか?

チョモランマ 二郎

チョモランマとは二郎でのトッピング注文量の上限マシマシを超える最大限のトッピングリクエスト方法のこと。

ラーメン二郎では客の好みでトッピングの量を調整できます。トッピングのヤサイ、ニンニク、アブラ(背脂)、カラメ(タレの濃さ)それぞれについて、多め(二郎ではマシと言って注文する)、かなり多め(二郎ではマシマシと言って注文する)が調整できるシステムになっています。

さらに、二郎にはかなり多めマシマシよりも多いトッピング量をリクエストできる裏リクエストとしてチョモランマと呼ばれるものが一部の店舗で実在するようです。すべての二郎でやっているわけではなく、一部の二郎や二郎インパイアの店だけでやっているものなんですね。

あたかも巨大な山のようなルックスのチョモランマ
チョモランマ
出典:日刊SPA!

なぜチョモランマなのか?

マシマシを超えるトッピングが乗せられた二郎のラーメンをチョモランマと呼ぶ理由は、見た目が世界一高い山であるチョモランマに似ているからだと思われます(笑)。えっ、じゃあエベレストでもいいじゃん・・とか言い出す人もいらっしゃるかもしれませんが、知名度の高い英語のエベレストよりも、神秘性のあるチベット語のチョモランマの方が裏の注文方法の言葉としは相応しいということで、この呼び方が一般的になっているのだと推測できます。

チョモランマの中でも特にニンニクは強力

一般の食生活で、そもそも生ニンニクを食べるケースは滅多にないことだと思います。二郎では、トッピングに生ニンニクがあること自体が画期的なのですが、このニンニクのトッピングもチョマランマで超大盛にできます。

全てニンニクに覆われた二郎のニンニクチョモランマ757438l
出典:【ラーメン二郎】 ニンニクを“マシ”すぎた結果がやべぇ

ラーメンの丼全体を覆っているのは天かすじゃありません! 全部、切り刻んだニンニクです。
とにかくニンニクの量が半端なくて、丼の下にあるはずの麺どころか、トッピングとして麺の上に載っているはずのヤサイさえも目視できないぐらいの強力なルックスじゃありませんか!
これを食べ終えた方の感想によると、あまりのニンニクの量のため胃腸が猛烈に刺激されてしまい、立ち上がるのにも一苦労されたとか・・・。恐ろしい。このニンニクのチョモランマを提供された関内二郎の店員さんによると、通常のニンニクマシマシの約30倍の量とのことで、それまで誰も注文したことがなかった量だそうです。

胃腸の弱い方がこれに挑戦すると病気になるリスクすら感じますので、あくまでも自信がある方のみ挑戦するように心からお願い申し上げます。

豚(ぶた) 二郎

豚(ぶた)とは二郎で定番の厚切りチャーシューのこと

豚とはラーメン二郎の具である厚切りチャーシューを意味しています。もともと二郎のスープは豚骨だけではなく豚肉も一緒に煮込んで作っています。スープの材料としても豚肉が使われているわけです。豚肉は二郎の根幹の素材なのです。

そこで、二郎ではチャーシューという一般的な呼び方ではなく、親しみを込めて豚と呼ばれるようになったのだと考えられています。


出典:【東京】ラーメン二郎の「豚」を食べるなら、このお店!

豚のメニューの種類

二郎のメニューは、小、小豚、小W、大、大豚、大Wというネーミングになっているところがほとんどです。このうち、豚(チャーシュー)の枚数が増えるメニューの表記には、豚、W(ダブル)という文字が使われています。

標準的な豚の枚数としては、
●ノーマルな通常ラーメン(小、大) → 2枚の豚
●豚がネーミングに入る豚ラーメン(小豚、大豚) → 4~5枚の豚
●W(ダブル)がネーミングに入るラーメン(小W、大W) → 8枚の豚
が載っていることが多いようです。

ただし、豚の枚数を表す、豚・W(ダブル)とも、あくまでも二郎全店で見た場合の豚の標準値・一般値であって、店舗によっても豚の枚数や大きさには違いが出ることがあります。そもそもW(ダブル)がメニューにない店舗も多くありますね。

また、当然のことなのですが、豚(チャーシュー)の製作数には限りがあります。豚の枚数を追加できる小豚、大豚、W(ダブル)などのメニューはどの店でも早めに売り切れがちです。食べれたらラッキーというぐらいの店もあります。

なお、二郎のラーメンでは、小、大は麺の量だけを意味するもので、豚の枚数とは関係がありません。

神豚

神豚とは、もともとは、文字どおり二郎における極上チャーシューのことです。具体的には、野猿二郎の豚は神豚と評価していいレベルだと思っています。

美しく、しかも美味しい野猿二郎の豚出典:ラーメンデータベース

さらに、神豚というネーミングのインパクトの強さにあやかって、神豚そのものをを店名にしたインスパイアのチェーンもありますね。

神豚という店名のインスパイア店神豚出典:ラーメンデータベース

二郎らしいガッツリとしたボリュームあるラーメンが食べられます。二郎同様、ヤサイ・ニンニク・アブラ・カラメ(濃いめ)は無料で、神豚は豚6枚入りが人気のようです。

豚二郎という店名のラーメン店

さらに、そのものズバリ豚二郎という店名のラーメン屋さんがあります。正式店名はニンニクらーめん 碧の豚二郎です。

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出典:ラーメンデータベース

見た目からして美味しそうな豚ですね。ラーメン二郎はスープより具(トッピング)と麺の個性が強いと思いますので、これからも美味しい豚を出す店が増えていくような気がします。

インスパイア ラーメン

インスパイアラーメンとは有名店に触発されて作られたラーメンのこと

ラーメンでインスパイアという場合、もともとはハイレベルな店の味に刺激を受けて、自分でも同様のラーメンのレシピを作って提供する店のことを言っていました。実際、英語のinspireには「~を動機付ける、~に刺激を与える」という意味があります。
ただし、今では単純に有名店を真似したラーメンを出す店や、本家のラーメンを真似しただけのラーメン店も含めてインパイア店と呼ばれるようになってきています。さらに、ここ最近は、ラーメン二郎に限定してインスパイア ラーメンというキーワードが使われるケースも増えてきていますね。

二郎インスパイアとは?

ラーメン二郎に影響を受けたラーメン店は、本来は二郎インスパイア系・二郎インスパイア店と呼ぶのが正しいわけですが、今では二郎を省略して、単純にインスパイア系とかインスパイア店というだけで二郎のインスパイアラーメンを表すケースも目立ってきていますね。

二郎インスパイアの中でも評価の高い英二のラーメンラーメン英二
出典:timeoutラーメン英二

ラーメン二郎はボリュームもカロリーも激しく多く、ジロリアンと呼ばれるコアなマニアがたくさんいます。このような熱狂的マニアにとっては、ラーメンと言えば二郎なので、わざわざインスパイアという言葉に二郎を付けない表現が一般化してきたということなんでしょうね。

二郎インスパイアで高評価の店

ラーメン英二

二郎インスパイア系の中でもハイレベルな行列店。モチモチ極太麺と背脂多めの乳化スープを合わせたラーメンはありきたりの二郎インスパイアとは違うレベルで美味しい。

f:id:tsukemen0:20161012034042j:plain出典:ただ麺が食べたいだけなんだ

特に美味しいのは乳化するまで煮込まれた豚骨スープ。これに歯ごたえがある自家製太麺を合わせています。特筆すべきは豚(チャーシュー)。ジューシーで柔らかくて旨いもの。トッピングのアブラまで甘みがあって美味しいものです。厳選素材を丁寧に調理している高品質なラーメンで、二郎の中では1、2位を争う名店と言われるひばりが丘店と比べても遜色ないと思います。その上で、まぜそば等、二郎とは違ったメニューがあるのも嬉しいポイントです。メニューのバリーションがあるので通っても飽きにくいんですね。二郎インスパイアの名店だと思います。

千里眼

しっかりとニンニクを効かせながら二郎ならではのボリュームたっぷりのラーメンを出す名店。東大の駒場キャンパスの近くにあるため東大生がよく利用しています。


出典:食べログ

千里眼では、スープは豚骨を1週間も炊き続けたものに野菜をブレンドして仕上げたタイプ。麺は極太縮れ麺の自家製麺を使用。トッピングはモヤシ中心のヤサイ、豚(チャーシュー)、アブラ(背脂)は二郎に共通するものですが、千里眼オリジナルのトッピングが辛揚げ。読んで字のごとく唐辛子で味付けした揚げ玉です。辛く香ばしいのでラーメンの味変に効果的なトッピングです。
また、夏期限定メニューのボリュームたっぷり冷やし中華も大人気。この時期は冷やし中華めあての客で行列が長くなる傾向があると思います。

ラーメン燈郎

二郎インスパイアの中でも他を圧倒する美味しさ。食べログのラーメンで、長年全国1位だった麺屋一燈がプロデュースしているので「美味しい」としか言いようがないぐらいの高レベルです。


出典:カブラボ

もともと燈郎のラーメンは一燈の限定メニューが起源。豚骨をベースとした濃厚乳化スープに心の味食品の極太麺を合わせています。トッピングはヤサイ等で二郎の仕上がりになっています。
ここでは、二郎インスパイアの中でも珍しいカレー味のラーメンも選べますが、これがまた激旨。カレーラーメンの専門店ではありませんが、自分が今まで食べたカレーラーメンの中では間違いなく日本一だと思います。

ラーメン陸

丁寧に作られた料理としての完成度が高い二郎インスパイア。麺は270gで大盛の場合は360gで二郎らしいボリューム。ココはつけ麺があるのが嬉しいポイントです。二郎インスパイアのラーメンはどちらかと言えば麺と具を食べるラーメンなので、つけ麺は二郎インスパイアとしては無理がないと思います。


出典:とんちゃん日記

陸はとにかく豚(チャーシュー)が美味しい。丁寧に調理されています。厚みがありますが、丁寧に煮込まれているので柔らかく食べやすいのが嬉しい。スープも二郎系にありがちなカネシ醤油だけに頼ったタイプではなく、豚骨の旨みが上手に引き出されたタイプ。豚骨のコラーゲンが完全に乳化しているのでまろやかで濃厚で、でも、くどい感じが一切しない。恐らく化学調味料も使っていないんじゃないかと思われます。ちなみに、店名の陸という名前の由来は店長の子どものお名前だそうです。

蓮爾 登戸店

二郎インスパイアの草分け的な存在なのが蓮爾です。豚骨醤油スープに極太麺、ヤサイが十分に盛られた二郎テイストのラーメンが食べられます。

出典:食べログ

蓮爾は量は多めで食べごたえがあるインスパイアです。
とにかく麺がスゴイのです。厚みがある極太麺で、二郎より太い強力な麺です。極太で厚いので、一回に食べるのは数本で大丈夫ですね。歯ごたえが相当に強く、他のラーメンではなかなか味わえない麺の食感が特徴です。
豚(チャーシュー)は二郎系としては普通。小ぶりタイプが2個ぐらい入っています。柔らかくて二郎スタンダードな豚ですね。スープは、豚骨を煮込んだもので軽く乳化した醤油味です。タレは甘めでややジャンキー。
特筆すべき(?)は二郎より客に命令口調な接客。大行列店なので仕方ない部分がありますが、、。

二郎インスパイアはマニア客が始めたケースも

特に、面白いのは二郎インスパイアには個人店も多いということです。ラーメン二郎の本店や暖簾分けの店で修行した人が始めるケースもありますが、二郎で修行したことがない客だった人が始めるケースもあるようですね。二郎マニアが高じて、自分で二郎のようなラーメンを出す店を出したということですね。
このような店は、まさにラーメン二郎の精神に鼓舞されて誕生した店ですから、本来の意味でのインスパイア店ということになります。

いずれにしても、二郎インスパイヤ系と言われるお店が提供しているラーメンは、濃い醤油を使ったタレ、豚を煮込んだスープ、モヤシとキャベツ中心のヤサイ、巨大チャーシュー等が本家の二郎と共通している要素です。
本家を意識して改善するケースもありますが、「病みつきになる二郎のようなラーメンを出してやろう」という意識が高い店が多いと思います。

単なるパクリはジロリアンの敵

二郎インスパイア店の中には、とりあえずカネシ醤油が強い塩分濃度が高いスープ、極太の大量麺、山盛りのヤサイ、巨大な豚(チャーシュー)、大量のギトギト背脂さえあれば、バランスが悪くてもOKといった商売優先店もあるかもしれません。こういった商売優先のインスパイア店には文句を言うジロリアンも多いようです。インスパイアとか言いながら実態はただのパクリとして、インスパイアを認めたくないマニアは、結構、多いのです。

まあ、ハッキリ言えば、二郎のレシピには特許はないので、コアなマニアが文句を言っているだけなのですが、ジロリアンとしては、マネされた上に美味しくないインスパイアが増えてしまうと、二郎ブランドに傷がつくと思っているのだと思います。実際、チェーン化されて大増殖している家系ラーメンなどは、そういう側面があると思いますので、そういう意味ではジロリアンの言い分も理解できますね。

ヤサイ 二郎

ヤサイとは二郎のトッピングの1つで茹でたモヤシとキャベツのこと

ラーメン二郎では、具(トッピング)がデフォルトでも大量に入っていて、タレも比較的、辛い(濃い)のですが、さらにトッピングとタレの量の増減をコール(リクエスト)できる仕組みになっています。

コールする際は、トッピングの3種類「ヤサイ」「ニンニク」「アブラ」とタレの「カラメ」を組み合わせてオーダーするのが二郎のシステムになっています。それぞれ以下のような内容になっています。

トッピング&タレの詳細

ヤサイ:もやし、キャベツの野菜トッピング
ニンニク:細かく刻んだニンニク
アブラ:豚の背脂
カラメ:味を濃くするタレ

ヤサイは茹でたモヤシとキャベツで入る割合は店によって変わります。価格はキャベツが高く、モヤシが安いせいか、ほとんどモヤシという店が多いと思います。

表記は、漢字で野菜と書いたり、カタカナでヤサイと書いたり、どちらかに定まっているわけではありません。二郎のマニアはカタカナでヤサイと書くことを好むようです(笑)。

二郎の店内にコールの説明がある例

出典:ラーメン二郎 歌舞伎町店 (トリップアドバイザー提供)

トッピングの伝え方(コールの方法)ですが、量を増やす際は、ニンニクとヤサイはマシ、アブラとカラメはオオメという伝え方が多いようです。
マシは普通に多め、マシマシは最大限に多めになります。ちなみに、少な目とか、ヌキ(入れない)というコールもできます。

コールの組み合わせ例

ヤサイマシマシ
ヤサイ ヌキ
ニンニクヤサイ マシ
アブラカラメ オオメ
ニンニクヤサイ マシマシ

コールするトッピングの中でも、やはりヤサイはマシ(増やす)のが定番のトッピングになっています。コールの際、ヤサイマシをオーダーするとトッピングの野菜の量がドーンと増えます。

ちなみに、ヤサイに限らない話になりますが、なぜ、二郎ではトッピングまで山盛りになるのか?
二郎の本店は三田の慶応大学の近くにある学生街の店です。学生街ではありがちな話なのですが、学生に安くお腹いっぱいになるまで食べてもらって元気に学生生活を送って欲しいという店主の心意気が背景があるのだと思います。

鍋二郎

鍋二郎とは二郎でラーメンをテイクアウトすること

店内に説明がないことも多いのですが、二郎の裏の注文方法として、
最近、ネット上の口コミで注目度が高まっているのが鍋二郎です。一言でいえば二郎のラーメンの持ち帰りです。基本的には2人前以上で受け付けてもらえるようです。持ち帰ったラーメンを友人達とシェアして食べれば、自分が食べたい量だけ取り分けて自分のペースで食べられます。

鍋二郎で持ち帰ったラーメンをシェアして食べられる
出典:ラーメン二郎をテイクアウト

また、二郎は他のラーメン店より固定ファン(ジロリアン)が多く、店の空気を修行場のように固くしているケースがあります。その点、鍋二郎の場合、店内監視役ジロリアンの目を恐れず、自分のペースでゆったりと食べられるのが魅力だと思います。
さらに、たまには二郎を食べたいけど、あの大量のラーメンを短時間で食べるのが苦手という人にも向いています。

鍋二郎一覧 鍋二郎ができる店 目黒 仙川 上野毛 野猿街道 相模大野 仙台 新潟 京都

鍋二郎ができる店舗はどこなのか? 実は二郎の中でも、ごく一部の店舗に限られています。あらかじめ持ち帰りが可能な店なのか調べてから鍋を持参されるとよいと思います。店頭で確認するとか、Twitterの公式アカウントで確認するとか、どうしても不明な場合は電話するとか、いろいろ確認する方法はあります。

仙川店は店頭で直接確認できる
鍋二郎の店頭での告知
出典:お野菜生活

もともと鍋二郎は、三田本店の発祥(ただし、現在は三田本店では鍋二郎を廃止しています)なので、三田本店直系のお店で実施されているケースが多いようです。

こちらで調べた鍋二郎ができる店舗の一覧を記載しておきます。目黒 仙川 上野毛 野猿街道 相模大野 仙台 新潟 京都では実施しているようですね。ただし、目黒店は予約制で、野猿街道店は期間限定という情報が見つかっています。あくまでも二郎の一部の店舗だけで鍋二郎ができるわけで、全国の二郎の共通システムではないことをご理解ください。

鍋二郎できない店 三田本店 関内 ひばりヶ丘

鍋二郎はやっていない店舗の方が多いので、書き出したらキリがありません。有名店でも鍋二郎をやっていない店だけ紹介します。三田本店 関内 ひばりヶ丘 では残念ながら鍋二郎をやっていません。

鍋二郎でラーメンを持ち帰る方法

実際に鍋二郎をやってみる方法ですが、シンプルに書けばラーメン二郎に行ってラーメンを鍋に入れてもらって家まで持ち帰るということです。ただし、他のラーメン店ではやっていない特殊な注文方法なので、事前に以下の手順を確認してから実行すればスムーズになると思います。ご参考にしていただけると幸いです。

1.注文方法を決める

鍋二郎ができる店の中には「でき上がったラーメンをもらう方法」「材料のみもらう方法」が選べる場合があります。事前に店に注文方法が選べるかどうか確認して、どちらで注文するか決めましょう。

◆でき上がったラーメンをもらう方法
全て完成した状態で一緒に鍋に入れてもらう
でき上がったラーメンをもらう方法
出典:ここなっつのラーメン物語


◆材料のみもらう方法

麺は茹でていない状態で、具材はそれぞれ分けて入れてもらう
材料のみもらう方法
出典:おいしい おいしい ああしあわせ

二郎の店舗から徒歩10分前後で歩いて持ち帰れる近距離に住んでいる場合、二郎の麺はのびにくいので「でき上がったラーメンをもらう方法」を選んでも大きな問題はないと思います。ただし、それ以上の距離だと完全に麺がのびてしまうので、テイクアウト方法が選べる店舗に行けるなら「材料のみもらう方法」を選んだ方が鍋二郎が美味しく食べられます。

2.持ち帰る容器を持参する

「でき上がったラーメンをもらう方法」の場合、フタがない鍋だと、持ち帰り中に、にわか雨でも降ってきたらラーメンが食べられなくなるので論外です。
また、ラーメンのニオイを街中に漂わせるのも大迷惑になので、必ずフタ付きの鍋が必要です。もちろん、二郎のラーメンは超・大盛りなのでスープをこぼさずに持ち帰るためにも、必ずフタ付き、かつ、大きめの鍋を持参しましょう。フタは中身が見えた方がベターだと思います。
さらに、かなり重くなるので、取っ手も大きく持ちやすい鍋を選んでください。

「フタ付き×持ちやすい取っ手付き」の鍋が最適f:id:allmashit:20161006223913j:plain
出典:今日も全マシ

「材料のみもらう方法」を選んだ場合は、具材ごとに分けて入れてもらえるよう、容器・袋を必要な数だけ持参する必要があります。具材ごとに最適な容器・袋を用意しましょう。合計6つが必要になります。

■スープ
フタ付きで取っ手のついた大きい鍋×1
■麺・ヤサイ
大きめのビニール袋×2
■肉
大きめのタッパー×1
■ニンニク
小さめのタッパー×1

※ただし、肉・ニンニクのタッパーは取っ手がないため、2つ分のタッパーを入れるビニール袋も必要なので、合計6つの容器・袋が必要になります。

※ビニール袋は具材の重さに耐えきれない可能性も考慮して、予備を持って行けばベスト。スーパーでもらえるビニール袋は米を入れて持っても取っ手部分は切れないようにできているので大丈夫だとは思いますが・・・。

3.何人前なのかを店員にリクエスト

鍋を持って店に着いたら何杯のテイクアウト希望なのか、まずは二郎の定員に伝えてください。その際、実際に鍋を店員に見せて「何人前なら入りそうか」を必ず確認しましょう。持参した鍋が小さくて想定していた杯数が鍋に入らないことがあるからです。鍋二郎が予約制の場合、実際の注文前に、〇人で食べるには何リットルの鍋が必要か、店員に事前相談しておくのがベストだと思います。

また、トッピングについては、最初の注文の際、「注文タイミングで最初に言っていい」または「コールのタイミングまで待つ」のどちらなのか、しっかり確認しておいた方がいいです。マシなしのデフォルトで用意されてしまう可能性があるからです。

4. 人数分の食券を買う

鍋に入る量がわかったら、その数を食券機で購入します。ただし、食券機には鍋二郎というメニューはありません。あくまで必要な杯数分を食券機で買うということです。
また、食券を買う際は店にもよりますが基本は行列に並んでください。店内で食べるわけじゃないので、食券の行列に並ばずに鍋二郎を用意してくれる店もあると思いますが、既に行列に並んでいる客から見れば「飛ばし行為」を見るようなもので不愉快になりがち。しっかり並ぶことで、行列していおる客と揉めないようにしたいものです。
ただし、仙川店では鍋を持って外で並んでいる時点で行列を確認しにきた店員さんから「鍋ですか?」と確認されるので「鍋でお願いします」と回答すれば「鍋なら奥で待っていて・・」と客席の奥の方に通されるようです。あくまでも

5. 店員に食券を渡して待つ

食券を購入したら店員に預けてラーメンができるのを待ちます。その際、店外には出ず、店内で他の客の邪魔にならない位置に立っておくのがベストです。鍋二郎でもちゃんとコール(トッピング有無やそれぞれのトッピングの量の確認)ができるので、店外にいるとコールができなくなるからです。

コールの組み合わせは、鍋二郎の場合も、以下の4つの組み合わせになります。
・にんにく(マシマシ、マシ、少なめ、抜き)
・野菜(マシマシ、マシ、少なめ、抜き)
・アブラ(かたまり、マシマシ、マシ、少なめ、抜き)
・カラメ(マシマシ、マシ、少なめ、抜き)
※「カラメ抜き」はタレが抜かれて味がしなくなるので止めた方がいいです。

6.ラーメンを入れてもらった鍋を受け取る

コールしてしばらくすればラーメンが完成しますので、ラーメンを入れてもらった鍋・容器を受け取ります。当然ですがラーメンを入れた鍋なのでスープが大量に入っています。絶対にこぼさないように注意してください。特に店内は最大限のに注意が必要です。スープをこぼして店に迷惑をかけることがないようにしましょう。
また、帰り道で歩いているときも、道にスープをこぼさないように注意が必要です。気をつけましょう。

鍋二郎のお値段は?

二郎はチェーン店ではないので、もともと店によって値段が違います。食券を買う店の場合、鍋二郎専用の価格設定がある店の場合で値段が違ってきます。

食券を買う店の場合

当然ですが、通常の店のラーメンと同じ値段になります。

鍋二郎専用の価格設定がある店の場合

1杯1杯作るのと違い、丼を出したり、下げたり、洗ったりする手間等がかからない分、店で食べる値段より割安になっている店もあります。仙川店、野猿街道店では割安になっています。

■仙川店
基本的に2人前(1,000円)から注文できます。量を増やす場合、1人前につき+500円。例えば5人前なら2500円になります。

■野猿街道店


出典:主にラーメン二郎の記録

結局、鍋二郎は「汁物、かつ、重い料理のテイクアウト」ということですから、面倒な運搬作業からは逃れられません。それでも、どうしても自宅で二郎を食べてみたいと思われる方は、この辞典で紹介したポイントを確認しながら実行してみてください。

カウンター汚れの拭き残し 二郎

カウンター汚れの拭き残しとは、二郎で食後に丼を戻し、布巾で自分のテーブルを拭くのを忘れること。

あくまで一般的には、食後に丼をカウンターに上げるのも、テーブルをクロスで拭くのも店側の仕事とされています。客側の善意でやる行為とも言えます。しかし、二郎では食後にカウンターに丼を戻して、布巾で自分の食べていたテーブルの汚れを拭くまでが常識とされています。

カウンター汚れの拭き残し
出典:食中毒、臭い防止に。テーブルと台拭きの除菌について

食べ終わって店を出る時、カウンターの汚れを拭き残さないのはマナーだとは思います。
筆者は長年のラーメンマニアなので、二郎に限らず、ラーメンの食後は丼をカウンターに上げて、テーブルはクロスで拭いてキレイにしています。店側が客に強要するのはやり過ぎだとも思いますが、二郎の場合は客より店が強い立場なんですよね。仮に態度が横柄でも、マニアのジロリアンが高頻度で通ってくれますから。マナー強要を嫌がる客には来てもらわなくてもいいという店も二郎の中にはあるかもしれません。

客側としても、そういった二郎の特性を知った上で食べに行くならテーブルの汚れを拭き残すようなことはしない方がいいでしょうね。二郎はほとんどの店が行列店で混雑しているので、少しでも店のオペレーションを助けるためのマナーは考慮した方がいいとは思います。

ジロリアンは大袈裟な表現を使いがち?

店のオペレーションを助けるため、自主的に客が協力するのはいいのですが、マニア度が極端に強いジロリアンは「食後に自分のテーブルを拭くことは忘れてはならない」とか、「カウンター汚れを拭き残したまま店を出るのは論外。これができない人は二郎の作法を身につけたとは言えない」とか、やや宗教がかった表現をする人もいます。もちろん、ここまで厳しい表現になると言い過ぎな気がします。

「フィニッシュムーブ時のカウンター汚れの拭き残しはNG」など業界用語っぽく語るジロリアンの方もいらっしゃいますね。フィニッシュムーブって何?
ここまで大袈裟な表現を使わなくてもいいと思いますが、ジロリアンの二郎愛だと思えば微笑ましい部分もありますけどね。

実際には店側から「食後は必ずカウンターの汚れを拭いてください。」とは言いにくいので、カウンターには2席に1つずつくらいで台拭きを目立つように置いておく作戦の店が多いと思います。店側は直接言わずに、客が自主的にカウンターの汚れを拭く環境を作っているということなんですね。

二度立ち 二郎

二度立ちとは、二郎を食べている間に座席を立つ行為のこと。

食事中に席を立つ行為はギルティと認定される可能性が高い行為です。食べている途中で席を立つのは二郎では禁止になっています。まあ、二郎でなくても、食事中の離席はあまりマナーがいい行為とは言えないでしょう。

具体的には、食べ出した後でお冷の水を汲みに立つ、電話に出るために席を立つetc.がギルティーとなる二度立ち行為だと言われています。

なお、ちゃんとコールした後(注文内容を確定させた後)に、食べ始めを同ロットの人達と揃える配慮をした上で、水汲みのために素早く二度立ちするぐらいなら、店のオペレーションには迷惑をかけていないので問題ないとは思いますが、ジロリアンの中には着席したら絶対に離席してはならないーーといった原理主義の方もいらっしゃいますので、あくまで自己責任でお願いします。

二度立ち
出典:ペラ紙ドットコム

じゃあ、なぜ、二度立ちが悪いと言われるのか? そもそも二郎に限らず、食事中に席を立つのは世界中のどんな飲食店でもマナーが悪いとされる行為なんですよね。食事中に立ち歩いてしまうのは赤ちゃんと同じなんです。赤ちゃんの場合、口の中に食べ物を入れたまま歩き回ったりしますよね? そこまで酷くなくても、食事中の離席は、マナーがいい行為であるはずがありません。

もちろん、マクドナルドなどのファストフードやフードコート等なら、歩き回りながら席を探す人で渋滞していることもあって、離席してもそこまで周囲の迷惑にはならないと思います。
ただし、特に外国ではセルフサービスの店でも食後は客が食器を片づけず、店員が片づけるケースが多いため、食事中に席を立ったら店員に食べ終わったと勘違いされ、食器を片づけられてしまうリスクはあります。外国では注意した方がいいですね。

二郎で二度立ちがタブーとなのは食べ遅れ防止のため

二郎で二度立ちがギルティになる理由は、食事中に二度立ちをしている時間の分、食べ終わるのが遅れてしまうからです。自分が食事中に離席することによって、次ロットの客達を必要以上に待たせてしまう迷惑になる可能性があるわけです。店側は次ロット客のために、できるだけロットの回転を早めたいわけですが、食事中に離席した場合、明らかにその分は食べる時間が遅くなるので、店にとっては迷惑になるわけです。

やはり、二度立ちは店への迷惑になる可能性が高いということは知っておいた方がいいでしょうね。

連席 二郎

連席とは二郎で同ロットで隣同士で並んで座ること。基本は禁止されている。

家族・カップルで席を隣同士にしてもらうための連席は、ロットが崩れる原因になることが多いため、二郎では原則として禁止されています。

もちろん、ある程度、空いていて迷惑にならない範囲ならば、店長やアシスタントが相席を作って座らせてもらえるケースもあるのですが、基本的に客の方から連席を希望することはタブー視されています。また、連席が許されやすいのも、女性、子ども、ご老人の方が中心になります。

連席
出典:相席ダイニング

実際、二郎では、隣同士で座っても会話する余裕はないと思っていいでしょう。次のロットが待ち構えている中、膨大な量のラーメンと対戦するようにラーメンを食べるものなので、悠長に話している時間など取れないのです。

二郎が連席を嫌がる理由

とりわけ二郎が連席に厳しいのは、ロット(一度にラーメンを作る単位)の問題があります。例えば1ロット6人の場合、6人目がカップルだとバラバラに座ってもらわない限り、1ロットを5人に減らしてラーメンを提供することになってしまいます。これがランチタイムの書き入れ時だと、1人分が回転ロスとなってしまいます。ぶっちゃけ客側の都合によって店のランチタイムの売り上げが1人分、減ってしまうわけです。1人だけならまだしも、ランチタイムに10組の連席希望があった場合、最大10名分が売り上げロスになってしまうことになります。

そのため、6人目がカップルは自分達の2人分の席が空くまで、次ロットの人に席を譲って先に座っていただく等、自分で連席を調整するのが最良の選択肢になります。

もちろん、二郎の中でも、味も接客も最高峰とされる「ひばりヶ丘店」では店主やアシスタントが連席の調整してくれる場合がありますが、むしろ、ひばりヶ丘店が例外中の例外なんですね。ほとんどの二郎では自分で連席を調整するのがマナーというか、当然の自衛策になっています。

連席は造語?

ちなみに、連席というキーワードは、WindowsのIMEでもiPhoneでもデフォルトでは変換できないほど、マイナーな言葉で、本来はチケット販売の際に使われる用語のようです。特定用途の計算機や券売機などの分野において活用されているキーワードなんですね。まあ。マイナーな言葉ではありますが、並んで座るという意味の漢字であることが一目でわかる便利な用語なので、これからは二郎以外でも使われていく可能性大だと思います。

私語 二郎

二郎での私語とはラーメンを食べている間は私語禁止であるということ。

ラーメン二郎では、ラーメンが供されたら一緒に食べに来た友人とも余計な無駄話はせずに黙って食べるのが基本だということです。二郎では私語禁止が店の雰囲気というか暗黙のルールになっています。
友人と会話しながらラーメンを食べる行為は、一般のラーメン店なら歓迎されないまでも禁止はされていませんが、二郎では私語禁止のムードが強く漂っているのです。

私語
出典:ヨワタリジョーズ

もちろん、二郎側にも私語厳禁にする理由はあるのです。二郎の店主から明確には語られていませんが、同じく私語禁止で有名だった支那そばやの故・佐野実さんが私語禁止の背景について、以下の趣旨の話をされていたことがあります。

私語を禁止していた佐野実さんの至言

私語ってやつは、ラーメンを美味しく食べるのを邪魔しちゃうものなんだよ。食べている途中で隣の人と話していたら麺が伸びてしまって不味くなるだろ? 俺は麺もスープも最高の状態で食べて欲しい気持ちでラーメンを作っているんだ。あくまでも俺と客との真剣勝負なんだよ。もし、厳しいルールがある店が嫌なら、そういう店には二度と行かなきゃいいだろう? 逆にラーメンの味に自信がない店は『独自の厳しいルール』なんて作れないと思うよ。俺は美味しく食べてもらうためには客にも一切の妥協をしない。「客へのお礼は味のみ。味で返すだけだ!」とずっと思い続けてラーメンを作ってきたんだ。

このように語っていた佐野さんの言うことにも一理はあると思います。味にこだわった佐野さんだからこそ理解できる部分もあります。やはり、二郎の場合も、ラーメンを美味しいうちに食べて欲しいことが背景にあるんだと思います。

二郎ではロットで作るため私語は迷惑になる

私語を禁止するのは、二郎ならではのロットの問題も大きいと思っています。二郎はいつ行っても絶えず行列ができている店なので、私語によって1ロットの客に無駄に長居されてしまうとオペレーションに支障が出て困ってしまうことがあるというわけです。

ちなみに二郎でも私語が許される場合はあります。それは常連がロットを守って食べるケースです。店側も常連に話しかけるのはロットのペースに少し余裕があるときですね。常連との私語でロットが崩れないように会話時間も計算し尽しながらオペレーションしています。こういう私語なら問題ありません。

もし、飲食中に会話を楽しみたいなら二郎ではなくカフェとか、私語が前提の店で思う存分、話してくださいね。

撃沈 二郎

撃沈とはラーメン二郎で注文したラーメンを完食できずに食べ残してしまうこと。

ラーメン二郎を初めて食べるビギナーにとって「二郎は膨大な量で供されるラーメン」ということまで知らないケースも多いと思います。そのため「よく行くラーメン店では大盛りを頼むことが多いから二郎でも[大]を食べよう」と思い、食券を買う際、[大]のラーメンを選んでしまうと撃沈が発生しがちです。

食べきれなくて残してしまう撃沈は[大]で発生しがち

大食い選手権にエントリーできるレベル・・・とまでは言いませんが、相当な大食漢でない限り、二郎で[大]を頼むと残食してしまう可能性が高いでしょうね。二郎では[小]ラーメンでも普通のラーメン屋の大盛りよりもかなり量が多ので、[大]では猛烈な量になります。
それでも、撃沈だけは避けるため、とにかく完食だけはしておき、店を出た直後に嘔吐するという、なんだか意味のない撃沈逃れをするマニアもいるという噂があります。

二郎 三田本店 ぶたダブル大ラーメン
ヤサイマシマシ・アブラ
ヤサイマシマシ・アブラ
出典:ラーメンデータベース

実際のブログ等での撃沈の使い方としては、「麺を少し、それとスープを1/3程度、残飲残食にしてしまいました。ごめんなさい。撃沈です。」「二郎で初めての撃沈です。もう若くはないのです。今後は大は控えます。申し訳ありません。」のような感じになります。

このように、ラーメン二郎で完食できずにラーメンを残してしまうことを撃沈と呼んでいます。ポイントは「残す」という優しい表現ではなく「撃沈」という強力な言葉になるということです。

もともと撃沈は軍事用語だった

撃沈
出典:Wikipedia

wikipedeiaには、『撃沈とは、艦船・船舶を何らかの手段による攻撃(砲撃・爆撃・雷撃など)で沈没させることを意味する、軍事用語である』・・と書かれています。つまり、二郎の膨大な量のラーメンを食べることは戦闘行為であり、食べきれずに残してしまうということは、大袈裟に言えば戦闘で敵に撃沈されてしまうということなのです(笑)。

最近では撃沈という表現は「彼女にふられた」「精神的なダメージを受けた」「力尽きた」などの意味で使われるうケースが増えています。確かに、二郎を美味しいと思いながら食べているのに食べ切れない・・・。だからこそ、自分の不甲斐なさ・敗北感を表すのに撃沈という言葉はピッタリなのかもしれません。こういった背景で「二郎で撃沈」という大袈裟な表現が定着していったのでしょうね。

ロット乱し(ロット崩し) 二郎

ロット乱しは、二郎で次ロット(次の客)用に、先行で茹でる麺を廃棄するほど前ロット(先の客)が長時間で食べて、オペレーションを崩してしまう行為のこと。

二郎の麺は太麺のため一般的なラーメンよりも茹で時間が長めにかかります。そこで二郎では、前の客達がラーメンを食べている間に次の客達の麺を先行して一斉に茹で始めることでラーメン提供までの時間を少しでも短くするシステムにしている店が多いのです。

二郎では、このように麺を一度に茹でる単位のことをロットと呼んでいます。例えば、1回で6人前の麺を茹でることは「1ロット6人」などと言います。二郎の店側としては、ロット方式でオペレーションできれば麺茹で時間が大幅に節約できます。その結果、行列の待ち時間も短くなるので客側にも大きなメリットがあります。

ロット
出典:カインズ

ところが、前ロットで提供した客達の中に、食べるペースが極端に遅い人が1人でもいると、麺が茹で終わったタイミングで、次ロットの客達にラーメンを提供できないため、先行して茹でた麺が無駄になってしまうことがあります。このような状況をロット乱し(ロット崩し)と呼んでいます。

二郎でロット乱しをしたらどうなるのか?

もちろん、ロット乱しをしても、直接、店からは怒られません。ただし、常連同士で「二郎でさあ、あんまり遅く食べていると、次の客のために先に茹でている麺が無駄になっちゃうんだよねえ~」とか、わざとらしい会話でプレッシャーをかけてくるケースはあるかもしれません。もしも、店内で、そのような嫌味な会話をされたら、気の弱い客なら急いでラーメンを詰め込む食べ方になってしまうかもしれません。

繰り返しになりますが、二郎の店員は、前ロットの客が食べ終わるタイミングを事前に計算しながら、次ロットの客の麺を先行して茹で始めています。あなたが前ロットの客だった場合、店側の麺の廃棄につながってしまいかねないダラダラ食べ(結果として遅延行為になる)は、ロット乱しになることを理解した上で、極力、避けるようにしましょうね。

もちろん、できる範囲で構わないと思います。狂信的なジロリアンのブログでは、ロット乱しが犯罪のように書かれていますが、これはやり過ぎだと思います。急いで食べて吐きそうになるまで店に合わせ過ぎる必要はありません。
あくまでも自分の体調を鑑みて、できる範囲でで二郎ならではのマナーを意識しながら食べるのが最適な対応だと思いますよ。

フライングコール 二郎

フライングコールとは、二郎の店員に確認される前にトッピングをコール(注文)してしまうこと。

フライングコールは店の迷惑にもなり、周りの客に対しても恥ずかしいと思われてしまう行為。フライングコールのコールとは、二郎でトッピングをリクエストする際に店員に伝える言葉で「ニンニクヤサイアブラ…」といった呪文のような独特の表現です。長くなりがちで、ちゃんと伝えるだけでも大変な注文方法です。

フライングコール
出典:ラーメン二郎小岩店

フライングコールで、特に初心者にありがちなのが、着席と同時に「ニンニクヤサイアブラ」などとコールしてしまうパターン。初心者から見ればラーメンを作ってもらう前に「詳細な注文をちゃんと丁寧に伝えておきたい」という意識があるのでしょう。でも、それは二郎の店員さんのオペレーションに対しては配慮がない行為になってしまいます。

フライングコールが二郎のオペレーションで迷惑になる理由とは・・・

二郎に限らず、ラーメンを作る工程は、ほぼ以下のように、

①麺を茹でる
②丼にタレ・調味料を入れる
③丼にスープを注ぐ
④丼の上にチャーシュー等の具(トッピング)を乗せる

・・・このような4つの工程から成立しています。

つまり、トッピングを乗せるのはラーメン作りでは4番目(最終工程)なのです。
だから、着席と同時に複雑な呪文(コール)を1人1人から注文されると、店員は
最終工程まで、全員のコールを覚え続けなければならない無理ゲーになってしまうわけなのです。

そのため、初心者がフライングコールをすると店員から「トッピングは最後に伺いますね」などと返されてしまうわけですが、ラーメン作りの工程・プロセスを考えれば仕方のないことなんですね。

特にフライングコールが恥ずかしい場面

さらに、恥ずかしいのはフライングコールをしてしまうと、店内の他の客に『二郎の初心者』だとばれてしまうことですね。店内の客の多くは二郎に何回も来たことがあるベテランばかり。二郎は中毒性のあるラーメンだから他のラーメン店より常連客が多めなんです。だから、店内の多くの客から「アイツは二郎にはじめて来て、かっこつけてコールを早く言ってみたかったのかなwww」と白い目で見られてしまうことになってしまいます。

やはりフライングコールは、自分にとっては恥ずかしく、店にとってはオペレーションを混乱させるものなので、初心者は店から確認される前にコールしないように気を付けましょう。

高額紙幣の両替 二郎

高額紙幣の両替とは1万円・5千円札等、店員に負担となる両替のお願いのこと。

実は、10000円札や5000円札等の高額紙幣の両替はラーメン作り・接客オペレーションで忙しい二郎の店員に負荷をかける行為なのです。もともとラーメン店は利益率が低い飲食業界の中でも特に利益率が低い業態ですから、少人数でオペレーションを回していくことが採算を合わせるために極めて重要な経営対策になっているのです。

ラーメン店に限らず飲食店は人件費がかけられない

実際に飲食店でのアルバイト経験があればご存知だと思いますが、飲食店のオペレーションは常にギリギリの人数で回しているものです。そういった状況で両替希望の客だけに時間を多めにかけてしまうと、オペレーション全体に悪影響が出てきてしまうわけです。二郎としては両替に無駄な時間・負荷をかけることで、接客サービスでミスを出してしまう、レベルを下げてしまう事態は絶対に避けなければなりません。

高額紙幣の両替
出典:Pouch[ポーチ]

そもそも二郎はコンビニ・スーパーではないので、両替用の1000円札を大量に準備しておくことはありません。店の規模が小さい二郎ほど両替用のお金は多くは用意していないものなのです。

ラーメン店は偽札を見抜くのが特に大変

さらに、二郎が両替したくない理由として偽札の両替防止があります。二郎に限らずラーメン店で高額紙幣の両替をお願いする際は、券売機で5千円や1万円が使えないケースで店員が両替のお金を手で受け渡すパターンが多いと思いますが、中でも「人の手」というところにリスクがあるのです。
機械(両替機)なら偽札を瞬時に発見してくれますが、人の場合、パッと見ただけでは偽札か真札か見分けられず、騙されてしまうケースがあるわけです。特に、二郎のような行列店の場合、オペレーションに余裕がないので紙幣を1枚1枚、偽札かどうか入念に見ていくのは非常に困難な作業になります。丁寧にチェックできないので、とにかく急いで両替した1000円札を渡してしまわないと肝心のラーメン作りが遅れてしまいます。

偽札
出典:Share News Japan

とにかく二郎のような小規模なラーメン店にとって、両替は手間暇がかかる大きな問題になりがち。二郎(には限りませんが小規模な個人ラーメン店)に行く前には、自分で両替しておくことはマナーとして重要だと考えます。1万円札、5千円札は事前に崩して財布に入れておきましょう。

ギルティ 二郎

ギルテイとは、ラーメン二郎でルール違反として店から警告される可能性がある禁止行為やマナー無視のこと。

もともとギルティーとは英語で有罪を意味する言葉で、日本では主に音楽・映画・テレビ・ゲームなどのタイトルとして使わています。ジロリアン(二郎マニア)は、二郎独特のルールに反する行為を表す用語として使っています。二郎での禁止行為を表すキーワードと考えていいでしょう。ジロリアンは「二郎はラーメンではなく二郎という食べ物である」というぐらい二郎の原理主義者ですから、マナー・ルールには厳しい人も多いということですね。

もちろん、二郎は完全会員制のラーメン店ではないので、ギルティをやってしまっても、実際に出入り禁止(出禁)になることはありません。それでもマナー・作法として守った方がベターなものはあります。

有罪
出典:かわいいフリー素材集 いらすとや

ギルティを避ける=店に迷惑をかけない

基本的には店のオペレーションを邪魔しないように「トッピングをコールするタイミング」「行列の並び方」といった常識的なルール・マナーに守っていれば、店に迷惑をかけたり、大きな問題にはならないはずなのですが、ジロリアンが店への愛情から拡大解釈して、一般人から見れば大袈裟な有罪行為として、面白半分に語られている状況だと思います(苦笑)。

まあ、ネタというか、半分冗談・半分本気というところでしょうか?
もちろん、ギルティになるような迷惑行為はしないに越したことはありません。特に、食べた後、カウンターの汚れを拭かずに帰ったり、マシをコールしたのに撃沈するのはマナー違反と考える客が多いと思います。
特に、自分からマシ(増量)をリクエストしたにも関わらず、撃沈(残す)というのは、ジロリアンから見れば重大なギルティ行為なんでしょうね。


出典:トリビアニュース

そこで、このページでは初心者が失敗しがちな代表的なギルティについて簡易説明をつけて紹介しておきます。1つ1つのギルティの詳しい情報は、それぞれのギルティを詳細に説明しているリンク先のページを、ぜひ、ご確認ください。

フライングコール
二郎でトッピングの詳細注文を店側から確認されるタイミングの前に自分からコールしてしまうこと。店にとってはオペレーションを乱す迷惑になる。

ロット乱し
二郎で次ロット客の着席前の麺茹でオペレーションを壊す前ロット客の食べ遅れ行為。店の回転率を悪くするので、常連のジロリアンには嫌われる行為。

撃沈
二郎で注文したラーメンを完食できずに食べ残してしまうこと。二郎との戦いに無残にも負けたことを意味する。

私語
二郎での私語とはラーメンを食べている間は私語禁止であるということ。二郎は格闘技の会場のような場所で私語など交わす余裕がある方が変・・・というジロリアンの考え方に基づく。

連席
連席とは二郎で同ロットで隣同士で並んで座ること。二郎は戦いの場なのでカップルでも連席を主張してはいけない甘え拒否の独特なムードがある。

高額紙幣の両替
店員への1万円・5千円札の両替のお願い。オペレーションを乱すので避けるべき行為とされる。本来は券売機を1万円札・5千円札対応にすべきだがジロリアンの前では言えない感じ。

二度立ち
二度立ちとは、二郎を食べている間に座席を立つ行為のこと。コップの取り忘れぐらいは仕方ないと思えるがジロリアンの目は厳しい

カウンター汚れの拭き残し
二郎で食後に、丼を戻し、布巾で自分のテーブルを拭くのを忘れること。ジロリアンは二郎は道場だと思っているので、キレイにして出ていくのは当然のマナーだと考えているらしい。

まあ、これ以外にもいろいろありますが、一応、ここに書いたものだけでも注意するようにしてくださいね。