デッド飲み

デッド飲みとはレンゲを使わず、丼に口をつけてダイレクトにスープを飲む食べ方のこと

デッド飲み
出典:イラストならDDばんく

ラーメン好きなら高い確率で実施しているデッド飲み

直接、丼からスープを飲むのがデッド飲み。食べ歩きマニアの大半がデッド飲みでラーメンを食べているものと思われます。

そもそもの話になりますが、ラーメンを食べる際は、レンゲって不要だと思いませんか?
レンゲに麺を入れて、極小ラーメンを作って食べるやり方なんて論外だと思いませんか?
極小ラーメンじゃ麺とスープの絡み具合が非常にわかりにくくなってしまいます。

その点、デッド飲みはラーメンの美味しさ全てが味わえる食べ方なので、マニアほどデッド飲みで食べる確率が高いのだと思います。

デッド飲みの醍醐味は五感すべてでラーメンが食べられるということ

デッド飲みはレンゲでラーメンを食べるのとは全く違います。

丼が運ばれれば、ラーメンのビジュアルが眼前に見えます。
丼を両手で掴めば指先でしっかりラーメンの熱さを感じます。
丼を顔に近づければスープの豊潤な香が鼻孔に漂ってきます。
丼でスープを飲めばズズーっとスープを啜る快音が響きます。
スープが口に入ればラーメンの美味しさ全体が味わえます。

つまり、和食の精神にもつながる視覚、触覚、嗅覚、聴覚、味覚という五感を活かしたラーメンの食べ方がデッド飲みなのです。
丼から直接スープを飲む醍醐味は、レンゲを使って間接的にスープを飲むやり方では決して味わえません。

デッド飲みのデッドとはどういう意味なのか?

デッド飲みのデッドとは、どこから来ている言葉なのか? 調べてみたらデッドとは、もともとはゴルフ用語に由来するワードのようですね。

TVでゴルフ中継を見ていると「ピンをデッドに狙う」という表現が出てきますが、これは「直接、ピンを狙う」「ピンを真っすぐに狙っていく」という意味なんだそうです。
そこから転じて、直接、ラーメンの丼からスープを飲むことを、デッド飲みということになったようです。

なお、英語でdeadといえば「死」という意味を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれませんが、ゴルフで使われるdeadは「まっすぐに」「ちょうど」といった意味で使われているので完全に別物なんですね。
ラーメンのブログ等で、デッドにスープを飲み続けると、死ぬほど身体に塩分やコレステロールを入れてしまうから・・・という俗説も見かけますが、これは誤解か、わざと書いているギャグだと思われます。

スープ割り

スープ割りとはつけ麺の食後に、つけ汁を飲むために出汁のスープで割ってもらうこと。

温かい濃厚つけダレに、冷やした太麺をつけて食べるスタイルのつけ麺。最近ではラーメン店で提供されるだけではなく、つけ麺の専門店も増えてきましたね。ただし、つけ麺の場合、普通のラーメンとは異なっている食べ方があります。その代表例がスープ割りです。

スープ割り
出典:ホットペッパーグルメ

スープ割りとは、つけ麺の麺を食べ終わったタイミングで残っているつけ汁に、塩分濃度が薄い出汁スープを店員に注いでもらって、つけ汁を飲み干せるようにする仕組みのことを言います。

基本的には、どの店でもつけ汁を割る(薄める)スープは無料サービスとして提供されるものです。ですから、つけ麺のつけ汁は、最初は麺をつけて食べて味わう。次にスープを割って飲んで味わう。この2段階とも味わった方が明らかに味わい深く、しかもお得というわけです。
どうしても時間に余裕がない等の特別な事情がない限り、基本的にはスープ割りまでオーダーするのが、つけ麺の食べ方の基本中の基本と言えます。

スープ割りをリクエストするタイミング

つけ麺の麺を食べ終わった直後がスープ割りをお願いする最適なタイミングです。もしも、麺が残っている段階でスープ割りをしてしまうと薄まったスープにつけて麺を食べることになるので、麺が美味しく食べられません。あくまでも麺を食べきった後にスープ割りを注文するのが正しいタイミングになります。

割りスープとはどんなスープなのか?

割りスープは基本は上品な出汁で取った塩分濃度が薄いスープになります。出汁として使う素材は、昆布、煮干、鰹節などですね。これらの素材で取ったスープは塩分濃度が高くなりがちなので、水の量を多めにして、塩分濃度を下げたスープに仕上げてあります。

もともと、つけ麺のつけ汁は、麺をつけて食べる性質上、塩分濃度が高めのタイプになりがちです。つまり、塩辛いつけ汁を割ってスープとして飲み干せるようにするため、あえて塩分が少ないスープで割るようにしているわけですね。

ポットでできるスープ割りの場合

割りスープは、自分のテーブル上にある付け汁の容器を店員に渡して注いでもらう方法が主流ですが、カウンター上のポット、または、店から渡してもらうポットで、割りスープを提供してもらえる場合があります。この場合、つけ汁の割り方が自分次第で自由に変えられるのが魅力です。

最初は、つけ汁9:割りスープ1で、濃厚なままのつけ汁のスープをレンゲ半分程度で味わう。
つぎに、つけ汁7:割りスープ3ぐらいまで薄めたスタンダード状態にして、飲んでみる。
最後に、つけ汁3:割りスープ7ぐらい薄めて出汁の旨みを味わってみる。

こんな味変が可能になります。スタンダード状態だと、口中でつけ麺スープの濃厚な香りと出汁がミックスされた味わいが広がります。

つけ汁を割る濃さがわからないという人も多いのですが、このように段階式にすれば外す可能性が低くなるので、ぜひ、お試しください。

なお、スープ割りを美味しく飲むためには、つけ汁は多めに残すのが理想です。つけ汁が少なければ少ないほど、単なる出汁を飲む感じに近くなりますので、できるだけつけ汁は多めに残しておきましょう。

全汁

全汁とはラーメン、つけ麺を一滴の汁も残さず食べきること。

ラーメンの麺だけではなく、スープまで飲み終えた時、従来は完食という表現が最も多く使われていましたが、最近は完食と同じ意味で、全汁という表現が使われるケースを見かけるようになりました。

基本、「ラーメンが美味しかったので全部残さず食べきった」というニュアンスで使う用語としては、ほとんど一緒の意味になります。

スープまで飲みきった全汁の状態全汁
出典:tweeter

なぜ、定番の完食ではない言葉が使われるようになったのか?

ラーメンを一滴の汁も残さずに全部食べきった時に使われるキーワードとしては、定番が完食なのですが、今回、紹介している全汁(完汁、汁完、完飲、全つゆという類語もあります)が使われるようになった理由は何なのでしょうか?
なぜ、最初に普及した完食以外に、全汁という新語が使われるようになってきたのでしょうか?

あくまでも推測ではありますが、完食はあまりに有名になってしまい、今ではラーメン以外でも使われる一般用語になってきたことがあげられると思っています。

最近のTVのグルメ番組では「このカレーはスパイスの組み合わせが最高ですね!イッキに完食しました」「奇跡の海鮮丼と言っていいかもしれませんね。思わず完食してしまいました!」といった使われ方が当たり前のようになってきました。
完食というキーワードにはジャンルを問わない万能性がありますから、ラーメン以外の食べ物に使われていても、ほとんど違和感がありません。

そこで、ラーメンならではの完食をあらわす言葉として、全汁、完汁、汁完、完飲、全つゆといったスープまで飲み干すという意味がしっかり含まれたキーワードが使われるようになってきたのだと考えています。

えっ、でも、蕎麦でも、うどんでも、スープパスタでも全汁、完汁、汁完、完飲、全つゆは使えるんじゃないかな・・・と思われるかもしれませんね。それは確かにそうなのですが、少なくとも料理全般で使われるようになった完食とは区別が付くので、従来の完食よりはラーメンを食べきったというイメージが伝わりやすくなっていると思います。

全汁は知名度が低いのが課題

ただし、全汁というキーワードはまだまだ知名度が低いのも事実です。2016/02の一般の方へのラーメン用語調査で「家系」「デッド飲み」「全汁」「着丼」「あつもり」「ダブルスープ」「粉落とし」「ハリガネ」という8つの言葉について調べた結果、全汁の認知度はわずか3.0%という低い知名度で、下から3番目の数字でした。

熱盛(あつもり)

熱盛(あつもり)とはつけ麺で熱い状態の麺を提供すること

ラーメンには、もともと蕎麦に由来する用語がかなり多いのですが、熱盛りもその1つです。蕎麦を茹でて熱い状態で提供する盛り蕎麦のことを熱盛(あつもり)と言いますが、それがラーメンのつけ麺にも受け継がれているということです。


出典:うれっこ

つけ麺の発明者は、東池袋の大勝軒の創設者でラーメンの神様とも言われた故・山岸一雄さんです。山岸さんは蕎麦の修行から始められてラーメンの世界に転じられた方。麺をつけダレにつけて食べるスタイルは、明らかに、蕎麦のせいろ・ざる蕎麦の食べ方を受け継いでいます。実際、つけ麺のことを店によっては「もりそば」「つけそば」「ざるラーメン」と呼ぶケースもあります。このような蕎麦の文化を継承してきた流れの中で、熱盛りもつけ麺に導入されたのだと思われます。

恐らく、つけ麺には最初は冷盛しかなかったのではないかと思います(あえて冷盛という表現は通常は使いませんが)。実際、小麦の麺は冷たい方が麺のコシも強くて美味しいと思いますが、東池袋の大勝軒では温かい麺も食べてみたいと客から言われた際、蕎麦文化の常識だった熱盛を、ごく自然に提供されたのでないかと思っています。

実は、、、熱盛は冷盛より手間がかかる

あつもりは、茹であがった麺をそのまま客に出すような手抜きで作っているわけではありません。茹で終えた熱い麺をいったん冷水で締めてから、もう一度お湯に通して温めた麺が提供されているのです。実はかなり手間がかかっているのです。この製法で出されるあつもりは、麺の表面は温かく、麺の中心は冷水の効果でしっかり締まっていますので、口に入れるときは温かく、麺を噛んでみると歯応えのいい食感が味わえるようになっています。

また、表面を温かい麺に仕上げているために、つけダレが冷めずないで熱いまま味わい続けられるメリットもあります。

ただし、一部のつけ麺の店では、麺を冷やしてから再び温める手間をかけず、茹で上げたままの麺を出すことがあるようなので、注意が必要ですね。

テレビ朝日の熱盛の使用は邪道?

テレビ朝日の「報道ステーション」ではプロ野球でファインプレイなど魂のこもったプレイを紹介する際に熱盛という言葉が用いられます。これははっきり言って邪道だと思います。つけ麺の熱盛というキーワードが流行り出したので、便乗した感じが否めません。まあ、ジャンルが全く違うので目くじらを立てるほどではありませんが(笑)