清湯スープとは濁りのない透明なスープのこと。沸騰させない温度でガラ等の具材を煮込んで作る。
清湯スープとは?
ラーメンのスープには清湯、白湯という大きな区分があります。どちらも中華料理で使われている言葉が起源です。簡単に言うと清湯は澄んだスープ、白湯は白く濁ったスープのことを言います。
なお、清湯スープの読み方は「ちんたんスープ」、白湯スープの読み方は「ぱいたんスープ」になります。
清湯スープと白湯スープの違い
清湯スープはガラを沸騰させない温度でコトコト煮込むので、スープが乳化せず、透明なまま仕上がります。そのため、スッキリした味わいになります。西洋の料理で言えばコンソメのようなタイプです。
白湯スープはガラを沸騰させて長時間、煮込むので、ガラの骨髄のコラーゲンが乳化して白くなります。そのため、トロみある濃厚で旨みが強いスープになります。西洋料理では白湯スープに近いタイプはあまり見かけませんね。
出典:クックパッド
清湯スープをひき肉で透明にする裏技
清湯スープはガラを沸騰させない低温度で煮込むため、旨味を出すためには膨大な時間がかかるのが弱点です。しかも、ガラを沸騰させて煮込んだ方が味わいにもコクが出ます。少し、肉片が混ざっていたり、白濁していているぐらいの方が旨味は強いものなのです。
その代わり、見た目が透明ではなくなるので、見た目も重視するラーメンを作る場合は、濁ったスープだと困りますね・・・。
そこで、一旦、弱火と中火ぐらいの温度で煮込んだ少し濁ったスープを作って、そのスープを後から透明にする方法がオススメです。この裏技調理ならばコクのある清湯スープが楽に作れます。
この裏技のための秘密兵器になるのが実は挽肉なんですね。
挽肉を使って透明な清湯スープを作るレシピを紹介します。
1.豚ひき肉、または、鶏ひき肉を水に入れて混ぜます。
出典:みんなのごはん
2.次に少し濁ったスープが入っている鍋に、挽肉入りの水を注ぎます。
3.火にかけてスープが沸いたら少し濁ったスープが透明なスープに!
出典:クックパッド
なぜ、こんなにスピーディーに透き通ったスープになるのでしょうか?
その秘密は、肉ならではの蛋白質の凝固作用を利用しているからです。
肉に火が通っていく際は、蛋白質が凝固していくのですが、その際、濁りの原因になっている小さな肉片や気泡まで一緒に吸着して固まっていく性質があるのです。
この蛋白質の凝固作用のおかげで、濁ったスープが短時間で澄んだスープになるわけです。
ちなみに、念のためですが、豚を主体としたスープの場合は、豚挽き肉、鶏を主体としたスープの場合は、鶏挽き肉を使うのが基本です。もちろん、あえて、鶏スープに豚拭き肉を使って透明にして、ダブルスープっぽい仕上げにすることも可能ですが、スープは単体素材で作っておき、後からブレンドする方が応用が効くと思います。
清湯スープのラーメン@東京
最後に食べログのランキングで東京で食べられる清湯スープの美味しいラーメンを紹介しておきます。ランキングの中でも上位3店は全国でも上位の店なので詳しく紹介しますね。
中華そば しば田
2019年6月現在、食べログのラーメンのランキングで全国1位の超名店。
出典:ラーメンデータベース
メインは中華そば。スープは鴨ガラ主体に蛤からもダシを取って深みを追加。タレは生醤油・再仕込み醤油・たまり醤油をブレンドしたこだわりの強いもの。麺は全粒粉を配合した歯切れのよい細目の低加水麺。
もう1つの人気メニューは煮干しそば。スープは大量の煮干しから取ったものに昆布、鶏ガラを追加したもの。
タレは薄口醤油と白醤油を合わせたタイプ。煮干しの旨味を邪魔しないあっさりと仕上げたタレ。
麺は全粒粉を配合して、ややパツパツした細目の低加水麺を使用しています。
Homemade Ramen 麦苗
2019年6月現在、食べログのラーメンのランキングで全国4位の名店。
出典:ラーメンデータベース
選ばれた小麦粉からこだわって作られる自家製麺、超がつくほど繊細でバランスのいいスープ、どれを食べても間違いなく美味しい具材。すべての完成度が高い至高のラーメン店です。
土・日・祝はウェイティングのシステムを採用。午前の部は10:45に店頭に集まって、再集合時刻を聞いてその時間に行くシステムです。午後の部も再集合時刻を聞くための受付があります。残り杯数によって時間がまちまちですが、13:30~14:30ぐらいになることが多いようです。麦苗の公式Twitterで確認するのがよいです。
麺尊 RAGE
2019年6月現在、食べログのラーメンのランキングで全国5位の名店。
出典:ラーメンデータベース
ここはメインの軍鶏そばが評判の店。
軍鶏ガラ、東京しゃも丸鶏、金華ハムを使用したスープに生醤油を数種ブレンドした醤油ダレで食べさせる、軍鶏と醤油にこだわったラーメンです。麺は三河屋製麺に発注、国産小麦をブレンドしたもの。メニューには煮干しそば、まぜそば等もあって豊富なので、全メニューを食べきるため通いたくなりますね。