ラーメン 系統

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ラーメンの系統には家系、二郎系、東池袋大勝軒系、永福大勝軒系、がんこ系などがある

ラーメンマニア同士ならば「ラーメン●●●って何系だっけ?」といった会話をしがちだと思いますが、傍で聞いているラーメンマニア以外の方がラーメンの系統の話を聞いても何を言っているんだか、全くわからないケースもあると思います。
そこで、ラーメンマニア以外の方にもわかりやすく「ラーメンの系統」を解説します。

家系


出典:横浜家系ラーメンおすすめ人気ランキング厳選10

家系の特徴

横浜の吉村家を総本家として、そこから派生した店が家系(いえけい)と呼ばれています。家系というだけあって、やっぱり○○家という名前の店が多い状況ですね。
家系のラーメンは、【濃厚な豚骨醤油スープ】【うどん並みの太麺】【大きなチャーシュー】【ほうれん草&巨大な海苔】が乗るのが基本構成になっています。

家系ラーメンの特徴1
注文時に細かいリクエストができる

家系ラーメンは「麺の硬さ柔らかさ」、「脂の量」、「醤油味の濃さ薄さ」をカスタマイズできるシステムが魅力です。しかも、注文時にリクエストできるところがポイントです。
家系の店員は、注文タイミングの一人一人のリクエスト内容を麺を茹でてから具を盛り付けるまで全て覚えておく必要があり、相当な技量が必要です。普通のラーメン店では難しいオペレーションになるのでやりません。
例えば、二郎系では、「麺は茹でる前」、「トッピンッグは盛り付ける直前」という2回のタイミングに分けてカスタマイズを受け付けます。
普通に考えれば、ラーメン製作工程ごとに客のリクエストを確認した方が間違いが減る確実なオペレーションになるわけですが、家系の場合、注文時に細かいリクエストまで受けきる漢気が一種の魅力にもなっています。

家系ラーメンの特徴2
ラーメンショップからの長い歴史がある

家系のとんこつ醤油ラーメンには、ルーツとなったラーメンショップからの長い歴史があります。
1970年代から1990年代にチェーン店「ラーメンショップ」が日本全国に店舗を展開していました。赤い看板に白い文字でラーメンショップと書かれている店ですね。


出典:wikipediaラーメンショップ

今でもラーメンショップはかなりの店数があります。本部から豚骨醤油の作り方と麺・タレ・丼などが提供されますが、メニュー、スープの濃度、味、麺の量など、細かい規則や加盟条件などは、謎に包まれているチェーン店です。「東京豚骨ラーメン」や「ラーショ」とも呼ばれています。
家系の元祖「吉村家」創業者の吉村実氏はラーメンショップの出身といわれ、家系のルーツはラーメンショップにあるのはほぼ確実だと思われます。

家系ラーメンの特徴3
「かけい」ではなく「いえけい」と読む

家系ラーメンの家計は、[かけい]とか[やけい]ではなく[いえけい]と呼ばれています。「吉村家」系列のラーメンだから「家系」という漢字になるのは誰もが納得できますが、呼ばれ方の由来はイマイチ不明な部分があります。本来なら「吉村家=よしむらや」と読むわけですから[やけい]と呼ぶのが正しいはずです。しかし、[やけい]ラーメンでは何かしっくりきません。夜景、夜警などをイメージしてしまうため[いえけい]と呼ぶようになったという説もあります。確かに[いえけい]ならば誰もが「家系」という漢字が思い浮かぶので、一理はある説だと思いますね。

家系ラーメンの特徴4
大資本のFC店が拡大している

横浜家系ラーメンは、大資本外食系企業のフランチャイズチェーン店が拡大しています。2000年ごろから「横浜家系ラーメン」や「〇〇家」という店名なのに、吉村家やその系列店の流れを受け継いでいない大手外食系企業によって運営されている家系ラーメン店が全国各地に広がっているのです。赤い看板に大きな文字で「横浜家系ラーメン」と書いてある店を目にするケースも増えてきていますよね? 家系ルーツである神奈川県には根強く横浜家系ラーメンの老舗が残っていますが、都内、さらに地方にいたっては、ほとんどが大手外食系企業によるフランチャイズチェーン店になっています。
家系ラーメンは淡麗系のラーメンとは違い、専用工場で作った大量のスープをチェーン店に配送するスタイルでも、それなりに劣化しない味になるので、フランチャイズにしやすいのです。

二郎系


出典:ロケットニュース24

二郎系の特徴

ラーメン二郎の系統です。1968年、ラーメン二郎三田本店の店主である山田拓美さんが創業したのが起源です。今では正統派の二郎以外に、二郎の味をマネしたインスパイア(二郎に似ているラーメンを出す店)もかなりの店数があり、このインスパイアまで含めると二郎系はラーメン界の一大勢力になっています。
二郎系のラーメンは【脂っこく味付けの濃い豚骨醤油スープ】【小麦粉オーションを使った極太麺】に、具として【大量の野菜(ヤサイ)】【豚(巨大なバラ肉チャーシュー)】を乗せたものが基本構成になっています。

二郎のラーメンの特徴1
ボリューム抜群!

二郎のラーメンの最大の特徴は、ボリュームが半端なく多いという点だと思います。
小という麺の量が少なめのメニューでさえも、通常のラーメン店の大盛りの1.5~2倍ぐらいの量があります。また、トッピングも、通常のラーメン店とは比較にならないほど量が多く、野菜(ヤサイ)がてんこ盛です。
さらに、具の豚(チャ-シュー)も大量に乗りますので、とにかく量が多いという点に異論をはさむ方はいないと思います。

二郎のラーメンの特徴2
トッピングがカスタマイズできる

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出典:食べログ

二郎系のラーメンの特徴の2点目としては、具(トッピング)が自由に調整できるという点があげられます。
ほとんどの店で、アブラ(豚の脂身)、ニンニク、ヤサイについて、増量(マシ)、減量(少な目)が、細かくリクエストできます。これも二郎系ならではの見逃せない特徴になっています。トッピングの具体的な注文方法もこのページで詳しくまとめているので、ご覧いただけますと幸いです。

二郎のラーメンの特徴3
ジロリアンがいる

二郎はとにかく個性が強いラーメンなので、「二郎系? あんなのはラーメンじゃない。とにかく量が多くて濃い味で品がない食べ物だ!」と批判する人も見かけますが、「脂っこさ+濃い味+大量の麺」という構成には中毒性があり、熱狂的なファンが多いのも事実です。
これらの熱狂的な二郎ファンはジロリアンと呼ばれています。
ジロリアンは二郎の信奉者なので、二郎の店主に迷惑をかけないための自主ルールまで作っています。ジロリアンがいるということも二郎系ならではの大きな特徴だと言えます。

二郎のラーメンの特徴4
インスパイアが多い

実は、ラーメン二郎という屋号が名乗れる店舗は【直系店舗】だけです。直系店舗とは、本店からの暖簾分け店や、暖簾分け店の弟子による店で、言わば二郎の正統ということになります。
この直系店舗以外の店はラーメン二郎という屋号が使えません。
さらに、直系店舗は、二郎正統の味を出すため、必ずFZ醤油という二郎専用タレを使っています。
直系店舗ではFZ醤油を使っているため、スープの根幹に均一性があります。
さらに、直系店舗の麺は、本店でも使っている小麦粉オーションを使うので二郎本店と近い麺が出せていると思います。
一方、ラーメン二郎の【インスパイア】は、単純に言えば二郎をマネしたラーメンを出している店ということです。しかも、インスパイアのラーメンでは、タレにFZ醤油が使えないので、いい意味でも悪い意味でもやりたい放題で、味には結構なバラツキがありますね。
しかし、ラーメン二郎の影響を受けたインスパイアは日本全国に広まっていて、その中には蓮爾のように【直系店舗】のような高い評価を得ている店もあるので、一概に【インスパイア】だから劣悪な味のラーメンだとは言い切れません。

東池袋大勝軒系

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出典:twitter.com/susuru_tv

東池袋大勝軒系の特徴

山岸一雄さんが発案したもりそば(つけめん)を主力とする系統と言っていいでしょう。もちもちとした太麺と酸味、辛味、甘味が程よく利いたバランスの良いつけ汁が特徴。東池袋の大勝軒と、そこから独立・暖簾分けした店を指すことが多いのですが、山岸さんの師匠格の代々木上原大勝軒系、中野大勝軒系の系統も含めることもあります。

東池袋大勝軒系ラーメンの特徴1
つけ麺を発明した元祖である

1955年東京都中野市の「大勝軒」にて、後に「東池袋大勝軒」の店主となり「ラーメンの神様」と呼ばれた山岸一雄氏によって、つけ麺が誕生します。
ゆでた麺を冷水で締め、別皿の熱いスープに一口ずつつけて食べるものを「特製もりそば」、冷水で締めた後に温めた麺を「あつもり」として提供しました。

東池袋大勝軒系ラーメンの特徴2
弟子の店が多い

つけ麺(もりそば)の生みの親である山岸さんの「東池袋大勝軒」出身の弟子が展開するお店はかなりの数があります。山岸さんは自分の店で短期間でも修行した人には気前よくのれん分けを認めてきた方なので、数が多いのです。山岸さんはお子さまがいらっしゃらなかったので、自分の店の暖簾を後世に残したかったのかもしれません。
チェーン店ではないのに、ここまで店が多いのは東池袋大勝軒系ならではの特徴です。

東池袋大勝軒系ラーメンの特徴3
東京ラーメンの中でも歴史が長い

東池袋大勝軒の大元を遡(さかのぼ)れば、荻窪の丸長に辿り着きます。戦後、長野から蕎麦が打てる職人集団が上京されてきて、蕎麦の技術を活かしたラーメン店を始められたのがルーツです。
丸長の長は長野の長ですし、丸信の信は信州の信です。佐久信の信はもちろん佐久は長野の地名です。

蕎麦どころ長野から東京(荻窪)に出てきた親戚同士がそれぞれ店をオープンして、長野県の「長」を取って丸長と名付け、もう1人は信州の「信」を取って丸信と名付けたりして、大勝軒もその流れにあります。もちろん
山岸さんも信州の出身です。だからこそ、蕎麦のように麺をつけて食べる方が主流のやり方をラーメンに応用できたのではないでしょうか?

永福町大勝軒系


出典:食べログ

永福町大勝軒系の特徴

永福町大勝軒のラーメンは、特大丼に【中太で280gの大盛り中華麺】と【大量の煮干し風味のスープ】がなみなみと注がれていて、魚介風味が際立つ醤油ラーメンです。【チャーシュー】は小さいのですが味はいいものです。

永福町大勝軒系ラーメンの特徴1
昭和30年の創業。長い歴史がある

永福町大勝軒(総本山)の創業は昭和30年です。かなり長い歴史がありますね。この総本山の味を受け継ぐ弟子の店が、永福町大勝軒系のラーメンを提供しています。麺はボリュームが抜群、その分、お値段も高めなのが永福大勝軒系のポイントです。

永福町大勝軒系ラーメンの特徴2
煮干しラーメンの草分けの1つ

永福町大勝軒スープは煮干が主役。煮干しを中心にカツオ節など、魚介系のダシを使ったコクのある醤油スープがポイント。東京で煮干しを主役にしたラーメンの開拓者は、銀座の共楽と永福町の大勝軒であると思われます。

今の永福町大勝軒は、以前よりはダシで使う煮干しの比率が落ちて、魚介系ダシをまんべんなく使うスープに変わってきています。それでも、基本的には煮干の風味が強く、激熱のラードが幕をはるスープと、大盛の麺のバランスは抜群で美味いものです。

永福町大勝軒系ラーメンの特徴3
麺は草村商店のもののみ使用できる

永福町大勝軒系の店では、麺については永福町大勝軒の実家でもある製麺所の草村商店から仕入れていることが掟になっています。草村商店からの仕入れを止めると、大勝軒の看板が使えなくなる契約になっているようです。この麺は古いの中加水タイプですが、だからこそ他の製麺所では手に入りにくくなっているかもしれません。

以下の系統の記事は製作中です。徐々に加筆していきます。

●がんこ系
がんこ創始者で家元と呼ばれる一条安雪さんが牛骨でスープをとった塩ラーメンがルーツの系統。
ラーメンの構成は、塩分濃度が高いスープとほろほろに柔らかいチャーシュー、細麺というスタイルです。
がんこ系では、牛骨を使わないスープも限定で出されます。限定が看板メニューの1つになっているのもがんこ系のポイントですね。
一条安雪さんは大行列店の運営が面倒ということで店が流行ると弟子に店を譲って、自分は新しい場所でがんこラーメン店を開くことを繰り返すうちにがんこラーメンの系統になっていったというエピソードがあります。
店の外観は真っ黒なので知らなければ何の店なのかはわからない状態です。そのため店の前にぶら下がった牛骨が開店している目印になっています。
がんこ系ラーメンはマニア向けで取っ付きにくいイメージがありますが、創始者の一条安雪さんの気さくな人柄で人気があります。

●たんたん亭系
浜田山の老舗たんたん亭と、その味を受け継ぐ弟子の店などの系列。弟子では池尻大橋の八雲が最も有名。八雲は本家のたんたん亭以上に食べログ等のランキングでも、口コミでも上位にある。それでも、本家のたんたん亭のスッキリしながらも魚介の風味が強いラーメンは今でもバリバリの現役。昭和の時代に開業したラーメンで、今でも現役の名店として、味のレベルが高いままなのは、たんたん亭と二郎三田本店ぐらいのものだろう。
スッキリとした支那そば系のスープとワンタン、プリプリのモモチャーシューが特徴。
スープは動物系と魚介系の旨味を凝縮した醤油味の「支那そば」で細縮れ麺。具材のチャーシューは焼豚(煮豚ではない)、餡がたっぷり入った肉ワンタン、プリプリの海老入りのエビワンタン。メンマ、海苔、ネギ。

●麺屋こうじグループ
こうじ店主である田代浩二さんが率いる一大勢力です。千葉、埼玉、群馬を中心に濃厚つけ麺系と二郎インスパイア系、淡麗系などを展開。都内の店舗は実力店が多い。2015年以降の食べログのランキングでの上位占有率は麺屋こうじグループが圧倒していますね。ただし、それぞれの店がそれぞれ独自の味のラーメンを出すので●●系の味とは言い難いです。

●背脂チャッチャ系
豚骨醤油スープにその名のとおり背脂をチャッチャと大量に振りかける豪快なラーメン。千駄ヶ谷のホープ軒がルーツとされておりその流れを汲む店が多いです。
スープにコクを出すために煮込まれた豚の背脂をスープに入れるのが最大の特徴。網で背脂をチャッチャッと振りかける動作から、チャッチャ系という用語が使われるようになりました。
背脂入り豚骨醤油スープ。麺は縮れ細麺。具材はチャーシュー、もやし、海苔、刻みネギ。
ホープ軒は、九州の豚骨ラーメンとは違った東京豚骨醤油ラーメンを確立した先駆けの店とも言えます。

青葉(インスパイア)系
豚骨・鶏ガラの動物系スープと魚介スープのいわゆるWスープを世間に知らしめた有名店。本店は中野にあります。その味に影響を受けたであろう店は「青葉インスパイア系」と呼ばれています。青葉そのものも支店を多く出しています。

中村屋系
天才としかいいようがない中村栄利氏が店主の高座渋谷の「中村屋」と兄の店AFURIの系統。アッサリとしながらもコクがある魚介の風味が利いた味が特徴。天空落しという湯切りスタイルを発明した店としても有名です。

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