カネシとはかつて二郎で使われていた二郎専用の醤油の名前
現在、二郎ではカネシ醤油を使っていません
カネシ醤油は2012年以前、ラーメン二郎でタレの主要な原料として使われていたものです。
正確に言えば、醤油ではなく二郎専用の混合醤油(醤油調味料)でした。
純粋な醸造醤油ではなく調味料を混ぜた混合醤油のことをカネシ醤油と呼んでいたということなんですね。
このカネシ醤油は、カネシ商事という会社が販売していたのですが、当時から原則としてカネシ醤油はラーメン二郎専用の業務用商品の位置づけでした。
一般人はもちろん、二郎以外のラーメン店でも手に入らない門外不出のラーメン二郎専用の醤油だったのです。
実は、カネシ醤油というネーミングも曖昧なものです。正式名じゃありません。
二郎専用醤油の販売元の商社がカネシ商事だったことから、二郎マニアの間で勝手にカネシ醤油と呼ばれるようになったというのが真相に近いようですね。
実際には、カネシ商事が二郎に卸していた当時の専用調味醤油が入ったポリタンクには、上の写真のような紫ラベルが貼られていました。このラベルを見てください。「ラーメン二郎専用醤油」と記載されています。どこにもカネシ醤油とは書いてありませんでした。
・・・ということは、二郎マニアがカネシ商事が二郎に卸していたことだけで、勝手に「カネシ醤油」というネーミングをつけて呼んでいただけという可能性が高そうです。
なお、現在、二郎ではカネシ醤油を使っていません。すでにカネシ醤油の利用を取りやめています。あくまで噂レベルなのですが、販売元のカネシ商事が二郎専用醤油を二郎インスパイア系にも卸していた事態が発覚し、2010年代のどこかの時期で、カネシ商事との契約は打ち切りになったとも言われています。
打ち切りになった本当の理由は不明なままです。少なくとも現在のラーメン二郎でカネシ醤油の採用を取りやめたのは事実だということです。
カネシ醤油の後の調味醤油はFZ(エフゼット)に
当時の販売者だったカネシ商事の名前からカネシ醤油と呼ばれていた調味醤油は、時期によって販売者がカネシ商事だったり濱寅商店になったり、いろいろ変遷もあったようです。最終的に、2012年初頭あたりから二郎専用醤油は、現在のFZ(エフゼット)に切り替わっています。
出典:横浜 かめろぐ
FZ(エフゼット)名称の由来も販売業者の株式会社エフゼットだそうです。
このFZ(エフゼット)は完全に二郎専用なのでインスパイア系では使用できません。
中身がカネシ時代と同じものなのかどうかは不明な状態ですが、二郎の味を変えるわけにはいかないので、ほとんど同じ成分なのではないかと思います。
また、真偽は不明なのですが、株式会社FZ(エフゼット)は、三田本店の総帥、山田拓未さんの娘さんが経営している二郎(三田本店)の関連企業だそうです。このため、二郎への上納金は直接徴収ではなく「二郎専用醤油FZ」の価格に上乗せする形で徴収されているのではないか、という説まであるようですね。
なお、このFZ(エフゼット)を製造している業者さんも謎のままですね。メーカーがわかれば、FZ(エフゼット)に近い醤油製品が入手できてしまう可能性があるので、公になることはないんでしょうね。