ヤサイ

ヤサイとは二郎のトッピングの野菜で茹でたモヤシとキャベツのこと

ラーメン二郎では、具(トッピング)がデフォルトでも大量に入っていて、タレも比較的、辛い(濃い)のですが、さらにトッピングとタレの量の増減をコール(リクエスト)できる仕組みになっています。

コールする際は、トッピングの3種類「ヤサイ」「ニンニク」「アブラ」とタレの「カラメ」を組み合わせてオーダーするのが二郎のシステムになっています。それぞれ以下のような内容になっています。

■トッピング&タレの詳細
ヤサイ:もやし、キャベツの野菜トッピング
ニンニク:細かく刻んだニンニク
アブラ:豚の背脂
カラメ:味を濃くするタレ

ヤサイは茹でたモヤシとキャベツで入る割合は店によって変わります。価格はキャベツが高く、モヤシが安いせいか、ヤサイはほとんどモヤシという店が多いと思います。

表記は、漢字で野菜と書いたり、カタカナでヤサイと書いたり、どちらかに定まっているわけではありません。二郎のマニアはカタカナでヤサイと書くことを好むようです(笑)。

二郎の店内にコールの説明がある例

出典:ラーメン二郎 歌舞伎町店 (トリップアドバイザー提供)

トッピングの伝え方(コールの方法)ですが、量を増やす際は、ニンニクとヤサイはマシ、アブラとカラメはオオメという伝え方が多いようです。
マシは普通に多め、マシマシは最大限に多めになります。ちなみに、少な目とか、ヌキ(入れない)というコールもできます。
■コールの組み合わせ例
ヤサイマシマシ
ヤサイ ヌキ
ニンニクヤサイ マシ
アブラカラメ オオメ
ニンニクヤサイ マシマシ

コールするトッピングの中でも、やはりヤサイはマシ(増やす)のが定番のトッピングになっています。コールの際、ヤサイマシをオーダーするとトッピングの野菜の量がドーンと増えます。

ちなみに、ヤサイに限らない話になりますが、なぜ、二郎ではトッピングまで山盛りになるのか?
二郎の本店は三田の慶応大学の近くにある学生街の店です。学生街ではありがちな話なのですが、学生に安くお腹いっぱいになるまで食べてもらって元気に学生生活を送って欲しいという店主の心意気が背景があるのだと思います。

湯きり(ゆきり)

湯切りとは麺を茹でた後、ザル・テボ等で水分をしっかり落とすこと。

湯きりは、ラーメンはもちろん、スパゲティ、うどん等を調理する時、麺に付着している水分を除去するための作業工程です。湯切りをしないと、麺料理のスープ・つけダレ・ソースは薄まってしまい、本来の美味しさで提供できなくなります。湯切りは麺料理の最後の工程として非常に重要な役割があるのです。

かつて、支那そばやの故・佐野実さんが【完璧な湯切】と【甘い湯切】の麺の重量を測った実験を公開しました。その結果は【甘い湯切り】は【完璧な湯切り】に比べて麺が重く(つまり余計な水分を含んでいて)、スープを薄めてしまうので味が落ちるという結論でした。
この検証により、湯切りは実際にスープの味に影響を与えることがわかり、丁寧に行うのが重要だということが科学的に証明されたわけです。

ラーメンの湯切りをするための道具

湯切りをする道具には、テボ(深ザル、振りザル)、平ザルがあります。

まず、テボです。これは、ラーメンの麺を茹でるために使用する調理道具として最も普及しているものです。麺茹で鍋にテボを立てて、麺を1人前づつ入れて茹でます。茹でた後、ちょうど1人前ずつ湯きりができるので、3~6杯ぐらいまでのラーメンを一度に茹でて湯切りするには非常に便利な道具です。

テボによる湯切り
テボでの湯切り
出典:Yahoo!知恵袋

欠点としては、麺が湯の中で動く範囲がテボの中に限られているので、麺を泳がすようには茹でられないことがあります。しかし、最近では麺を泳がせて茹でられる巨大テボを使うことで、テボの弱点を解消する店も出てきています。ミシュランで星を取った蔦がこの巨大テボを採用しています。

次に、平ザルです。そば揚という呼称もあります。これはラーメンの麺を茹でるために使用する調理道具としてはテボよりも歴史があります。

平ざるによる湯切り
平ざるでの湯切り
出典:はてなFotolife己【おれ】写真館

茹で釜全体を使って麺を泳がせながら茹でられるので、麺全体に均等に熱が通せて、麺の旨味を最大限に引き出せます。チャッチャと湯きりする職人の動きも見ていてカッコイイものですよね。
欠点としては、ラーメンの杯数分の麺を素早く分けて引き上げる高度な職人技術が必要になるということです。誰でもできる技ではないのです。
また、どんな達人でも最初に引き上げた麺と、最後に引き上げた麺では、確実に茹で時間が変わってしまいます。これは味に差が出てしまう平ざる特有の欠点なんですね。

テボによる湯きりはパフォーマンス?

高座渋谷の中村屋の湯切りパフォーマンス「天空落とし」が話題になった頃から、ラーメン店主による湯切りパフォーマンスが話題になっています。ただし、昔ながらの職人はパフォーマンスを批判することがありますね。

平ザルの上で麺を躍らせて湯切りするのがプロなんだ。くぼんだザル(テボ)なら誰がやっても麺が飛び出すことないからね。もっともらしく素人に毛が生えた程度の若造が湯切りのパフォーマンスなんてやっていると笑っちゃうよ。あんな湯切りなら誰でもできるからな。

こんな言い方をする職人もいます。確かに天空落としにはパフォーマンスの部分もあるかもしれませんが、あれは勢いをつけることで湯切りの回数を減らして麺を傷めないという合理的な意味もあるやり方なのです。

一方、平ザル方式は前述のとおり、麺の茹で時間がバラバラになる本質的な欠点もあるので、合理的なテボを批判するのは間違っている部分もあります。まあ、この職人が一度に一杯しか作らないならば説得力もありますけどね。実際にはそこまではこだわっている店はほとんどありません。

やはり、テボ・平ざるとも一長一短があるわけですが、前述したテボと平ざるの利点を組み合わせた巨大テボには今のところ欠点が見当たりません。これからの湯切りは巨大テボが主役になっていく可能性があると思います。

熱盛(あつもり)

熱盛(あつもり)とはつけ麺で熱い状態の麺を提供すること

ラーメンには、もともと蕎麦に由来する用語がかなり多いのですが、熱盛りもその1つです。蕎麦を茹でて熱い状態で提供する盛り蕎麦のことを熱盛(あつもり)と言いますが、それがラーメンのつけ麺にも受け継がれているということです。


出典:うれっこ

つけ麺の発明者は、東池袋の大勝軒の創設者でラーメンの神様とも言われた故・山岸一雄さんです。山岸さんは蕎麦の修行から始められてラーメンの世界に転じられた方。麺をつけダレにつけて食べるスタイルは、明らかに、蕎麦のせいろ・ざる蕎麦の食べ方を受け継いでいます。実際、つけ麺のことを店によっては「もりそば」「つけそば」「ざるラーメン」と呼ぶケースもあります。このような蕎麦の文化を継承してきた流れの中で、熱盛りもつけ麺に導入されたのだと思われます。

恐らく、つけ麺には最初は冷盛しかなかったのではないかと思います(あえて冷盛という表現は通常は使いませんが)。実際、小麦の麺は冷たい方が麺のコシも強くて美味しいと思いますが、東池袋の大勝軒では温かい麺も食べてみたいと客から言われた際、蕎麦文化の常識だった熱盛を、ごく自然に提供されたのでないかと思っています。

実は、、、熱盛は冷盛より手間がかかる

あつもりは、茹であがった麺をそのまま客に出すような手抜きで作っているわけではありません。茹で終えた熱い麺をいったん冷水で締めてから、もう一度お湯に通して温めた麺が提供されているのです。実はかなり手間がかかっているのです。この製法で出されるあつもりは、麺の表面は温かく、麺の中心は冷水の効果でしっかり締まっていますので、口に入れるときは温かく、麺を噛んでみると歯応えのいい食感が味わえるようになっています。

また、表面を温かい麺に仕上げているために、つけダレが冷めずないで熱いまま味わい続けられるメリットもあります。

ただし、一部のつけ麺の店では、麺を冷やしてから再び温める手間をかけず、茹で上げたままの麺を出すことがあるようなので、注意が必要ですね。

テレビ朝日の熱盛の使用は邪道?

テレビ朝日の「報道ステーション」ではプロ野球でファインプレイなど魂のこもったプレイを紹介する際に熱盛という言葉が用いられます。これははっきり言って邪道だと思います。つけ麺の熱盛というキーワードが流行り出したので、便乗した感じが否めません。まあ、ジャンルが全く違うので目くじらを立てるほどではありませんが(笑)

白湯(パイタン)

白湯(ぱいたん)とは鶏ガラ・豚骨などを強火で煮込み、脂肪とゼラチン質が乳化した白濁スープのこと

白湯(パイタン)は文字通り白く濁ったスープ

白湯では、白は白濁、湯はスープを意味しています。まさに漢字そのままで白く濁ったスープというわけです。ちなみに、白湯の本場の中国では「白湯スープ」とは言いません。湯がスープで、タンもスープなので、スープろいう意味の言葉が2重に使われてしまうからです。
ちなみに、白湯という漢字は、ラーメン業界では「ぱいたん」と読まれ、医療現場では「さゆ」と読まれますが、今回はラーメンとは関係ない「さゆ」の方は割愛しますね。

白湯(パイタン)スープ出典:Nobby のサーフ&グルメ

白湯(パイタン)の作り方

さて、実際に白湯を自分で作って食べてみたいとお思いの方にコラーゲンたっぷりの白湯スープのレシピを公開します。

白湯スープは鶏ガラor豚骨を長時間煮込んで作りますが、豚骨は一般のスーパーでは手に入りにくい上、鶏ガラの5~10倍も煮込む時間がかかるので家庭では鶏ガラを素材として使うのが一般的です。鶏ガラを煮込んで作る白湯スープも完成までにはそれなりの時間はかかりますが、豚骨と比べれば、圧力鍋も使わずに済む、下処理(下ゆで)も簡単・・・など、豚骨スープを作るよりも遥かに手間が少ないのが魅力です。

■スープの材料(2杯分、1杯450ml)
鶏ガラ 約400g
ネギ(青い部分) 100g
野菜(玉ねぎ、キャベツ等) 100g
ニンニク 2片
生姜 100g
酒 100cc
昆布 5cm×5cm
水 6リットル

■作り方(手順)
1.大きい鍋に鶏ガラが隠れるぐらいまでを目安に水を入れて沸騰させます。

2.沸騰したら鶏ガラを入れます。血抜きするために3~5分くらい下茹でします。

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出典:そうだ!自分でラーメンを作ろう!

3.生姜は半分、玉ねぎは1/4ぐらいに切っておきます。

4.下茹でしたお湯を捨てて鍋を空にしてから、下茹でした鶏ガラと
切っておいた野菜、ニンニク、生姜、酒、水4リットルを鍋に入れて、
そのまま蓋を閉めて強火で2時間ぐらい煮込みます。

5.2時間ぐらい煮込めばスープが白濁してきます。ずっと強火で煮ているため
水が少なくなっているので、2リットルの水を鍋に追加します。


出典:完全図解!どこよりも詳しい!濃厚鶏白湯スープの作り方

6.引き続き強火で2時間ぐらい、さらに煮込みます。

7.煮込み終わる30分前ぐらいに弱火にして昆布を入れます。

8.煮込み終わったら、目の細かい網などで濾せば白湯スープが完成します。


出典:完全図解!どこよりも詳しい!濃厚鶏白湯スープの作り方

岡持ち

岡持ちとはラーメンを持ち運ぶ際に使われる箱のこと。主に出前で使われる。

岡持は出前や仕出しの際、料理を入れて運ぶ桶・箱のこと。持ち運ぶために蓋と取っ手がついています。実際には岡持ちは出前で使われることがほとんどでしょうね。ラーメン屋・大衆中華料理店では出前の際にラーメンを運ぶための箱として使われています。出前を届ける際、中に料理を入れて持ち運ぶためにフタと取っ手の付いた器具(容器)が必要なので岡持ちが普及したのだと考えられます。

岡持ちにもタイプがあって、木製の桶(手桶)や、仕切りの段がついた金属製の箱など、いくつかバリエーションがあります。
ちなみに、英語で言うと、Wooden carrying box という表現になるようです。

アルミ出前箱(岡持ち) ランチ用 3段(3ヶ入) 間口335mm×奥行250mm×高さ320mm
出典:アルミ出前箱-岡持ち

なぜ、岡持ちと呼ばれるようになったのか?

岡持ちという言葉は、【岡=傍(おか)持ち運ぶ】の合成語だと考えられています。傍(おか)傍(かたわら)とも読みますよね。つまり、らに下げてち運びする道具というのが語源のようです。また、岡持ちの岡は、他(ほか)から転じた言葉で、自宅外・他所の意味があるという説もあります。この場合、岡(ほか)にち運ぶための道具ということになります。

いずれにしろ江戸時代より前からある古い言葉なので、いろいろな説がある状態ですが、食べ物を持ち運ぶための箱という定義そのものは江戸以前から現代まで続いているようですね。

完食

完食とは出されたラーメンをスープまで残さず食べきること。

スープを一滴も残さずラーメンを食べきること完食と言います。ラーメンに限らず、料理を残さず食べ終えるということが完食の定義になっています。辞書のような定義で表現すると、対象とする食べ物について目標の量や種類を完全に食べきることといった言い回しになります。ちなみに、英語ではateが使われます。eatの過去形ですね。

完食出典:フォト蔵

完食というキーワードは、大量の料理を食べきる速度を競う大食いのバラエティ番組(テレビチャンピオンなど)から普及し始めたと言われていますが、最初はネットで誰かが言い出して普及し始めた言葉なんじゃないでしょうか?
完食という言い方が普及し始めたのは調べたところ1995年ごろからですから、ネット創世記の時代と被っています。当時は「完食」という言葉は存在しなかったはずで、ネットの掲示板で使われたことをキッカケに徐々に広がっていったのだと思います。

もともと完食の「完」は、動作を表す言葉の前につけて使う漢字で、既存の熟語である完走、完泳、完納、完済も完+動作という構造で作られています。完食という造語も、これらの既存熟語と同じ構造だったので、違和感なく普及していったのでしょうね。

なお、完食というワードが人口に膾炙した背景には、やはりTVの影響が欠かせません。TV局が安価に製作でき、視聴率も高い「食」の番組を増やしてきたので、TVでよく出てくる言葉として広がっていったのだと思われます。

今では完食の使われ方にも幅が出ている

「小中学校で教員に給食の完食を指導されたことがきっかけで不登校や体調不良になった」というような文脈、つまり、教師に無理やり給食を完食させられて体調を崩したようなシーンで完食というキーワードが使われるケースが見られます。

本来の使われ方とはやや異なる気もしますが、それだけ一般用語として定着していることの証でもあるんでしょうね。

かえし(返し)

かえし(返し)とは煮かえしの略語でスープで割る前のタレのこと。

ラーメンの本・ブログ等を読んでいると、かえしという言葉が出てくることがあります。日常生活では滅多に使わないキーワードなので「何これ?」と思われる方も多いかもしれませんが、ラーメンでかえしという場合、ほぼ醤油ダレを意味します。

タレ専用のホーローの容器に入れられたかえしかえし
出典:CooNelNel

本来は「かえし」は蕎麦用語

かえしとは「煮かえし」という言葉の後側だけ使ったもので、もともとは蕎麦業界で使われている専門用語です。簡単に言えば蕎麦つゆのタレのことです。このかえしを出汁で割ったスープが蕎麦汁になります。ラーメンもタレをスープで割って作るので、スープで割る前のベースとなるタレのことをカエシと呼ぶわけです。

    • かえし+出汁=蕎麦つゆ
    • かえし+スープ=ラーメンのスープ

今では、蕎麦とラーメンのかえしは別々のものになっていることが多くなっていますが、ラーメンが登場した時代は、蕎麦もラーメンも同じかえしを使っていたケースが多かったと考えられます。同じものだからこそ、蕎麦のタレ、ラーメンのタレ、どちらも「かえし」と呼んでいたと考えられています。

実際、蕎麦・ラーメンとも長い歴史がある山形では、蕎麦で使っているかえしに、ラーメンの鶏ガラスープを注いで仕上げた「鶏中華」というラーメンが今でも残っています。
また、歴史ある商店街にはラーメンが食べられる蕎麦屋が残っていることがありますが、今でも蕎麦屋で食べられるラーメンでは、蕎麦のかえしにラーメンのスープを注いで作っていることが多いようです。
かえしは、蕎麦屋のあらゆるメニューに使われる万能タレなので、ラーメンに使うことは当然の発想だったのでしょうね。

また、ラーメンの神様と言われた山岸一雄さんも、蕎麦で有名な長野県の出身なのですが、山岸さんが発明したつけ麺も「冷たい麺をかえしを薄めて酢を入れたタレにつけて食べる麺料理」ということで、まさにざる蕎麦と同じ発想で作られたラーメンですね。このように、かえしは元々は蕎麦のレシピからラーメンに受け継がれたものなのです。

ラーメンならではかえしの作り方

基本的なかえしは、醤油+砂糖+みりんを混ぜたものに火を入れて作ります。
家庭で作るなら醤油400ミリリットル、本みりん40-80ミリリットル、砂糖50-80gが適量だと思います。以下の手順で作れます。
1)鍋に醤油を入れて、中火で温める。煮立たせてるのは絶対にNG。
2)アクのような膜が鍋の上に広がってきたら砂糖を入れる。
3)砂糖が溶けたら鍋にみりんを入れてかき混ぜる。
4)弱火にして表面がアクのような膜で覆われてきたら火を止める

ただし、蕎麦とラーメンでは「素材に豚を使うかどうか」が大きな違いになっています。かえしに限らず、蕎麦を使う料理で豚を使うケースは滅多にありませんが、コクを求めるラーメンの場合、豚の使用は非常に重要です。
そのため、昔はチャーシュー(煮豚)の煮汁を煮詰めたものをタレ(かえし)として使う店が非常に多かったのです。一昔前のラーメンのレシピ本を読むとタレ(かえし)はチャーシューの煮汁で作ると書いてあるケースがほとんどです。

チャーシューは、醤油+砂糖+みりんを混ぜたかえしで煮るので、できあがったラーメン用のかえしには豚エキスと脂が入っていて、コクが強くなっています。

もちろん、現在はラーメンの美味しさを追求するため、かえしを専用工程で作る店が増え、製法も店ごとに違うものになってきています。また、ラーメンの場合、カエシに頼らず、香味油で風味を増すことも増えています。それでも、今もなお、ラーメンの味のコントラーはかえしです。返しの重要性は根強く残っています。

今のラーメンのかえしは醤油ベース以外もある

ラーメンは蕎麦と違って伝統にとらわれずに作られるため、タレのバリエーションも醤油以外にも拡大しています。
味噌ラーメン、塩ラーメンも、ラーメンの重要なメニューになっています。そのため、今では、味噌ラーメンのタレ、塩ラーメンのタレなども含めた、タレ全体の総称としてもかえしという言葉が使われることもあります。

鍋二郎

鍋二郎とは二郎でラーメンをテイクアウトすること

店内に説明があるわけでもないのですが、二郎の裏の注文方法として、
最近、ネット上の口コミで注目度が高まっているのが鍋二郎です。一言でいえば二郎のラーメンの持ち帰りです。基本的には2人前以上で受け付けてもらえるようです。持ち帰ったラーメンを友人達とシェアして食べれば、自分が食べたい量だけ取り分けて自分のペースで食べられます。

鍋二郎で持ち帰ったラーメンをシェアして食べられる
出典:ラーメン二郎をテイクアウト

また、二郎は他のラーメン店より固定ファン(ジロリアン)が多く、店の空気を修行場のように固くしているケースがあります。その点、鍋二郎の場合、店内監視役ジロリアンの目を恐れず、自分のペースでゆったりと食べられるのが魅力だと思います。
さらに、たまには二郎を食べたいけど、あの大量のラーメンを短時間で食べるのが苦手という人にも向いています。

ただし、鍋二郎ができる店舗は、ごく一部に限られています。あらかじめ持ち帰りが可能かどうか調べてから鍋を持参されるとよいと思います。店頭で確認するとか、Twitterの公式アカウントで確認するとか、どうしても不明な場合は電話するとか、いろいろ確認する方法はあります。

仙川店は店頭で直接確認できる
鍋二郎の店頭での告知
出典:お野菜生活

もともと鍋二郎は、三田本店の発祥(ただし、現在は三田本店では鍋二郎を廃止しています)なので、三田本店直系のお店で実施されているケースが多いようです。

ちょっと調べたところ、目黒店、上野毛店、仙川店、野猿街道店、仙台店で実施していますね。ただし、目黒店は予約制で、野猿街道店は期間限定という情報が見つかっています。あくまでも二郎の一部の店舗だけで鍋二郎ができるわけで、全国の二郎の共通システムではないことをご理解ください。

鍋二郎でラーメンを持ち帰る方法

実際に鍋二郎をやってみる方法ですが、シンプルに書けばラーメン二郎に行ってラーメンを鍋に入れてもらって家まで持ち帰るということです。ただし、他のラーメン店ではやっていない特殊な注文方法なので、事前に以下の手順を確認してから実行すればスムーズになると思います。ご参考にしていただけると幸いです。

1.注文方法を決める

鍋二郎ができる店の中には「でき上がったラーメンをもらう方法」「材料のみもらう方法」が選べる場合があります。事前に店に注文方法が選べるかどうか確認して、どちらで注文するか決めましょう。

◆でき上がったラーメンをもらう方法
全て完成した状態で一緒に鍋に入れてもらう
でき上がったラーメンをもらう方法
出典:ここなっつのラーメン物語


◆材料のみもらう方法

麺は茹でていない状態で、具材はそれぞれ分けて入れてもらう
材料のみもらう方法
出典:おいしい おいしい ああしあわせ

二郎の店舗から徒歩10分前後で歩いて持ち帰れる近距離に住んでいる場合、二郎の麺はのびにくいので「でき上がったラーメンをもらう方法」を選んでも大きな問題はないと思います。ただし、それ以上の距離だと完全に麺がのびてしまうので、テイクアウト方法が選べる店舗に行けるなら「材料のみもらう方法」を選んだ方が鍋二郎が美味しく食べられます。

2.持ち帰る容器を持参する

「でき上がったラーメンをもらう方法」の場合、フタがない鍋だと、持ち帰り中に、にわか雨でも降ってきたらラーメンが食べられなくなるので論外です。
また、ラーメンのニオイを街中に漂わせるのも大迷惑になので、必ずフタ付きの鍋が必要です。もちろん、二郎のラーメンは超・大盛りなのでスープをこぼさずに持ち帰るためにも、必ずフタ付き、かつ、大きめの鍋を持参しましょう。フタは中身が見えた方がベターだと思います。
さらに、かなり重くなるので、取っ手も大きく持ちやすい鍋を選んでください。

「フタ付き×持ちやすい取っ手付き」の鍋が最適f:id:allmashit:20161006223913j:plain
出典:今日も全マシ

「材料のみもらう方法」を選んだ場合は、具材ごとに分けて入れてもらえるよう、容器・袋を必要な数だけ持参する必要があります。具材ごとに最適な容器・袋を用意しましょう。合計6つが必要になります。

■スープ
フタ付きで取っ手のついた大きい鍋×1
■麺・ヤサイ
大きめのビニール袋×2
■肉
大きめのタッパー×1
■ニンニク
小さめのタッパー×1

※ただし、肉・ニンニクのタッパーは取っ手がないため、2つ分のタッパーを入れるビニール袋も必要なので、合計6つの容器・袋が必要になります。

※ビニール袋は具材の重さに耐えきれない可能性も考慮して、予備を持って行けばベスト。スーパーでもらえるビニール袋は米を入れて持っても取っ手部分は切れないようにできているので大丈夫だとは思いますが・・・。

3.何人前なのかを店員にリクエスト

鍋を持って店に着いたら何杯のテイクアウト希望なのか、まずは二郎の定員に伝えてください。その際、実際に鍋を店員に見せて「何人前なら入りそうか」を必ず確認しましょう。持参した鍋が小さくて想定していた杯数が鍋に入らないことがあるからです。鍋二郎が予約制の場合、実際の注文前に、〇人で食べるには何リットルの鍋が必要か、店員に事前相談しておくのがベストだと思います。

また、トッピングについては、最初の注文の際、「注文タイミングで最初に言っていい」または「コールのタイミングまで待つ」のどちらなのか、しっかり確認しておいた方がいいです。マシなしのデフォルトで用意されてしまう可能性があるからです。

4. 人数分の食券を買う

鍋に入る量がわかったら、その数を食券機で購入します。ただし、食券機には鍋二郎というメニューはありません。あくまで必要な杯数分を食券機で買うということです。
また、食券を買う際は店にもよりますが基本は行列に並んでください。店内で食べるわけじゃないので、食券の行列に並ばずに鍋二郎を用意してくれる店もあると思いますが、既に行列に並んでいる客から見れば「飛ばし行為」を見るようなもので不愉快になりがち。しっかり並ぶことで、行列していおる客と揉めないようにしたいものです。
ただし、仙川店では鍋を持って外で並んでいる時点で行列を確認しにきた店員さんから「鍋ですか?」と確認されるので「鍋でお願いします」と回答すれば「鍋なら奥で待っていて・・」と客席の奥の方に通されるようです。あくまでも店側の意向に従うのが最優先です。

5. 店員に食券を渡して待つ

食券を購入したら店員に預けてラーメンができるのを待ちます。その際、店外には出ず、店内で他の客の邪魔にならない位置に立っておくのがベストです。鍋二郎でもちゃんとコール(トッピング有無やそれぞれのトッピングの量の確認)ができるので、店外にいるとコールができなくなるからです。

コールの組み合わせは、鍋二郎の場合も、以下の4つの組み合わせになります。
・にんにく(マシマシ、マシ、少なめ、抜き)
・野菜(マシマシ、マシ、少なめ、抜き)
・アブラ(かたまり、マシマシ、マシ、少なめ、抜き)
・カラメ(マシマシ、マシ、少なめ、抜き)
※「カラメ抜き」はタレが抜かれて味がしなくなるので止めた方がいいです。

6.ラーメンを入れてもらった鍋を受け取る

コールしてしばらくすればラーメンが完成しますので、ラーメンを入れてもらった鍋・容器を受け取ります。当然ですがラーメンを入れた鍋なのでスープが大量に入っています。絶対にこぼさないように注意してください。特に店内は最大限のに注意が必要です。スープをこぼして店に迷惑をかけることがないようにしましょう。
また、帰り道で歩いているときも、道にスープをこぼさないように注意が必要です。気をつけましょう。

鍋二郎のお値段は?

二郎はチェーン店ではないので、もともと店によって値段が違います。食券を買う店の場合、鍋二郎専用の価格設定がある店の場合で値段が違ってきます。

食券を買う店の場合

当然ですが、通常の店のラーメンと同じ値段になります。

鍋二郎専用の価格設定がある店の場合

1杯1杯作るのと違い、丼を出したり、下げたり、洗ったりする手間等がかからない分、店で食べる値段より割安になっている店もあります。仙川店、野猿街道店では割安になっています。

■仙川店
基本的に2人前(1,000円)から注文できます。量を増やす場合、1人前につき+500円。例えば5人前なら2500円になります。

■野猿街道店

出典:主にラーメン二郎の記録

結局、鍋二郎は「汁物、かつ、重い料理のテイクアウト」ということですから、面倒な運搬作業からは逃れられません。それでも、どうしても自宅で二郎を食べてみたいと思われる方は、この辞典で紹介したポイントを確認しながら実行してみてください。

カウンター汚れの拭き残し

カウンター汚れの拭き残しとは、二郎で食後に丼を戻し、布巾で自分のテーブルを拭くのを忘れること。

あくまで一般的には、食後に丼をカウンターに上げるのも、テーブルをクロスで拭くのも店側の仕事とされています。客側の善意でやる行為とも言えます。しかし、二郎では食後にカウンターに丼を戻して、布巾で自分の食べていたテーブルの汚れを拭くまでが常識とされています。

カウンター汚れの拭き残し
出典:食中毒、臭い防止に。テーブルと台拭きの除菌について

食べ終わって店を出る時、カウンターの汚れを拭き残さないのはマナーだとは思います。
筆者は長年のラーメンマニアなので、二郎に限らず、ラーメンの食後は丼をカウンターに上げて、テーブルはクロスで拭いてキレイにしています。店側が客に強要するのはやり過ぎだとも思いますが、二郎の場合は客より店が強い立場なんですよね。仮に態度が横柄でも、マニアのジロリアンが高頻度で通ってくれますから。マナー強要を嫌がる客には来てもらわなくてもいいという店も二郎の中にはあるかもしれません。

客側としても、そういった二郎の特性を知った上で食べに行くならテーブルの汚れを拭き残すようなことはしない方がいいでしょうね。二郎はほとんどの店が行列店で混雑しているので、少しでも店のオペレーションを助けるためのマナーは考慮した方がいいとは思います。

ジロリアンは大袈裟な表現を使いがち?

店のオペレーションを助けるため、自主的に客が協力するのはいいのですが、マニア度が極端に強いジロリアンは「食後に自分のテーブルを拭くことは忘れてはならない」とか、「カウンター汚れを拭き残したまま店を出るのは論外。これができない人は二郎の作法を身につけたとは言えない」とか、やや宗教がかった表現をする人もいます。もちろん、ここまで厳しい表現になると言い過ぎな気がします。

実際には店側から「食後は必ずカウンターの汚れを拭いてください。」とは言いにくいので、カウンターには2席に1つずつくらいで台拭きを目立つように置いておく作戦の店が多いと思います。店側は直接言わずに、客が自主的にカウンターの汚れを拭く環境を作っているということなんですね。

二度立ち

二度立ちとは、二郎を食べている間に座席を立つ行為のこと。

食事中に席を立つ行為はギルティと認定される可能性が高い行為です。食べている途中で席を立つのは二郎では禁止になっています。まあ、二郎でなくても、食事中の離席はあまりマナーがいい行為とは言えないでしょう。

具体的には、食べ出した後でお冷の水を汲みに立つ、電話に出るために席を立つetc.がギルティーとなる二度立ち行為だと言われています。

なお、ちゃんとコールした後(注文内容を確定させた後)に、食べ始めを同ロットの人達と揃える配慮をした上で、水汲みのために素早く二度立ちするぐらいなら、店のオペレーションには迷惑をかけていないので問題ないとは思いますが、ジロリアンの中には着席したら絶対に離席してはならないーーといった原理主義の方もいらっしゃいますので、あくまで自己責任でお願いします。

二度立ち
出典:ペラ紙ドットコム

じゃあ、なぜ、二度立ちが悪いと言われるのか? そもそも二郎に限らず、食事中に席を立つのは世界中のどんな飲食店でもマナーが悪いとされる行為なんですよね。食事中に立ち歩いてしまうのは赤ちゃんと同じなんです。赤ちゃんの場合、口の中に食べ物を入れたまま歩き回ったりしますよね? そこまで酷くなくても、食事中の離席は、マナーがいい行為であるはずがありません。

もちろん、マクドナルドなどのファストフードやフードコート等なら、歩き回りながら席を探す人で渋滞していることもあって、離席してもそこまで周囲の迷惑にはならないと思います。
ただし、特に外国ではセルフサービスの店でも食後は客が食器を片づけず、店員が片づけるケースが多いため、食事中に席を立ったら店員に食べ終わったと勘違いされ、食器を片づけられてしまうリスクはあります。

二郎で二度立ちがタブーとなのは食べ遅れ防止のため

二郎で二度立ちがギルティになる理由は、食事中に二度立ちをしている時間の分、食べ終わるのが遅れてしまうからです。自分が食事中に離席することによって、次ロットの客達を必要以上に待たせてしまう迷惑になる可能性があるわけです。店側は次ロット客のために、できるだけロットの回転を早めたいわけですが、食事中に離席した場合、明らかにその分は食べる時間が遅くなるので、店にとっては迷惑になるわけです。

やはり、二度立ちは店への迷惑になる可能性が高いということは知っておいた方がいいでしょうね。

連席

連席とは二郎で同ロットで隣同士で並んで座ること。基本は禁止されている。

家族・カップルで席を隣同士にしてもらうための連席は、ロットが崩れる原因になることが多いため、二郎では原則として禁止されています。

もちろん、ある程度、空いていて迷惑にならない範囲ならば、店長やアシスタントが相席を作って座らせてもらえるケースもあるのですが、基本的に客の方から連席を希望することはタブー視されています。また、連席が許されやすいのも、女性、子ども、ご老人の方が中心になります。

連席
出典:相席ダイニング

実際、二郎では、隣同士で座っても会話する余裕はないと思っていいでしょう。次のロットが待ち構えている中、膨大な量のラーメンと対戦するようにラーメンを食べるものなので、悠長に話している時間など取れないのです。

二郎が連席を嫌がる理由

とりわけ二郎が連席に厳しいのは、ロット(一度にラーメンを作る単位)の問題があります。例えば1ロット6人の場合、6人目がカップルだとバラバラに座ってもらわない限り、1ロットを5人に減らしてラーメンを提供することになってしまいます。これがランチタイムの書き入れ時だと、1人分が回転ロスとなってしまいます。ぶっちゃけ客側の都合によって店のランチタイムの売り上げが1人分、減ってしまうわけです。1人だけならまだしも、ランチタイムに10組の連席希望があった場合、最大10名分が売り上げロスになってしまうことになります。

そのため、6人目がカップルは自分達の2人分の席が空くまで、次ロットの人に席を譲って先に座っていただく等、自分で連席を調整するのが最良の選択肢になります。

もちろん、二郎の中でも、味も接客も最高峰とされる「ひばりヶ丘店」では店主やアシスタントが連席の調整してくれる場合がありますが、むしろ、ひばりヶ丘店が例外中の例外なんですね。ほとんどの二郎では自分で連席を調整するのがマナーというか、当然の自衛策になっています。

連席は造語?

ちなみに、連席というキーワードは、WindowsのIMEでもiPhoneでもデフォルトでは変換できないマイナーな言葉で、本来はチケット販売の際に使われる用語のようです。特定用途の計算機や券売機などの分野において活用されているようですね。

私語

二郎での私語とはラーメンを食べている間は私語禁止であるということ。

ラーメン二郎では、ラーメンが供されたら一緒に食べに来た友人とも余計な無駄話はせずに黙って食べるのが基本だということです。二郎では私語禁止が店の雰囲気というか暗黙のルールになっています。
友人と会話しながらラーメンを食べる行為は、一般のラーメン店なら歓迎されないまでも禁止はされていませんが、二郎では私語禁止のムードが強く漂っているのです。

私語
出典:ヨワタリジョーズ

もちろん、二郎側にも私語厳禁にする理由はあるのです。二郎の店主から明確には語られていませんが、同じく私語禁止で有名だった支那そばやの故・佐野実さんが私語禁止の背景について、以下の趣旨の話をされていたことがあります。

私語ってやつは、ラーメンを美味しく食べるのを邪魔しちゃうものなんだよ。食べている途中で隣の人と話していたら麺が伸びてしまって不味くなるだろ? 俺は麺もスープも最高の状態で食べて欲しい気持ちでラーメンを作っているんだ。あくまでも俺と客との真剣勝負なんだよ。もし、厳しいルールがある店が嫌なら、そういう店には二度と行かなきゃいいだろう? 逆にラーメンの味に自信がない店は『独自の厳しいルール』なんて作れないと思うよ。俺は美味しく食べてもらうためには客にも一切の妥協をしない。「客へのお礼は味のみ。味で返すだけだ!」とずっと思い続けてラーメンを作ってきたんだ。

このように語っていた佐野さんの言うことにも一理はあると思います。味にこだわった佐野さんだからこそ理解できる部分もあります。やはり、二郎の場合も、ラーメンを美味しいうちに食べて欲しいことが背景にあるんだと思います。

また、二郎ならではのロットの問題も大きいはず。二郎はいつ行っても絶えず行列ができるので、私語によって1ロットの客に無駄に長居されてしまうとオペレーションに支障が出て困ってしまうことがあると思われます。

ちなみに二郎でも私語が許される場合はあります。それは常連がロットを守って食べるケースです。店側も常連に話しかけるのはロットのペースに少し余裕があるときですね。常連との私語でロットが崩れないように会話時間も計算し尽しながらオペレーションしています。

撃沈

撃沈とはラーメン二郎で注文したラーメンを完食できずに食べ残してしまうこと。

ラーメン二郎を初めて食べるビギナーにとって「二郎は膨大な量で供されるラーメン」ということまで知らないケースも多いと思います。そのため「よく行くラーメン店では大盛りを頼むことが多いから二郎でも[大]を食べよう」と思い、食券を買う際、[大]のラーメンを選んでしまうと撃沈が発生しがちです。

まあ、大食い選手権にエントリーできるレベル・・・とまでは言いませんが、相当な大食漢でない限り、二郎で[大]を頼むと残食してしまう可能性が高いでしょうね。二郎では[小]ラーメンでも普通のラーメン屋の大盛りよりもかなり量が多ので、[大]では猛烈な量になります。

二郎 三田本店 ぶたダブル大ラーメン
ヤサイマシマシ・アブラ
ヤサイマシマシ・アブラ
出典:ラーメンデータベース

実際のブログ等での撃沈の使い方としては、「麺を少し、それとスープを1/3程度、残飲残食にしてしまいました。ごめんなさい。撃沈です。」「二郎で初めての撃沈です。もう若くはないのです。今後は大は控えます。申し訳ありません。」のような感じになります。

このように、ラーメン二郎で完食できずにラーメンを残してしまうことを撃沈と呼んでいます。ポイントは「残す」という優しい表現ではなく「撃沈」という強力な言葉になるということです。

もともと撃沈は軍事用語なのです。

撃沈
出典:Wikipedia

wikipedeiaには、『撃沈とは、艦船・船舶を何らかの手段による攻撃(砲撃・爆撃・雷撃など)で沈没させることを意味する、軍事用語である』・・と書かれています。つまり、二郎の膨大な量のラーメンを食べることは戦闘行為であり、食べきれずに残してしまうということは、大袈裟に言えば戦闘で敵に撃沈されてしまうということなのです(笑)。

最近では撃沈という表現は「彼女にふられた」「精神的なダメージを受けた」「力尽きた」などの意味で使われるうケースが増えています。確かに、二郎を美味しいと思いながら食べているのに食べ切れない・・・。だからこそ、自分の不甲斐なさ・敗北感を表すのに撃沈という言葉はピッタリなので、撃沈という表現が定着したのでしょうね。

ロット乱し(ロット崩し)

ロット乱しは、次ロット(次の客)用に、先行で茹でる麺を廃棄するほど前ロット(先の客)が長時間で食べて、オペレーションを崩してしまう行為のこと。

二郎の麺は太麺のため一般的なラーメンよりも茹で時間が長めにかかります。そこで二郎では、前の客達がラーメンを食べている間に次の客達の麺を先行して一斉に茹で始めることでラーメン提供までの時間を少しでも短くするシステムにしている店が多いのです。

二郎では、このように麺を一度に茹でる単位のことをロットと呼んでいます。例えば、1回で6人前の麺を茹でることは「1ロット6人」などと言います。二郎の店側としては、ロット方式でオペレーションできれば麺茹で時間が大幅に節約できます。その結果、行列の待ち時間も短くなるので客側にも大きなメリットがあります。

ロット
出典:ホームセンター通販のカインズ

ところが、前ロットで提供した客達の中に、食べるペースが極端に遅い人が1人でもいると、麺が茹で終わったタイミングで、次ロットの客達にラーメンを提供できないため、先行して茹でた麺が無駄になってしまうことがあります。このような状況をロット乱し(ロット崩し)と呼んでいます。

ロット乱しをしたらどうなるのか?

もちろん、ロット乱しをしても、直接、店からは怒られません。ただし、常連同士で「二郎でさあ、あんまり遅く食べていると、次の客のために先に茹でている麺が無駄になっちゃうんだよねえ~」とか、わざとらしい会話でプレッシャーをかけてくるケースはあるかもしれません。もしも、店内で、そのような嫌味な会話をされたら、気の弱い客なら急いでラーメンを詰め込む食べ方になってしまうかもしれません。

繰り返しになりますが、二郎の店員は、前ロットの客が食べ終わるタイミングを事前に計算しながら、次ロットの客の麺を先行して茹で始めています。あなたが前ロットの客だった場合、店側の麺の廃棄につながってしまいかねないダラダラ食べは、ロット乱しになることを理解した上で、極力、避けるようにしましょう。

フライングコール

フライングコールとは、二郎の店員に確認される前にトッピングをコール(注文)してしまうこと。

フライングコールは店の迷惑にもなり、周りの客に対しても恥ずかしいと思われてしまう行為。フライングコールのコールとは、二郎でトッピングをリクエストする際に店員に伝える言葉で「ニンニクヤサイアブラ…」といった呪文のような独特の表現です。長くなりがちで、ちゃんと伝えるだけでも大変な注文方法です。

フライングコール
出典:ラーメン二郎小岩店

フライングコールで、特に初心者にありがちなのが、着席と同時に「ニンニクヤサイアブラ」などとコールしてしまうパターン。初心者から見ればラーメンを作ってもらう前に「詳細な注文をちゃんと丁寧に伝えておきたい」という意識があるのでしょう。でも、それは二郎の店員さんのオペレーションに対しては配慮がない行為になってしまいます。

フライングコールが二郎のオペレーションで迷惑になる理由とは・・・

二郎に限らず、ラーメンを作る工程は、ほぼ以下のように、

①麺を茹でる
②丼にタレ・調味料を入れる
③丼にスープを注ぐ
④丼の上にチャーシュー等の具(トッピング)を乗せる

・・・このような4つの工程から成立しています。

つまり、トッピングを乗せるのはラーメン作りでは4番目(最終工程)なのです。
だから、着席と同時に複雑な呪文(コール)を1人1人から注文されると、店員は
最終工程まで、全員のコールを覚え続けなければならない無理ゲーになってしまうわけなのです。

そのため、初心者がフライングコールをすると店員から「トッピングは最後に伺いますね」などと返されてしまうわけですが、ラーメン作りの工程・プロセスを考えれば仕方のないことなんですね。

さらに、恥ずかしいのはフライングコールをしてしまうと、店内の他の客に『二郎の初心者』だとばれてしまうこと。店内の客の多くは二郎に何回も来たことがあるベテラン。二郎は中毒性のあるラーメンだから他のラーメン店より常連客が多めなんです。だから、店内の多くの客から「アイツは二郎にはじめて来て、かっこつけてコールを早く言ってみたかったのかなwww」と白い目で見られてしまうことになります。

やはりフライングコールは、自分にとっては恥ずかしく、店にとってはオペレーションを混乱させるものなので、初心者は店から確認される前にコールしないように気を付けましょう。

高額紙幣の両替

高額紙幣の両替とは1万円・5千円札等、店員に負担となる両替のお願いのこと。

実は、10000円札や5000円札等の高額紙幣の両替はラーメン作り・接客オペレーションで忙しい二郎の店員に負荷をかける行為なのです。もともとラーメン店は利益率が低い飲食業界の中でも特に利益率が低い業態ですから、少人数でオペレーションを回していくことが採算を合わせるために極めて重要な経営対策になっているのです。

ラーメン店に限らず飲食店は人件費がかけられない

実際に飲食店でのアルバイト経験があればご存知だと思いますが、飲食店のオペレーションは常にギリギリの人数で回しているものです。そういった状況で両替希望の客だけに時間を多めにかけてしまうと、オペレーション全体に悪影響が出てきてしまうわけです。二郎としては両替に無駄な時間・負荷をかけることで、接客サービスでミスを出してしまう、レベルを下げてしまう事態は絶対に避けなければなりません。

高額紙幣の両替
出典:Pouch[ポーチ]

そもそも二郎はコンビニ・スーパーではないので、両替用の1000円札を大量に準備しておくことはありません。店の規模が小さい二郎ほど両替用のお金は多くは用意していないものなのです。

ラーメン店は偽札を見抜くのが特に大変

さらに、二郎が両替したくない理由として偽札の両替防止があります。二郎に限らずラーメン店で高額紙幣の両替をお願いする際は、券売機で5千円や1万円が使えないケースで店員が両替のお金を手で受け渡すパターンが多いと思いますが、中でも「人の手」というところにリスクがあるのです。
機械(両替機)なら偽札を瞬時に発見してくれますが、人の場合、パッと見ただけでは偽札か真札か見分けられず、騙されてしまうケースがあるわけです。特に、二郎のような行列店の場合、オペレーションに余裕がないので紙幣を1枚1枚、偽札かどうか入念に見ていくのは非常に困難な作業になります。丁寧にチェックできないので、とにかく急いで両替した1000円札を渡してしまわないと肝心のラーメン作りが遅れてしまいます。

偽札
出典:Share News Japan

とにかく二郎のような小規模なラーメン店にとって、両替は手間暇がかかる大きな問題になりがち。二郎(には限りませんが小規模な個人ラーメン店)に行く前には、自分で両替しておくことはマナーとして重要だと考えます。1万円札、5千円札は事前に崩して財布に入れておきましょう。

ギルティ

ギルティとは、ラーメン二郎でルール違反として店から警告される可能性がある禁止行為やマナー無視のこと。

もともとギルティーとは英語で有罪を意味する言葉で、日本では主に音楽・映画・テレビ・ゲームなどのタイトルとして使わています。ジロリアン(二郎マニア)は、二郎独特のルールに反する行為を表す用語として使っています。二郎での禁止行為を表すキーワードと考えていいでしょう。

もちろん、二郎は完全会員制のラーメン店ではないので、ギルティをやってしまっても、実際に出入り禁止になることはありません。それでもマナー・作法として守った方がベターなものはあります。

有罪
出典:かわいいフリー素材集 いらすとや

ギルティを避ける=店に迷惑をかけない

基本的には店のオペレーションを邪魔しないように、「トッピングをコールするタイミング」「行列の並び方」といった常識的なルール・マナーに守っていれば、店に迷惑をかけたり、大きな問題にはならないはずなのですが、ジロリアンが店への愛情から拡大解釈して、一般人から見れば大袈裟な有罪行為として、面白半分に語られている状況だと思います(苦笑)。

まあ、ネタというか、半分冗談・半分本気というところでしょうか?
もちろん、ギルティになるような迷惑行為はしないに越したことはありません。特に、食べた後、カウンターの汚れを拭かずに帰ったり、マシをコールしたのに撃沈するのはマナー違反と考える客が多いと思います。


出典:トリビアニュース

そこで、このページでは初心者が失敗しがちな代表的なギルティについて簡易説明をつけて紹介しておきます。1つ1つのギルティの詳しい情報は、それぞれのギルティを詳細に説明しているリンク先のページを、ぜひ、ご確認ください。

フライングコール
二郎でトッピングの詳細注文を確認されるタイミング前にコールすること。

ロット乱し
二郎で次ロット客の着席前の麺茹でオペレーションを壊す前ロット客の遅食。

撃沈
二郎で注文したラーメンを完食できずに食べ残してしまうこと。

私語
二郎での私語とはラーメンを食べている間は私語禁止であるということ。

連席
連席とは二郎で同ロットで隣同士で並んで座ること。

高額紙幣の両替
二郎で1万円・5千円札の両替のお願い。オペレーションを乱すので避けるべき。

二度立ち
二度立ちとは、二郎を食べている間に座席を立つ行為のこと。

カウンター汚れの拭き残し
二郎で食後に、丼を戻し、布巾で自分のテーブルを拭くのを忘れること。