ラーメン原価率

ラーメンの原価率はどれぐらいなのか? 何%なのか?

ラーメン屋の原価率は平均どれくらいのものなのか? ラーメン店の開業希望者はもちろん、
ラーメン食べ歩きのマニアもラーメンの原価はやっぱり気になるものですよね?
もちろん、個々のラーメン屋さんによって原価率は違うので、あくまで平均数字しか出ていないのですが、
ラーメンの原価率は30%~37%程度という店が多いようです。
わかりやすく言えば1,000円のラーメンならば、原価は300~370円ぐらいかかっているということになります。

以下の醤油、味噌、豚骨といったラーメン種類別の原価率が書かれている図表をご覧ください。


出典:ラーメン屋さんが替え玉無料にするメリットを調べてみた

ラーメンの主役と言えるのは麺なのですが、実は麺には最も原価がかかっていません。むしろ脇役である具の方が原価がかかっていることがわかりますね。実は具はラーメンの中でも高額なものなのです。
そのため、かなり具が多い札幌味噌ラーメンは原価率が高く、具よりもスープを重視する博多豚骨ラーメンは原価率そのものは低いということがわかります。
ただし、豚骨ラーメンはスープを仕込む調理時間が非常に長くかかるので、ラーメン全体では最も高コストになる要因である人件費が多くかかってしまい、ラーメン経営のコスト全体で考えればむしろ割高なラーメンです。

では、なぜ、麺の原価率は低いのか? 麺にコストがかからない理由は素材の小麦粉に尽きます。そもそも小麦は米以上に安い穀物なのです。
国産小麦を使用したラーメンの麺も多くなりましたが、それでも日本で消費される小麦粉の約90%は外国の小麦が使われています。
実際、約50%がアメリカ産、30%がカナダ産、20%がオーストラリア産という内訳になっています。

どうしても日本の農業の場合は、土地が狭く小規模農家が多いので、農作物のコストが高くついてしまいます。
一方、外国の農業は広い土地を生かした大規模農家が多く、その上で機械化まで徹底されているので、日本よりも作物のコストが安くなる仕組みになっているのです。
そのため、小麦粉の原価は安く、小麦粉から作られる麺の原価率も高くならない仕組みになっているわけなんですね。

一方、具材は原価が下げにくいので、原価率を押し上げる原因になっています。
特に最も原価がかかる具はチャーシューですね。やっぱり肉は原価が高いものなんです。

それでもチャーシューが入っていないラーメン店だと客はガッカリしますよね。
逆にチャーシューが多いラーメン店は人気です。
二郎の人気の秘密の1つにはチャーシューが大きくてジューシーなことも重要な要因になっていると思います。

そこで、最近のラーメン店では、チャーシューの原価を抑えるため、
生ハムのように薄くスライスしたレアチャーシューを使うケースが増えていますね。
あれだけ薄ければ、肉の原価がかなり抑えられます。それなのに上品な印象まであります。
今、レアチャーシューはラーメン店にとっては原価率を下げる決定打になっていると思いますね。

このレアチャーシューを最初にラーメンに載せたのは、新小岩の一燈、または、東十条のほん田という説がありますが真偽は不明です。

また、ラーメン店は他の飲食店以上に、原価よりも、人件費がかかる業態なんです。
炊いてあるご飯を出すだけなら楽で1人でも切り盛りできますが、麺をきっちり時間を計って茹でるのはかなりの手間。ワンオペでは難しい業態なんですよね。

ラーメン原価厨とは?

ラーメンには限りませんが、原価厨とは、製品やサービスをお金と引き換える際、
「その製品・サービスの価格に対して原価がいくらかかっているのか?」という情報に異常と思えるほど関心が強く、
原価と価格の乖離度が大きい場合は事業者への非難まで行う人という定義になっています。
まあ、ネタですが、ラーメンの原価を巡る原価厨を揶揄する小話があるので紹介しておきます。

原価厨「原価300円のラーメンが1000円なのはおかしいんじゃないか?」
飲食店「その700円の中に経費が含まれているんですよ、具が多いチャーシュー麺ですしね」
原価厨「俺は経費じゃなくラーメンを食いにきたんだよ!とにかく原価の300円しか出さないぞ!」
飲食店「分かりましたよ、それなら原価でちゃんと払ってくださいね」
原価厨「ほらよ」といって500円玉を出す
飲食店「・・・」
原価厨「おい、お釣りは?」
飲食店「はあ? 全然足りないですよ???」
原価厨「なに言ってんだ、自分で原価でいいって言ったじゃないか! 嘘つきか?」
飲食店「500円硬貨の原価って知ってます? 実は30円なので、さらに9枚が必要なんですよね」
原価厨「待て待て、それなら、これでどうだ?」と言って1000円札を店主に出そうとする・・・
飲食店「1000円札の原価は15円です。それだと、あと19枚分が必要になりますよね」
原価厨「待て待て、それなら銀行に行って崩してきて1円玉で払ってやる。1円なら原価は1円以上だからな。」
飲食店「残念! 店は20枚以上の硬貨払いは受取を拒否できる権利があるんです。1円玉じゃ受け取れませんよ」
原価厨「ゴメンナサイ、普通に1000円払います」
飲食店「ダメです、自分で言い出したんだから原価で払ってくださいね!」

ラーメン アレ系

アレ系とはビジュアルが美味しくなさそうに見えて実際に食べても不味いラーメンのこと

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出典:麺処 韋駄天のブログ

アレ系のアレとは代名詞のこと

アレ系のアレは、比較的、自分から遠くにあるものを示すときに使います。
ひらがなで使う際は、「あれが○○です」「あれは大変だった」のように普通に使われますが、
カタカナで使う際は、「アレは大変だよ」「アレだよ、アレ、困るヤツ」といったように否定的に使われるケースが多いようです。

名称を公にせず隠語としてアレと呼ぶ場合もあります。
「自分の部屋のPCでアレ系なサイトを見ていたらノックなしで母が突然入ってきて画面を見られてしまった・・・」という感じで、アレは隠語の代名詞としてもよく使われますね。

否定的な表現、隠語的な表現としてハッキリ言わないのが日本的な美徳というか、奥ゆかしさというか、アレといっても奥深いものがあると思います。

いずれにしても「あいつはアレだしなあ・・・」などと使う場合、多くは具合が悪いヒトやモノに対して、言葉にしづらい場合に使われることが多いものです。
アレ系ラーメン=不味いラーメンと覚えておいて損はありません。

アレ系ラーメンの頂点と言えば彦龍(現在は店主死亡につき閉店)

日本一まずいラーメン屋として、アレ系では最も有名だったのが彦龍です。

彦龍は日本一まずいことを最大のウリにしていた奇特なラーメン屋さんです。1989年から2010年1月31日まで、東京都文京区の千駄木で営業。TVなどのマスコミに何回も紹介されていました。世界の北野武さんも食した伝説の不味さです。不味さも日本一ともなれば、かなり話題になるということですね。

ここの店主は、生前、ラーメンのイベントで無料配布された試作品スープを大量に持ち帰った疑惑があります。
また、気分次第で店を逃げ出してパチンコ店や遊園地で丸一日も潰していたことがあるという伝説も有名。営業日に行っても予告なく閉店しているという凄まじい営業方針です。

最初は、ダウンタウンのマネージャーが偶然にも入店してしまった際、あまりにもまずかったため、『ダウンタウンのごっつええ感じ』に出演したのがブレイクのキッカケと言われますが、番組の話題づくりのため、マネージャーが計画的に取材したと考える方が自然な気もしますけどね。

とにかく『ダウンタウンのごっつええ感じ』で紹介されると、テレビの威力は大きいもので、怖いもの見たさで大繁盛したようです。連日行列ができるほどの人気で『タケシムケン』や『アッコにおまかせ!』にも登場。店主の原憲彦さんは、まるでタレントのように有名(悪名?)になりました。
実際、自分のブログでは歯に衣を着せぬ言動で、堂本剛をはじめ芸能人に対して強引な批判をしていたようです。

FZ(エフゼット)醤油

FZ(エフゼット)醤油は二郎の専用醤油調味料

FZ(エフゼット)醤油はFZ社が一元管理して二郎各店に配送している二郎専用の醤油調味料

FZ醤油は二郎専用の調味料(アミノ酸)入りの醤油のことです。


出典:ラーメン二郎~全店制覇をめざして~

FZ醤油という名称は販売業者である株式会社FZ(エフゼット)に由来しているらしいです。
二郎のタレの主役としてなくてはならない醤油調味料の位置づけです。

カネシからFZへ

二郎直営店では、2012年頃まではカネシ商事が扱っていたカネシ醤油を使用していたのは有名な話です。
千葉県の柴崎味噌醤油店が製造を担当。カネシ商事が販売を担当。ラーメン二郎専用醤油と紫色のラベルが表示されていた醤油調味料がカネシ醤油と呼ばれていました。

カネシ醤油
出典:ピエロVer.パセラブログ

これが2012年頃には、現在のFZの醤油調味料に切り替えられたようです。
FZの製造工程や成分がカネシ時代と同じものなのかどうか詳細は不明ですが、恐らくカネシもFZも製造工程や成分はほとんど変わらないものだと考えられます。
カネシからFZに切り替えて、もしも二郎の味が大きく変わってしまったら、常連マニアが多い二郎では客離れにつながりかねません。FZに変えても二郎としての醤油調味料の味は、極力、変えないように努力しているものと想像できますね。

FZ醤油は二郎の直営店以外では購入できません

FZ醤油を入手して自宅で二郎のタレの味≒二郎のラーメンの味を再現したいと思っている二郎マニアもかなり多いと思います。
でも、残念ながらFZ醤油はあくまでも二郎直営店にだけ卸される二郎専用の醤油です。ですから、一般人はもちろんのこと、二郎インスパイア系の店舗でもFZ醤油は入手できません。

FZ醤油がインスパイア系の店舗に出まわったら、二郎の亜流が大量にできてしまいます。この事態を総帥の山田拓美さんは恐れているようです。株式会社エフゼット自体が総帥の山田拓美さんの娘が経営している二郎(三田本店)の関連企業ではないか・・・とも言われていますが、それだけタレが出回ることを防ぐ体制を作っていることだとも理解できます。

ちなみに、二郎本店に、弟子の二郎直営店が上納金を払う際は、直接徴収ではなくFZ醤油の価格にマージンを上乗せする形で関節徴収しているという説も出ています。真偽のほどは不明ですが、これもありえる話ですね。
もともと製麺業者の永福町大勝軒の場合、中華製麺草村商店が経営母体で草村商店の麺を購入しない限り、大勝軒とは名乗れないようにするシステムになっていますが、これに近いシステムなのかもしれません。

カネシ 二郎

カネシとはかつて二郎で使われていた二郎専用の醤油の名前

現在、二郎ではカネシ醤油を使っていません

カネシ醤油は2012年以前、ラーメン二郎でタレの主要な原料として使われていたものです。
正確に言えば、醤油ではなく二郎専用の混合醤油(醤油調味料)でした。
純粋な醸造醤油ではなく調味料を混ぜた混合醤油のことをカネシ醤油と呼んでいたということなんですね。

このカネシ醤油は、カネシ商事という会社が販売していたのですが、当時から原則としてカネシ醤油はラーメン二郎専用の業務用商品の位置づけでした。
一般人はもちろん、二郎以外のラーメン店でも手に入らない門外不出のラーメン二郎専用の醤油だったのです。

実は、カネシ醤油というネーミングも曖昧なものです。正式名じゃありません。
二郎専用醤油の販売元の商社がカネシ商事だったことから、二郎マニアの間で勝手にカネシ醤油と呼ばれるようになったというのが真相に近いようですね。

カネシ醤油
出典:ピエロVer.パセラブログ

実際には、カネシ商事が二郎に卸していた当時の専用調味醤油が入ったポリタンクには、上の写真のような紫ラベルが貼られていました。このラベルを見てください。「ラーメン二郎専用醤油」と記載されています。どこにもカネシ醤油とは書いてありませんでした。

・・・ということは、二郎マニアがカネシ商事が二郎に卸していたことだけで、勝手に「カネシ醤油」というネーミングをつけて呼んでいただけという可能性が高そうです。

なお、現在、二郎ではカネシ醤油を使っていません。すでにカネシ醤油の利用を取りやめています。あくまで噂レベルなのですが、販売元のカネシ商事が二郎専用醤油を二郎インスパイア系にも卸していた事態が発覚し、2010年代のどこかの時期で、カネシ商事との契約は打ち切りになったとも言われています。

打ち切りになった本当の理由は不明なままです。少なくとも現在のラーメン二郎でカネシ醤油の採用を取りやめたのは事実だということです。

カネシ醤油の後の調味醤油はFZ(エフゼット)に

当時の販売者だったカネシ商事の名前からカネシ醤油と呼ばれていた調味醤油は、時期によって販売者がカネシ商事だったり濱寅商店になったり、いろいろ変遷もあったようです。最終的に、2012年初頭あたりから二郎専用醤油は、現在のFZ(エフゼット)に切り替わっています。


出典:横浜 かめろぐ

FZ(エフゼット)名称の由来も販売業者の株式会社エフゼットだそうです。
このFZ(エフゼット)は完全に二郎専用なのでインスパイア系では使用できません。
中身がカネシ時代と同じものなのかどうかは不明な状態ですが、二郎の味を変えるわけにはいかないので、ほとんど同じ成分なのではないかと思います。

また、真偽は不明なのですが、株式会社FZ(エフゼット)は、三田本店の総帥、山田拓未さんの娘さんが経営している二郎(三田本店)の関連企業だそうです。このため、二郎への上納金は直接徴収ではなく「二郎専用醤油FZ」の価格に上乗せする形で徴収されているのではないか、という説まであるようですね。

なお、このFZ(エフゼット)を製造している業者さんも謎のままですね。メーカーがわかれば、FZ(エフゼット)に近い醤油製品が入手できてしまう可能性があるので、公になることはないんでしょうね。

二郎 カロリー

二郎のカロリーは小1,400kcal、大2,200kcal

二郎のカロリー(スープ+麺+具)

二郎のラーメンのカロリーは、麺の量(大or小)と豚[チャーシュー]の量(デフォorダブル)で概ねのカロリー量がわかります。
ただし、店によって麺量、豚(チャーシュー)量とも変わるので、±200kcalぐらいは誤差があるとは思いますが、二郎のメニューごとにカロリー量の一覧を作ってみました。

見た目からしてカロリー量の多さがわかる大豚W(ダブル)大豚ダブル
出典:とみーのTwitter

    1. 大豚W → 2,700kcal
      大豚  → 2,400kcal
      大   → 2,200kcal
      小豚W → 2,000kcal
      小豚  → 1,600kcal
      小   → 1,400kcal

もちろん、二郎では麺と豚以外に、無料トッピングでヤサイ・アブラ・カラメもトッピングできる(つまり増量できる)ので、無料トッピングを追加した場合、さらにカロリーが増えます。

さらに、一般的なラーメン店の看板メニューのカロリーを大盛りで調べたところ、以下のようになっています。これを見る限り二郎は抜群にカロリーが高いことがわかりますね。

    1. 天下一品(こってり大)  → 1,125kcal
      一風堂(赤丸特製)    → 948kcal
      幸楽苑(味噌)      → 888kcal

二郎 カロリー スタバ

二郎  カロリー  のキーワードで検索すると、なぜかスタバと二郎ラーメンは「ほぼ同じカロリー」というツイートなどが上位表示されていますね。でも、これはさすがにこれはデマに近いらしい模様です。


出典:https://pbs.twimg.com

出典:https://pbs.twimg.com

    1. スタバ チョコレート クランチ フラペチーノ → 1,125kcal
      二郎 小                 → 1,400kcal

    まあ、デマと言えばデマですが、それなりに接戦とも言えるカロリー量です。
    二郎が高カロリーなのはもちろんんことですが、スタバでのカロリー取り過ぎにも注意した方がいいレベルですね。

二郎 ロット

ロットとは

絶えず行列ができている人気ラーメン店の二郎では、鍋二郎とか、ロットとか、さまざまな専門用語が使われます。二郎の店舗側が作った用語よりも、ジロリアンと呼ばれるマニアが勝手に作って広めた用語の方が圧倒的に多いと思います。

二郎のロットに当惑する初心者
出典:ラーメン二郎 幻想郷店

二郎 ロットの意味

そもそも二郎のロットってどういう意味なのでしょうか?
一般のラーメン店とは異なり、ほとんどの二郎では5~7人分ぐらいの麺を大釜で一斉に茹でます。大行列になることが多い二郎では、2人分、3人分・・・といった一般的なラーメン店のような小規模の麺茹ではオペレーションが回らないので、一斉に5~7人分ぐらいの麺を茹でて、5~7人分ぐらいのラーメンを素早く一斉に作っていくシステムにしているのです。

このように、大人数の麺を一斉に一度に茹でてからイッキに人数分の調理をするオペレーション単位のことをロットと呼びます。一度に5人分を茹でるなら1ロット5杯、6人分を茹でるなら1ロット6杯ということになります。
このロットのシステムのため、ラーメン二郎では、早めに着席できたとしても、後から着席した人と同時にラーメンが出てくることは普通にあります。

二郎 ロット乱し

このようなロットオペレーションでは、店員は注文を受ける前から麺を茹で始めるのが前提になります。そのため、1回に6人前の麺を茹でる1ロット6杯の場合、「麺少なめ」「麺硬め」をリクエストする客がいると麺に余りが生まれたり、提供する時間にブレが発生するリスクが生じます。こういう状況をジロリアンは「ロット乱し」「ロット崩れ」などと呼ぶケースがありますが、これは間違った使い方だと断言できます。
そもそも「麺半分」「麺硬め」を認めている店舗では「麺半分」「麺硬め」に対応できるオペレーションを事前に想定しておくべきです。まあ、実際のところ、「麺半分」「麺硬め」を認めている店舗では、オペレーションに影響を与えず、客の注文に対応できるようにしている店がほとんどだと思いますが・・・。

ただし、1つのロットの客の中に、ラーメンを食べる速度が極端に遅い客が1人でもいると、次のロットの麺を茹でるペースとタイミングが狂います。これは店側ではコントロールできないので、ジロリアンの間でロット乱しという用語が使われるわけです。
二郎では食べ終えるタイミングを最初から計算に入れながら注文前に麺を茹でるのは普通のことなので、客側もダラダラとラーメンを食べていると、店側が麺が茹で終わっても次の客にラーメンを提供できないため、麺を廃棄するリスクがあることは理解しておいた方がいいように思います。店(店員)によっては、ラーメンの提供後、10分程度で退店を促す場合もあるようです。

もちろん、実際に二郎の大量の麺が食べきれないなら残した方がいいでしょう。その方が自分のためですし、店のためにもなります。ただし、明らかに食べきれない大ラーメンを注文して残すのは迷惑なので、最初から食べきれる分のメニューを注文することが大切です。

二郎の麺の量は、メニューになっているので、以下から選びましょう。
 小ラーメン半分 小ラーメン少なめ 小ラーメン 大ラーメン 大ラーメン麺増し
ただし、券売機のメニューには、小・大しかない店も多いので、注文時に半分・少なめ、麺増しが可能か確認してみてください。

完飲

完飲とは提供されたラーメンのスープまで全て飲み干して食べ終えること

ラーメンを食べ終える時、麺と具だけでなくスープまで全て飲み切ることを完飲と呼ぶ

ラーメンに限らず、提供された料理を全て食べ終えることを完食と言います。
もともとは大食い競争の番組で使われ始めた造語だと言われています。
完食はすでにかなり有名ですよね? 一般用語として使われているレベルではないかと思われます。

しかし、ラーメン(に限りませんが汁付きで提供される麺料理)の場合、麺や具を食べ終えた時点で完食なのか、スープまで飲み干した時点で完食なのかイマイチ定義がはっきりしません。
そこで、主にラーメンでは、スープまで飲み干した時点を表現する言葉として完飲という専用キーワードが使われるようになってきました。

二郎で完飲した後の丼P2221791
出典:ニュースサイトしらべぇ

完飲 二郎

完飲という言葉を使うシーンは、一般のラーメンではなく、食べきるのに苦労するラーメンで使われる傾向があります。
特に、かなり量が多い二郎のようなラーメンでは、スープまで飲み干すのがかなり大変だからこそ、食べ終えた証として完飲という称号が使われる傾向があるように思います。

その中でも有名なのが康太さんという方。この方は、ほぼ毎日、ラーメン二郎を食べ続けて、食べた感想と写真をTwitterに掲載し続けているラーメン二郎のコアなマニアです。一時、更新を停止してしまい、更新を楽しみにしていたジロリアン仲間はかなり寂しい思いをしていたそうですが、2018年には復活されているようです。

また、スープの粘度が高すぎて食べきるのが大変な場合にも、完飲というキーワードは賞賛の意味をもって使われます。以前は、粘度が高めの天下一品の完飲で賞賛されていましたが、今では大岩亭@愛知県の特鳥のように、レンゲがスープに刺さるレベルのラーメンが出てきており、こちらのラーメンの完飲が賞賛の対象になっています。

レンゲが立つ大岩亭の特鳥{18AE45A8-347F-41C3-B450-F19A1E56EC01}
出典:日本全国食べ歩き日記

その他、激辛で有名な蒙古タンメン中本のメニューの中でも最も辛い北極。このメユーの完飲は称号として使われるのに相応しいと思います。

ありえない辛さの中本の北極
出典:蒙古タンメン中本 町田店 (トリップアドバイザー)

完飲 辞書

完食も完飲も造語なので、まだ一般の辞書には載っていない用語なんですね。でも、徐々に知名度が上がっていって人口に膾炙するようになってくれば、一般用語として認知されるようになり、そのうち辞書にも掲載されるようになるかもしれませんね。

山田拓美 息子

山田拓美さんの息子は三田本店の夜の部の店長

ラーメン二郎の三田本店は、二郎の創業者かつ総帥である山田拓美さんが高齢につき、1日中ずっと店頭に立ち続けてラーメンを作るのはかなり厳しくなっているようです。そのため、2019年8月現在、夜の部は息子さんが三田本店の店長の役割を担っていらっしゃいます。

なお、山田拓美さんは、今でも昼の部については、引き続き店長として仕切られていらっしゃいます。
ただし、昼の部だけ・・・とは言っても、二郎三田本店の昼の部は8:30~15:00という超長時間営業です。
一般的ラーメン店の昼の部の時間と比べれば、ほぼ倍以上の営業時間、現場に立って仕事をされていらっしゃるので、総帥の身体へのご負担は相当なものになると思われます。

そんなわけで、夜の部は、総帥自身が厨房に立つのがかなり難しいため、息子さんが三田本店の店長を担われています。ちなみに、息子さんは二郎のコアなマニアからは、Jrと呼ばれているようですね。
Jrは三田本店の現場に立つ前に二郎各店で修業されていて、実際に荻窪店の厨房に立っていたのを確認されています。
昼の部よりは人出が落ち着く夜の部とはいえ、本店の厨房に立ち、オペレーション全ての指揮を任されているJrのプレッシャーはかなり大きそうですね。

特に、二郎はスープは乳化するまで煮込むので、結構、スープの状態管理が大変なはずです。
二郎は具も大量なので、マシのコールがあった場合、崩さないように山型にして盛り付けるのが大変であることは明白です。

なかなかJrには厳しい環境ですね。期待をこめて、ご成長を見守りたいと思います。

山田拓美 慶応の特選塾員

二郎のオヤジが特選塾員に!

2019年(平成31年)、ラーメン二郎の創業者である山田拓美さんは、ラーメン二郎によって、長い間、慶應義塾大学の食文化に貢献され続けてきたということで、慶應義塾大学の「慶應義塾特選塾員」に選出されました。

2018年度後期の慶應義塾特選塾員

出典:近藤雄介氏のTwitter

特選塾員として表彰されたことにより、山田さんは慶応大学のOBになられたという位置づけになるのだそうです。卒業年度は平成31年で、この年度に卒業した扱いになるため、卒業同期になった20代の学生が羨ましがられているそうです。

多くの卒業生の推薦により「慶應義塾特選塾員」に選出されたということなので、山田さんも凄いですが、多くの学生の心意気も、山田さんを特選塾員に選ぶ慶應義塾大学の心意気も素晴らしいですね。

山田拓美さんは特別授業まで実施されたことも

山田拓美さんは特選塾員になられる前に「二郎と慶應」というテーマで、慶應の教壇に立って特別授業まで実施されたことがあります。

特別授業の詳細はこちら

二郎の味の誕生秘話や、1972年に三田の地へ移転してから慶應塾生と共に歩んできた歴史を山田拓美氏自身が語られた特別授業で大盛況だったそうですね。今や系列店は全国に広がり、ラーメン業界屈指の人気店となったラーメン二郎と慶應の絆を感じられる特別授業だったそうです。

山田拓美 年齢

山田拓美さんは2019年度8月現在76歳

総帥は2020年に喜寿を迎えられる

2019年現在、今なおラーメン二郎三田本店の総帥として厨房に立ち続けていて、年齢を感じさせずにラーメンを作っている山田拓美さん。
おいくつなのか調べてみたら、2020年に喜寿(77歳)になられるようです。
つまり、2019年現在、山田拓美さんは76歳ということになりますね。

山田拓美さんは2019年現在で御年76歳

出典:食べログ

山田拓美さんの喜寿をお祝いするイベントが!

2018年2月、慶應義塾大学の食文化への多大なる貢献が評価されて特選塾員に選ばれています。
そこで、慶應大学のOBが集まって、山田さんの喜寿を盛大にお祝いしたいという趣旨で、「塾員から二郎への恩返し」というコンセプトのイベントを企画しているようです。

ただし、慶應大学から二郎への恩返しというイベントになるので、塾員(慶應義塾大学卒業生)限定イベントとなるそうです。一般の二郎マニアは参加できません。
ですからイベント詳細を書いても、実際には一般人は参加できないのですが、参加できないからこそどんなイベントなのか調べた範囲の情報を書いておきます。

【日時】
2020/2/15(土)17:00~19:00

【場所】
渋谷セルリアンタワー東急ホテル ボールルーム
※実際にココで行われたパーティに参加したことがありますが、かなり豪華で大きな会場です。

【料金】
(第一期分)1名/10,000円・・2019年内に山田拓美さん喜寿パーティー公式サイト申込の場合
(第二期分)1名/12,000円・・2020年1月以降に申込の場合

【パーティ概要】
・ビュッフェ形式、飲み放題の立食パーティ形式。
・参加者にはもれなく記念品として限定グッズを配布
※どう考えても二郎関連の何かのグッズになるでしょうね。
・その他当日限定販売グッズ、企画多数
・本イベントの剰余金はすべてラーメン二郎三田本店に寄付
※詳細情報はイベントフェイスブックページで随時公開される予定。

【パーティ主催者】
山田拓美喜寿祝実行委員会責任者
若林克哉さん
※この主催者は目黒二郎の店主さんですね。慶應OBで二郎の店主になられた異色の経歴の方です。
※86年商学部・応援指導部卒だそうです。

山田拓美さんの喜寿お祝いのTシャツまで!

ラーメン二郎公認のオフィシャルTシャツが発売されています(ただし現在は在庫切れのようです)。
ラーメン二郎総帥の山田拓美翁77歳(喜寿)記念のお祝いTシャツです。
グッズまで販売されるとは、山田拓美さんは最早アイドル並みの人気ですね。

実際に売り出されたTシャツ。しかも在庫切れ!

出典:Yahoo!ショッピング

山田拓美 年収

山田拓美さんの年収は推測で約4000万円か?

山田拓美さんの年収は?

二郎の三田本店の店長としての山田拓美さんの収入を推測しているブログがあります。

このブログの記事によると、かつて2ちゃんねるにはラーメン二郎の店長の年収の話題が出ていたそうです。
山田拓美さんは、ラーメン二郎全体の総帥でもあり、三田本店の店長でもありますので、
店舗の売り上げから山田さんの年収を推測しようというものです。

2ちゃんねる掲示板に書かれた店長の年収に関する推測や情報によると、二郎の人気店では700万円超え? マジレスすると2000万円を超える?・・・こういった主旨の情報が出ていますね。
このブログの情報がどこまで正しいのかわからないので、実際に自分で二郎三田本店の売上の計算をして年収を推測してみました。
まずは、大前提として、ラーメン店の年間売上は、1杯の単価×1日の売上杯数×年間の営業日数で決まります。

◆二郎三田本店の1杯の単価

ラーメン1杯の平均単価は650円で計算することにします。
単価の情報は、食べログのメニュー・コースの情報を参考に算出しました。
恐らく三田本店では最もベーシックな「ラーメン600円」が最も良く売れているメニューだと想像できますが、常連やマニアは、さらに価格帯の高いぶたWラーメン、ぶた入り大ラーメンなど、ボリューミーなリッチメニューを中心に食べていると思われるので、1杯の平均単価を650円で設定しました。

◆二郎三田本店の1日の売上杯数

1日に出る売上杯数は約400杯で計算することにします。

厨房でスタッフが麺を茹でてラーメンの盛り付けをしている時間に、客席で客はラーメンを食べ続けているので、問題は客席の回転数です。三田本店の座席数は13なので「この13座席が1時間で何回転するか?」が計算の胆になります。
つまり、客1人が「着丼から退出までに何分かかるか?」という計算をすることになります。

そこで、二郎の「着丼~退出」の時間の目安を調べてみたら、荻窪店の情報を書いたブログを見る限り、着丼から15分で食べ終えて退出することを推奨していることがわかったので、15分で設定してみます。
つまり、60分では4回転する計算になり、60分で出る杯数は52杯になります。

さらに、二郎の三田本店の営業時間は、8:30~15:00(6.5時間)+17:00~20:00(3時間)の昼夜合計で9.5時間(570分)です。
1日の杯数を計算すると、570/60*13=494杯になります。
ただし、これは極限数なので、10%ぐらいロスが出ると見ても450杯は出ます。
実際、繁盛している二郎では1日300杯は出るらしいです。
三田本店は二郎の聖地として集客力は凄まじいですので、朝から営業している営業時間の長さを考えると450杯は妥当だと思います。

◆二郎三田本店の年間営業日数

年間営業日数は280日で計算します。二郎三田本店の休日は、日曜・祝日・臨休が基本です。
1年365日から、年間日曜日52日、年間祝日20日、年末年始6日、お盆休み3日、臨休4日で計算すると280日になります。

こうやって、二郎三田本店の年間売上を、1杯の単価×1日の売上杯数×年間の営業日数で計算すると、650円*450杯*280日=81,900,000(8190万円)になります。

ここから経費を引きます。仕入れ原価・光熱費・家賃などの経費が40%かかり、従業員の給与に約900万円程度の経費を使っているとしても、約4000万円が山田拓美さんの年収になると計算できます。

山田拓美

山田拓美はラーメン二郎の創業者で本店(三田店)の店長。慶應義塾の特選塾員でもある。

山田拓美の年齢。来年は喜寿

まずは山田さんのお目出たいニュースから。ラーメン二郎の総帥の山田拓美さんは2020年に喜寿(77歳)になります。2018年2月、慶應義塾の食文化への貢献が評価され、特選塾員に選ばれた山田さんに対して、喜寿を盛大にお祝いするイベントが企画されている模様です。いかに、山田さんが慶応大生、慶応OBの方々に愛されているのかが伝わってくるエピソードですね。

なお、とんでもない話なのですが、ネットで検索すると、山田拓美 死亡 という検索キーワードがあることがわかります。もちろん嘘です。総帥はご高齢なのでそういうデマが出るのでしょうが、実際にはお元気で頑張っていらっしゃいます。

山田拓美さん ラーメン二郎の総帥

出典:食べログ

山田拓美とラーメン二郎の歴史

山田拓美さんがラーメン二郎を創業したのは1968年(昭和43年)のこと。今から50年以上も前のことです。
二郎創業の地は、現在の三田ではなく東横線の都立大学駅の近くでした。創業当時の店名はラーメン二郎ではなくラーメン次郎でした。

都立大にあった次郎の店舗の跡地sirabee161016Zi (6)_compressed
出典:ニュースサイトしらべぇ

なぜ、開業当時の店名が次郎だったのか? 山田さんが創業した当時、エースコック社から発売されていたインスタントラーメンに太郎という人気商品があったのですが、そのネーミングにインスパイアされて付けた店名・・・というエピソードが有名です。
まあ、インスパイアと言えば聞こえはいいのですが、要するに太郎だとエースコック社の名前そのままでマズイと思って、次郎にしたというのが真相だと言われています。

エースコック社の太郎のパッケージエースコックの太郎
出典:Mr.NAOのコミュニケーションシアター

さて、ラーメン店を開業したことはしたのですが、当時の山田さんは和食料理の経験しかなく、ラーメン調理の経験は完全にゼロでした。それでも「ラーメンぐらいなら何とかなるだろう・・・」と楽観的にラーメン店を開業してしまったようです。

その結果、開業当初の半年間の売り上げは1日たった20杯以下という少なさ。1日18杯とかザラだったそうです。スタートは大失敗でした。そのため、創業当時、あまりに流行っていない次郎を見ていた近所の中華料理の店長が、自分の中華料理店で修業するようにアドバイスしてくれたそうです。

1日でわずか18杯じゃ潰れる危険性が高かったので、山田さんはこの中華料理の店長のアドバイスを素直に受け入れて、3か月間、その中華料理店でしっかり修行されたそうです。ここでラーメン作りの基本を学ばれたんですね。

さらに、次郎に来ていた北海道出身の客から受けた助言を参考にして、今の二郎につながる独自の味に変えていったようです。確かに、今の二郎のスープの脂の多さ、麺の太さは、北海道のラーメンに通じるものがあるように思います。もしも、二郎のラーメンを味噌ダレで食べたら、純連などの札幌の味噌ラーメンに通じる部分があるような気もします。
このように改良されていった次郎のラーメンは、次第に客に受け入れられて繁盛していきました。

しかし、1970年代前半、目黒区による呑川の河川改修(暗渠・緑道化)工事のため、残念ながら都立大学の次郎の店舗は閉めることになってしまいます。
このとき、常連客だった慶應義塾大学の学生から港区三田・三田通りの元洋食屋の空き店舗があることを知って、三田で次郎の営業を再開することに決めたということです。この場所は、慶応大学三田キャンパス東南で慶應仲通りに通じている交差点の脇にあって、最寄りの駅(田町とや三田)と三田キャンパス正門との導線上にあって、人通りも多い好立地だったんですね。

さて、いよいよ三田への店舗移転を準備していた最中に、次郎が二郎に変わる事件が起きます。
山田さんが看板製作を依頼したペンキ屋さんが新店舗の看板に、正しい店名の「次郎」を書くべきところ、誤った店名の「二郎」と書いてしまったのです。

次郎という都立大学の旧店舗名は三田では無名だったこともあったんでしょうね。
山田さんは書き間違えた二郎を旧店舗名の次郎に書き直すこともなく、そのまま「ラーメン二郎」という新表記で、三田でラーメン店を再開することになりました。つまり、今のラーメン二郎という表記はこのペンキ屋が決めた決めたということになります(笑)

現在のラーメン二郎三田本店の看板

出典:ラーメン二郎の看板について考察する

三田に移転後、ラーメンのボリュームと脂っこく塩辛い独特な味付け、山田さんの人柄が学生に受け入れられたことから店は爆発的に繁盛しました。繁盛というかブームになったと言った方がいいかもしれませんね。
筆者も1982年には三田の二郎本店に食べに行きました。強力なインパクトがありましたね。当時から他にはない独特なラーメンでした。

この1980~1990年代、まだグルメがメディアのネタになるのが少なかったタイミングで、二郎は書籍にも取り上げられています。1986年4月発売の山本益博『東京味のグランプリ〈1986〉』に掲載されたのです。
東京味のグランプリといえば、寿司で有名な数寄屋橋の次郎を掲載したり、グルメガイドとしては当時は最高の評価を得ていた本だと思います。そこに掲載されただけでも当時からラーメン二郎の人気・実力がいかに凄かったのか、わかりますね。

また、同じ1986年には週刊少年マガジンに掲載中の[ミスター味っ子]の扉絵には、二郎のメニューのぶたダブルが描かれています。[ミスター味っ子]作者の寺沢大介さんは慶應大学出身でラーメンの帝王というフレーズを使った紹介文を添えています。さらに、1996年4月20日発売の[島耕作の優雅な1日]では、作者の弘兼憲史がラーメン二郎について取材した内容をイラスト入りでレポートしています。

三田への移転後、長い年月を重ねつつ、二郎は日本を代表するラーメン店になっていったのです。

ところが、1990年代に三田通りの拡幅計画に伴い、二郎は立ち退きの対象になることがわかります。このときばかりは山田さんも落胆してしまったんでしょうか?
このタイミングで、二郎の三田本店を閉じることを真剣に考えられたようですね。

しかし、膨大な人数を誇る慶応の学生を始めとする常連客は二郎の継続を望み、地元の慶應義塾大学の学生有志は当時改装が予定されていた慶應義塾大学西校舎学生食堂へ誘致の署名活動を1990年代前半に行ったほど、二郎の継続を支持していました。さすがに、「慶応義塾大学の中にある食堂に、塾生以外の外部の客で長蛇の行列ができることは許可できない」という大学側の判断で学生食堂にはならず、三田通りの店舗は1996年2月末に閉店してしまいます。ラーメン界では結構、大きなニュースになりました。

それでも、熱狂的なマニアからの支持が強いため、1996年6月から桜田通り沿い(慶應義塾大学正門近く)に移転し、営業を再開しました。これが今も営業中の二郎の三田本店です。

ラーメン二郎は、その後もファンの数を増やし、弟子の店も増えていきました。
そこで、2003年にはラーメン二郎のブランドをしっかり守るため、遂に商標登録がなされました。権利者はもちろん山田拓美さんご本人。区分は「ラーメンを主とする飲食物の提供」です。
その後、2009年には、イギリスの高級紙ガーディアンで「世界で食べるべき50の料理」に選ばれています。今でも、ラーメン二郎は、他のラーメン店とは別格の人気とブランドがあり、日本のラーメンシーンを語る際は絶対に外せない存在になっています。

ダブルスープ(Wスープ)

ダブルスープ(Wスープ)は豚骨・鶏ガラなど肉系素材スープとカツオ節など魚介系素材スープをラーメン丼に注ぐタイミングで合わせる製法のこと

Wスープを広めた青葉@中野

出典:中華そば青葉の公式HP

ダブルスープ(Wスープ)の作り方

ラーメンのキーワードでダブルスープという用語を耳にしたことがある方は多いと思います。でも、「ラーメンのダブルスープはどうやって作るもの?」って質問された場合、ちゃんと回答できますか?
一般的には「動物系ダシと魚介系ダシの両方で取ったスープのことでしょ?」って答える方が多いように思います。つまり、全ての豚骨魚介、鶏ガラ魚介のラーメンは、全てダブルスープということになる?

実は違うんです

ダブルスープ(Wスープ)のW(ダブル)とは、単純に「素材の系統が2つある」ということではなく、「素材の系統が異なる2つのスープを最後にブレンドする製法」ということなのです。

具体的には、動物系(例:豚骨・鶏ガラ)のスープと、魚介系スープ(例:煮干し・鰹節)を別々の寸胴で取って、最後に1つのスープとして混ぜ合わせる製法を示す用語なのです。ですから、単純に2つ以上の素材を一緒に煮込んで取ったスープは、ダブルスープ(Wスープ)とは呼びません。

例えば、豚骨・鶏ガラのスープを煮込んでいる鍋の中に、出汁袋などに入れた鰹節・煮干しを追加して仕上げるスープはダブルスープとは呼べません。あくまでもダブルスープ(Wスープ)は、2つの寸胴・鍋で取った別々のスープをお客さんに提供する直前のタイミングで1つに合わせるラーメンの作り方(製法)のみが正式な意味になります。

Wスープ発祥

Wスープというキーワードを世に広めたのは、やはりダブルスープの元祖と言われる中野の青葉です。今では老舗ですが、開店当時はWスープを世間に知らしめた新進の名店として、一世を風靡しました。

なぜ、1つの店に由来するダブルスープ(Wスープ)製法が日本中に拡大したのか?
やはり、ダブルスープ製法で作ったラーメンは美味しいから・・・というのがシンプルな回答になります。

それまでのラーメンでは、スープは1つの寸胴で、豚骨・鶏ガラ・魚介ダシを煮込んでいるのが通例でした。
しかし、このやり方の場合、同じ温度・同じ煮込み時間だと、魚介ダシがいち早く劣化してしまいます。魚介ダシは煮込み過ぎると、苦くなって風味が落ちます。
ですから、1つの寸胴でスープを作る場合でも、魚介ダシは最後に寸胴に入れて短時間でダシを取る製法にしている店が多いのですが、それでも営業時間中に魚介ダシは徐々に劣化していってしまいます。

そこで、素材によって最適に煮込む時間、煮出す温度を分けるため、【豚骨・鶏ガラなどの肉系の寸胴】、【煮干し・鰹節などの魚介系の寸胴】を別々に分けて仕込む合理的なダブルスープ(Wスープ)製法が考案されたわけです。2つの寸胴でスープを取って最後に丼の中で1つに合わせるダブルスープ(Wスープ)ならば魚介系ダシの劣化がほとんどない美味しいスープになります。煮干し・鰹節などの魚介系の寸胴だけは低温にしておき、魚介ダシの劣化を防げるからです。

21世紀のラーメンでは、さらに進化してきていて、豚骨・鶏ガラなどの肉系の高温寸胴のスープと煮干し・鰹節などの魚介系の低温寸胴のスープをブレンドして、さらに雪平鍋で加熱して、熱々の状態で出す店が多くなりましたね。

ダブルスープ(Wスープ)は作る手間はかかりますが、やはり美味しさは別格になるので、品質の良さが認められて全国に広まっていったわけです。

ダブルスープのレシピ

自宅でダブルスープを作るレシピを紹介します。

ダブルスープ レシピ
出典:Wスープの自作ラーメン

材料 (4人分)
鶏ガラ・モミジ・手羽先  2羽分
昆布 1枚
魚系だしパック 2袋
葱 1本
ニンニク 2片
豚肩ロース 500g

【1】魚介系ダシを水出しで仕込む
出典:Wスープの自作ラーメン

最初に、煮込まずにダシが取れる魚介系素材を仕込んでいきます。作業当日の前日夜から昆布を半分に切ったサイズのもの2枚、魚介系の市販のダシパック3つ、煮干5~7本ぐらいを鍋に入れ、常温水でダシを取っていきます。寝ている間に8~10時間ぐらい水につけておけば自然にダシが取れます。いわゆる水出しってヤツです。煮込まないので全く酸味が出ないスッキリしたダシが取れます。

【2】入手した鶏ガラを仕込む濃厚鶏ガラスープの材料
出典:Foodie(フーディー)

動物系素材は入手しやすい鶏系で作ります。鶏ガラ、手羽先はスーパーでも普通に買えます。ただし、モミジはスーパーでは滅多に手に入りません。豚系の素材も全般的にスーパーでは入手できません。
ちなみに業務用素材の品揃え豊富なハナマサや精肉店ならモミジも豚系素材も手に入ります。

【3】動物系ガラ(鶏ガラ)を煮込む鶏スープを煮る出典:鶏がらスープのとり方 _ レシピサイトぷちぐる

鶏の旨味を前面に引き出すため、野菜は香味野菜(葱・ニンニク・生姜など)だけにするのがベターだと思います。しっかりアクを取りながら強火で煮込みます。1時間ぐらい鶏系ガラを煮たらチャーシューにもなる豚肩ロースを投入。ただし、豚肩ロースは煮込み過ぎてパサパサにならないよう約1時間後にスープから引き上げます。

【4】やや白濁した鶏ガラスープができる
出典:Wスープの自作ラーメン

スープはを4-5時間ぐらい煮込むと白濁してきます。鶏ならではの香りが最も強く出るタイミングだと思います。これ以上、煮込むと鶏白湯になってしまうので一般的なWスープでは、これぐらい煮込んでから網で濾すのがベストです。この状態でスープをアミで濾せば、しっかりした鶏ガラスープが完成します。

【5】魚介スープを煮込む
出典:全部自分で作りたい

水出しで仕込んでおいたスープを沸騰させないように低温で10分ほど温めます。魚介スープの温度は非常に重要。沸騰させるとすぐに苦味が出て劣化してしまいます。途中で昆布を取り出してから鰹節を追加投入して引き上げます(追い鰹と言います)。追い鰹まで終えたら様々な風味がミックスされた魚介スープになります。

【6】魚介スープの完成IMG_8777.jpg
出典:俺のラーメン:「魚介系スープ」の作り方

魚介系のダシは細かいので、最後に細かい網で濾します。舌触りがスッキリした感じになるように仕上げるのがポイントです。これで魚介系スープが完成します。

【7】ダブルスープの完成
出典:Wスープの自作ラーメン

最後に、鶏ガラスープと魚介系をミックスして、Wスープが完成します。
最後の最後に、風味は最上になっている状態でブレンドするので、劣化のない美味しいWスープになるのです。

もちろん、Wスープだけではラーメンにはなりません。
スープの味付けを決めるタレ、チャーシュー、味付け卵、メンマ、海苔などの具を用意して、麺を茹でれば、ダブルスープを使ったラーメンが完成します。

トリプルスープ

ラーメンの進化は果てしなく、ダブルスープだけでなく、トリプルスープまでありますね。普通は、鶏スープ+魚介出汁+貝出汁でトリプルにすることが多いように思います。この3つのスープをそれぞれ別の鍋・寸胴で作ります。

鶏系を1つの寸胴でスープをとって、魚介と貝出汁を別に取ればダブルスープです。ダブルとかトリプルとか、工程に由来する表現はやめて「豚骨魚介」とか「鶏豚魚介」とか分かりやすい表現をした方がいいかもしれません。1つの鍋でスープを取っても、別の鍋で取って後で合わせても、それぞれの素材を劣化させずに作りきればいいと思いますね。

PP

ラーメン用語のPPとはポールポジションの略で開店前の行列待ちで一番乗りした状態のこと

PPとは?

PPとはポールポジションを意味します。ポールポジションとは、もともとF1等のレースで使われる用語で、レース予選で最もタイムが速かったドライバーが先頭でスタートできる位置を確保したときに使われる言葉です。


出典:F1ドイツGP決勝

そこから転じて、ラーメンの世界では、ラーメン店の開店前から並んでいる列の先頭に立つことを意味します。特に行列ができやすい二郎などの人気店ではPP(ポールポジション)の価値が高いとされています。

開店前の状態で行列の先頭が取れればPPゲットと言えます!
出典:今日はどこに行く?

同じような場面で使われる言葉にシャッターというラーメン用語があります。
これは、まだシャッターが閉まっている開店前に、ラーメン店の行列に並ぶことを示す用語ですが、この用語には先頭という意味は含まれません。
あくまで、開店前の行列の先頭に並ぶことでPPという称号が得られるのです。

仮に、人気ラーメン店で行列がなくなったタイミングで、たまたま先頭に立てたとしてもPPとは言いません。単なる偶然で獲得した先頭であり、開店前から並んで先頭を獲得した勇者に与えられるPPとは全く重みが違います。

PPの使い方

「今日は二郎でシャッター、PPゲット!」という感じでTwitterやラーメンのブログで使うのが最も適切な使い方だと思われます。日常会話では滅多に使われません。一種の文語だと思います(笑)

KK

ラーメン用語KKとは完飲・完食のこと

ラーメン用語KKとは

主として大食い系のラーメン、中でも二郎マニア(ジロリアン)は、 完飲 完食 のそれぞれの漢字冒頭をアルファベットにした頭文字を並べてKKと呼んでいます。


出典:【初小岩でダブルKK】ラーメン二郎小岩店

KKフィニッシュとは?

ラーメンkkから進んで、KKフィニッシュと言えば、ラーメンを完飲完食で食べ終えたことを示す表現になります。
さらに進んで、究極段階まで到達したのがKKフィニッシュムーブです。これは、食べ終えた後の作法まで含まれた言い方になります。

KKフィニッシュムーブを作法まで正確に表せばこんな感じになります。
「提供されたラーメンの麺と具を食べ終える」→「ドンブリをもってスープを啜る」→「スープまで完飲完食した後、そのままカウンターにドンブリを置く」→「コップもカンウターに戻す」→「カウンター下テーブルの汚れを布巾で拭く」→「店員に会釈して帰る」という一連の動作を指します。
特に、二郎では、ファースト・セカンドぐらいまで気合が入ったロット(開店直後に来店するような猛者集団)では、鍛錬を積んできた熟達ロッターが多いため、まるで軍隊のような一糸乱れぬkkフィニッシュムーブを魅せてくれることが多いようです。こういうロットに間違えて入ってしまうと、周囲の空気が求めるマナーのレベルが高すぎるので注意が必要です。

ラーメン用語 KK はあくまでもラヲタ用語

「KKラーメン」という表現を、自分のブログやTwitterで使ってしまうと、ムカツくラヲタ用語として、5ちゃんねる等で叩かれる可能性があります。そこはご注意の上、ご使用ください。

清湯スープ

清湯スープとは濁りのない透明なスープのこと。沸騰させない温度でガラ等の具材を煮込んで作る。

清湯スープとは?

ラーメンのスープには清湯、白湯という大きな区分があります。どちらも中華料理で使われている言葉が起源です。簡単に言うと清湯は澄んだスープ、白湯は白く濁ったスープのことを言います。
なお、清湯スープの読み方は「ちんたんスープ」、白湯スープの読み方は「ぱいたんスープ」になります。

清湯スープと白湯スープの違い

清湯スープはガラを沸騰させない温度でコトコト煮込むので、スープが乳化せず、透明なまま仕上がります。そのため、スッキリした味わいになります。西洋の料理で言えばコンソメのようなタイプです。

つくる楽しみ
出典:鶏清湯スープの作り方 – つくる楽しみ

白湯スープはガラを沸騰させて長時間、煮込むので、ガラの骨髄のコラーゲンが乳化して白くなります。そのため、トロみある濃厚で旨みが強いスープになります。西洋料理では白湯スープに近いタイプはあまり見かけませんね。

白湯スープ
出典:クックパッド

清湯スープをひき肉で透明にする裏技

清湯スープはガラを沸騰させない低温度で煮込むため、旨味を出すためには膨大な時間がかかるのが弱点です。しかも、ガラを沸騰させて煮込んだ方が味わいにもコクが出ます。少し、肉片が混ざっていたり、白濁していているぐらいの方が旨味は強いものなのです。
その代わり、見た目が透明ではなくなるので、見た目も重視するラーメンを作る場合は、濁ったスープだと困りますね・・・。

そこで、一旦、弱火と中火ぐらいの温度で煮込んだ少し濁ったスープを作って、そのスープを後から透明にする方法がオススメです。この裏技調理ならばコクのある清湯スープが楽に作れます。

この裏技のための秘密兵器になるのが実は挽肉なんですね。
挽肉を使って透明な清湯スープを作るレシピを紹介します。

1.豚ひき肉、または、鶏ひき肉を水に入れて混ぜます。

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出典:みんなのごはん

2.次に少し濁ったスープが入っている鍋に、挽肉入りの水を注ぎます。

3.火にかけてスープが沸いたら少し濁ったスープが透明なスープに!

クックパッド
出典:クックパッド

なぜ、こんなにスピーディーに透き通ったスープになるのでしょうか?
その秘密は、肉ならではの蛋白質の凝固作用を利用しているからです。
肉に火が通っていく際は、蛋白質が凝固していくのですが、その際、濁りの原因になっている小さな肉片や気泡まで一緒に吸着して固まっていく性質があるのです。

この蛋白質の凝固作用のおかげで、濁ったスープが短時間で澄んだスープになるわけです。
ちなみに、念のためですが、豚を主体としたスープの場合は、豚挽き肉、鶏を主体としたスープの場合は、鶏挽き肉を使うのが基本です。もちろん、あえて、鶏スープに豚拭き肉を使って透明にして、ダブルスープっぽい仕上げにすることも可能ですが、スープは単体素材で作っておき、後からブレンドする方が応用が効くと思います。

清湯スープのラーメン@東京

最後に食べログのランキングで東京で食べられる清湯スープの美味しいラーメンを紹介しておきます。ランキングの中でも上位3店は全国でも上位の店なので詳しく紹介しますね。

中華そば しば田

2019年6月現在、食べログのラーメンのランキングで全国1位の超名店。


出典:ラーメンデータベース

メインは中華そば。スープは鴨ガラ主体に蛤からもダシを取って深みを追加。タレは生醤油・再仕込み醤油・たまり醤油をブレンドしたこだわりの強いもの。麺は全粒粉を配合した歯切れのよい細目の低加水麺。
もう1つの人気メニューは煮干しそば。スープは大量の煮干しから取ったものに昆布、鶏ガラを追加したもの。
タレは薄口醤油と白醤油を合わせたタイプ。煮干しの旨味を邪魔しないあっさりと仕上げたタレ。
麺は全粒粉を配合して、ややパツパツした細目の低加水麺を使用しています。

Homemade Ramen 麦苗

2019年6月現在、食べログのラーメンのランキングで全国4位の名店。


出典:ラーメンデータベース

選ばれた小麦粉からこだわって作られる自家製麺、超がつくほど繊細でバランスのいいスープ、どれを食べても間違いなく美味しい具材。すべての完成度が高い至高のラーメン店です。
土・日・祝はウェイティングのシステムを採用。午前の部は10:45に店頭に集まって、再集合時刻を聞いてその時間に行くシステムです。午後の部も再集合時刻を聞くための受付があります。残り杯数によって時間がまちまちですが、13:30~14:30ぐらいになることが多いようです。麦苗の公式Twitterで確認するのがよいです。

麺尊 RAGE

2019年6月現在、食べログのラーメンのランキングで全国5位の名店。


出典:ラーメンデータベース

ここはメインの軍鶏そばが評判の店。
軍鶏ガラ、東京しゃも丸鶏、金華ハムを使用したスープに生醤油を数種ブレンドした醤油ダレで食べさせる、軍鶏と醤油にこだわったラーメンです。麺は三河屋製麺に発注、国産小麦をブレンドしたもの。メニューには煮干しそば、まぜそば等もあって豊富なので、全メニューを食べきるため通いたくなりますね。

麺帯

麺帯とは麺を1本1本に切り分けていく前に小麦粉を練りあげて帯状にしたもの。

ラーメンの麺は、麺帯という平べったい小麦粉が帯状になったものを切って作ります。この切り方は、簡単に言えば、シュレッダーが紙を切り分けていくのに似た原理で作られています。

シュレッダーは薄い紙を細長く切り分けていくものです。

出典:まっつんの私的人生日記

製麺機は平べったい帯状の麺帯を細長く切り分ける機械です。

出典:大人の社会見学!成美製麺

こういった一連の製麺工程の中で、小麦粉を練った塊(麺塊と言います)を平べったい紙のように、帯状加工した状態を麺帯と呼んでいます。

麺を作る工程

麺塊を平べったい長い帯状の麺帯に加工してから、1本1本に切り分けていくことでラーメンの麺ができます。
麺帯がどの工程に位置づけられるのか、整理するため簡単にまとめておきます。

【1】小麦粉・水・かん水等の麺の材料をよくこねる(ミキシング)
ミキシングは、小麦粉・水・かん水を均一に混ぜる、混ぜたものを捏ねる2つの役割があります。この2つを合わせてミキシングといいます。
小麦粉・水・かん水・食塩等の麺の材料を巨大ミキサーに入れて混ぜてこねます。専用ミキサーの内部では芯棒が力強く回転しながら、麺の材料が混ぜられる構造になっています。ミキシングで麺塊に網目構造が形成され、デンプン粒子が抱き込まれて、適度に弾粘性をもった麺生地になる仕組みです。
十分にこね終わったら、そぼろ状になった大きな麺塊ができあがります。

ミキサー
出典:ムロフシ製麺所

【2】麺帯加工
ミキサーで練られた麺塊を麺帯複合機と呼ばれるローラーが並んだ機械に送り込んで、2枚の帯状の麺帯に加工していきます。さらに機械で上下から圧力をかけて1枚の麺帯に複合します。複合によってキメ細かな麺ができます。
この工程でできるのが麺帯です。

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出典:麺帯加工(喜多方らーめん本舗)

【3】熟成
麺帯ができたら、一旦、ビニール袋などに入れて麺帯を熟成させます。
一定時間、しっかりと麺帯を熟成させることで、麺の生地全体に弾力が出てきます。この熟成の工程によって、噛んだ感じが心地よい美味しい麺になります。

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出典:熟成(喜多方らーめん本舗)

【4】麺を伸ばす(圧延)
麺の熟成工程が終わると麺帯を最適なサイズ(麺の高さ)にするため引き伸ばします。直径が異なる4~5種類のローラーで段階ごとに最適な圧力をかけて徐々に引き伸ばしていきます。この工程を圧延と呼びます。
いくつものローラーを通していき、少しずつ麺帯が薄く延ばされていきます。

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出典:圧延(喜多方らーめん本舗)

【5】麺を切る(切り出し)
最適な高さに延ばされた麺帯を製麺機で切って麺にしていきます。機械で丁寧に切ります。以前はちぢれ麺は切り出した後、手で揉んで作っていましたが、最近ではちぢれ麺も機械で加工して作れるようになっています。

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出典:切り出し(喜多方らーめん本舗)

背脂チャッチャ

背脂チャッチャ系とはスープを力強くするため、ラーメン丼の上に豚の背脂をチャッチャッと振りかけたラーメンのこと


出典:Travel Note

背脂チャッチャ系は、スープに豚の脂のインパクトを強めるため、煮込まれて粒サイズ状になった豚の背脂を網に乗せてチャッチャッと振ってラーメン丼に振りかけたものです。白い背脂がラーメン丼上に降り注がれると、丼上に雪が乗ったようなビジュアルになりますね。
ラーメンでは、あげ網で麺を湯切りする際もチャッチャという音が出ますが、背脂を丼に振りかける際はそこまで大きな音は出ません。むしろ、丼上に背脂が拡散していく見た目をチャッチャと表現したように思います。
それでも、言葉にとって語感は非常に重要で、おもちゃのチャチャチャ同様、背脂チャッチャという響きはリズミカルだったので、ここまで人口に膾炙するようになったのでしょうね。

背脂チャッチャ系の歴史

背脂チャッチャ系のラーメン店は、今ではマスコミで見かける頻度こそ下がりましたが、人気そのものは根強いものがあります。実際、背脂チャッチャの有名店には現在でも長い行列ができていることが多いものです。
ラーメンでは脂の旨味がいかに重要なのか、実感できますね。

そんな背脂チャッチャ系の歴史を詳しく調べてみるとルーツは吉祥寺ホープ軒になるようですね。ホープ軒といえば千駄ヶ谷の店の方が知名度は高い気もしますが、ルーツとしては吉祥寺ホープ軒ということになります。

その吉祥寺ホープ軒本舗は、創業者の難波二三夫さんが戦前の1934年に貧乏軒という屋台をを出したのがルーツになるそうです。その後、難波さんは、戦後の昭和23年に阿佐ヶ谷で成華公司という店を開業。中国人が営業しているかのような本格派っぽい名前の演出が茶目っ気のある難波さんらしいセンスですね。
さらに、難波さんは、今のホープ軒につながるホームラン軒を開業し、さらにホープ軒本舗を開業。
このホープ軒本舗も最初は屋台でしたが、商売上手な難波さんは、ホープ軒という屋号の屋台を貸し出すビジネスを展開します。その当時、ホープ軒という名前の屋台は100台以上もあったそうです。
屋台での営業を終えた後、いよいよ今の吉祥寺でホープ軒の店舗で営業することになるわけです。

さて、100台以上あったホープ軒の屋台の店主の1人に、後に千駄ヶ谷ホープ軒を開店する牛久保英昭さんがいました。この屋台は今のようなチェーンではなく、屋台の店主が自分の好きなようにラーメンを作っていたようです。あくまで屋台を借りてるだけの対等な関係で弟子と⇔店子ではなく、お互いに助け合う関係だったそうです。牛久保さんは、最初は内幸町で開業した後、昭和50年に千駄ヶ谷で店舗として開店して今に至ります。
恵比寿にあったらーめん香月、浅草・堀切菖蒲園の弁慶、常盤台の環七沿いにあった土佐っ子などの創業者は、牛久保の屋台時代の弟子。千石自慢は千駄ヶ谷ホープ軒になってからの弟子だそうです。

なお、白い背脂がラーメン丼上にチャッチャと降り注がれるようにしたのは千駄ヶ谷ホープ軒が最初。やはり背脂チャッチャ系のビジュアルの元祖は千駄ヶ谷の牛久保さんなんですね。

背脂チャッチャ系 元祖

背脂チャッチャ系ラーメンの元祖と呼ばれる店は、以下の3店があげられると思います。

まずは、背脂チャッチャを始めた千駄ヶ谷のホープ軒です。開店以来、千駄ヶ谷で営業していて、歴史も古い店です。創業30年という老舗ラーメン店で最初は屋台から始まりました。味も安定していて美味しい1軒です。

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出典:メシ通

2店目は環七土佐っ子ラーメン。一度、閉店してしまいましたが、今は池袋で復活しています。背脂の量の多さから一世を風靡しましたね。


出典:環七土佐っ子ラーメン (トリップアドバイザー)

3店目は恵比寿にあったらーめん香月(今は五反田で営業中)でしょうか?
ここは、バブル時代には大行列ができた店ですが、、2013年には支店も含めて全店が閉店。今は六本木で「らーめん香月が復活して営業しています。比較的、薄味で、恵比寿や六本木の雰囲気には合っていると思います。

出典:ネタとぴ

切刃番手

切り刃番手の切手とは麺を切る刃のことで番手とは30mm幅の麺帯を何本に切るのか示す番号。

切刃番手は切り刃の規格を示すもの

切り刃番手はJIS(日本工業規格)で決められている規格です。幅30mmの麺帯から麺を切って何本の麺にするかを決めているものになります。
切り刃番手の数字は1~30まであって、数字が小さいほど太麺に、数字が大きいほど細麺になります。

ちなみに、切刃番手の切り刃とは、文字どおり製麺所で麺を切るために製麺機にセットされる刃のことです。
以下の写真のように、麺帯から麺を切り分けていくための刃が並んでいます。

シュレッダーも大きな紙を切り分けていくための刃が並んでいますが、構造としては類似性がありますね。

3切刃【番手5】製麺専用
3 切刃 【番手5】 製麺専用
出典:オークファン

細麺にするためには、番手の大きい数字の刃を使います。
例えば、30ミリ(3cm)幅の麺帯を30等分して1ミリ幅にする場合は、30番の切刃を使います。
1ミリ幅と言えばかなりの極細麺ですね。皆さんが夏によく食べる素麺は30番の切刃を使ったものです。

太麺にするためには、番手の小さい数字の刃を使います。
例えば、30ミリ(3cm)幅の麺帯を2等分して15ミリ幅にする場合は、2番の刃を使います。
ただし、2番の刃で切った1.5cm幅は太すぎますね。実際には2番の刃で切った麺は存在しないようです。あまりにも麺として食べにくいサイズですからね。

このように、30ミリ(3cm)÷番手で麺の幅が分かるようになっていますが、ラーメンでは太すぎる1~9番、細すぎる29~30番は、まず使われないと思います。実際のラーメンで使われるサイズの切り刃番手だけを表でまとめると以下のようになります。

切り刃 麺の幅 麺の太さ
10番 3.0mm 極太
例)東北のラーメン
12番 2.5mm
14番 2.2mm
16番 1.875mm
例)北海道のラーメン
18番 1.7mm
20番 1.5mm 通常
22番 1.4mm

例)関西のラーメン
24番 1.25mm
26番 1.15mm
28番 1.1mm 極細
例)博多のラーメン

麺の高さは?

麺の幅はわかったが、麺の高さはどうなる・・・と思われた方もいらっしゃるでしょうね。
麺は立体なので、幅×高さ×長さでサイズが決まります。

麺の高さ(麺帯厚と呼びます)は切刃の幅の3/4が標準となります。
計算式としては、麺幅×0.75になります。

人間の口は横長なので、麺は完全な丸型や四角型では食べにくいんでしょうね。
基本はやや横長の平べったい麺に加工するということですね。

実際、きしめんは極端に平べったい麺ですが、普通のラーメンも僅かながらに平べったく、高さは幅の3/4サイズになっているというわけです。

切刃にもいろいろ種類がある

切刃は麺の幅や高さを決めるだけではなく、形状も切り刃によって決まります。
麺の切り方次第で、麺の縮れ方、麺を茹でる際の煮こまれ方、麺の口触り・食感、スープとの絡み具合などが変わってくるものなのです。もちろん、麺の茹でる前の見た目も麺の切り方で大きく変わります。

角切(四角切り)
断面を完全に長方形に切る刃。麺の四隅が直角に近い角度になります。ラーメン向けによく使われています。
出典:うれっこ

薄切
刃先を少し鋭角に面取りするための切刃。やや口ざわりが滑らかな食感になります。
出典:うれっこ

丸刃
断面を丸型に成形するもの。うどんや素麺などで使われます。
出典:うれっこ

がんこ系

がんこ系とは創始者の一条安雪氏が開発した牛骨スープのラーメン。看板がなく牛骨がぶら下がっていることでも有名。


出典:食べログ 一条流がんこラーメン総本家

がんこ系ラーメンとは?

がんこラーメンとは、一条流がんこラーメン総本家と創始者の一条安雪の直弟子のみ名乗ることを許されているラーメン店の系統です。
家系ラーメンのように大量の店があるわけではありません。あくまでもマニアックなラーメンなのですが、固定ファンが多いところがポイントだと思います。

がんこ系ラーメンの特徴をまとめると、以下のようになります。

◆スープ
・韓国料理の牛テールスープをヒントに作られた牛骨スープに、魚介系のダシをブレンドした塩分濃度が非常に高いダブルスープ。
・スープに投入する背脂の量を変えることで、あっさり・こってりの味が選べるようになっている。
・スープの温度はかなり熱い。

◆麺
・強く縮れている中細麺。現在のラーメン界で主流の細いストレート麺とは一線を画すタイプ。
・麺の茹で加減はかなり固め。

◆具
・大ぶりサイズのバラ肉ロールチャーシュー2枚、海苔、メンマ、刻みネギ、焦がしネギ(焦がしネギは渋谷にある喜楽の揚げ葱にインパイアされたものらしい)。

◆基本メニュー
・塩ラーメン、醤油ラーメン。

◆特別メニュー(悪魔の日・スペシャル)
・悪魔
家元がいる総本家だけで提供される特別なラーメン。かなり癖が強く、逆に固定マニアも多いもの。非常に塩辛いスープが特徴です。具材は毎回、ちょっとずつ変わります。
通常は毎月1回だけ「悪魔の日」と呼ばれる日に提供されます。

悪魔というメニューは、家元が幼い頃、父親が満州で覚えてきて家族に振る舞っていたラーメンがベース。家元の思い出の味を改良したラーメンということになります。

ただし、塩分が強過ぎるため、かなり身体に良くないということは家元自身も自覚している模様。もともとは週1回のメニューだったところ、月1回まで減らしたのは、常連客と家元自身の健康に配慮したからだと言われています。

・がんこスペシャル
こちらも月1回のペースで開催される「がんこスペシャルの日」というイベントだけで食べられる限定ラーメン。本来ならラーメンに使用しない食材・素材が使用されるのが最大のポイント。どんなラーメンなのかは、当日注文するまで秘密になっています(ただし、一応、事前に大体の告知はされています)。
普通はラーメンでは使わない素材を使うため、一期一会の実験的メニューしか提供されません。素材も高級で珍しいものを使う分、ラーメンの価格も高いため、悪魔以上に一般人には向いていないとされていますが、スペシャルだけを食べにくるマニアも数多くいます。

◆外観
・看板がなく、店の前に牛骨をぶら下げる。
 家元が担う本家は頭部牛骨、暖簾分け店は脚骨(拳骨)をぶら下げています。

・・・このように、マニアックな感じが漂いまくっているのが、がんこ系ラーメンの特長になります。

がんこ系ラーメンが食べられる店

総本家@四谷三丁目 家元が店長の総本山。

あすなろ@尾山台 創業の地、高戸橋で修行後、独立。

クレープBON@福井 土曜のみラーメンが食べられる。

元祖一条流がんこ十一代目
行徳 がんこにしては優しい味。

宗家一条流 がんこラーメン十八代目@なんば ねぎ油かえび油かを選べる。

きくちひろき@熊谷 直系の分家

宗家一条流がんこラーメン八代目直系 町屋店 がんこ八代目直系の市川知明さんの店

盛壱@習志野 がんこ直系二代目

元祖一条流がんこ 西早稲田 正統ながんこラーメンの味

覆麺 智 @神保町 覆面をした二人組が運営

がんこ家元

家元とは、がんこラーメン創業者の一条安雪さんのこと。弟子が独立した際は、〇代目がんこラーメンと名乗ることを許している制度を作ったので家元と呼ばれています。
家元と呼ばれるだけあって本人のスタイルも宗教家のような雰囲気です。
◆スキンヘッドで白髪のひげを伸ばしていたこともあった。
◆服は白のランニングシャツと作業ズボン。首にはタオルをかけている。
◆気さくでよく客と会話する。調理中も豊富な話題で客を引き付ける。

まあ、実際に、がんこラーメンに行って家元と話せば、家元と呼ばれている雰囲気が伝わってくると思います。
ちなみに、家元が厨房に立つ店が、がんこ総本家と呼ばれています。

がんこラーメンの歴史

がんこ系ラーメンは高田馬場は大正製薬前の高戸橋で開店しました。最初はラーメン専門店ではありませんでした。昼は丼、夜はラーメンを売るという二毛作の営業形態だったのです。

開店当時は書き入れ時の昼に丼を出していたぐらいですから丼の方が人気メニューで、ラーメンはイマイチだったようです。
実は、この創業期の夜だけ出していて不人気だったラーメンが、今の悪魔の原型なんですね。
家元が「一般人には悪魔をオススメしない」というのも、かつて失敗したことがあるメニューだからだと思います。悪魔という名前も万人向けではないことを、あえて主張しているような気がします。

このように悪魔の原型ラーメンはヒットはしませんでしたが、ラーメンへの執念そのものが非常に強かった家元は、新しいタイプのラーメンを創作。今のがんこラーメンです。1983年(昭和58年)1/5に、今のがんこラーメンを出す専門店に切り替えるとラーメンが1日に150杯も出る大人気店となりました。

ところが、家元は忙しく仕事をするのが大嫌いなタイプだったので、大人気店なのに、ある日、突然、このラーメン店を閉店してしまいます。

これに驚いて悲しんだのが高田馬場の地元にある早稲田大学の大学生を中心とする数多くの固定ファン。彼らは店の再開を希望する署名を集めて家元に提出する行動に出ます。既に1日に150杯も出る名店だったので、数多くの署名が集まったようですね。

家元の一条安雪も、固定ファンからの数多くのリクエストを意気に感じたのか、店の再開を決心します。
ただし、以前のような忙しさから逃れるため、客数を制限できるよう、会員制の店舗にしたところが家元らしいコダワリでした。

会員制と言っても名ばかりのものではなく超本格的です。常連客の紹介がない限り店には入れない仕組みにしました。現在でも老舗割烹や高級寿司店ぐらいしかやっていない敷居の高い会員制です。
店を紹介する際も、家元は「親族や親しい友人以外には紹介しないで欲しい」と念を押したと言われています。

店舗そのものも、会員制を徹底するため一元客が来ないように工夫しました。看板はつけず、外壁は黒一色で塗りつぶし、窓には黒のカーボン紙を張って目隠しして、何の店なのか、全くわからないようにする設計にしました。こんなラーメン店では今でも、がんこラーメンしかありません。

ただし、この外観だと常連の会員ですら、営業中なのか、閉店後なのか、わからない状態になるため、店の外に暖簾を下げる代わりに、牛骨をぶら下げました。店前に、牛骨が下がっている時は営業中、牛骨が下がっていない時は閉店後だとわかるようにしています。

このように、会員制を徹底して再開したのにもかかわらず、会員数は再開3年後には20000人を超えるまでになり、結局は再開前よりも大行列ができる店に戻ってしまいました。

忙しく働くのが嫌いな家元は、またしても閉店したかったんだと思います。でも、さすがに2万人もの固定ファンが付いた状態では2回目の閉店はできず、一番弟子に店を譲って、店舗そのものは継続して営業させることにしました。

この時点で、一度はラーメン業界から引退した家元でしたが、1992年には青砥にがんこラーメンを出して、この青砥店も大繁盛店にしています。

その後も、風来坊的な感性が強い家元は、内藤町、早稲田、池袋等で店を開いては繁盛させ、繁盛させると弟子に譲るという、独特の行動を繰り返しています。

2019年4月現在は、家元は四谷三丁目に総本家がんこラーメンを開いています。ここでは上品と下品というメニューを提供しています。看板メニューは下品。下品にも純正と不純があって、不純はスペシャルの日に使うスープを元に仕込んだものなので、特に人気があります。

しかし、何度も何度も店を作っては潰してきた家元なので、四谷三丁目の店もいつまで家元が店長を続けるのか、誰にも分からない状態ではあります。

加水率

麺の加水率は麺を作る際に小麦粉に加えられる水の割合のこと。

加水率とは?

麺の加水率は小麦粉に対する水分の率を表すものです。
麺を作る際は、水分の他、かん水や若干のアルコールを加えることもありますが、加水率の基準となるのは水だけです。
加えられる水は、普通の水もあれば、塩分を少しだけ加えた水もあります。通常は普通の水を使います。
なお、加水率は麺の伸びやすさに関わっている値でもあります。低加水ほど麺が伸びやすく、高加水ほど麺が伸びにくくなります。

低加水麺と多加水麺

加水率が低い麺を低加水麺と言い、加水率が高い麺のことを多加水麺と言います。
低加水麺と多加水麺では、かなり麺の特徴が違ってきますので、それぞれの特徴を詳しく説明していきますね。

低加水麺

文字通り加水率の低い麺のことです。
低加水麺の具体的な加水率は30%以下とされています。

低加水麺の特徴は以下のとおりです。
●小麦粉の配合率が高いので小麦粉の味がストレートに麺に反映される。
●水分が少ない麺のため、水分を吸収しやすい。つまり伸びやすい。
●完成した麺は固めに仕上がることが多い。
●麺が固いため噛み切りやすくした細麺が多い。
●表面がザラザラした仕上がりになり、薄いスープでも麺が絡みやすい。
そのため、薄味スープでも美味しく食べられる。
●水分が少ない分、劣化しにくいので保存期間が長め。

低加水のストレート麺が美味しい圓のラーメン
煮干し鰮ラーメン圓
出典:ラーメンデータベース

低加水麺で代表的なものは、博多ラーメンの細麺ですね。
伸びやすく大盛りが難しいため、替え玉に向いている麺です。
最近では博多ラーメンほどで低加水ではありませんが、パツパツのストレート低加水麺がラーメンのランキング上位店で採用が増えています。

多加水麺

文字通り加水率の多い麺のことです。
多加水麺の具体的な加水率は40%以上とされています。

多加水麺の特徴は以下のとおりです。
●小麦粉の配合率が低いので雑味が少ないクセのない麺になる。
●水分が多い麺のため、水分を吸収しにくい。つまり伸びにくい。
●完成した麺は柔らかめに仕上がることが多い。
●麺が柔らかいので適度に歯ごたえがある太麺が多い。
●表面がツルツルした仕上がりになり、濃いスープでも麺が適度に絡む。
そのため、濃味スープでも美味しく食べられる。
●水分が多い分、劣化しやすいので保存期間が短め。

55%という超高加水で有名なののくらのラーメン

出典:尾瀬のラーメン手帳

多加水麺で代表的なものは、つけ麺の太麺とか、大盛りの麺ですね。
伸びにくいので、長時間、器に置いておけるのでつけ麺にピッタリ。
食べるのに時間がかかって伸びやすくなりがちな大盛りにも最適な麺です。

低加水麺、多加水麺の地域別の状況

ラーメンの麺は地域ごとに違うタイプの麺が流通しています。

九州が最も加水率が低い麺を作っています。上の図には記載がありませんが、中国・四国地方、関西地方も、どちらかと言えば低加水麺が主流です。

東海地方は中間のイメージです。加水率は関西よりは高いと思います。
静岡だと関東に近くなります。

関東から東北は多加水麺になります。特に東北は、とら食堂に代表されるように多加水麺が多いと思います。

ちなみに、麺の形状は、九州・中国・四国・関西の低加水麺はストレート麺がほとんどです。関東・東北の多加水麺の地域には手もみ麺がありますが、前述のように最近では有名店を中心に低加水のストレート麺が増えつつあります。

シャッター

ラーメンでシャッターといえば開店前から行列に並んで待つこと

出典:ツイナビ【話題まとめ】札幌ラーメンの進化がヤバすぎ

ラーメン店でのシャッターって、どういう意味?

ラーメンの人気店・有名店は連日のように行列ができるケースが多いものです。そういった行列店で、まだシャッターが閉まっている時間帯に到着して、開店されるまで店外で並んで待ち続けている状態のことをシャッターと呼んでいます。

ラーメン食べ歩きマニア同士の会話では「今日、久し振りに開店前からシャッターで並んだよ」とか「今、ちょうど店の前でシャッター中。開店するまでヒマだからスマホでゲームをやっている」といった形で使われます。

ただし、実際には、店のシャッターが完全に降りているケースもあれば、半開きになっているケースもあります。そもそもシャッターがなく準備中という説明札だけが下がっている店もあります。それでも、とにかく開店前から行列に並んでいればシャッターという言い方が適用されることになっています。

ポール・シャッターとは?

ポール・シャッターは、開店前からラーメン店の行列で先頭に並んで待っている人のことです。単純に、開店前から行列に並んでいるだけじゃなくて、先頭で待っていることがポール・シャッターの条件になります。この条件をクリアした一番乗りの勇者だけが、並み居るシャッターの中でも、ポール・シャッターという栄誉ある称号が得られます。

実は、F1等のレースで予選1位となり、ポールポジションを獲得したドライバーは、ポールシッターと呼ばれるのですが、ポール・シャッターはそのオマージュとして使われている用語だと思われます。

シャッターで並ぶメリットって?

ラーメンマニア以外の人は「混んでいる店でラーメンを食べるのに行列するのはわかるけど、何でわざわざ開店前から並ぶ必要があるの?」と思っていらしゃる方も多いようです。

でも、シャッターには実質のメリットもあるんですよね。

例えば、東京なら[べんてん]のように90分待ちの大行列ができるラーメン店の場合、60分前から並んで最初のロットで店内に入ることができれば、30分だけ行列に並ぶ時間が節約できます。

また、開店前からシャッターで並ぶと、店によっては15分ぐらい前に店内に入れてもらえて、寒くなく(暑くなく)ゆっくり待てるケースも稀にあります。あくまでレアケースですけどね。

もちろん、開店時に最初に店内に入れる優越感は普通に味わえますね。

逆シャッターとは?

逆シャッターとは、開店前の時間帯の逆、つまり、閉店後の時間帯に使われる用語です。
具体的には、、、、、
開店前の時間帯にラーメン店の行列に並ぶことがシャッターと呼ばれるのに対して、
閉店時間ギリギリで入店してラーメンの食事中にシャッターが閉まることを意味しています。

デッド飲み

デッド飲みとはレンゲを使わず、丼に口をつけてダイレクトにスープを飲む食べ方のこと

デッド飲み
出典:イラストならDDばんく

ラーメン好きなら高い確率で実施しているデッド飲み

直接、丼からスープを飲むのがデッド飲み。食べ歩きマニアの大半がデッド飲みでラーメンを食べているものと思われます。

そもそもの話になりますが、ラーメンを食べる際は、レンゲって不要だと思いませんか?
レンゲに麺を入れて、極小ラーメンを作って食べるやり方なんて論外だと思いませんか?
極小ラーメンじゃ麺とスープの絡み具合が非常にわかりにくくなってしまいます。

その点、デッド飲みはラーメンの美味しさ全てが味わえる食べ方なので、マニアほどデッド飲みで食べる確率が高いのだと思います。

デッド飲みの醍醐味は五感すべてでラーメンが食べられるということ

デッド飲みはレンゲでラーメンを食べるのとは全く違います。

丼が運ばれてくれば、ラーメンのビジュアルが眼前に見えます。
丼を両手で掴めば、指先でしっかりラーメンの熱さを感じます。
丼を顔に近づければ、スープの豊潤な香が鼻孔に漂ってきます。
丼でスープを飲めば、ズズーっとスープを啜る快音が響きます。
丼からスープが口に入れば、ラーメンの旨さ全体が味わえます。

つまり、和食の精神にもつながる視覚、触覚、嗅覚、聴覚、味覚という五感を活かしたラーメンの食べ方がデッド飲みなのです。
丼から直接スープを飲む醍醐味は、レンゲを使って間接的にスープを飲むやり方では決して味わえません。
レンゲを使わずどんぶりに口を付けて飲むということは作法だけでなく、ラーメンを五感で味わえる大きな利点があるわけです。

デッド飲みのデッドとはどういう意味なのか?

そもそもデッド飲みのデッドとは、どこから来ている言葉なのか? デッド飲みの由来を調べてみたらデッドとはもともとゴルフ用語。ゴルフでは普通に使われている言葉のようですね。

http://golfdigesttv.jp/yougo/deddo-ni-nerau/

TVでゴルフ中継を見ていると「ピンをデッドに狙う」という表現が出てきます。
これは「直接、ピンを狙う」「ピンを真っすぐに狙っていく」という意味なんだそうです。
そこから転じて、直接、ラーメンの丼からスープを飲むことを、デッド飲みということになったようです。

なお、英語でdeadといえば「死」という意味を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれませんが、ゴルフで使われるdeadは「まっすぐに」「ちょうど」といった意味で使われているので、「死」とは完全に別の用法なんですね。

ラーメンのブログ等で、デッドにスープを飲み続けると、死ぬほど身体に塩分やコレステロールを入れてしまうから・・・という俗説も見かけますが、これは誤解か、わざと書いているギャグだと思われます。

スープ割り

スープ割りとはつけ麺の食後に、つけ汁を飲むために出汁のスープで割ってもらうこと。

温かい濃厚つけダレに、冷やした太麺をつけて食べるスタイルのつけ麺。最近ではラーメン店で提供されるだけではなく、つけ麺の専門店も増えてきましたね。ただし、つけ麺の場合、普通のラーメンとは異なっている食べ方があります。その代表例がスープ割りです。

スープ割り
出典:ホットペッパーグルメ

スープ割りとは、つけ麺の麺を食べ終わったタイミングで残っているつけ汁に、塩分濃度が薄い出汁スープを店員に注いでもらって、つけ汁を飲み干せるようにする仕組みのことを言います。

基本的には、どの店でもつけ汁を割る(薄める)スープは無料サービスとして提供されるものです。ですから、つけ麺のつけ汁は、最初は麺をつけて食べて味わう。次にスープを割って飲んで味わう。この2段階とも味わった方が明らかに味わい深く、しかもお得というわけです。
どうしても時間に余裕がない等の特別な事情がない限り、基本的にはスープ割りまでオーダーするのが、つけ麺の食べ方の基本中の基本と言えます。

スープ割りをリクエストするタイミング

つけ麺の麺を食べ終わった直後がスープ割りをお願いする最適なタイミングです。もしも、麺が残っている段階でスープ割りをしてしまうと薄まったスープにつけて麺を食べることになるので、麺が美味しく食べられません。あくまでも麺を食べきった後にスープ割りを注文するのが正しいタイミングになります。

割りスープとはどんなスープなのか?

割りスープは基本は上品な出汁で取った塩分濃度が薄いスープになります。出汁として使う素材は、昆布、煮干、鰹節などですね。これらの素材で取ったスープは塩分濃度が高くなりがちなので、水の量を多めにして、塩分濃度を下げたスープに仕上げてあります。

もともと、つけ麺のつけ汁は、麺をつけて食べる性質上、塩分濃度が高めのタイプになりがちです。つまり、塩辛いつけ汁を割ってスープとして飲み干せるようにするため、あえて塩分が少ないスープで割るようにしているわけですね。

ポットでできるスープ割りの場合

割りスープは、自分のテーブル上にある付け汁の容器を店員に渡して注いでもらう方法が主流ですが、カウンター上のポット、または、店から渡してもらうポットで、割りスープを提供してもらえる場合があります。この場合、つけ汁の割り方が自分次第で自由に変えられるのが魅力です。

最初は、つけ汁9:割りスープ1で、濃厚なままのつけ汁のスープをレンゲ半分程度で味わう。
つぎに、つけ汁7:割りスープ3ぐらいまで薄めたスタンダード状態にして、飲んでみる。
最後に、つけ汁3:割りスープ7ぐらい薄めて出汁の旨みを味わってみる。

こんな味変が可能になります。スタンダード状態だと、口中でつけ麺スープの濃厚な香りと出汁がミックスされた味わいが広がります。

つけ汁を割る濃さがわからないという人も多いのですが、このように段階式にすれば外す可能性が低くなるので、ぜひ、お試しください。

なお、スープ割りを美味しく飲むためには、つけ汁は多めに残すのが理想です。つけ汁が少なければ少ないほど、単なる出汁を飲む感じに近くなりますので、できるだけつけ汁は多めに残しておきましょう。

全汁

全汁の意味はラーメン、つけ麺を一滴の汁も残さず食べきること。

ラーメンの麺だけではなく、スープまで飲み終えた時、従来は完食という表現が最も多く使われていましたが、最近は完食と同じ意味で、全汁という表現が使われるケースを見かけるようになりました。

基本、「ラーメンが美味しかったので全部残さず食べきった」というニュアンスで使う用語としては、ほとんど一緒の意味になります。

スープまで飲みきった全汁の状態全汁
出典:Twitter

なぜ、定番の完食ではない言葉が使われるようになったのか?

ラーメンを一滴の汁も残さずに全部食べきった時に使われるキーワードとしては、定番が完食なのですが、今回、紹介している全汁(完汁、汁完、完飲、全つゆという類語もあります)が使われるようになった理由は何なのでしょうか?
なぜ、最初に普及した完食以外に、全汁という新語が使われるようになってきたのでしょうか?

あくまでも推測ではありますが、完食はあまりに有名になってしまい、今ではラーメン以外でも使われる一般用語になってきたことがあげられると思っています。

最近のTVのグルメ番組では「このカレーはスパイスの組み合わせが最高ですね!イッキに完食しました」「奇跡の海鮮丼と言っていいかもしれませんね。思わず完食してしまいました!」といった使われ方が当たり前のようになってきました。
完食というキーワードにはジャンルを問わない万能性がありますから、ラーメン以外の食べ物に使われていても、ほとんど違和感がありません。

そこで、ラーメンならではの完食をあらわす言葉として、全汁、完汁、汁完、完飲、全つゆといったスープまで飲み干すという意味がしっかり含まれたキーワードが使われるようになってきたのだと考えています。

えっ、でも、蕎麦でも、うどんでも、スープパスタでも全汁、完汁、汁完、完飲、全つゆは使えるんじゃないかな・・・と思われるかもしれませんね。それは確かにそうなのですが、少なくとも料理全般で使われるようになった完食とは区別が付くので、従来の完食よりはラーメンを食べきったというイメージが伝わりやすくなっていると思います。

全汁は知名度が低いのが課題

ただし、全汁というキーワードはまだまだ知名度が低いのも事実です。2016/02の一般の方へのラーメン用語調査で「家系」「デッド飲み」「全汁」「着丼」「あつもり」「ダブルスープ」「粉落とし」「ハリガネ」という8つの言葉について調べた結果、全汁の認知度はわずか3.0%という低い知名度で、下から3番目の数字でした。
残念ながら、まだまだ全汁というラーメン用語の普及度は高いとは言えない感じですね。1人のラーメンマニアとして、これからの普及に期待しています。

着丼

着丼とは店で注文したラーメンが自分の席に提供(到着)された状態のこと

最近、ラーメンファンのブログやグルメレビューのサイトで見かけるようになってきた着丼というキーワード。
もちろん、正式な日本語ではありませんが読む人には臨場感が伝わる用語ですね。特に、二郎のレビューでは着丼がブログ等に出てくる確率は高いと思います。

着丼の意味

もともとはラーメン店に限らず、飲食店でオーダーした料理が自分の席まで運ばれてきたことを意味する俗語が起源です。今ではラーメン店で使われるケースが圧倒的に多いのではないでしょうか?

洗面器のようなサイズの巨大なラーメンが着丼した瞬間
DSC01680.JPG
出典:なんのことはないんですけどね

特に、食べログなどのグルメ専門Webサイトで頻繁に使われていますね。実際の文脈では「着丼した瞬間にドロドロさが伝わってくる超濃厚ラーメン。これは旨そう♪」といった感じで使われています。
着丼というキーワードは聞いただけでラーメンが目の前に来た!というイメージが沸いてくる言葉だったおかげで、ラーメンマニアの間でアッという間に広がり、今やラーメンのレビューでは常用句になったと思っています。

着丼「嫌い」「うざい」という声

着丼という言葉への評価が、ネットの掲示板や口コミサイト等に載っています。ラーメンマニアを嫌う人からの評価が多いせいか、どちらかというと「嫌い」「うざい」というトーンの悪評が多いですね。

食べログのラーメン店レビューでこの言葉が使われていると残念。うざい。(20代 アルバイト 女性)
レビューで着丼って書く人が多い店は行かない。マニアの巣窟っぽい。嫌い。(30代 飲食店員 男性)
語感からしてまずそう。こういう言葉を使う人は味がわからなそうですね。(40代 事務職 女性)

まあ、あくまでレビュアーの主観だけなので、気にしないでいいと思います(笑)
わかりやすくて、イメージしやすい言葉だからこそ、どんどん拡散していったわけですから
気にせず、レビューで使っていけばいいと思っています。

着丼というキーワードの次は?

着丼という表現はラーメンオタクのレビューでは今でもよく見かけますが、バッシングされるようになってきたせいもあるでしょうか? 最近では対麺という表現も見られるようになっています。こっちの方がよっぽどオタク度が強い気もしてしまいますが…。

でも、確かに着丼だと、カツ丼でも、親子丼でも、牛丼でも、うな丼でも、着丼という言葉が使えてしまうのがデメリットではあります。
その点、対麺ならば、ラーメン、蕎麦、うどん等の麺料理の丼が自分の席に到着したことがよくわかりますので、ラーメンには相応しい言葉なのかもしれません。

スモジ(すもじ)相模大野二郎

スモジ(すもじ)とはラーメン二郎相模大野店のこと。

出典:食べログ

相模大野(さがみおおの)の二郎は、なぜ、サガジ(さがじ)ではなく、スモジ(すもじ)と呼ばれるのでしょうか?

1つは、神奈川県出身の人のあるあるなんですが、相模という字はちゃんと(さがみ)と読まれず、よく似た漢字の相撲(すもう)と読まれてしまうことが結構、多いから。

もう1つは、スモジ店長の前職です。ラーメン二郎相模大野店の店長は力士出身の方だから。

つまり、相模の誤読+元力士の店長という2つの要素によって、ラーメン二郎相模大野店はスモジと呼ばれているわけです。

スモジ(すもじ)のラーメン

スモジで提供されるのは二郎ならではのガッツリ系で、ヤサイ、アブラなどのトッピングがリクエストできます。
また、通常のラーメンの他にも、つけ麺、カレー味、お茶漬け、すき焼き風生たまごなど、様々なメニューに挑戦している革新的な二郎でもあります。
なお、麺の量は他の二郎と比べてもやや多めなので、自信がない場合は少なめの食券を買うことをオススメしておきます。

スモジ(すもじ)のルール

二郎相模大野(さがみおおの)店は二郎の中でもルールが厳しい店として有名です。
スモジ店長は公式Webサイトで「当店は少しややこしいお店です。よろしいですか?」って書いているほど。ルールの厳しさんには定評がありますね。
スモジに行く前には公式Webサイトはしっかり読んでおくことをオススメしておきますが、以下に主なルールを書いておきますね。
・行列を待つ際の待ち合わせ合流(横入り行為)は絶対に禁止
・1人で食事できない子どもは入店NG
 ※子どもの完食困難な量で1人1杯制のため事実上の子ども出禁
・店内待ち時に食券の確認が入るので店内に入ったら食券を購入する
・男同士の連席NG
・麺の固さ/脂抜き/ブタなし/野菜抜き/麺マシ等の対応NG

特に重要なのがマシのルールです。コールは「ニンニク、ヤサイ、アブラ、カラメ、そのまま(ニンニク不要のデフォルト)」を単純に伝えれば問題ないのですが、マシ(マシマシ・全増し)のコールがNGになっているところが独特です。

例)ニンニクを入れずヤサイのみ増やすコールをする場合
ヤサイ

あくまでシンプルにコールします。わざわざニンニク不要とか余計なことを言ってはいけません。

ちなみにコールの際、言ってはいけないのが「普通」というキーワードです。確かに、この言い方だとニンシクを入れるのか入れないのか、曖昧になりますね。どうしてもノーマルな二郎を希望するなら「そのまま」というのがスモジでの正解コールになります。

また、コールのタイミングでかけられる言葉も独特です。通常の二郎では「ニンニク入れますか?」と声をかけられたタイミングでコールするのですが、スモジでは「ラーメンの方、いきましょう」「つけ麺の方、いきましょう」と声をかけられるので、このタイミングでコールをしてください。

グルエース 二郎

グルエースとは二郎で使われている化学調味料のこと

Lグルタミン酸ナトリウムが主成分になっている化学調味料は、製品名も種類も複雑で、実に多くの製品が販売されている状況になっています。その中で、ラーメン二郎で使用されている化学調味料はグルエースという製品であることが確実視されています。

グルエース
出典:グルエース1KG調味料|フードバリュープロ

グルエースの麻薬性

二郎を食べ続けると病み付きになる(中毒になる)と言われる理由の1つが今回、紹介する化学調味料のグルエースだと言われています。

グルエースは、スープの旨味強化と乳化に作用する旨味調味料なのですが、ある医師は一種の麻薬類似の作用があると指摘しています。
実は、グルエースの主成分は、純度の高いLグルタミン酸ナトリウムで、このグルタミン酸という成分は脳内で分泌されるホルモンの一つなんですね。
グルエースは脳内のシナプスで情報伝達を介在する神経伝達物質(Lグルタミン酸ナトリウム)を多く含んでいるので、大量に摂取すると脳にダイレクトに快感を伝えてしまいます。

つまり、グルエースを摂取する(食べる)と「脳内で美味しいと快く感じる→また欲しくなる」といったサイクルで、病みつき症状になってしまいがちなのです。

二郎を3回以上、食べると二郎依存症になる・・・と言われるのもあながち科学的な根拠がないわけではありません。

二郎の旨さの謎

二郎は好き嫌いが0か100かに大きく分別されてしまうタイプの極端なラーメンなので、ダメな人はいくら頑張ってもダメなラーメンに思えるのでしょうが、旨いと思える人の場合、限りなく旨いと思えるものです。

その二郎の旨さがすごいと思えるポイントの1つに、明らかに大量の化学調味料(Lグルタミン酸ナトリウム)が入っているのに、ガツガツ食べられるということがあります。
一般的なラーメン店の清湯スープにあれほど大量の化学調味料を入れたら、化学調味料の後味がずっと口に残り続けるほどしつこくなってしまいます。正直にわかりやすく言えば美味しく食べられないほど後味が悪いラーメンになります。
・・・ですが、二郎の場合、カエシも強く、麺も太く、アブラも多いラーメンなので、むしろ強者同士の連合でバランスが取れて、しっかり美味しく食べられるということなんでしょうね。

塩分も風味も強いカネシ醤油を使ったカエシに、化学調味料をたっぷり加えた上で、ワイルドに豚肉や豚骨を煮込んだアブラっぽい多いスープで割ると、化学調味料のくどさを感じさせなくする力強さに満ち満ちた強力なスープになってしまうというわけです。

この強者連合のスープの中では、グルエースのLグルタミン酸ナトリウムの純度の高さもプラスに働いているようです。二郎を家庭で自作した人のブログによると、グルエース有と無の両方を作って食べ比べると、やはりグルエース有の方がインパクトが強くなるということです。

メグジ(めぐじ)めぐ二郎

メグジ(めぐじ)とは目黒二郎の略称のこと

どこの世界でも、コアなマニアは自分がお気に入りのアイテムを略称で呼ぶ傾向があります。
ラーメンの中でも、最もコア層が多いとされる二郎の場合、店名を略称で呼ぶことがあります。

都心にあり、味の評価も高い目黒二郎は、二郎通の間ではメグジ(めぐじ)と略されて呼ばれています。
メグジ店主は慶応大学応援団のOBだそうです。めぐ二郎オープン当時は二郎の看板を付けた店の中でも4軒目の古参。今のように大ブームになる前からずっと継続して営業している二郎の老舗ですね。

メグジ(めぐじ)のラーメンメグジ(めぐじ)目黒二郎
出典:mystypic.com

スープはカエシが強い非乳化タイプで、表面は大量ラードで覆われています。麺はオーション小麦粉で作られたゴワゴワした歯応えのある太麺。柔らかい豚(チャーシュー)、大量のヤサイがトッピングとして乗っています。
また、いまどき基本となる小ラーメンは1杯500円というワンコイン価格で営業を続けている心意気も素晴らしい。

ただし、アクセスはやや不便。JR目黒西口を出て、権之助坂を下りきったらローソンを見たら右折。しばらく進んだ道路の左手で、目黒駅からは徒歩15分くらいです。

目黒二郎のルールは他の二郎とほぼ同じですが、以下のようになっています。
1.連日、待ち時間が長い行列ができるので、店の前の地面に書かれた矢印に沿ってUの字型に並びます。
2.行列の先頭から5~6番目ぐらいになったら、一旦、行列を離れて店内へ入って食券を購入します。
3.店に入ると店員に大、小ラーメンの確認をされるので買った食券のとおりに答えます。
大でも小でも麺少な目が希望できます。
4.店内に入って着席したら食券をカウンターに置いて待ちます。水はセルフサービスになっています。
5.ラーメンができあがる直前のタイミングで、店員からトッピングのコール確認があります。
「ヤサイ」「ニンニク」「アブラ」「カラメ」を選択して、伝えてください。
6.食べ終わったら器をカウンター上に置いて、テーブルを拭いて退店します。

他の二郎でも人気店には略称がある

目黒二郎に限らず、二郎の人気店には略称がありますね。調べてみたところ、
スモジ(相模大野二郎)、ミタジ(三田二郎)、ヤエジ(野猿二郎)、カブジ(歌舞伎町二郎)、センジ(仙川二郎)、ヒバジ(ひばりが丘二郎)、バネジ(赤羽二郎)、ババジ(高田馬場二郎)、ナカジ(中山二郎)、コガジ(小金井二郎=閉店)などが使われています。

アブラ 二郎

二郎のアブラとは背脂のトッピングのこと

アブラは二郎の4つのトッピングの中の1つ。ちなみに、他の3つのトッピングはヤサイ、カラメ(タレの増量)、ニンニクです。

じゃあ、二郎のアブラってどんなものなのか? 初心者の方はアブラというキーワードだけだと純粋にラード等の液体油脂を想像しますよね? 何を隠そう、私自身も二郎で初めてアブラとコールしたときは、ラーメンの丼の表面に浮かぶラードの量が増えるものだとばかり思っていました。丼を覆うラードが増量されたギトギトなラーメンになるんだろうな・・・と思っていました。
実際には、二郎のアブラは、液体の油脂ではなく、一種の具として丼上に乗せられる背脂の具になります。


出典:ラーメン二郎裏メニュー

写真は超大量にアブラが追加された一杯。このように液体ではなく背脂のトッピングが乗ることになります。

アブラの種類

二郎の店によっては、アブラの出され方も変わります。主に2つのバリエーションがあります。
1つは、文字通り背脂を煮ただけで味付けされていないもの。背脂チャッチャ系のように細かくは拡散されない状態で、味付けがない普通の白い背脂になります。塩分がないので無味です。ラーメンの味を活かすタイプとも言えますね。
もう1つは、醤油やタレで味付けされた脂身の具になっているタイプ。味付けされているので、食べて美味しい具になります。ただし、肉の部分がほとんどないので猛烈に脂っこい具ではあります。
個人的には、味が濃いのが二郎ならではの特徴の1つなので、味付けされているタイプの方が好みです。

アブラのリクエスト方法

アブラは好みが分かれるトッピングなので標準で提供される二郎のラーメンには入っていません。そこでアブラを具として食べたい場合はコール(リクエスト)が必要になります。
「ニンニク入れますか?」と店員からコールの確認が来たタイミングで、「アブラ」とリクエストすれば、丼上に背脂がトッピングとしてドーンと追加されます。
さらに、アブラをたくさん入れたい場合は「アブラ多めで」とコールすれば大量の背脂が入ってきます。
前述のように、デフォルトだとほとんど入っていないので、アブラを食べたいは必ずコールするようにお願いします。

アブラの食べ方

実際にアブラをリクエストすればわかりますが、豚肉の塊から削り取った脂身を煮込んで作ったアブラが大量に丼上に乗っています。煮込まれているため、かなり柔らかく箸ではつかみにくいレベルになっています。
ですから、スープと一緒にレンゲで掬って飲んだり、麺に絡めて食べたりする方法がよいと思います。

さらに、アブラだけを食べるのもシンプルな味わいで格別なものです。「こんなに大量に脂身だけ食べてしまっては身体によくないかも・・」と一瞬、頭をよぎりながらも、目の前の誘惑に負けて食べてしまうところが背徳感があって中毒的な美味しさなんですよね。

呪文 二郎

呪文とは二郎のコールの中でも特に長い場合に限定して使われるマニア用語

ラーメン二郎にはコールと呼ばれている独自のトッピング注文方法があります。トッピングの野菜(ヤサイ)、豚の背脂(アブラ)の量をどうするか、刻みニンニク(ニンニク)は入れるのか、スープのタレは濃いめ(カラメ)にするのか、こういったトッピングの希望を伝えるリクエスト方法がコールまたは呪文と呼ばれます。


出典:うれっこ

なぜ、トッピングの希望のオーダー用語が呪文と呼ばれるのか?

アブラナシヤサイカラメマシニンニクスクナメ(背脂なし、野菜多め、スープのタレ多め、刻みニンニク少なめ)、
ヤサイマシマシカラメマシアブラスクナメニンニク(野菜はかなり多め、スープのタレ多め、背脂少なめ、刻みニンニク多め)など、二郎では、トッピングの細かいリクエストまで丁寧に伝えようとすると、どうしても呪文というか、お経というか、長い連続した言葉になるので、呪文という言葉で呼ばれているわけなんですね。

まあ、初めて二郎でコールを聞く人から見ればラーメン屋で、なぜ、謎の呪文を唱えてるの? おかしな人達なのかな・・・というようにしか見えませんよね(笑)

実際い呪文(コール)はどう言えばいいのか

呪文は、二郎で、ヤサイ、、アブラ、タレ、ニンニクの量を決めるためのものなので、
少ない順から、ヌキ(ナシでもOKなケースが多い)、スクナメ、マシ、マシマシと言えばOKです。

ヌキは、文字通り入れない、スクナメは通常より少なめ、マシは通常より多め、マシマシは通常の2倍です。
ちなみに、一部の二郎やインスパイアでは、チョモランマという通常の3倍以上も受け付けてくれますが、受け付けていない店も多いのでご注意ください。
通常の量でいい場合は「ヤサイ、ニンニク、アブラ、カラメ」のように、トッピングしたいものを並べて言えばOKです。

このように、二郎の店員に呪文を伝えることで、自分好みの二郎のラーメンにカスタマイズできるので、呪文は意味不明ながら、もともとは客のためのサービスなんですね。謎の呪文はもちろん、二郎には暗黙のルール多いので
すが、それらに負けず、ぜひ、二郎で楽しんでラーメンを食べてみてください。

コール 二郎

コールとは二郎でトッピングの野菜や背脂の量をどうするか、タレは辛めか、ニンニクを入れるかを伝える注文方法のこと

コールはシンプルに言えば二郎の店員にトッピングをリクエストすることです。決して難しい話ではありません。ただし、トッピングをオーダーするためのタイミング用語(言い方)が二郎独特のものなので、やや敷居が高いイメージがあります。
そこで、この記事では二郎でどうコールすればいいのか、タイミングと用語(言い方)を中心に解説していきますね。

二郎でのコールまとめ
出典:イラストでわかる! 常連が語るラーメン二郎「攻略法」

コールのタイミング

まずはコールするタイミングについて。
コールが怖いという二郎初心者&未経験者は、いつ、コールすればいいのか、わからないため不安になるケースが多いと思います。コールのタイミングを知らなければ、いきなり店員からコールを要求されることになり、どうしてもアタフタしてしまいがちです。

実は、二郎のコールのタイミングは、店員が客にラーメンを出す直前なのです。二郎インスパイアでも同じタイミングです。ラーメンが出される直前に、店員は「次のラーメン小の方、ニンニク入れますか?」というような言い方でトッピングの詳細を確認してきます。
ポイントは、客からコールを言い出すのではなく「店員がコールを確認しに来るまで待つべし!」ということ。

あくまでも、客側はラーメンが出される直前まで待っていればいいということでもあります。

店内にコールのタイミングが掲示されている店もある
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出典:食べログ

逆に言うと、店員からトッピングの確認が来る前にコールするのはNGということでもあります。

なぜ、ラーメンが出される直前にコールするのか?

二郎でラーメンが作られる工程を考えてみてください。トッピングはラーメンの上に最後に乗せるものなので、ラーメンを出す直前に客に確認して盛り付けるのが最も効率的な作業工程なんです。

これより前のタイミング、例えば麺を茹でている最中にコールされても、店員は麺は茹で終わるタイミングまで、そのロット全員分のコールを覚え続けておく必要があり、至難の業(無理ゲー)になってしまいます。

・・・とは言っても、二郎初心者の場合、ラーメンを出す直前のタイミング自体がわかりにくいと思います。やはり、おおよそのタイミングがわかっていないと、結局、店員から唐突に尋ねられてしまうことになるので不安ですよね?
そのため、自分がコールを求められるタイミングで慌てないように、自分の席でラーメンが出てくるのを待っている時間は、自分より先に座っている客(前ロットの客)が、店員がどういう動作をしている段階で、コールを要請してくるのか確認しておきましょう。そうすれば、イザ自分の番になった際、慌てずに済むと思います。

コールの言い方(コールの用語)

コールを店員から聞かれる際は、通常は「ニンニク入れますか?」と聞かれる店が多いと思います。この理由はカンタンでニンニク以外のトッピングはコールしなくてもデフォルトの量がラーメンに乗ってくるからです。例えばわざわざヤサイとコールしなくてもデフォルトの量のヤサイは自動的にラーメンの上に乗ってきます。

あくまでも、二郎ではニンニクのリクエスト有無を聞くタイミングで、ヤサイ、アブラ、カラメの希望量も同時に確認する仕組みになっているのです。だから「トッピングどうしますか?」とは言わず「ニンニク入れますか?」と聞いてくる店が多いようです。

確かにランチで二郎を食べた後、ゴゴイチで得意先との会議が入っている場合、強烈なニンニク臭は論外ですよね? だからニンニクだけは「入れるか、入れないか」を確実に確認できる聞き方になっているのだと思います。

それでは、コールのタイミングや聞かれ方まではわかった、でも、具体的に何て言っていのかまでは、まだ、わからないですよね?
二郎のコールはお経・呪文のような言い方で、確かに決してわかりやすいものではないので、
初心者の方にとっては少し敷居が高い注文方法にとなっているのは否めません。
でも、そんなに難しいものでもないので安心してください。

まず、コールできるトッピングの対象は、、ヤサイ(モヤシとキャベツ)、アブラ(豚の背脂)、カラメ(たれ)、ニンニク(切り刻んだニンニク)の4つだけです。
この4つの具(トッピング)についての増減を定員に伝えるのがコールということになります。

ちなみに、肉(チャーシュー)は、トッピングの中でもダントツで原価が最も高いので、増やせません。
また、麺も、コールのタイミングでは、既に茹で終わっているので増やしたり、減らしたりすることはできません。

コールの方法

ニンニク、ヤサイ、アブラ、カラメの4つのトッピングは量を増やしたり、減らしたりできますが、その言い方はマシ(通常より多め)、マシマシ(通常の約2倍)、スクナメ(少し減らす)、ヌキ(入れない)の4種類を組み合わせる方式になります。

【例】
ニンニク ヤサイ マシ
アブラ カラメ オオメ
ニンニク ヤサイ マシマシ

となります。
ただし、この通りに言わなければいけないというルールまではありませんのでご安心を!

初めて聞いた方は、何だかわからないですし、自分もこんな風に言わなければいけないのかと思って緊張してしまいますが、店員の質問に対して、普通に答えるだけで大丈夫です。

コールは「トッピングはどうしますか?」と聞かれていることになるので「野菜と油を多めで。あと味はカラメでにんにく入れてください」のように答えても受けてもらえるはずです!

コールより前に麺へのリクエストができる

最後に、コールではありませんが、二郎では麺についても好みがリクエストできるので紹介しておきます。
タイミングとしては食券を店員に渡す時です。
このタイミングで、麺の量と茹で方が店員に伝えられます。麺は食券を渡してから茹で始めるので、麺についてのリクエストはこのタイミング以外にはできません。

まずは、麺の量ですね。
そもそも二郎での麺の量は、食券を買う際に小か大かを選ぶことで概ね決まります。普通のラーメン店の麺量で言えば、小が大盛で、大が超大盛りです。小の大盛りでも一般のラーメン店の大盛よりも多いぐらいなので、二郎の初心者ならば小の食券を買っておく方がよいと思います。

さらに細かい注文として、店員に食券を渡す際に「麺少なめ」がリクエストできます。二郎の場合、女性や子どもでは小でも食べきれないほどの量なので「麺少なめ」をリクエストするといいと思います。
なお、麺多めのリクエストは聞いたことがありません。食券で買った金額より多くの麺を店に要求することになるので応じてもらえない気もします。

次に、麺の茹で方です。
具体的には麺固めがリクエストできます。二郎の麺はオーションという小麦粉で、フランスパンでも使われるものなので、デフォルトでも固めなのですが、さらに麺を固く茹でてもらえます。
なお、麺柔らかめは、あまり一般的ではないのですが、麺の茹で時間をやや増やすだけななのでリクエストすれば応じてもらえるかもしれません。

麺についてのリクエストをまとめます。食券を店員に渡す際、「麺少なめ、固め」という感じの言い方でオーダーすれば応じてもらえます。麺の量、茹で方に希望があるなら、ぜひ、リクエストしてみませんか?

チョモランマ 二郎

チョモランマとは二郎でのトッピング注文量の上限マシマシを超える最大限のトッピングリクエスト方法のこと。

ラーメン二郎では客の好みでトッピングの量を調整できます。トッピングのヤサイ、ニンニク、アブラ(背脂)、カラメ(タレの濃さ)それぞれについて、多め(二郎ではマシと言って注文する)、かなり多め(二郎ではマシマシと言って注文する)が調整できるシステムになっています。

さらに、二郎にはかなり多めマシマシよりも多いトッピング量をリクエストできる裏リクエストとしてチョモランマと呼ばれるものが一部の店舗で実在するようです。すべての二郎でやっているわけではなく、一部の二郎や二郎インパイアの店だけでやっているものなんですね。

あたかも巨大な山のようなルックスのチョモランマ
チョモランマ
出典:日刊SPA!

なぜチョモランマなのか?

マシマシを超えるトッピングが乗せられた二郎のラーメンをチョモランマと呼ぶ理由は、見た目が世界一高い山であるチョモランマに似ているからだと思われます(笑)。えっ、じゃあエベレストでもいいじゃん・・とか言い出す人もいらっしゃるかもしれませんが、知名度の高い英語のエベレストよりも、神秘性のあるチベット語のチョモランマの方が裏の注文方法の言葉としは相応しいということで、この呼び方が一般的になっているのだと推測できます。

チョモランマの中でも特にニンニクは強力

一般の食生活で、そもそも生ニンニクを食べるケースは滅多にないことだと思います。二郎では、トッピングに生ニンニクがあること自体が画期的なのですが、このニンニクのトッピングもチョマランマで超大盛にできます。

全てニンニクに覆われた二郎のニンニクチョモランマ757438l
出典:【ラーメン二郎】 ニンニクを“マシ”すぎた結果がやべぇ

ラーメンの丼全体を覆っているのは天かすじゃありません! 全部、切り刻んだニンニクです。
とにかくニンニクの量が半端なくて、丼の下にあるはずの麺どころか、トッピングとして麺の上に載っているはずのヤサイさえも目視できないぐらいの強力なルックスじゃありませんか!
これを食べ終えた方の感想によると、あまりのニンニクの量のため胃腸が猛烈に刺激されてしまい、立ち上がるのにも一苦労されたとか・・・。恐ろしい。このニンニクのチョモランマを提供された関内二郎の店員さんによると、通常のニンニクマシマシの約30倍の量とのことで、それまで誰も注文したことがなかった量だそうです。

胃腸の弱い方がこれに挑戦すると病気になるリスクすら感じますので、あくまでも自信がある方のみ挑戦するように心からお願い申し上げます。

豚(ぶた) 二郎

豚(ぶた)とは二郎で定番の厚切りチャーシューのこと

豚とはラーメン二郎の具である厚切りチャーシューを意味しています。もともと二郎のスープは豚骨だけではなく豚肉も一緒に煮込んで作っています。スープの材料としても豚肉が使われているわけです。豚肉は二郎の根幹の素材なのです。

そこで、二郎ではチャーシューという一般的な呼び方ではなく、親しみを込めて豚と呼ばれるようになったのだと考えられています。


出典:【東京】ラーメン二郎の「豚」を食べるなら、このお店!

豚のメニューの種類

二郎のメニューは、小、小豚、小W、大、大豚、大Wというネーミングになっているところがほとんどです。このうち、豚(チャーシュー)の枚数が増えるメニューの表記には、豚、W(ダブル)という文字が使われています。

標準的な豚の枚数としては、
●ノーマルな通常ラーメン(小、大) → 2枚の豚
●豚がネーミングに入る豚ラーメン(小豚、大豚) → 4~5枚の豚
●W(ダブル)がネーミングに入るラーメン(小W、大W) → 8枚の豚
が載っていることが多いようです。

ただし、豚の枚数を表す、豚・W(ダブル)とも、あくまでも二郎全店で見た場合の豚の標準値・一般値であって、店舗によっても豚の枚数や大きさには違いが出ることがあります。そもそもW(ダブル)がメニューにない店舗も多くありますね。

また、当然のことなのですが、豚(チャーシュー)の製作数には限りがあります。豚の枚数を追加できる小豚、大豚、W(ダブル)などのメニューはどの店でも早めに売り切れがちです。食べれたらラッキーというぐらいの店もあります。

なお、二郎のラーメンでは、小、大は麺の量だけを意味するもので、豚の枚数とは関係がありません。

神豚

神豚とは、もともとは、文字どおり二郎における極上チャーシューのことです。具体的には、野猿二郎の豚は神豚と評価していいレベルだと思っています。

美しく、しかも美味しい野猿二郎の豚出典:ラーメンデータベース

さらに、神豚というネーミングのインパクトの強さにあやかって、神豚そのものをを店名にしたインスパイアのチェーンもありますね。

神豚という店名のインスパイア店神豚出典:ラーメンデータベース

二郎らしいガッツリとしたボリュームあるラーメンが食べられます。二郎同様、ヤサイ・ニンニク・アブラ・カラメ(濃いめ)は無料で、神豚は豚6枚入りが人気のようです。

豚二郎という店名のラーメン店

さらに、そのものズバリ豚二郎という店名のラーメン屋さんがあります。正式店名はニンニクらーめん 碧の豚二郎です。

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出典:ラーメンデータベース

見た目からして美味しそうな豚ですね。ラーメン二郎はスープより具(トッピング)と麺の個性が強いと思いますので、これからも美味しい豚を出す店が増えていくような気がします。

インスパイア ラーメン

インスパイアラーメンとは有名店に触発されて作られたラーメンのこと

ラーメンでインスパイアという場合、もともとはハイレベルな店の味に刺激を受けて、自分でも同様のラーメンのレシピを作って提供する店のことを言っていました。実際、英語のinspireには「~を動機付ける、~に刺激を与える」という意味があります。
ただし、今では単純に有名店を真似したラーメンを出す店や、本家のラーメンを真似しただけのラーメン店も含めてインパイア店と呼ばれるようになってきています。さらに、ここ最近は、ラーメン二郎に限定してインスパイア ラーメンというキーワードが使われるケースも増えてきていますね。

二郎インスパイアとは?

ラーメン二郎に影響を受けたラーメン店は、本来は二郎インスパイア系・二郎インスパイア店と呼ぶのが正しいわけですが、今では二郎を省略して、単純にインスパイア系とかインスパイア店というだけで二郎のインスパイアラーメンを表すケースも目立ってきていますね。

二郎インスパイアの中でも評価の高い英二のラーメンラーメン英二
出典:timeoutラーメン英二

ラーメン二郎はボリュームもカロリーも激しく多く、ジロリアンと呼ばれるコアなマニアがたくさんいます。このような熱狂的マニアにとっては、ラーメンと言えば二郎なので、わざわざインスパイアという言葉に二郎を付けない表現が一般化してきたということなんでしょうね。

二郎インスパイアで高評価の店

ラーメン英二

二郎インスパイア系の中でもハイレベルな行列店。モチモチ極太麺と背脂多めの乳化スープを合わせたラーメンはありきたりの二郎インスパイアとは違うレベルで美味しい。

f:id:tsukemen0:20161012034042j:plain出典:ただ麺が食べたいだけなんだ

特に美味しいのは乳化するまで煮込まれた豚骨スープ。これに歯ごたえがある自家製太麺を合わせています。特筆すべきは豚(チャーシュー)。ジューシーで柔らかくて旨いもの。トッピングのアブラまで甘みがあって美味しいものです。厳選素材を丁寧に調理している高品質なラーメンで、二郎の中では1、2位を争う名店と言われるひばりが丘店と比べても遜色ないと思います。その上で、まぜそば等、二郎とは違ったメニューがあるのも嬉しいポイントです。メニューのバリーションがあるので通っても飽きにくいんですね。二郎インスパイアの名店だと思います。

千里眼

しっかりとニンニクを効かせながら二郎ならではのボリュームたっぷりのラーメンを出す名店。東大の駒場キャンパスの近くにあるため東大生がよく利用しています。


出典:食べログ

千里眼では、スープは豚骨を1週間も炊き続けたものに野菜をブレンドして仕上げたタイプ。麺は極太縮れ麺の自家製麺を使用。トッピングはモヤシ中心のヤサイ、豚(チャーシュー)、アブラ(背脂)は二郎に共通するものですが、千里眼オリジナルのトッピングが辛揚げ。読んで字のごとく唐辛子で味付けした揚げ玉です。辛く香ばしいのでラーメンの味変に効果的なトッピングです。
また、夏期限定メニューのボリュームたっぷり冷やし中華も大人気。この時期は冷やし中華めあての客で行列が長くなる傾向があると思います。

ラーメン燈郎

二郎インスパイアの中でも他を圧倒する美味しさ。食べログのラーメンで、長年全国1位だった麺屋一燈がプロデュースしているので「美味しい」としか言いようがないぐらいの高レベルです。


出典:カブラボ

もともと燈郎のラーメンは一燈の限定メニューが起源。豚骨をベースとした濃厚乳化スープに心の味食品の極太麺を合わせています。トッピングはヤサイ等で二郎の仕上がりになっています。
ここでは、二郎インスパイアの中でも珍しいカレー味のラーメンも選べますが、これがまた激旨。カレーラーメンの専門店ではありませんが、自分が今まで食べたカレーラーメンの中では間違いなく日本一だと思います。

ラーメン陸

丁寧に作られた料理としての完成度が高い二郎インスパイア。麺は270gで大盛の場合は360gで二郎らしいボリューム。ココはつけ麺があるのが嬉しいポイントです。二郎インスパイアのラーメンはどちらかと言えば麺と具を食べるラーメンなので、つけ麺は二郎インスパイアとしては無理がないと思います。


出典:とんちゃん日記

陸はとにかく豚(チャーシュー)が美味しい。丁寧に調理されています。厚みがありますが、丁寧に煮込まれているので柔らかく食べやすいのが嬉しい。スープも二郎系にありがちなカネシ醤油だけに頼ったタイプではなく、豚骨の旨みが上手に引き出されたタイプ。豚骨のコラーゲンが完全に乳化しているのでまろやかで濃厚で、でも、くどい感じが一切しない。恐らく化学調味料も使っていないんじゃないかと思われます。ちなみに、店名の陸という名前の由来は店長の子どものお名前だそうです。

蓮爾 登戸店

二郎インスパイアの草分け的な存在なのが蓮爾です。豚骨醤油スープに極太麺、ヤサイが十分に盛られた二郎テイストのラーメンが食べられます。

出典:食べログ

蓮爾は量は多めで食べごたえがあるインスパイアです。
とにかく麺がスゴイのです。厚みがある極太麺で、二郎より太い強力な麺です。極太で厚いので、一回に食べるのは数本で大丈夫ですね。歯ごたえが相当に強く、他のラーメンではなかなか味わえない麺の食感が特徴です。
豚(チャーシュー)は二郎系としては普通。小ぶりタイプが2個ぐらい入っています。柔らかくて二郎スタンダードな豚ですね。スープは、豚骨を煮込んだもので軽く乳化した醤油味です。タレは甘めでややジャンキー。
特筆すべき(?)は二郎より客に命令口調な接客。大行列店なので仕方ない部分がありますが、、。

二郎インスパイアはマニア客が始めたケースも

特に、面白いのは二郎インスパイアには個人店も多いということです。ラーメン二郎の本店や暖簾分けの店で修行した人が始めるケースもありますが、二郎で修行したことがない客だった人が始めるケースもあるようですね。二郎マニアが高じて、自分で二郎のようなラーメンを出す店を出したということですね。
このような店は、まさにラーメン二郎の精神に鼓舞されて誕生した店ですから、本来の意味でのインスパイア店ということになります。

いずれにしても、二郎インスパイヤ系と言われるお店が提供しているラーメンは、濃い醤油を使ったタレ、豚を煮込んだスープ、モヤシとキャベツ中心のヤサイ、巨大チャーシュー等が本家の二郎と共通している要素です。
本家を意識して改善するケースもありますが、「病みつきになる二郎のようなラーメンを出してやろう」という意識が高い店が多いと思います。

単なるパクリはジロリアンの敵

二郎インスパイア店の中には、とりあえずカネシ醤油が強い塩分濃度が高いスープ、極太の大量麺、山盛りのヤサイ、巨大な豚(チャーシュー)、大量のギトギト背脂さえあれば、バランスが悪くてもOKといった商売優先店もあるかもしれません。こういった商売優先のインスパイア店には文句を言うジロリアンも多いようです。インスパイアとか言いながら実態はただのパクリとして、インスパイアを認めたくないマニアは、結構、多いのです。

まあ、ハッキリ言えば、二郎のレシピには特許はないので、コアなマニアが文句を言っているだけなのですが、ジロリアンとしては、マネされた上に美味しくないインスパイアが増えてしまうと、二郎ブランドに傷がつくと思っているのだと思います。実際、チェーン化されて大増殖している家系ラーメンなどは、そういう側面があると思いますので、そういう意味ではジロリアンの言い分も理解できますね。

朝ラー(朝ラーメン)

朝ラーは朝ラーメンの略。一部の地域で朝からラーメンを食べる習慣のこと。

朝ラーは朝ラーメンの略語で、静岡県の志太地域(藤枝市、焼津市、島田市)、福島県の喜多方市など、全国でも一部の地域のみに存在する朝からラーメンを食べる習慣のことを言います。通常は朝ラーと略されて使われます。

f:id:heyheybombom:20150801040203j:plain出典:「朝ラー」って何だ!? 藤枝に根付く早朝ラーメン文化がアツい!

朝ラーの本場は藤岡市と喜多方市

朝ラーこと朝ラーメンが食べられる地域としては、静岡県の志田地域と福島県の喜多方市が有名です。
どちらも古くからラーメン文化が根付いているラーメン好きな方が多い地域です。

朝ラーの聖地と呼ばれる志太地域

朝ラーの中でも聖地と呼ばれているのが静岡県の志太地域。この地域のラーメンは志太系ラーメンとも呼ばれています。志太地域の中でも藤枝市が草分けとして有名です。当初は、元祖の藤枝市でも朝ラーをやる店は数店だけだったそうですが、2008年ごろから藤枝市と隣接する焼津市、島田市でも朝ラーをやる店が増えてきて、いつのまにか地域全体の食文化になっていったようですね。今では、志太系ラーメンを提供する店舗は、2018年時点で約20店舗ぐらいあるようです。志太の中でも元祖の藤枝市の場合、ラーメンが全国で大きく普及する以前から朝ラーがあったそうで、何と戦前からの食文化だそうです。

志太地域では、どの店でも早朝から多くの客が訪れていますが、元祖の藤枝市内のラーメン店は、おおよそ午前7~8時から営業を始める店が多いのですが、なんと午前6時から営業を行っている店もあるようです。さらに、ほとんどの店はお昼過ぎには閉店してしまうということです。朝から夜まで営業してるラーメン店なのではなく、文字どおり朝のみ食べられるラーメン店というわけ。朝ラーに徹してるのですね。

では、なぜ、朝ラー文化が志太地域に根付いたのか? その背景は、この地域がいわゆる茶どころだったことにあります。新茶シーズンの4月頃から茶農家・茶問屋は、夜明け前の午前3~4時頃から仕事を始めて朝仕事を終えた後、朝食としてラーメンを食べる習慣が始まったそうです。今ではお茶の関係者だけでなく、サラリーマンが夜勤帰りに食べたり、朝食として食べてから出勤するというスタイルも定着してきたそうです。

その志太地域の中でも朝ラーメンの元祖とされているのが藤枝市のマルナカ(1919年創業)。ここが朝ラー発祥店です。


出典:マルナカのホームページ

そのため、志太地域の朝ラーでは、このマルナカの味が朝ラーのベースになっています。醤油ラーメンが多いのも、この地域の特徴になっています。志太系ではノーマルの温かいラーメンだけではなく、茹でた麺を水で締めて甘味の加わった冷たいスープの冷やしラーメンも提供されています。元祖のマルナカでは、温かいラーメンと冷やしラーメンをセットで食べる人も多いですね。上の写真もセットのもので紹介しています。

喜多方市の朝ラー

福島県の喜多方市にも朝からラーメンを食べる朝ラー文化が根付いています。喜多方ラーメンはさっぱりとした醤油ラーメンが多いので、朝ラーでも胃にもたれず心地よく食べられると思います。
今では静岡県の志太地域の朝ラーも有名になりましたが、昔は喜多方の朝ラーが最も有名でした。この地域でも「ラーメンは朝7時から食べるもの」と言われていて、朝ラーが食生活の中で根付いています。

福島TRIP出典:福島TRIP

写真は坂内食堂の朝ラーです。醤油ラーメンというよりは塩ラーメンに近いあっさりした淡麗スープで、朝ラーにはぴったりだと思います。中でも、シンプルな支那そばが朝ラーには最適ですね。ここはチャーシューが美味しいのも嬉しいポイントですね。

穂先メンマ

穂先メンマとは柔らかな口当たりの筍の穂先(先端)を使用したメンマのこと

穂先メンマは麻竹のタケノコの穂先部分のみ使って作られているメンマです。食感は一般のメンマに比べて柔らかいのが特徴です。ただし、タケノコ1本から穂先メンマに加工できる量は少なく、価格も高めなので、主に大都市の有名ラーメン店で多く使われています。

穂先メンマの素材

穂先メンマは、主にこだわりの淡麗系ラーメン店で、ラーメンの丼上を飾る意味合いも含めて使われている具材です。淡麗系スープに合わせることが多いため、スープの邪魔をしないように通常のメンマより味付けも薄めになっています。
穂先メンマは、原材料となる麻竹(マチク)の筍(タケノコ)の中でも、特に柔らかい穂先(先端)の部分のみを作って作られています。

丼上をアーチ状に飾っている成城学園の碇
出典:ラーメン大好き本島莉々果

穂先メンマの作り方(製造方法)

穂先メンマは、麻竹の筍の柔らかな穂先のみ丁寧に長い時間をかけて乳酸発酵させて熟成させます。この熟成の工程でメンマらしい独特な風味が生まれるのです。その後、塩蔵・乾燥・水煮・・・、このいずれかの方法で長期保存するための加工が施されてから、主にラーメン店に渡っていきます。

穂先メンマ
出典:業務用メンマ卸問屋(通販店)

ラーメン店では、塩蔵・乾燥の穂先メンマの場合、まずは最適な柔らかさになるように水で戻します。水で戻す際、穂先メンマの塩味も抜けるため、清湯スープ等で旨みがある状態に仕上げてからラーメンの具として使われます。

穂先メンマを使った有名ラーメン店

中華そば 四つ葉

Yotsuba_20141109_19出典:らーめん喰倒記

比内地鶏から取ったスープと3種類の醤油をブレンドしたタレを合わせたを中華そばは、完成度が極めて高いもの。穂先メンマはスープと麺の邪魔にならないように淡い味付けの状態で添えられています。中華そばの他、蛤そばもというメニューもあり、こちらも蛤の風味が「これでもか!」と押し寄せてくる絶品です。
店の隣には店主のご両親が経営している寿司屋があり、ラーメン屋なのに店内でお寿司も食べられます。

麦と麺助

麦と麺助
出典:麦と麺助twitter

麦と麺助の看板メニューは中華そば。京地鶏ベースのスープに鰹節の出汁を合わせたダブルスープのラーメンです。昆布や椎茸の旨みも加えてあり、淡麗で上品な味わいに仕上がっています。細麺は小麦の香りがしっかりとしたタイプです。

もう一品の看板メニューのイリコそばは、透明なスープが美しいラーメン。最高級の伊吹イリコ(煮干し)で丁寧に出汁を取っているので、口中に雑味が全くなく旨味だけが広がるスープです。チャーシューは存在感あるレアチャーシューともも焼豚。特にもも焼豚が香ばしくて柔らかい絶品です。麺は中細麺でコシもある美味しいものです。

メンマ

メンマとは主にラーメンの具として使われるタケノコを発酵させた食材のこと。

メンマとは

メンマは中華料理の食材ですが、日本ではラーメンのトッピングとして麺の上に乗っていることが多いと思います。ラーメン店では、ラーメンの具に使われる以外にでも酒のつまみとしても出されます。メンマをキムチに和えるつまみもあります。
家庭では桃屋のメンマなどメンマを水で戻して味つけした製品が使われていますね。ちなみにメンマの本場の台湾ではメンマは炒め物の具の1つとして用いられています。メンマを炒めてゴマを振りかけたメニューがあるそうです。

メンマが大量に乗ったラーメン
メンマ
出典:ラーメンスープ・タレ.com

ラーメン界のトレンドは穂先メンマ

最新のラーメン界では穂先メンマがトレンドです。ビジュアルが美しく柔らかな食感なので人気があります。

穂先メンマ
出典:BtoBプラットフォーム

ただし、穂先メンマは麻竹タケノコの穂先部分のみ使用するため1本から取れるのはどうしても少量になってしまいます。そのため、出回る量には限界があり、原価も上がっていますが、大都市で創作意欲の高いラーメン店では使われていることが多いものです。
穂先メンマの食感は一般のメンマに比べて柔らかですが、それなりにシャキっとした歯ごたえも残っているのがポイントですね。

穂先メンマの詳しい内容はコチラ

メンマという名前の由来

メンマという呼び方は、ラーメン(メン)の上に麻筍 (マチク)を乗せたものだから、麺麻(メンマ)と呼ばれるようになったという説が一般的です。
この他、中華料理の「碼」を起源とするいう説もあります。中国語では「碼」とは料理の具材を表す一般用語です。そのため麺の具材なら麺碼になるということです。ただし、中国の麺料理で麺の上にタケノコを乗せるケースは珍しいそうなので、この説は以前よりも下火になってきているようです。

なお、メンマは過去には支那竹(シナチク)とも呼ばれていました。支那(中国)のタケノコというシンプルなネーミングなのですが、これは昭和初期の古い呼び方なんですね。支那竹の支那は清から派生した言葉で現在の中国を意味しますが、日本では歴史的な問題もあって、今の時代では支那という言葉は使いにくいわけです。だから支那竹(シナチク)という呼び名も変更を余儀なくされたようですね。

メンマの製造方法

メンマは麻竹(まちく)の筍(たけのこ)を茹でる、または、蒸すことでアクを抜いて、塩漬けにしてから甕に入れて土中で乳酸発酵させた後、天日で乾燥させて作りあげます。結構、手間がかかっている食材なんですね。
食材としてラーメン店などに出荷される際は、乾燥タイプ、塩蔵タイプや、水で煮て塩抜きしてから出荷されるタイプの製品のどれかになると思います。
ラーメン店では、固めを出したいなら乾燥タイプで戻し時間を調整すれば固い食感にしやすいと思います。柔らかめで出したいなら水煮タイプで作るのが最適です。

メンマの材料

メンマの材料はメンマのマの由来となったと言われる中国南部・台湾の麻竹 (マチク)です。マチクは亜熱帯の竹なので成長が早く、収穫時は鎌で切り取れるくらい柔らかいものなので食材として使いやすいのです。
一方、日本など温帯の竹は真竹(マダケ)が多く、これは戦国時代には武器に使われたぐらい固い材質なので食材にするには不向きです。日本国内産の竹を使ったメンマも少量製造されていますが国内消費量の1%程度しかありません。やはり日本の真竹(マダケ)は固すぎて食材にするのには向かないようですね。

レンゲ(散蓮華)

レンゲとは主に中華料理で使われるスプーン(匙)のこと

ラーメンをはじめとする中華料理を食べるときに使う蓮華。蓮華(レンゲ)とは中国や東南アジアの食卓で使われる陶製の匙のこと。うーん、これだと辞書っぽいですね。もっと簡単に言えば主に中華料理で使われる陶器のスプーンということです。
日本での呼び方は正式には散蓮華と言いますが、通常は蓮華(レンゲ)と略して使うことが多いものです。

出典:wikipedia

なぜ、蓮華という名称なのか? それはレンゲの形状が蓮の花(蓮華)から散った一枚の花びらに似ているからです。レンゲの機能はシンプルにいえばスプーンと同じなので、ラーメンでは、スープをすくったり、飲んだりする際に使います。

中国では日常生活で使われるためシンプルに匙、湯匙と呼ばれるのが一般的です。地域によっても差があり、匙子、勺、勺子、湯勺、匙羹などの言い方ががあります。西洋式のスプーンと区別する場合には中国式という意味で「中式」 zhōngshì の文字を添え「中式匙」又は「中式湯匙」などと呼ばれています。

レンゲの形状・材質

レンゲの形状は底が楕円形の平べったい舟のような形状になっています。底が深く平らになっているのがスプーンと大きく違うポイントです。
舟の先の部分は丸く深くなっていてスープを掬うために使います。船の後尾の部分は、先端が少し丸みをおびた形状の柄(持ち手)になっています。

出典:無印良品

レンゲの材質としては、基本となる陶製のものだけではなく、ステンレス製、木製、プラスチック(メラミン樹脂)製など、実に様々な材料で作られています。ラーメンでは主に陶製とメラミン製が使われていますね。なぜか味噌ラーメンでは木製のレンゲも多く使われていますね。

レンゲが使われる国

蓮華はもともと中国の食器ですが、ベトナム、韓国など昔から中華文化の影響を受けた国や、華僑が多く住むシンガポール、さらには世界各地の華僑の多く住む中華街でもレンゲが使われています。日本には平安時代に伝来したと言われています。

用途

レンゲの用途としては、やはり単品スープ、麺類のスープを飲むのに使うのがメインでしょう。
雲呑、小籠包、麻婆豆腐などの豆腐料理、マンゴープリン等の料理を掬って食べる用途でも多く使われます。
チャーハン等、箸で食べると面倒になる料理も掬って食べる用途になりますね。
小籠包の場合は、中に包まれているスープがこぼれないようする受け皿のような役割があります。
和食では、さらに皿そのものとしても使われるケースがあります。焼き物や茶碗蒸しのような蒸し料理等で、一口サイズの料理でレンゲを小皿として添えケースがありますね。

焦がしネギ(揚げ葱)

焦がしねぎとは油で揚げたねぎのこと。揚げネギともいう。ラーメンのスープの香ばしさと食感が増す。

焦がしネギ(揚げねぎ)は葱を大量の油(サラダ油など)で揚げたもの。調味料でもありトッピングでもある食材です。
焦がし葱は、葱1本をそのまま揚げてから切るのではなく、葱の欠片1つ1つがカラっと揚がるように細かく切ってから揚げます。切り方は、微塵(みじん)切りか、白髪切りか、大体、このどちらかになります。一般的には、みじん切りにしてから揚げることが多いです。


出典:古樹軒

焦がしねぎを入れたラーメン

こがし葱は、台湾から日本に来られた方が始めた店で出されるラーメンで定番になっています。
有名なのは、東京は大井町の永楽渋谷の喜楽ですね。

永楽

出典:GOTRIP

焦がしネギとネギ油がたっぷりと入った中華そばがウリ。スープは上品な薄味で、麺は柔らかな食感の平打ち麺。もやしの量も多めですが、やはりポイントは焦がし葱。スープの上に大量に乗ります。チャーシューは肩ロースを使ったオーソドックスなタイプ。この店の初代店主は台湾から来た方だそうで、中華料理の影響を感じます。
また、揚げ葱が黒く、ラーメンの表面にゴミが浮かんでいるように見えるため、常連はゴミラーメンと呼ぶという都市伝説がありますが、実際に「ゴミラーメン1つ」のように注文している客は見たことがありません。面白おかしく伝えられているだけのようです。

喜楽

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出典:Mealthy [メルシー]

1952年創業の渋谷の老舗。中華麺ともやし麺が人気。老舗ながら最新のラーメン店と互角の高評価を維持している名店です。中華麺は、スープは鶏ガラ、豚ガラから取ったさっぱりタイプで、台湾直輸入の焦がしネギが浮かんでいます。麺は平打ちの太麺。具は茹でモヤシ、チャーシュー、味付け玉子半分。喜楽最大の魅力は、やはり焦し葱の香ばしさが効いた美味しいスープだと思います。

焦がしねぎを入手する方法

まず、通常のスーパーでは売っていないので、中華食材の専門店、または、中華やエスニック食材の通販で手に入れることが一般的です。ただし、市販の焦がしネギは、赤ネギやエシャロットを揚げたものが多く、長ネギを揚げて作ったものと比べると、キリっとした風味が弱い傾向があると思います。ちなみに赤ねぎは玉ねぎとエシャロットを足して2で割ったような風味を持つ食材で、揚げると独特の甘みが生まれる食材です。

焦がし葱の作り方・レシピ

焦がし葱油の作り方を紹介します。簡単に作れるレシピです。

■材料
サラダ油 200ml
長ねぎ 1本

■作り方
【1】長ねぎの根元は切り落としてから、3mm幅を目安に輪切りにします。
【2】フライパンに、サラダ油を入れて、輪切りにしたネギ、薄く切ったニンニクを入れて弱火にして焦がさないように約30分ぐらい揚げます。とにかく限りなく弱火で揚げることが重要です。長ねぎを焦がしてしまうと、揚げねぎとして使えませんし、ネギ油も苦くなってしまいます。
【3】長ねぎがキツネ色になるぐらいコンガリとした焼き色がついたら火を止めます。
【4】網で濾して長ねぎと油を分離させます。揚げたネギが揚げねぎに、油はネギ油になります。

家系ラーメン

家系ラーメンとは横浜発祥で豚骨醤油スープにうどん並の太麺を合わせたラーメンのこと。

家系の開祖の吉村家は1974年に創業。そこから全国に広がっていったのが家系ラーメンです。吉村家から暖簾分けされた店名(屋号)には、〇〇家のように、店名の最後にを付けることが多かったので家系という呼称が生まれました。
一般的には家系という熟語は、家系図のように「かけい」と呼ばれますが、ラーメン界では「いえけい」と呼ばれています。

家系ラーメンの特徴

スープ
豚骨・鶏ガラで取った濃厚スープに醤油ダレを合わせたスープ。スープの表面には大量の鶏油が浮かんでいるのも家系ならではの特徴です。
このスープについて、家系創始者の吉村さんは「九州ラーメンの豚骨スープと東京の鶏ガラ醤油スープを混ぜたら美味しいスープになると思った」というエピソードが知られていますが、実際には吉村さんの修行店であるラーメンフランチャイズチェーンのラーメンショップ(略称:ラーショ)の豚骨醤油スープの影響を受けたと見る方が自然だと思います。
ただし、スープの濃厚さ、大量の鶏油などは吉村さんの独創的な部分で、だからこそラーショを凌ぐ発展ができたのだと思います。


太いストレート麺。うどんのようにモチモチとした独特の食感がある歯ごたえのいい麺です。他のラーメンの麺より太い分、啜りやすさを考えていると思われ、麺の長さは少し短めになっています。
この麺は自家製麺ではなく製麺所に発注するケースがほとんどなのも家系ならではの特徴です。その中でも最も有名な製麺所は、総本家の吉村家にも納品している酒井製麺です。もともと酒井製麺はうどんを得意としていた製麺所なので、独特の食感を持つ太ストレート麺が製造できたようです。


ホウレンソウ、チャーシュー、巨大な海苔が定番。これらのパーツで家系ラーメンは構成されています。

店数
日本とアジアで約1000店もあるそうです。家系発祥の横浜には約150店舗があると言われています。今では家系は全国区になりつつありますが、横浜のソウルフードという一面も残っている感じもしますね。

サービス
家系ラーメン店、特に吉村家の暖簾分けの店では、タレの量・スープに浮かべる鶏油の量・麺の茹で方がリクエストできるケースが多いです。サービス精神が旺盛なのも家系ラーメンの特徴です。

家系ラーメンの有名店

家系総本山 吉村家
家系ラーメン創始者の吉村実さんの店。文字通りの家系総本山。もともとは新杉田駅の磯子産業道路沿いにあり、1日1500杯を出す超繁盛店として有名でしたが、1999年に横横浜駅西口の徒歩圏内に移転して、圧倒駅に交通の便がよくなりました。

家系元祖の吉村家のラーメン
出典:TRAVEL STAR

麺は酒井製麺の太麺。スープは、豚骨1トン、鶏ガラ500羽分を使っていて白濁しかけたもの。表面は大量の鶏脂で覆われています。具は、分厚く大きくスライスしたチャーシュー、巨大な海苔が3枚、茹でたホウレンソウです。
麺の固さ、スープの脂の量、味の濃さを客が自由に指定できるのは総本山の吉村家から始まったものです。

寿々喜家
スープがマイルドな仕上がりの家系ラーメン。この情報を書いた時点では、全国の家系ラーメンの中で食べログの評価は1位の店です。

出典:ライラのラーメン情報ブログ

軽やかな豚骨風味ながらコクと旨味をしっかりと感じさせるスープにやや強めの醤油ダレを合わせて塩梅が絶妙。鶏油もコクをプラスしていてバランスも良さが光ります。優しい味の家系ラーメン店として地元の人たちだけでなく遠くからも来店者が殺到。店員のテキパキとした気遣いも評判のいいラーメン店です。

家系ラーメンの亜流

最近、家系は吉村家とは縁もゆかりもないチェーン店が増殖しています。本来の家系とは無関係の大資本のチェーン家系が増え続けているのです。その背景にはラーメン食材の保存技術の進化があります。特にスープの冷蔵が容易になり、同時にタレ、麺などもパッケージ化して提供するシステムが進化したため、骨からスープを炊く職人技を持っていなくても、簡単に家系ラーメンの味をチェーンで提供できるようになりました。しかし、味に大差がなくなるスープ保存技術が進化しても、吉村家、寿々喜家には敵わないでしょう。あまりに亜流が進化して、本物の家系ラーメンが衰退してしまったら残念なことですね。

セメント系ラーメン

セメント系ラーメンとは煮干しを粉砕したスープと鶏白湯のスープをブレンドした超濃厚な煮干しラーメンのこと。

セメント系ラーメンとは?

セメント系ラーメンの意味は、煮干しを大量に砕いて作ったスープと鶏白湯スープを混ぜ合わせて作ったラーメンということです。もちろん、あくまでも俗称であって、実際のメニューには濃厚煮干しなどと記されていることが多いです。当然ですが、実際のメニューにはセメント系と書かれることはありません。あくまでも俗称としてセメント系と呼ばれているわけです。

実際、セメント系ラーメンのビジュアルはセメント(コンクリートになる前の状態)に近い感じがしますね。濃い灰色でセメントを砂利や水と混ぜた状態の色合いが、セメント系ラーメンの見た目にそっくりです。

本物のセメントの色合いはセメント系ラーメンに近いイメージ。

出典:もしもセメントを浴びてしまったら「絶対水を浴びてはいけない」

さらに、セメント系ラーメンを食べる際は、砕いた煮干しがジャリジャリする感じになるので食感も似ています。
実際にセメントを食べたことがある人はいないので、あくまで想像なのですが・・・。

セメント系ラーメンの作り方

セメント系煮干しラーメンの製法は、従来の煮干しラーメンの作り方とは全く違います。完全に別物です。
従来の煮干しラーメンは、煮干しで出汁を取る作り方、つまり低温のお湯で煮干しの旨味を抽出する方法でスープを取っていました。ただし、このやり方だとどんなに濃厚に出汁を取ったとしても、出汁(水溶液)には煮干しの旨み成分を受け入れる限界値があるので煮干し味の濃さにも限界が生じてしまいます。

それに対して、セメント系の極濃煮干しラーメンは、煮干しを丸ごと細かく粉砕したパウダー(粉)を直接、鶏白湯のスープに混ぜて作りますので、煮干し味の濃さは出汁(水溶液)よりも上限値が高くなるのです。ひたすら煮干し味、いわゆるニボニボした味わいを濃く強く作れます。

さて、セメント系ラーメンの煮干し味とザラザラ感は煮干パウダー(粉)が担いますが、セメントのようなドロドロした粘度は鶏白湯のスープが担ってます。セメント系の鶏白湯スープはとにかく濃厚なので、ザラザラした煮干し粉を包み込んでジャヤリジャリした粉の口当たりを抑える効果があります。さらに、鶏白湯のまろやかな動物系の風味もラーメンのスープとして美味しく飲める役割を担っています。

セメント系のセメントスープはニボニボ感が強い

セメント系の極濃煮干しスープは、出汁を取った煮干しスープと違って、煮干しをそのまま粉砕しているので煮干しの風味・苦味が直接、口中に入ってきます。
さらに、味覚だけでなく食感も強力で、煮干しパウダーのザラザラ感まで口中に入ってきます。
このように「煮干しそのままの苦味」+「煮干しパウダーのザラザラ感」がセメント系ラーメンの特徴だと言えます。ニボニボ感が強い、ニボニボ苦味のラーメンとも形容されることもありますが、言いえて妙の上手な表現だと思いますね。

セメント系ラーメンを出す店(東京・神奈川)

中華ソバ伊吹
中華ソバ伊吹出典:食楽web

セメント系ラーメンのパイオニアで、今なおセメント系を牽引し続けているのが板橋区の志村坂上にある中華ソバ伊吹。濃厚煮干セメント系ラーメンの王者だと思います。伊吹の煮干スープの濃厚さは尋常ではないレベル。原価率を考えているのか、考えていないのか、とにかく大量の煮干し粉をスープに投入しています。伊吹の煮干しスープは強力にドロドロで黄みがかった灰色。まさにセメントが想起されるたたずまい。食べた後は煮干しの濃さが強く印象に残ります。

いのうえ
いのうえ出典:ただ麺が食べたいだけなんだ

セメント系ながら煮干しパウダーのザラザラ感をほとんど感じさせない丁寧な作り。洗練されたセメント系ラーメンなのが川崎市の尻手のいのうえです。ここはパウダー状の煮干しを目の細かい網で3度も漉しているので、ほとんど煮干し粉のザラザラ感が感じられません。セメント系の粉っぽさ・ザラザラ感は豪快な味わいとも言えますが、正直、不快に感じることがないわけではありません。その点、いのうえは丁寧に煮干し粉を漉して作っているので、口の中で不快に感じるレベルの煮干し粉はほとんど除去されています。

亀戸煮干中華蕎麦 つきひ
亀戸煮干中華蕎麦 つきひ
出典:ラーメンデータベース

気鋭のセメント系ラーメン。亀戸にあります。スープは煮干しの風味が香ばしい超濃厚タイプ。濃厚に仕上げた鶏白湯が煮干粉の強い風味と塩味をまとめています。エグミ・苦み・塩味のバランスがよく、癖がないスープなのでセメント系ラーメンとしては飲みやすい仕上がりになっています。鶏白湯の粘度、煮干し粉の量もセメント系の中ではかなり多いタイプだと思います。

中華そば いづる
出典:ラーメン食べて詠います

芝大門にある中華そば いづるは、いくつかあるメニューのうち、濃厚煮干しそばがセメント系です。鶏白湯と煮干し粉を組み合わせるセメント系の定番製法ですが、煮干しはイワシ煮干しだけでなく、イカ煮干しも大量に使っているのが特徴。イワシ+イカなので味わいに奥行があります。その上で、イワシ煮干しの濃さだけでも伊吹に匹敵するか、それ以上の超濃厚さがウリ。セメント色スープは灰色ではなく青魚のような深緑色に近く、いかに濃厚なのかわかります。

・・・ここで紹介した以外にも、セメント系ラーメンを出す店は全国レベルでどんどん増えています。メインとなる材料は煮干しと鶏ガラで、手に入りにくい特別な素材を使うわけではないので参入障壁は低いと思います。新ジャンルのラーメンとして、これからますます勢力を拡大していくことが予想されますね。

セメントスープの起源

セメント系ラーメンのセメントスープは、2011年頃からラーメン界で話題になり始めました。やや黄味がかった灰色スープが特徴のセメント系の濃厚煮干しラーメンですが、見た目も、食感も、どことなくセメントっぽいので、セメントスープとかセメント系ラーメンと呼ばれています。さらに、あまりにも濃厚なので極濃または濃密の煮干し系ラーメンと言われることもあります。

セメント系ラーメンの名称はいろいろありますが、やはり、極濃なセメントスープが最大の特徴になりますね。

ヤサイ 二郎

ヤサイとは二郎のトッピングの1つで茹でたモヤシとキャベツのこと

ラーメン二郎では、具(トッピング)がデフォルトでも大量に入っていて、タレも比較的、辛い(濃い)のですが、さらにトッピングとタレの量の増減をコール(リクエスト)できる仕組みになっています。

コールする際は、トッピングの3種類「ヤサイ」「ニンニク」「アブラ」とタレの「カラメ」を組み合わせてオーダーするのが二郎のシステムになっています。それぞれ以下のような内容になっています。

トッピング&タレの詳細

ヤサイ:もやし、キャベツの野菜トッピング
ニンニク:細かく刻んだニンニク
アブラ:豚の背脂
カラメ:味を濃くするタレ

ヤサイは茹でたモヤシとキャベツで入る割合は店によって変わります。価格はキャベツが高く、モヤシが安いせいか、ほとんどモヤシという店が多いと思います。

表記は、漢字で野菜と書いたり、カタカナでヤサイと書いたり、どちらかに定まっているわけではありません。二郎のマニアはカタカナでヤサイと書くことを好むようです(笑)。

二郎の店内にコールの説明がある例

出典:ラーメン二郎 歌舞伎町店 (トリップアドバイザー提供)

トッピングの伝え方(コールの方法)ですが、量を増やす際は、ニンニクとヤサイはマシ、アブラとカラメはオオメという伝え方が多いようです。
マシは普通に多め、マシマシは最大限に多めになります。ちなみに、少な目とか、ヌキ(入れない)というコールもできます。

コールの組み合わせ例

ヤサイマシマシ
ヤサイ ヌキ
ニンニクヤサイ マシ
アブラカラメ オオメ
ニンニクヤサイ マシマシ

コールするトッピングの中でも、やはりヤサイはマシ(増やす)のが定番のトッピングになっています。コールの際、ヤサイマシをオーダーするとトッピングの野菜の量がドーンと増えます。

ちなみに、ヤサイに限らない話になりますが、なぜ、二郎ではトッピングまで山盛りになるのか?
二郎の本店は三田の慶応大学の近くにある学生街の店です。学生街ではありがちな話なのですが、学生に安くお腹いっぱいになるまで食べてもらって元気に学生生活を送って欲しいという店主の心意気が背景があるのだと思います。

湯きり(ゆきり)

湯切りとは麺を茹でた後、ザル・テボ等で水分をしっかり落とすこと。

湯きりは、ラーメンはもちろん、スパゲティ、うどん等を調理する時、麺に付着している水分を除去するための作業工程です。Web上の辞書では「食材を湯から引き上げて水分を取る作業」という定義で書かれています。

実際のところ、ラーメンに限らず、麺料理では湯切りをしないとスープ・つけダレ・ソースは薄まってしまい、本来の美味しさで提供できなくなります。湯切りは麺料理の最後の工程として非常に重要な役割があるのです。

かつて、支那そばやの故・佐野実さんが【完璧な湯切】と【甘い湯切】の麺の重量を測った実験を公開しました。その結果は【甘い湯切り】は【完璧な湯切り】に比べて麺が重く(つまり余計な水分が麺のまわりに付着していて)、スープを薄めてしまうので味が落ちるという結論でした。
この検証により、湯切りは実際にスープの味に影響を与えることがわかり、丁寧に行うのが重要だということが科学的に証明されたわけです。

ラーメンの湯切りをするための道具

湯切りをする道具には、テボ(深ザル、振りザル)、平ザルがあります。

まず、テボです。これは、ラーメンの麺を茹でるために使用する調理道具として最も普及しているものです。麺茹で鍋にテボを立てて、麺を1人前づつ入れて茹でます。茹でた後、ちょうど1人前ずつ湯きりができるので、3~6杯ぐらいまでのラーメンを一度に茹でて湯切りするには非常に便利な道具です。

テボによる湯切り
テボでの湯切り
出典:Yahoo!知恵袋

欠点としては、麺が湯の中で動く範囲がテボの中に限られているので、麺を泳がすようには茹でられないことがあります。しかし、最近では麺を泳がせて茹でられる巨大テボを使うことで、テボの弱点を解消する店も出てきています。ミシュランで星を取った蔦がこの巨大テボを採用しています。

次に、平ザルです。そば揚という呼称もあります。これはラーメンの麺を茹でるために使用する調理道具としてはテボよりも歴史があります。

平ざるによる湯切り
平ざるでの湯切り
出典:はてなFotolife己【おれ】写真館

茹で釜全体を使って麺を泳がせながら茹でられるので、麺全体に均等に熱が通せて、麺の旨味を最大限に引き出せます。チャッチャと湯きりする職人の動きも見ていてカッコイイものですよね。
欠点としては、ラーメンの杯数分の麺を素早く分けて引き上げる高度な職人技術が必要になるということです。誰でもできる技ではないのです。
また、どんな達人でも最初に引き上げた麺と、最後に引き上げた麺では、確実に茹で時間が変わってしまいます。これは味に差が出てしまう平ざる特有の欠点なんですね。

テボによる湯きりはパフォーマンス?

高座渋谷の中村屋の湯切りパフォーマンス「天空落とし」が話題になった頃から、ラーメン店主による湯切りパフォーマンスが話題になっています。ただし、昔ながらの職人はパフォーマンスを批判することがありますね。

平ザルの上で麺を躍らせて湯切りするのがプロなんだ。くぼんだザル(テボ)なら誰がやっても麺が飛び出すことないからね。もっともらしく素人に毛が生えた程度の若造が湯切りのパフォーマンスなんてやっていると笑っちゃうよ。あんな湯切りなら誰でもできるからな。

こんな言い方をする職人もいます。確かに天空落としにはパフォーマンスの部分もあるかもしれませんが、あれは勢いをつけることで湯切りの回数を減らして麺を傷めないという合理的な意味もあるやり方なのです。

一方、平ザル方式は前述のとおり、麺の茹で時間がバラバラになる本質的な欠点もあるので、合理的なテボを批判するのは間違っている部分もあります。まあ、この職人が一度に一杯しか作らないならば説得力もありますけどね。実際にはそこまではこだわっている店はほとんどありません。

やはり、テボ・平ざるとも一長一短があるわけですが、前述したテボと平ざるの利点を組み合わせた巨大テボには今のところ欠点が見当たりません。これからの湯切りは巨大テボが主役になっていく可能性があると思います。

熱盛(あつもり)

熱盛(あつもり)とはつけ麺で表面を温かくした麺を提供すること。

普通のつけ麺は、水で洗って冷たくなるように仕上げた麺ですが、あつもりは茹でた麺を水で締めた後、さらに湯通しして麺の表面が温かくなるように仕上げたものです。麺の表面が温かいので小麦の風味が伝わりやすくなります。特に冬場は温かい麺なので需要が増えますね。

ラーメンには、もともと蕎麦に由来する用語がかなり多いのですが、熱盛りもその1つです。蕎麦を茹でて熱い状態で提供する盛り蕎麦のことを熱盛(あつもり)と言いますが、それがラーメンのつけ麺にも受け継がれているということです。


出典:うれっこ

つけ麺の発明者は、東池袋の大勝軒の創設者でラーメンの神様とも言われた故・山岸一雄さんです。山岸さんは蕎麦の修行から始められてラーメンの世界に転じられた方。麺をつけダレにつけて食べるスタイルは、明らかに、蕎麦のせいろ・ざる蕎麦の食べ方を受け継いでいます。実際、つけ麺のことを店によっては「もりそば」「つけそば」「ざるラーメン」と呼ぶケースもあります。このような蕎麦の文化を継承してきた流れの中で、熱盛りもつけ麺に導入されたのだと思われます。

恐らく、つけ麺には最初は冷盛しかなかったのではないかと思います(あえて冷盛という表現は通常は使いませんが)。実際、小麦の麺は冷たい方が麺のコシも強くて美味しいと思いますが、東池袋の大勝軒では温かい麺も食べてみたいと客から言われた際、蕎麦文化の常識だった熱盛を、ごく自然に提供されたのでないかと思っています。

実は、、、熱盛は冷盛より手間がかかる

あつもりは、茹であがった麺をそのまま客に出すような手抜きで作っているわけではありません。茹で終えた熱い麺をいったん冷水で締めてから、もう一度お湯に通して温めた麺が提供されているのです。実はかなり手間がかかっているのです。この製法で出されるあつもりは、麺の表面は温かく、麺の中心は冷水の効果でしっかり締まっていますので、口に入れるときは温かく、麺を噛んでみると歯応えのいい食感が味わえるようになっています。

また、表面を温かい麺に仕上げているために、つけダレが冷めずないで熱いまま味わい続けられるメリットもあります。

ただし、一部のつけ麺の店では、麺を冷やしてから再び温める手間をかけず、茹で上げたままの麺を出すことがあるようなので、注意が必要ですね。

テレビ朝日の熱盛の使用は邪道?

テレビ朝日の「報道ステーション」ではプロ野球でファインプレイなど魂のこもったプレイを紹介する際に熱盛という言葉が用いられます。これははっきり言って邪道だと思います。つけ麺の熱盛というキーワードが流行り出したので、便乗した感じが否めません。まあ、ジャンルが全く違うので目くじらを立てるほどではありませんが(笑)

白湯(パイタン)

白湯(ぱいたん)とは鶏ガラ・豚骨などを強火で煮込み、脂肪とゼラチン質が乳化した白濁スープのこと

白湯(パイタン)は文字通り白く濁ったスープ

白湯では、白は白濁、湯はスープを意味しています。まさに漢字そのままで白く濁ったスープというわけです。ちなみに、白湯の本場の中国では「白湯スープ」とは言いません。湯がスープで、タンもスープなので、スープという意味の言葉が2重に使われてしまうからです。
ちなみに、白湯という漢字は、ラーメン業界では「ぱいたん」と読まれ、医療現場では「さゆ」と読まれますが、今回はラーメンとは関係ない「さゆ」の方は割愛しますね。

白湯(パイタン)スープ出典:Nobby のサーフ&グルメ

白湯ラーメンと豚骨ラーメンの違い

一般的には、白湯ラーメンという際は、鶏ガラスープで作った鶏白湯ラーメンのことを示すすことが多いと思います。一方、豚骨スープで作った白湯ラーメンも白湯ラーメンと呼んでもいいのですが、実際には、豚骨ラーメンと呼ばれることが多いですね。

白湯ラーメン、白湯というキーワードが一般的になる前から、博多豚骨ラーメンなどで豚骨ラーメンという言葉がラーメン界では定着していたからだと思います。

白湯(パイタン)の作り方

さて、実際に白湯を自分で作って食べてみたいとお思いの方にコラーゲンたっぷりの白湯スープのレシピを公開します。

白湯スープは鶏ガラor豚骨を長時間煮込んで作りますが、豚骨は一般のスーパーでは手に入りにくい上、鶏ガラの5~10倍も煮込む時間がかかるので家庭では鶏ガラを素材として使うのが一般的です。鶏ガラを煮込んで作る白湯スープも完成までにはそれなりの時間はかかりますが、豚骨と比べれば、圧力鍋も使わずに済む、下処理(下ゆで)も簡単・・・など、豚骨スープを作るよりも遥かに手間が少ないのが魅力です。

■スープの材料(2杯分、1杯450ml)
鶏ガラ 約400g
ネギ(青い部分) 100g
野菜(玉ねぎ、キャベツ等) 100g
ニンニク 2片
生姜 100g
酒 100cc
昆布 5cm×5cm
水 6リットル

■作り方(手順)
1.大きい鍋に鶏ガラが隠れるぐらいまでを目安に水を入れて沸騰させます。

2.沸騰したら鶏ガラを入れます。血抜きするために3~5分くらい下茹でします。

出典:家系ラーメンを作った話

3.生姜は半分、玉ねぎは1/4ぐらいに切っておきます。

4.下茹でしたお湯を捨てて鍋を空にしてから、下茹でした鶏ガラと
切っておいた野菜、ニンニク、生姜、酒、水4リットルを鍋に入れて、
そのまま蓋を閉めて強火で2時間ぐらい煮込みます。

5.2時間ぐらい煮込めばスープが白濁してきます。ずっと強火で煮ているため
水が少なくなっているので、2リットルの水を鍋に追加します。


出典:完全図解!どこよりも詳しい!濃厚鶏白湯スープの作り方

6.引き続き強火で2時間ぐらい、さらに煮込みます。

7.煮込み終わる30分前ぐらいに弱火にして昆布を入れます。

8.煮込み終わったら、目の細かい網などで濾せば白湯スープが完成します。


出典:完全図解!どこよりも詳しい!濃厚鶏白湯スープの作り方

岡持ち

岡持ち(おかもち)とはラーメンを持ち運ぶ際に使われる箱のこと。主に出前で使われる。

ラーメン 運ぶやつ ・・・といえば岡持ち

岡持は出前や仕出しの際、料理を入れて運ぶ桶・箱のこと。持ち運ぶために蓋と取っ手がついています。実際には岡持ちは出前で使われることがほとんどです。中でもラーメン屋さんが出前の際にラーメンを運ぶための箱と言っても過言ではないぐらいラーメン運搬の定番道具になっていますね。

ラーメン屋・大衆中華料理店では出前の際にラーメンを運ぶ箱として使われている理由は、出前を届ける際、中に料理を入れて持ち運ぶためにフタと取っ手の付いた器具(容器)が必要だったということ。
岡持ちがラーメン運搬の定番道具になった理由は、やはり最適な形状・機能を持っていたからだと考えられます。

実は、岡持ちにもタイプがあって、木製の桶(手桶)や、仕切りの段がついた金属製の箱など、いくつかバリエーションがあります。

ちなみに、英語で言うと、Wooden carrying box という表現になるようです。

アルミ出前箱(岡持ち) ランチ用 3段(3ヶ入) 間口335mm×奥行250mm×高さ320mm
出典:アルミ出前箱-岡持ち

なぜ、岡持ちと呼ばれるようになったのか?

岡持ちという言葉は、【岡=傍(おか)持ち運ぶ】の合成語だと考えられています。傍(おか)傍(かたわら)とも読みますよね。つまり、らに下げてち運びする道具というのが語源のようです。また、岡持ちの岡は、他(ほか)から転じた言葉で、自宅外・他所の意味があるという説もあります。この場合、岡(ほか)にち運ぶための道具ということになります。

いずれにしろ江戸時代より前からある古い言葉なので、いろいろな説がある状態ですが、食べ物を持ち運ぶための箱という定義そのものは江戸以前から現代まで続いているようですね。
また、岡持ちの[岡]には、岡(小高い山)のようにたくさんの食べ物を持って歩ける道具という意味もあるそうです。

岡持ちの運搬道具以外の使われ方

ちなみに、アンティークな岡持ちはインテリアとして販売されていたりもしますね。

アンティーク雑貨 和製アンティーク 春慶塗 レトロな和の雰囲気漂う木製出前箱(おかもち、岡持)
出典:レトロな和の雰囲気漂う木製出前箱(おかもち、岡持)

この商品は、暖かい木の雰囲気が魅力的なヒノキ材で製造された出前箱です。木目をそのまま生かした外観には、透明な漆を使用した春慶塗が施されていて、さらにアンティークな雰囲気がよく出ています。
部屋に置いて小物入れとして利用できそうですね。

その他、岡持ちはビュッフェ用のテーブルとしても使えるようですね。
いろいろな料理が並ぶビュッフェでは、料理を盛り付ける器も大切ですが。岡持ちはレトロな見た目から、和食との相性が抜群。より料理が美味しく見えるビュッフェテーブルとして最適なんだそうです。
特に豆腐には最適。真っ白な豆腐がより際立つ容器なので、和の雰囲気を醸し出し、高級感あふれる見た目になるようです。

完食

完食とは出されたラーメンをスープまで残さず食べきること。

スープを一滴も残さずラーメンを食べきること完食と言います。ラーメンに限らず、料理を残さず食べ終えるということが完食の定義になっています。辞書のような定義で表現すると、対象とする食べ物について目標の量や種類を完全に食べきることといった言い回しになります。ちなみに、完食は英語ではateが使われます。eatの過去形ですね。

完食出典:フォト蔵

完食というキーワードは、大量の料理を食べきる速度を競う大食いのバラエティ番組(テレビチャンピオンなど)から普及し始めたと言われていますが、最初はネットで誰かが言い出して普及し始めた言葉なんじゃないでしょうか?
完食という言い方が普及し始めたのは調べたところ1995年ごろからですから、ネット創世記の時代と被っています。当時は「完食」という言葉は存在しなかったはずで、ネットの掲示板で使われたことをキッカケに徐々に広がっていったのだと思います。

もともと完食の「完」は、動作を表す言葉の前につけて使う漢字で、既存の熟語である完走、完泳、完納、完済も完+動作という構造で作られています。完食という造語も、これらの既存熟語と同じ構造だったので、違和感なく普及していったのでしょうね。

なお、完食というワードが人口に膾炙した背景には、やはりTVの影響が欠かせません。TV局が安価に製作でき、視聴率も高い「食」の番組を増やしてきたので、TVでよく出てくる言葉として広がっていったのだと思われます。

今では完食の使われ方にも幅が出ている

「小中学校で教員に給食の完食を指導されたことがきっかけで不登校や体調不良になった」というような文脈、つまり、教師に無理やり給食を完食させられて体調を崩したようなシーンで完食というキーワードが使われるケースが見られます。


出典:ゆーたdailly

また、完食の美学のようにブログ名にも使われたり、ご飯つくりすぎ子と完食系男子のようにマンガ名にも使われたり、かなり日常用語として浸透してきていますね。
本来の使われ方とはやや異なる気もしますが、それだけ一般用語として定着していることの証でもあるんでしょうね。

かえし(返し)

かえし(返し)とは煮かえしの略語でスープで割る前のタレのこと。

ラーメンの本・ブログ等を読んでいると、かえしという言葉が出てくることがあります。日常生活では滅多に使わないキーワードなので「何これ?」と思われる方も多いかもしれませんが、ラーメンでかえしという場合、ほぼ醤油ダレを意味します。

タレ専用のホーローの容器に入れられたかえしかえし
出典:CooNelNel

本来は「かえし」は蕎麦用語

かえしとは「煮かえし」という言葉の後側だけ使ったもので、もともとは蕎麦業界で使われている専門用語です。簡単に言えば蕎麦つゆのタレのことです。このかえしを出汁で割ったスープが蕎麦汁になります。ラーメンもタレをスープで割って作るので、スープで割る前のベースとなるタレのことをカエシと呼ぶわけです。

    • かえし+出汁=蕎麦つゆ
    • かえし+スープ=ラーメンのスープ

今では、蕎麦とラーメンのかえしは別々のものになっていることが多くなっていますが、ラーメンが登場した時代は、蕎麦もラーメンも同じかえしを使っていたケースが多かったと考えられます。同じものだからこそ、蕎麦のタレ、ラーメンのタレ、どちらも「かえし」と呼んでいたと考えられています。

実際、蕎麦・ラーメンとも長い歴史がある山形では、蕎麦で使っているかえしに、ラーメンの鶏ガラスープを注いで仕上げた「鶏中華」というラーメンが今でも残っています。
また、歴史ある商店街にはラーメンが食べられる蕎麦屋が残っていることがありますが、今でも蕎麦屋で食べられるラーメンでは、蕎麦のかえしにラーメンのスープを注いで作っていることが多いようです。
かえしは、蕎麦屋のあらゆるメニューに使われる万能タレなので、ラーメンに使うことは当然の発想だったのでしょうね。

また、ラーメンの神様と言われた山岸一雄さんも、蕎麦で有名な長野県の出身なのですが、山岸さんが発明したつけ麺も「冷たい麺をかえしを薄めて酢を入れたタレにつけて食べる麺料理」ということで、まさにざる蕎麦と同じ発想で作られたラーメンですね。このように、かえしは元々は蕎麦のレシピからラーメンに受け継がれたものなのです。

ラーメンならではかえしの作り方

基本的なかえしは、醤油+砂糖+みりんを混ぜたものに火を入れて作ります。
家庭で作るなら醤油400ミリリットル、本みりん40-80ミリリットル、砂糖50-80gが適量だと思います。以下の手順で作れます。
1)鍋に醤油を入れて、中火で温める。煮立たせてるのは絶対にNG。
2)アクのような膜が鍋の上に広がってきたら砂糖を入れる。
3)砂糖が溶けたら鍋にみりんを入れてかき混ぜる。
4)弱火にして表面がアクのような膜で覆われてきたら火を止める

ただし、蕎麦とラーメンでは「素材に豚を使うかどうか」が大きな違いになっています。かえしに限らず、蕎麦を使う料理で豚を使うケースは滅多にありませんが、コクを求めるラーメンの場合、豚の使用は非常に重要です。
そのため、昔はチャーシュー(煮豚)の煮汁を煮詰めたものをタレ(かえし)として使う店が非常に多かったのです。一昔前のラーメンのレシピ本を読むとタレ(かえし)はチャーシューの煮汁で作ると書いてあるケースがほとんどです。

チャーシューは、醤油+砂糖+みりんを混ぜたかえしで煮るので、できあがったラーメン用のかえしには豚エキスと脂が入っていて、コクが強くなっています。

もちろん、現在はラーメンの美味しさを追求するため、かえしを専用工程で作る店が増え、製法も店ごとに違うものになってきています。また、ラーメンの場合、カエシに頼らず、香味油で風味を増すことも増えています。それでも、今もなお、ラーメンの味のコントラーはかえしです。返しの重要性は根強く残っています。

今のラーメンのかえしは醤油ベース以外もある

ラーメンは蕎麦と違って伝統にとらわれずに作られるため、タレのバリエーションも醤油以外にも拡大しています。
味噌ラーメン、塩ラーメンも、ラーメンの重要なメニューになっています。そのため、今では、味噌ラーメンのタレ、塩ラーメンのタレなども含めた、タレ全体の総称としてもかえしという言葉が使われることもあります。

鍋二郎

鍋二郎とは二郎でラーメンをテイクアウトすること

店内に説明がないことも多いのですが、二郎の裏の注文方法として、
最近、ネット上の口コミで注目度が高まっているのが鍋二郎です。一言でいえば二郎のラーメンの持ち帰りです。基本的には2人前以上で受け付けてもらえるようです。持ち帰ったラーメンを友人達とシェアして食べれば、自分が食べたい量だけ取り分けて自分のペースで食べられます。

鍋二郎で持ち帰ったラーメンをシェアして食べられる
出典:ラーメン二郎をテイクアウト

また、二郎は他のラーメン店より固定ファン(ジロリアン)が多く、店の空気を修行場のように固くしているケースがあります。その点、鍋二郎の場合、店内監視役ジロリアンの目を恐れず、自分のペースでゆったりと食べられるのが魅力だと思います。
さらに、たまには二郎を食べたいけど、あの大量のラーメンを短時間で食べるのが苦手という人にも向いています。

鍋二郎一覧 鍋二郎ができる店 目黒 仙川 上野毛 野猿街道 相模大野 仙台 新潟 京都

鍋二郎ができる店舗はどこか? 実は二郎の中でも、ごく一部に限られています。あらかじめ持ち帰りが可能かどうか調べてから鍋を持参されるとよいと思います。店頭で確認するとか、Twitterの公式アカウントで確認するとか、どうしても不明な場合は電話するとか、いろいろ確認する方法はあります。

仙川店は店頭で直接確認できる
鍋二郎の店頭での告知
出典:お野菜生活

もともと鍋二郎は、三田本店の発祥(ただし、現在は三田本店では鍋二郎を廃止しています)なので、三田本店直系のお店で実施されているケースが多いようです。

こちらで調べた鍋二郎ができる店舗の一覧を記載しておきます。目黒 仙川 上野毛 野猿街道 相模大野 仙台 新潟 京都では実施しているようですね。ただし、目黒店は予約制で、野猿街道店は期間限定という情報が見つかっています。あくまでも二郎の一部の店舗だけで鍋二郎ができるわけで、全国の二郎の共通システムではないことをご理解ください。

鍋二郎できない店 三田本店 関内 ひばりヶ丘

鍋二郎はやっていない店舗の方が多いので、有名店でも鍋二郎をやっていない店だけ紹介します。三田本店 関内 ひばりヶ丘 では残念ながら鍋二郎をやっていません。

鍋二郎でラーメンを持ち帰る方法

実際に鍋二郎をやってみる方法ですが、シンプルに書けばラーメン二郎に行ってラーメンを鍋に入れてもらって家まで持ち帰るということです。ただし、他のラーメン店ではやっていない特殊な注文方法なので、事前に以下の手順を確認してから実行すればスムーズになると思います。ご参考にしていただけると幸いです。

1.注文方法を決める

鍋二郎ができる店の中には「でき上がったラーメンをもらう方法」「材料のみもらう方法」が選べる場合があります。事前に店に注文方法が選べるかどうか確認して、どちらで注文するか決めましょう。
◆でき上がったラーメンをもらう方法
全て完成した状態で一緒に鍋に入れてもらう
でき上がったラーメンをもらう方法
出典:ここなっつのラーメン物語


◆材料のみもらう方法

麺は茹でていない状態で、具材はそれぞれ分けて入れてもらう
材料のみもらう方法
出典:おいしい おいしい ああしあわせ

二郎の店舗から徒歩10分前後で歩いて持ち帰れる近距離に住んでいる場合、二郎の麺はのびにくいので「でき上がったラーメンをもらう方法」を選んでも大きな問題はないと思います。ただし、それ以上の距離だと完全に麺がのびてしまうので、テイクアウト方法が選べる店舗に行けるなら「材料のみもらう方法」を選んだ方が鍋二郎が美味しく食べられます。

2.持ち帰る容器を持参する

「でき上がったラーメンをもらう方法」の場合、フタがない鍋だと、持ち帰り中に、にわか雨でも降ってきたらラーメンが食べられなくなるので論外です。
また、ラーメンのニオイを街中に漂わせるのも大迷惑になので、必ずフタ付きの鍋が必要です。もちろん、二郎のラーメンは超・大盛りなのでスープをこぼさずに持ち帰るためにも、必ずフタ付き、かつ、大きめの鍋を持参しましょう。フタは中身が見えた方がベターだと思います。
さらに、かなり重くなるので、取っ手も大きく持ちやすい鍋を選んでください。

「フタ付き×持ちやすい取っ手付き」の鍋が最適f:id:allmashit:20161006223913j:plain
出典:今日も全マシ

「材料のみもらう方法」を選んだ場合は、具材ごとに分けて入れてもらえるよう、容器・袋を必要な数だけ持参する必要があります。具材ごとに最適な容器・袋を用意しましょう。合計6つが必要になります。

■スープ
フタ付きで取っ手のついた大きい鍋×1
■麺・ヤサイ
大きめのビニール袋×2
■肉
大きめのタッパー×1
■ニンニク
小さめのタッパー×1

※ただし、肉・ニンニクのタッパーは取っ手がないため、2つ分のタッパーを入れるビニール袋も必要なので、合計6つの容器・袋が必要になります。

※ビニール袋は具材の重さに耐えきれない可能性も考慮して、予備を持って行けばベスト。スーパーでもらえるビニール袋は米を入れて持っても取っ手部分は切れないようにできているので大丈夫だとは思いますが・・・。

3.何人前なのかを店員にリクエスト

鍋を持って店に着いたら何杯のテイクアウト希望なのか、まずは二郎の定員に伝えてください。その際、実際に鍋を店員に見せて「何人前なら入りそうか」を必ず確認しましょう。持参した鍋が小さくて想定していた杯数が鍋に入らないことがあるからです。鍋二郎が予約制の場合、実際の注文前に、〇人で食べるには何リットルの鍋が必要か、店員に事前相談しておくのがベストだと思います。

また、トッピングについては、最初の注文の際、「注文タイミングで最初に言っていい」または「コールのタイミングまで待つ」のどちらなのか、しっかり確認しておいた方がいいです。マシなしのデフォルトで用意されてしまう可能性があるからです。

4. 人数分の食券を買う

鍋に入る量がわかったら、その数を食券機で購入します。ただし、食券機には鍋二郎というメニューはありません。あくまで必要な杯数分を食券機で買うということです。
また、食券を買う際は店にもよりますが基本は行列に並んでください。店内で食べるわけじゃないので、食券の行列に並ばずに鍋二郎を用意してくれる店もあると思いますが、既に行列に並んでいる客から見れば「飛ばし行為」を見るようなもので不愉快になりがち。しっかり並ぶことで、行列していおる客と揉めないようにしたいものです。
ただし、仙川店では鍋を持って外で並んでいる時点で行列を確認しにきた店員さんから「鍋ですか?」と確認されるので「鍋でお願いします」と回答すれば「鍋なら奥で待っていて・・」と客席の奥の方に通されるようです。あくまでも

5. 店員に食券を渡して待つ

食券を購入したら店員に預けてラーメンができるのを待ちます。その際、店外には出ず、店内で他の客の邪魔にならない位置に立っておくのがベストです。鍋二郎でもちゃんとコール(トッピング有無やそれぞれのトッピングの量の確認)ができるので、店外にいるとコールができなくなるからです。

コールの組み合わせは、鍋二郎の場合も、以下の4つの組み合わせになります。
・にんにく(マシマシ、マシ、少なめ、抜き)
・野菜(マシマシ、マシ、少なめ、抜き)
・アブラ(かたまり、マシマシ、マシ、少なめ、抜き)
・カラメ(マシマシ、マシ、少なめ、抜き)
※「カラメ抜き」はタレが抜かれて味がしなくなるので止めた方がいいです。

6.ラーメンを入れてもらった鍋を受け取る

コールしてしばらくすればラーメンが完成しますので、ラーメンを入れてもらった鍋・容器を受け取ります。当然ですがラーメンを入れた鍋なのでスープが大量に入っています。絶対にこぼさないように注意してください。特に店内は最大限のに注意が必要です。スープをこぼして店に迷惑をかけることがないようにしましょう。
また、帰り道で歩いているときも、道にスープをこぼさないように注意が必要です。気をつけましょう。

鍋二郎のお値段は?

二郎はチェーン店ではないので、もともと店によって値段が違います。食券を買う店の場合、鍋二郎専用の価格設定がある店の場合で値段が違ってきます。

食券を買う店の場合

当然ですが、通常の店のラーメンと同じ値段になります。

鍋二郎専用の価格設定がある店の場合

1杯1杯作るのと違い、丼を出したり、下げたり、洗ったりする手間等がかからない分、店で食べる値段より割安になっている店もあります。仙川店、野猿街道店では割安になっています。

■仙川店
基本的に2人前(1,000円)から注文できます。量を増やす場合、1人前につき+500円。例えば5人前なら2500円になります。

■野猿街道店

出典:主にラーメン二郎の記録

結局、鍋二郎は「汁物、かつ、重い料理のテイクアウト」ということですから、面倒な運搬作業からは逃れられません。それでも、どうしても自宅で二郎を食べてみたいと思われる方は、この辞典で紹介したポイントを確認しながら実行してみてください。

カウンター汚れの拭き残し 二郎

カウンター汚れの拭き残しとは、二郎で食後に丼を戻し、布巾で自分のテーブルを拭くのを忘れること。

あくまで一般的には、食後に丼をカウンターに上げるのも、テーブルをクロスで拭くのも店側の仕事とされています。客側の善意でやる行為とも言えます。しかし、二郎では食後にカウンターに丼を戻して、布巾で自分の食べていたテーブルの汚れを拭くまでが常識とされています。

カウンター汚れの拭き残し
出典:食中毒、臭い防止に。テーブルと台拭きの除菌について

食べ終わって店を出る時、カウンターの汚れを拭き残さないのはマナーだとは思います。
筆者は長年のラーメンマニアなので、二郎に限らず、ラーメンの食後は丼をカウンターに上げて、テーブルはクロスで拭いてキレイにしています。店側が客に強要するのはやり過ぎだとも思いますが、二郎の場合は客より店が強い立場なんですよね。仮に態度が横柄でも、マニアのジロリアンが高頻度で通ってくれますから。マナー強要を嫌がる客には来てもらわなくてもいいという店も二郎の中にはあるかもしれません。

客側としても、そういった二郎の特性を知った上で食べに行くならテーブルの汚れを拭き残すようなことはしない方がいいでしょうね。二郎はほとんどの店が行列店で混雑しているので、少しでも店のオペレーションを助けるためのマナーは考慮した方がいいとは思います。

ジロリアンは大袈裟な表現を使いがち?

店のオペレーションを助けるため、自主的に客が協力するのはいいのですが、マニア度が極端に強いジロリアンは「食後に自分のテーブルを拭くことは忘れてはならない」とか、「カウンター汚れを拭き残したまま店を出るのは論外。これができない人は二郎の作法を身につけたとは言えない」とか、やや宗教がかった表現をする人もいます。もちろん、ここまで厳しい表現になると言い過ぎな気がします。

「フィニッシュムーブ時のカウンター汚れの拭き残しはNG」など業界用語っぽく語るジロリアンの方もいらっしゃいますね。フィニッシュムーブって何?
ここまで大袈裟な表現を使わなくてもいいと思いますが、ジロリアンの二郎愛だと思えば微笑ましい部分もありますけどね。

実際には店側から「食後は必ずカウンターの汚れを拭いてください。」とは言いにくいので、カウンターには2席に1つずつくらいで台拭きを目立つように置いておく作戦の店が多いと思います。店側は直接言わずに、客が自主的にカウンターの汚れを拭く環境を作っているということなんですね。

二度立ち 二郎

二度立ちとは、二郎を食べている間に座席を立つ行為のこと。

食事中に席を立つ行為はギルティと認定される可能性が高い行為です。食べている途中で席を立つのは二郎では禁止になっています。まあ、二郎でなくても、食事中の離席はあまりマナーがいい行為とは言えないでしょう。

具体的には、食べ出した後でお冷の水を汲みに立つ、電話に出るために席を立つetc.がギルティーとなる二度立ち行為だと言われています。

なお、ちゃんとコールした後(注文内容を確定させた後)に、食べ始めを同ロットの人達と揃える配慮をした上で、水汲みのために素早く二度立ちするぐらいなら、店のオペレーションには迷惑をかけていないので問題ないとは思いますが、ジロリアンの中には着席したら絶対に離席してはならないーーといった原理主義の方もいらっしゃいますので、あくまで自己責任でお願いします。

二度立ち
出典:ペラ紙ドットコム

じゃあ、なぜ、二度立ちが悪いと言われるのか? そもそも二郎に限らず、食事中に席を立つのは世界中のどんな飲食店でもマナーが悪いとされる行為なんですよね。食事中に立ち歩いてしまうのは赤ちゃんと同じなんです。赤ちゃんの場合、口の中に食べ物を入れたまま歩き回ったりしますよね? そこまで酷くなくても、食事中の離席は、マナーがいい行為であるはずがありません。

もちろん、マクドナルドなどのファストフードやフードコート等なら、歩き回りながら席を探す人で渋滞していることもあって、離席してもそこまで周囲の迷惑にはならないと思います。
ただし、特に外国ではセルフサービスの店でも食後は客が食器を片づけず、店員が片づけるケースが多いため、食事中に席を立ったら店員に食べ終わったと勘違いされ、食器を片づけられてしまうリスクはあります。外国では注意した方がいいですね。

二郎で二度立ちがタブーとなのは食べ遅れ防止のため

二郎で二度立ちがギルティになる理由は、食事中に二度立ちをしている時間の分、食べ終わるのが遅れてしまうからです。自分が食事中に離席することによって、次ロットの客達を必要以上に待たせてしまう迷惑になる可能性があるわけです。店側は次ロット客のために、できるだけロットの回転を早めたいわけですが、食事中に離席した場合、明らかにその分は食べる時間が遅くなるので、店にとっては迷惑になるわけです。

やはり、二度立ちは店への迷惑になる可能性が高いということは知っておいた方がいいでしょうね。

連席 二郎

連席とは二郎で同ロットで隣同士で並んで座ること。基本は禁止されている。

家族・カップルで席を隣同士にしてもらうための連席は、ロットが崩れる原因になることが多いため、二郎では原則として禁止されています。

もちろん、ある程度、空いていて迷惑にならない範囲ならば、店長やアシスタントが相席を作って座らせてもらえるケースもあるのですが、基本的に客の方から連席を希望することはタブー視されています。また、連席が許されやすいのも、女性、子ども、ご老人の方が中心になります。

連席
出典:相席ダイニング

実際、二郎では、隣同士で座っても会話する余裕はないと思っていいでしょう。次のロットが待ち構えている中、膨大な量のラーメンと対戦するようにラーメンを食べるものなので、悠長に話している時間など取れないのです。

二郎が連席を嫌がる理由

とりわけ二郎が連席に厳しいのは、ロット(一度にラーメンを作る単位)の問題があります。例えば1ロット6人の場合、6人目がカップルだとバラバラに座ってもらわない限り、1ロットを5人に減らしてラーメンを提供することになってしまいます。これがランチタイムの書き入れ時だと、1人分が回転ロスとなってしまいます。ぶっちゃけ客側の都合によって店のランチタイムの売り上げが1人分、減ってしまうわけです。1人だけならまだしも、ランチタイムに10組の連席希望があった場合、最大10名分が売り上げロスになってしまうことになります。

そのため、6人目がカップルは自分達の2人分の席が空くまで、次ロットの人に席を譲って先に座っていただく等、自分で連席を調整するのが最良の選択肢になります。

もちろん、二郎の中でも、味も接客も最高峰とされる「ひばりヶ丘店」では店主やアシスタントが連席の調整してくれる場合がありますが、むしろ、ひばりヶ丘店が例外中の例外なんですね。ほとんどの二郎では自分で連席を調整するのがマナーというか、当然の自衛策になっています。

連席は造語?

ちなみに、連席というキーワードは、WindowsのIMEでもiPhoneでもデフォルトでは変換できないほど、マイナーな言葉で、本来はチケット販売の際に使われる用語のようです。特定用途の計算機や券売機などの分野において活用されているキーワードなんですね。まあ。マイナーな言葉ではありますが、並んで座るという意味の漢字であることが一目でわかる便利な用語なので、これからは二郎以外でも使われていく可能性大だと思います。

私語 二郎

二郎での私語とはラーメンを食べている間は私語禁止であるということ。

ラーメン二郎では、ラーメンが供されたら一緒に食べに来た友人とも余計な無駄話はせずに黙って食べるのが基本だということです。二郎では私語禁止が店の雰囲気というか暗黙のルールになっています。
友人と会話しながらラーメンを食べる行為は、一般のラーメン店なら歓迎されないまでも禁止はされていませんが、二郎では私語禁止のムードが強く漂っているのです。

私語
出典:ヨワタリジョーズ

もちろん、二郎側にも私語厳禁にする理由はあるのです。二郎の店主から明確には語られていませんが、同じく私語禁止で有名だった支那そばやの故・佐野実さんが私語禁止の背景について、以下の趣旨の話をされていたことがあります。

私語を禁止していた佐野実さんの至言

私語ってやつは、ラーメンを美味しく食べるのを邪魔しちゃうものなんだよ。食べている途中で隣の人と話していたら麺が伸びてしまって不味くなるだろ? 俺は麺もスープも最高の状態で食べて欲しい気持ちでラーメンを作っているんだ。あくまでも俺と客との真剣勝負なんだよ。もし、厳しいルールがある店が嫌なら、そういう店には二度と行かなきゃいいだろう? 逆にラーメンの味に自信がない店は『独自の厳しいルール』なんて作れないと思うよ。俺は美味しく食べてもらうためには客にも一切の妥協をしない。「客へのお礼は味のみ。味で返すだけだ!」とずっと思い続けてラーメンを作ってきたんだ。

このように語っていた佐野さんの言うことにも一理はあると思います。味にこだわった佐野さんだからこそ理解できる部分もあります。やはり、二郎の場合も、ラーメンを美味しいうちに食べて欲しいことが背景にあるんだと思います。

二郎ではロットで作るため私語は迷惑になる

私語を禁止するのは、二郎ならではのロットの問題も大きいと思っています。二郎はいつ行っても絶えず行列ができている店なので、私語によって1ロットの客に無駄に長居されてしまうとオペレーションに支障が出て困ってしまうことがあるというわけです。

ちなみに二郎でも私語が許される場合はあります。それは常連がロットを守って食べるケースです。店側も常連に話しかけるのはロットのペースに少し余裕があるときですね。常連との私語でロットが崩れないように会話時間も計算し尽しながらオペレーションしています。こういう私語なら問題ありません。

もし、飲食中に会話を楽しみたいなら二郎ではなくカフェとか、私語が前提の店で思う存分、話してくださいね。

撃沈 二郎

撃沈とはラーメン二郎で注文したラーメンを完食できずに食べ残してしまうこと。

ラーメン二郎を初めて食べるビギナーにとって「二郎は膨大な量で供されるラーメン」ということまで知らないケースも多いと思います。そのため「よく行くラーメン店では大盛りを頼むことが多いから二郎でも[大]を食べよう」と思い、食券を買う際、[大]のラーメンを選んでしまうと撃沈が発生しがちです。

食べきれなくて残してしまう撃沈は[大]で発生しがち

大食い選手権にエントリーできるレベル・・・とまでは言いませんが、相当な大食漢でない限り、二郎で[大]を頼むと残食してしまう可能性が高いでしょうね。二郎では[小]ラーメンでも普通のラーメン屋の大盛りよりもかなり量が多ので、[大]では猛烈な量になります。
それでも、撃沈だけは避けるため、とにかく完食だけはしておき、店を出た直後に嘔吐するという、なんだか意味のない撃沈逃れをするマニアもいるという噂があります。

二郎 三田本店 ぶたダブル大ラーメン
ヤサイマシマシ・アブラ
ヤサイマシマシ・アブラ
出典:ラーメンデータベース

実際のブログ等での撃沈の使い方としては、「麺を少し、それとスープを1/3程度、残飲残食にしてしまいました。ごめんなさい。撃沈です。」「二郎で初めての撃沈です。もう若くはないのです。今後は大は控えます。申し訳ありません。」のような感じになります。

このように、ラーメン二郎で完食できずにラーメンを残してしまうことを撃沈と呼んでいます。ポイントは「残す」という優しい表現ではなく「撃沈」という強力な言葉になるということです。

もともと撃沈は軍事用語だった

撃沈
出典:Wikipedia

wikipedeiaには、『撃沈とは、艦船・船舶を何らかの手段による攻撃(砲撃・爆撃・雷撃など)で沈没させることを意味する、軍事用語である』・・と書かれています。つまり、二郎の膨大な量のラーメンを食べることは戦闘行為であり、食べきれずに残してしまうということは、大袈裟に言えば戦闘で敵に撃沈されてしまうということなのです(笑)。

最近では撃沈という表現は「彼女にふられた」「精神的なダメージを受けた」「力尽きた」などの意味で使われるうケースが増えています。確かに、二郎を美味しいと思いながら食べているのに食べ切れない・・・。だからこそ、自分の不甲斐なさ・敗北感を表すのに撃沈という言葉はピッタリなのかもしれません。こういった背景で「二郎で撃沈」という大袈裟な表現が定着していったのでしょうね。

ロット乱し(ロット崩し) 二郎

ロット乱しは、二郎で次ロット(次の客)用に、先行で茹でる麺を廃棄するほど前ロット(先の客)が長時間で食べて、オペレーションを崩してしまう行為のこと。

二郎の麺は太麺のため一般的なラーメンよりも茹で時間が長めにかかります。そこで二郎では、前の客達がラーメンを食べている間に次の客達の麺を先行して一斉に茹で始めることでラーメン提供までの時間を少しでも短くするシステムにしている店が多いのです。

二郎では、このように麺を一度に茹でる単位のことをロットと呼んでいます。例えば、1回で6人前の麺を茹でることは「1ロット6人」などと言います。二郎の店側としては、ロット方式でオペレーションできれば麺茹で時間が大幅に節約できます。その結果、行列の待ち時間も短くなるので客側にも大きなメリットがあります。

ロット
出典:カインズ

ところが、前ロットで提供した客達の中に、食べるペースが極端に遅い人が1人でもいると、麺が茹で終わったタイミングで、次ロットの客達にラーメンを提供できないため、先行して茹でた麺が無駄になってしまうことがあります。このような状況をロット乱し(ロット崩し)と呼んでいます。

二郎でロット乱しをしたらどうなるのか?

もちろん、ロット乱しをしても、直接、店からは怒られません。ただし、常連同士で「二郎でさあ、あんまり遅く食べていると、次の客のために先に茹でている麺が無駄になっちゃうんだよねえ~」とか、わざとらしい会話でプレッシャーをかけてくるケースはあるかもしれません。もしも、店内で、そのような嫌味な会話をされたら、気の弱い客なら急いでラーメンを詰め込む食べ方になってしまうかもしれません。

繰り返しになりますが、二郎の店員は、前ロットの客が食べ終わるタイミングを事前に計算しながら、次ロットの客の麺を先行して茹で始めています。あなたが前ロットの客だった場合、店側の麺の廃棄につながってしまいかねないダラダラ食べ(結果として遅延行為になる)は、ロット乱しになることを理解した上で、極力、避けるようにしましょうね。

もちろん、できる範囲で構わないと思います。狂信的なジロリアンのブログでは、ロット乱しが犯罪のように書かれていますが、これはやり過ぎだと思います。急いで食べて吐きそうになるまで店に合わせ過ぎる必要はありません。
あくまでも自分の体調を鑑みて、できる範囲でで二郎ならではのマナーを意識しながら食べるのが最適な対応だと思いますよ。

フライングコール 二郎

フライングコールとは、二郎の店員に確認される前にトッピングをコール(注文)してしまうこと。

フライングコールは店の迷惑にもなり、周りの客に対しても恥ずかしいと思われてしまう行為。フライングコールのコールとは、二郎でトッピングをリクエストする際に店員に伝える言葉で「ニンニクヤサイアブラ…」といった呪文のような独特の表現です。長くなりがちで、ちゃんと伝えるだけでも大変な注文方法です。

フライングコール
出典:ラーメン二郎小岩店

フライングコールで、特に初心者にありがちなのが、着席と同時に「ニンニクヤサイアブラ」などとコールしてしまうパターン。初心者から見ればラーメンを作ってもらう前に「詳細な注文をちゃんと丁寧に伝えておきたい」という意識があるのでしょう。でも、それは二郎の店員さんのオペレーションに対しては配慮がない行為になってしまいます。

フライングコールが二郎のオペレーションで迷惑になる理由とは・・・

二郎に限らず、ラーメンを作る工程は、ほぼ以下のように、

①麺を茹でる
②丼にタレ・調味料を入れる
③丼にスープを注ぐ
④丼の上にチャーシュー等の具(トッピング)を乗せる

・・・このような4つの工程から成立しています。

つまり、トッピングを乗せるのはラーメン作りでは4番目(最終工程)なのです。
だから、着席と同時に複雑な呪文(コール)を1人1人から注文されると、店員は
最終工程まで、全員のコールを覚え続けなければならない無理ゲーになってしまうわけなのです。

そのため、初心者がフライングコールをすると店員から「トッピングは最後に伺いますね」などと返されてしまうわけですが、ラーメン作りの工程・プロセスを考えれば仕方のないことなんですね。

特にフライングコールが恥ずかしい場面

さらに、恥ずかしいのはフライングコールをしてしまうと、店内の他の客に『二郎の初心者』だとばれてしまうことですね。店内の客の多くは二郎に何回も来たことがあるベテランばかり。二郎は中毒性のあるラーメンだから他のラーメン店より常連客が多めなんです。だから、店内の多くの客から「アイツは二郎にはじめて来て、かっこつけてコールを早く言ってみたかったのかなwww」と白い目で見られてしまうことになってしまいます。

やはりフライングコールは、自分にとっては恥ずかしく、店にとってはオペレーションを混乱させるものなので、初心者は店から確認される前にコールしないように気を付けましょう。

高額紙幣の両替 二郎

高額紙幣の両替とは1万円・5千円札等、店員に負担となる両替のお願いのこと。

実は、10000円札や5000円札等の高額紙幣の両替はラーメン作り・接客オペレーションで忙しい二郎の店員に負荷をかける行為なのです。もともとラーメン店は利益率が低い飲食業界の中でも特に利益率が低い業態ですから、少人数でオペレーションを回していくことが採算を合わせるために極めて重要な経営対策になっているのです。

ラーメン店に限らず飲食店は人件費がかけられない

実際に飲食店でのアルバイト経験があればご存知だと思いますが、飲食店のオペレーションは常にギリギリの人数で回しているものです。そういった状況で両替希望の客だけに時間を多めにかけてしまうと、オペレーション全体に悪影響が出てきてしまうわけです。二郎としては両替に無駄な時間・負荷をかけることで、接客サービスでミスを出してしまう、レベルを下げてしまう事態は絶対に避けなければなりません。

高額紙幣の両替
出典:Pouch[ポーチ]

そもそも二郎はコンビニ・スーパーではないので、両替用の1000円札を大量に準備しておくことはありません。店の規模が小さい二郎ほど両替用のお金は多くは用意していないものなのです。

ラーメン店は偽札を見抜くのが特に大変

さらに、二郎が両替したくない理由として偽札の両替防止があります。二郎に限らずラーメン店で高額紙幣の両替をお願いする際は、券売機で5千円や1万円が使えないケースで店員が両替のお金を手で受け渡すパターンが多いと思いますが、中でも「人の手」というところにリスクがあるのです。
機械(両替機)なら偽札を瞬時に発見してくれますが、人の場合、パッと見ただけでは偽札か真札か見分けられず、騙されてしまうケースがあるわけです。特に、二郎のような行列店の場合、オペレーションに余裕がないので紙幣を1枚1枚、偽札かどうか入念に見ていくのは非常に困難な作業になります。丁寧にチェックできないので、とにかく急いで両替した1000円札を渡してしまわないと肝心のラーメン作りが遅れてしまいます。

偽札
出典:Share News Japan

とにかく二郎のような小規模なラーメン店にとって、両替は手間暇がかかる大きな問題になりがち。二郎(には限りませんが小規模な個人ラーメン店)に行く前には、自分で両替しておくことはマナーとして重要だと考えます。1万円札、5千円札は事前に崩して財布に入れておきましょう。

ギルティ 二郎

>ギルティとは、ラーメン二郎でルール違反として店から警告される可能性がある禁止行為やマナー無視のこと。

もともとギルティーとは英語で有罪を意味する言葉で、日本では主に音楽・映画・テレビ・ゲームなどのタイトルとして使わています。ジロリアン(二郎マニア)は、二郎独特のルールに反する行為を表す用語として使っています。二郎での禁止行為を表すキーワードと考えていいでしょう。

もちろん、二郎は完全会員制のラーメン店ではないので、ギルティをやってしまっても、実際に出入り禁止になることはありません。それでもマナー・作法として守った方がベターなものはあります。

有罪
出典:かわいいフリー素材集 いらすとや

ギルティを避ける=店に迷惑をかけない

基本的には店のオペレーションを邪魔しないように、「トッピングをコールするタイミング」「行列の並び方」といった常識的なルール・マナーに守っていれば、店に迷惑をかけたり、大きな問題にはならないはずなのですが、ジロリアンが店への愛情から拡大解釈して、一般人から見れば大袈裟な有罪行為として、面白半分に語られている状況だと思います(苦笑)。

まあ、ネタというか、半分冗談・半分本気というところでしょうか?
もちろん、ギルティになるような迷惑行為はしないに越したことはありません。特に、食べた後、カウンターの汚れを拭かずに帰ったり、マシをコールしたのに撃沈するのはマナー違反と考える客が多いと思います。


出典:トリビアニュース

そこで、このページでは初心者が失敗しがちな代表的なギルティについて簡易説明をつけて紹介しておきます。1つ1つのギルティの詳しい情報は、それぞれのギルティを詳細に説明しているリンク先のページを、ぜひ、ご確認ください。

フライングコール
二郎でトッピングの詳細注文を確認されるタイミング前にコールすること。

ロット乱し
二郎で次ロット客の着席前の麺茹でオペレーションを壊す前ロット客の遅食。

撃沈
二郎で注文したラーメンを完食できずに食べ残してしまうこと。

私語
二郎での私語とはラーメンを食べている間は私語禁止であるということ。

連席
連席とは二郎で同ロットで隣同士で並んで座ること。

高額紙幣の両替
二郎で1万円・5千円札の両替のお願い。オペレーションを乱すので避けるべき。

二度立ち
二度立ちとは、二郎を食べている間に座席を立つ行為のこと。

カウンター汚れの拭き残し
二郎で食後に、丼を戻し、布巾で自分のテーブルを拭くのを忘れること。